問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 1
問題 01

問題001|因数分解

難易度 C 目安 60分

前半戦

次の式を因数分解してください.

(a+b)(b+c)(c+a)+abc(a+1)(b+1)(ab+1)+aba4+b4+c4−2a2b2−2b2c2−2c2a2a3+b3+c3+a2(b+c)+b2(c+a)+c2(a+b)a3(b−c)+b3(c−a)+c3(a−b)

実数 u,v に対し,多項式

P(x)=x4−4x3+(6−2u)x2+(4u−4)x+u2−2u+1−v2

を実数係数の2次式の積に因数分解せよ.また,方程式 P(x)=0 が相異なる4個の実数解をもつための u,v の必要十分条件を求めよ.

後半戦

a1,a2,…,an が相異なる整数のとき,

f(x)=(x−a1)(x−a2)⋯(x−an)−1

は,1次以上の二つの整数係数多項式の積に因数分解できないことを証明せよ.

整数 a に対し,x4+ax2+1 が整数係数の正の次数の多項式二つの積に分解できるための必要十分条件を求めよ.条件を満たすすべての a を整数のパラメータで表し,対応する因数分解も示せ.

ヒント 設問 1

ヒント 1

一つの文字について整理するか,平方の差を作ることを考えよ.最後の式では,二つの文字を等しくしたときの値を調べる.

ヒント 2

最初の2式はそれぞれ a についての2次式として整理する.3式目は (a2−b2−c2)2−4b2c2,4式目は a2,b2,c2 ごとにまとめる.最後の式は (a−b)(b−c)(a−c) で割った商の次数と対称性を調べよ.

ヒント 設問 2

ヒント 1

x−1 を新しい文字とし,偶数次の項だけになるか確かめよ.

ヒント 2

平方の差に分解した後,二つの平方根の中身が正である条件と,解が重なる条件を別々に調べよ.

ヒント 設問 3

ヒント 1

f=pq と分解できると仮定し,x=ai を代入する.整数二つの積が −1 になる組は限られる.

ヒント 2

各 ai で p(ai)+q(ai)=0 となる.p+q の次数と零点の個数を比べ,その後に pq の最高次係数を調べよ.

ヒント 設問 4

ヒント 1

因子の次数が1と3の場合,整数の根は何に限られるか.残る場合はモニックな2次式二つの積である.

ヒント 2

(x2+bx+c)(x2+dx+e) とおき,3次,1次,定数項を比べよ.定数項が1であることを強く使う.

解答 設問 1
(a+b+c)(ab+bc+ca)(ab+a+1)(ab+b+1)(a+b+c)(a−b−c)(a−b+c)(a+b−c)(a+b+c)(a2+b2+c2)(a−b)(b−c)(a−c)(a+b+c)

別解(文字を一致させて因子を見抜く)

最後の式を F(a,b,c) とする.a=b, b=c, a=c のいずれを代入しても F=0 となるので,因数定理により (a−b)(b−c)(a−c) を因子にもつ.F は4次の同次式だから,残る因子は1次の同次式である.さらに,二つの文字を交換すると F とこの3因子の積はともに符号が変わるので,商は対称式となり,K(a+b+c) と書ける.a3b の係数を比べれば K=1 である.したがって

F=(a−b)(b−c)(a−c)(a+b+c).

文字の交換で符号が変わる式では,まず「二文字を等しくすると零になる」ことを使うと,展開を避けて因子を決められる.

解答 設問 2

y=x−1 とおくと P(x)=y4−2uy2+u2−v2=(y2−u)2−v2 である.したがって

P(x)=(x2−2x+1−u−v)(x2−2x+1−u+v).

4個の相異なる実数解を得るには,u+v>0, u−v>0 により各因子が2個ずつ実数解をもち,さらに両因子の解が重ならないことが必要十分である.両因子の差は −2v なので,重なるのは v=0 のときに限る.よって求める条件は u>|v|, v≠0 である.このとき解は 1±u+v, 1±u−v となる.

解答 設問 3

n=1 のとき,f(x) は1次多項式であるから,1次以上の二つの多項式の積に因数分解することは次数の面から不可能である.したがって,以下では n≥2 とする.

