問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 2
問題 02

問題003|2次方程式

難易度 C 目安 60分

前半戦

実数 a,b,c が a<c<b を満たすとき,2次関数

y=(x−a)(x−b)−k(x−c)

のグラフは,実数 k の値にかかわらず,つねに x 軸と異なる2点を共有することを示せ.

実数 a に対し,区間 a2≤x≤a2+1 における (x−a)2 の最大値を M(a),最小値を m(a) とする.M(a),m(a) を求め,さらに R(a)=M(a)−m(a) の最小値と,R(a)≤1 を満たす a の範囲を求めよ.

後半戦

6個の整数 a,b,c,d,e,f が

a6+b6+c6+d6+e6+f6−1≤6abcdef

を満たすとき,a,b,c,d,e,f をすべて求めよ.

実数 a,b に対して f(x)=x2+ax+b とおく.方程式 f(f(x))=0 が相異なる実数解をちょうど3個もつような組 (a,b) をすべて求めよ.答えは一つの実数パラメータを用いて表してよい.

ヒント 設問 1

ヒント 1

k を含む項が消える x の値を探し,その点での関数値の符号を調べよ.

ヒント 2

x=c では (c−a)(c−b)<0 となる.放物線の開く向きと合わせて,この点の左右で x 軸と交わることを説明せよ.

ヒント 設問 2

ヒント 1

t=a2−a とおくと,x−a の動く区間は [t,t+1] となる.t の下限にも注意せよ.

ヒント 2

区間が0を含むかどうかで最小値を分ける.最大値については,両端の平方の差を計算する.

ヒント 設問 3

ヒント 1

6個の6乗を三つずつに分け,相加相乗平均の不等式でそれぞれを積の平方と比べる.

ヒント 2

3(abc−def)2≤1 から整数条件を使う.三つずつの分け方を変えて同じ議論を行い,積が0の場合と0でない場合を分けよ.

ヒント 設問 4

ヒント 1

まず f(t)=0 の実数解を調べ,その各解 t に対して f(x)=t が何個の実数解をもつかを数えよ.

ヒント 2

放物線 y=f(x) の最小値を m とする.二つの異なる水平線との交点の合計が3個になるのは,小さい方の高さが m と一致するときである.

解答 設問 1
f(x)=(x−a)(x−b)−k(x−c)

とおく.f(x) は x2 の係数が 1 である2次関数なので,

limx→±∞f(x)=+∞

である.ここで x=c を代入すると,

f(c)=(c−a)(c−b)

となる.仮定 a<c<b より

c−a>0,c−b<0

であるから,

f(c)<0

である.特に,この値は k によらない.

一方,x→−∞ および x→+∞ では f(x)>0 となるので,f(x) の連続性から,

  • c より左側に少なくとも1つ,

  • c より右側に少なくとも1つ

f(x)=0 の実数解が存在する.これら2つの解は c を挟んで存在するため互いに異なる.したがって,実数 k の値にかかわらず,グラフ

y=(x−a)(x−b)−k(x−c)

はつねに x 軸と異なる2点を共有する.

別解として,判別式を用いて示すこともできる.x 軸との共有点の x 座標は

(x−a)(x−b)−k(x−c)=0

の解である.整理すると,

x2−(a+b+k)x+ab+ck=0.

この2次方程式の判別式を D とすると,

D=(a+b+k)2−4(ab+ck)=k2+2(a+b−2c)k+(a−b)2.

ここで,右辺を k の2次式とみる.この2次式の判別式を Dk とすると,

Dk4=(a+b−2c)2−(a−b)2={(a−c)+(b−c)}2−{(a−c)−(b−c)}2=4(a−c)(b−c).

a<c<b より

a−c<0,b−c>0

であるから,

Dk<0.

また,D は k の2次式として最高次係数が正である.したがって,任意の実数 k に対して

D>0.

よって元の2次方程式は,k の値にかかわらずつねに異なる2つの実数解をもつ.

したがって,与えられた2次関数のグラフは,つねに x 軸と異なる2点を共有する.

