まず,
(𝑥,𝑦,𝑧)=(0,0,0)
は明らかに解である.また,𝑥,𝑦,𝑧 のうち少なくとも1つが 0 であるとする.このとき,与えられた連立方程式から残りの2つも 0 となることがわかる.したがって,(0,0,0) 以外の解については
𝑥𝑦𝑧≠0
としてよい.そこで,
𝑎=𝑥𝑦,𝑏=𝑧𝑦
とおく.これを与えられた3式に代入し,𝑦 ≠0 を用いて整理すると,
⎧{
{⎨{
{⎩𝑎+1+𝑏=3𝑎𝑦,𝑎2+1+𝑏2=3𝑎𝑏,𝑦(𝑎3+1+𝑏3)=3𝑏
を得る.第1式の 𝑦 を第3式に代入すると,
(1+𝑎+𝑏)(1+𝑎3+𝑏3)=9𝑎𝑏
したがって,𝑎,𝑏 は
{1+𝑎2+𝑏2=3𝑎𝑏,(1+𝑎+𝑏)(1+𝑎3+𝑏3)=9𝑎𝑏
ここで対称式を処理するために,次のようにおく.
𝑢=𝑎+𝑏,𝑣=𝑎𝑏
すると,
{1+𝑢2−2𝑣=3𝑣,(1+𝑢)(1+𝑢3−3𝑢𝑣)=9𝑣
と整理することができる.さらに 𝑣 を解いて整理すると,
𝑢4+𝑢3−6𝑢2+𝑢−2=0(𝑢−2)(𝑢3+3𝑢2+1)=0.
したがって,
𝑢=2
または
𝑢3+3𝑢2+1=0(5)
である.
まず,𝑢 =2 の場合を考える.このとき,
𝑣=22+15=1.
したがって,𝑎,𝑏 は
𝑡2−2𝑡+1=0
の根であるから,
𝑎=𝑏=1.
さらに,
𝑎+1+𝑏=3𝑎𝑦
に代入すると 𝑦 =1 となるので,
𝑥=𝑎𝑦=1,𝑧=𝑏𝑦=1.
よって,
(𝑥,𝑦,𝑧)=(1,1,1)
という1個の解を得る.次に,(5) を考える.
𝑓(𝑢)=𝑢3+3𝑢2+1
とおくと,
𝑓′(𝑢)=3𝑢(𝑢+2).
したがって,𝑓 は 𝑢 = −2 で極大値,𝑢 =0 で極小値をとる.実際,
𝑓(−2)=5,𝑓(0)=1
であり,いずれも正である.一方,
lim𝑢→−∞𝑓(𝑢)=−∞
であるから,方程式
𝑓(𝑢)=0
は区間 ( −∞, −2) にただ1つの実根をもつ.この実根を 𝑢0 とする.すると,
𝑢0<−2.
また,
𝑣=𝑢20+15
である.𝑎,𝑏 は和が 𝑢0,積が 𝑣 であるから,2次方程式
𝑡2−𝑢0𝑡+𝑢20+15=0
の2根である.この方程式の判別式は,
Δ=𝑢20−4⋅𝑢20+15=𝑢20−45.
ここで 𝑢0 < −2 より 𝑢20 >4 だから,
Δ>0.
したがって,この2次方程式は相異なる2つの実根をもつ.それらを 𝛼,𝛽 とすると,
(𝑎,𝑏)=(𝛼,𝛽),(𝛽,𝛼)
の2通りが得られる.各 (𝑎,𝑏) に対して,
𝑦=1+𝑢03𝑎
によって 𝑦 が一意に定まり,さらに
𝑥=𝑎𝑦,𝑧=𝑏𝑦
によって (𝑥,𝑦,𝑧) も一意に定まる.よって,得られる実数解は2個である.以上より,
の実数解が得られる.したがって,与えられた連立方程式の実数解の個数は4である.