背理法によって証明する.

f(x) が1次以上の二つの整数係数多項式の積に因数分解できると仮定し,

f(x)=p(x)q(x)

とおく.ただし,

p(x),q(x)∈Z[x],deg⁡p≥1,deg⁡q≥1

である.ただし, Z[x] は整数係数の多項式関数であり, deg はその次数である.各 i=1,2,…,n について,x=ai を代入すると,

f(ai)=(ai−a1)⋯(ai−ai)⋯(ai−an)−1=−1

となる.したがって,

p(ai)q(ai)=−1(i=1,2,…,n)

である.ここで,p(x),q(x) は整数係数多項式であり,ai は整数であるから,

p(ai),q(ai)∈Z

である.二つの整数の積が −1 となる場合は,

(p(ai),q(ai))=(1,−1)

または

(p(ai),q(ai))=(−1,1)

のいずれかしかない.よって,どちらの場合でも

p(ai)+q(ai)=0

が成り立つ.したがって,

p(ai)+q(ai)=0(i=1,2,…,n)

である.ここで,

h(x)=p(x)+q(x)

とおく.すると h(x) は,相異なる n 個の数

a1,a2,…,an

をすべて根に持つ.一方,f(x) は n 次多項式であり,

f(x)=p(x)q(x)

であるから,

deg⁡p+deg⁡q=n

が成り立つ.また,deg⁡p,deg⁡q≥1 であるため,

deg⁡p≤n−1,deg⁡q≤n−1

である.したがって,h(x) が零多項式でないならば,

deg⁡h=deg⁡(p+q)≤max{deg⁡p,deg⁡q}≤n−1

となる.しかし,零多項式でない n−1 次以下の多項式が,相異なる n 個の解を持つことはできない.よって,

h(x)=p(x)+q(x)≡0

でなければならない.すなわち,

q(x)=−p(x)

である.すると,

f(x)=p(x)q(x)=−p(x)2

となる.ここで,p(x) の最高次係数を c とすると,c は0でない整数であり,−p(x)2 の最高次係数は

−c2<0

である.ところが,

f(x)=(x−a1)(x−a2)⋯(x−an)−1

の最高次係数は 1 である.これは矛盾である.

したがって,f(x) は1次以上の二つの整数係数多項式の積に因数分解できない.

解答 設問 4

整数係数の因数分解があるとする.最高次係数の積が1なので,必要なら両因子の符号を変え,各因子をモニックにできる.1次の因子があるとき,整数の根は定数項1の約数 ±1 に限られ,代入して a=−2 となる.実際このとき x4−2x2+1=(x2−1)2 である.

残る場合は (x2+bx+c)(x2+dx+e) と書け,b,c,d,e は整数である.係数を比べると d=−b, ce=1 なので,c=e=ε,ただし ε=1 または −1 となる.1次係数は自動的に0になり,2次係数は a=2ε−b2 である.逆にこの条件なら

x4+ax2+1=(x2+bx+ε)(x2−bx+ε)

が成り立つ.先の a=−2 も含まれるので,答えは a=2−m2 または a=−2−m2,ただし m は0以上の整数である.

DISCUSSION

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難しい!

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前半は明日の本レまでの移動中にやります^^

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考えた事 ・x^1~x^nまで係数をいじらず,定数項だけ-1してるのは因数分解されたバランスからずれているから再び因数分解されるというのは無い,という事なのだろう(→「定数項の素因数分解表示→不定方程式×いっぱい→整数解の存在の否定」はさすがに無さそう,これじゃないので在ってくれ) ・例えばn=2でa1=a2なら和と差の積で因数分解し得る(→n偶数かつa_kが全部同じなら,,,) ・直接因数分解された形を具体的に書くのは無理そう(→2つの多項式g(x),h(x)の積に分解されたとして背理法.もっと細かくできるかもだけどそうじゃない時もあるが一旦場合分けを考えず2つの関数の積で表してみた) ↓ ・特別な値(0,1,無限,解等)を代入して必要条件を見る→解の個数が次数より多かったら恒等的に定数 ↓ ・最高次,定数項などの見やすい部分の係数を見る 結局,解答ではa_k[k=1~n]が相異なるという事を次数より多く(具体的にはn個)の解を持つというのに用いた. (今回使わなかったがa-b|P(a)-P(b)やn重解とn回微分とかも頭の中に)

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2問目までは何とか、、 途中共通因数で括りまくったら方針見えなくなって自分の演習不足感じた。

柚木芹香
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