解答 設問 2

t=a2−a=(a−12)2−14 とおくと t≥−14 であり,y=x−a は t≤y≤t+1 を動く.両端の平方の差は (t+1)2−t2=2t+1>0 なので,最大値は常に M(a)=(t+1)2 である.−14≤t≤0 なら区間は0を含み m(a)=0,t≥0 なら m(a)=t2 となる.したがって

R(a)={(t+1)2(−14≤t≤0),2t+1(t≥0).

どちらの式も対応する範囲で t とともに増加するので,最小値は t=−14,すなわち a=12 のときの 916 である.また R(a)≤1 は t≤0 と同値であり,答えは 0≤a≤1 となる.以上の M,m の式で t=a2−a と戻せば求める表示を得る.

解答 設問 3

相加・相乗平均の不等式より,

a6+b6+c6≥3(abc)2,

同様に

d6+e6+f6≥3(def)2

である.したがって,問題の不等式から

6abcdef≥3(abc)2+3(def)2−1

を得る.ここで u=abc, v=def とおくと,

3u2+3v2−1≤6uv,
∴3(u−v)2≤1.

u−v は整数であるから,

u=v

でなければならない.よって

abc=def.

もとの条件は a,b,c,d,e,f について対称であるため,任意の3文字を選んだ積は,残りの3文字の積に等しい.まず,

abcdef≠0

の場合を考える.例えば

abc=def,abd=cef

が成り立つ.すべての文字は 0 でないので両式を割ることができ,

cd=dc
∴c2=d2.
∴|c|=|d|.

対称性から,任意の2文字について同様のことがいえるので,

|a|=|b|=|c|=|d|=|e|=|f|=:m

となる.ここで m は正の整数である.このとき

a6+b6+c6+d6+e6+f6=6m6

であり,

abcdef=±m6.

したがって,もとの不等式は

6m6−1≤±6m6

となる.右辺が −6m6 ならば

12m6≤1

となり,m≥1 に反する.よって

abcdef=m6>0.

したがって,この場合の解は

|a|=|b|=|c|=|d|=|e|=|f|=m

かつ

abcdef>0

を満たすもの,すなわち負の数が偶数個であるものである.

次に,

abcdef=0

の場合を考える.

少なくとも1つは 0 なので,対称性から a=0 としてよい.このとき問題の不等式は

b6+c6+d6+e6+f6≤1

となる.

b,c,d,e,f は整数であり,0 でない整数 n については n6≥1 である.したがって,b,c,d,e,f のうち 0 でないものは高々1個であり,その値は ±1 に限られる.

よって,この場合は

  • a,b,c,d,e,f がすべて 0 である場合,

  • 1つだけが ±1 で,残りの5つが 0 である場合

に限られる.

以上より,求める整数の組は次のいずれかである.

  1. ある正の整数 m に対して

    |a|=|b|=|c|=|d|=|e|=|f|=m

    かつ負の数が偶数個であるもの.

  2. a,b,c,d,e,f のうち1つだけが ±1 で,残りの5つが 0 であるもの.

  3. (a,b,c,d,e,f)=(0,0,0,0,0,0).

解答 設問 4

f(t)=0 が実数解をもたなければ合成方程式も実数解をもたず,重解一つだけなら f(x)=t の解は高々2個である.したがって f(t)=0 は相異なる実数解 r<s をもつ必要がある.m=b−a24 を f の最小値とすると,f(x)=t の異なる実数解の個数は t<m,t=m,t>m に応じて0,1,2である.異なる高さの解集合は交わらないから,合計が3個となる必要十分条件は r=m<s である.

d=12a2−4b>0 とおくと r=−a2−d, s=−a2+d, m=−d2 である.ゆえに条件 r=m は a=2d2−2d となり,b=a24−d2=d3(d−2) を得る.逆に任意の d>0 に対しこの a,b を選べば r=m<s が成り立つ.したがって答えは

(a,b)=(2d2−2d, d3(d−2))(d>0).

このとき3個の解は −a2, −a2+2d, −a2−2d である.

次の図は a=0,b=−1 の例である.外側の根 −1,1 に対する水平線が,それぞれ1個と2個の逆像をもつ.

放物線y=x²−1と水平線y=−1,y=1.下側は頂点で接し,上側は二点で交わる.

DISCUSSION

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後半戦相加相乗っぽいなってのはすぐ分かったけど、a^6+b^6+...+f^6=6abcdef+1の時の整数解の必要性に手間取った