問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 21
問題 21

問題021|整数・合同式と素数

難易度 C 目安 60分

前半戦

1≤x≤1000 を満たす整数 x のうち,x2−1 が1000で割り切れるものをすべて求めよ.

2n+1 が81で割り切れ,243では割り切れないような正整数 n をすべて求めよ.

後半戦

n を正整数とする.

(1) 方程式 x3−3xy2+y3=n が整数解 (x,y) をもつならば,少なくとも3組の異なる整数解をもつことを示せ.

(2) n=2891 のとき,この方程式は整数解をもたないことを示せ.

IMO 1982 第4問

3で割ると1余る素数が無数に存在することを示せ.ただし,素数 p が整数 u を割り切らないとき,up−1≡1 (mod p) が成り立つことは用いてよい.

ヒント 設問 1

ヒント 1

1000=8⋅125 である.x2≡1 (mod 8) の条件と,125∣(x−1)(x+1) の条件を別々に調べよ.

ヒント 2

x−1 と x+1 の最大公約数は2の約数なので,5の因子は一方にしか現れない.したがって x≡1,−1 (mod 125) であり,さらに x が奇数である必要がある.

ヒント 設問 2

ヒント 1

まず3で割った余りから n の偶奇を決める.そのうえで n=3rm(m≢0 (mod 3))と置き,A3+1=(A+1)(A2−A+1) を利用せよ.

ヒント 2

A≡−1 (mod 3) ならば A2−A+1 は3で割れるが9では割れない.また m が奇数で m≢0 (mod 3) ならば,(Am+1)/(A+1) は3で割れない.

ヒント 設問 3

ヒント 1

(1) (x,y) から (−y,x−y) への変換を調べよ.(2) 2891=72⋅59 である.まず7を法として式を調べる.

ヒント 2

(1) 上の変換を3回行うと元に戻る.(2) y≢0 (mod 7) ならば t=x/y を7を法として考え,t3−3t+1 が0にならないことを確認せよ.

ヒント 設問 4

ヒント 1

そのような素数が p1,…,pr だけだと仮定し,M=3p1⋯pr に対して M2+M+1 の素因数を調べよ.

ヒント 2

素数 q∣M2+M+1 に対して,M3≡1 (mod q) だが M≢1 (mod q) であることを示せ.M のべきが初めて1になる指数が3であることから,3∣q−1 を導け.

解答 設問 1

8と125は互いに素なので,条件は x2≡1 (mod 8) と x2≡1 (mod 125) の両方が成り立つことである.奇数 x=2u+1 の平方は 4u(u+1)+1≡1 (mod 8) であり,偶数の平方は1にならない.よって前者は x が奇数であることと同値である.

後者について,gcd(x−1,x+1)∣2 なので,5は両因子を同時には割らない.したがって 53∣(x−1)(x+1) ならば 125∣x−1 または 125∣x+1 である.逆も明らかである.

範囲内の x=1+125t は t=0,…,7 で,x が奇数となるのは t=0,2,4,6 である.また x=−1+125t は t=1,…,8 で,奇数となるのは t=2,4,6,8 である.よって

x=1,249,251,499,501,749,751,999

がすべてである.

解答 設問 2

正整数 M に対し,M を割り切る3の最高べきの指数を v3(M) と書く.n が偶数ならば 2n+1≡2 (mod 3) なので不適である.以下,n=3rm と置き,m は3で割れない奇数とする.

A≡−1 (mod 3) のとき,A=−1+3t と書けば

A2−A+1=3(1−3t+3t2)

となる.したがって v3(A3+1)=v3(A+1)+1 である.2+1=3 を出発点として繰り返すと,v3(23r+1)=r+1 を得る.

次に A=23r と置く.m は奇数なので

Am+1A+1=Am−1−Am−2+⋯−A+1

であり,右辺の各項は3を法として1に等しい.その和は m≢0 (mod 3) だから,この商は3で割れない.以上から v3(2n+1)=r+1 である.

求める条件は v3(2n+1)=4,すなわち r=3 である.したがって n=27m で,m は奇数かつ3の倍数でない.答えは

n≡27, 135 (mod 162)

を満たす正整数すべてである.

解答 設問 3

F(x,y)=x3−3xy2+y3 と置く.

(1) 展開により F(−y,x−y)=F(x,y) である.変換 T(x,y)=(−y,x−y) は

T2(x,y)=(y−x,−x),T3(x,y)=(x,y)

を満たす.もし T(x,y)=(x,y) ならば x=−y, y=x−y から x=y=0 となるが,これは F(x,y)=n>0 に反する.また3つの組のうち2つが一致すれば,T3 が恒等変換であることから T(x,y)=(x,y) となる.したがって (x,y),(−y,x−y),(y−x,−x) は相異なる3組の整数解である.

(2) F(x,y)≡0 (mod 7) とする.もし y≢0 (mod 7) ならば,7を法として y の逆数が存在するので t≡xy−1 (mod 7) と置ける.すると t3−3t+1≡0 (mod 7) である.しかし t=0,1,2,3,4,5,6 に対する余りはそれぞれ 1,6,3,5,4,6,3 であり,0は現れない.よって 7∣y であり,元の合同式から 7∣x も従う.

したがって,F(x,y)=2891 を満たすならば x=7u, y=7v と書け,343F(u,v)=2891 となる.ところが 2891=49⋅59 は343で割り切れない.よって整数解は存在しない.

解答 設問 4

3で割ると1余る素数が有限個で,そのすべてが p1,…,pr であると仮定する.実際に7がこの条件を満たすので r≥1 である.M=3p1⋯pr,N=M2+M+1 と置き,N>1 の素因数を1つ選んで q とする.N≡1 (mod 3) および N≡1 (mod pi) より,q は3でも pi のいずれでもない.また M≢0 (mod q) である.

(M−1)N=M3−1 より M3≡1 (mod q) である.もし M≡1 (mod q) ならば N≡3 (mod q) となり q=3 を得るので,M≢1 (mod q) である.

フェルマーの小定理から Mq−1≡1 (mod q) である.q−1=3h+s,s=0,1,2 と書くと Ms≡1 (mod q) となる.s=1 は不可能であり,s=2 でも M3≡M2≡1 (mod q) から M≡1 (mod q) となって不可能である.したがって s=0,すなわち q≡1 (mod 3) である.これは p1,…,pr 以外にも条件を満たす素数 q があることを意味し,矛盾する.よってそのような素数は無数に存在する.

DISCUSSION

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