問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 20
問題 20

問題020|整数・因数分解と約数

難易度 D 目安 60分

前半戦

整数 n に対して,n3+2n2+32n+1 が整数となるような n をすべて求めよ.

n>1 を整数とし,方程式 1x+1y=1n を満たす正整数の順序付きの組 (x,y) の個数を N(n) とする.

(1) 奇素数 p に対し,N(n)=p2 を満たす n を,その素因数分解の形によってすべて表せ.

(2) p≡1 (mod 4) ならば,そのような n はすべて平方数であることを示せ.また,p=5 のときの最小の n を求めよ.

後半戦

どの正整数 n に対しても n4+a が合成数となるような正整数 a は,無数に存在することを示せ.

IMO 1969 第1問

正整数 a,b に対し,ab+1 が a2+b2 を割り切るとする.このとき,a2+b2ab+1 は整数の平方であることを示せ.

IMO 1988 第6問

ヒント 設問 1

ヒント 1

分母を t=2n+1 と置き,分子の8倍を t の多項式で表せ.

ヒント 2

8(n3+2n2+3)=t3+t2−5t+27 である.t が奇数であることに注意して,整除条件を t∣27 に帰着させよ.

ヒント 設問 2

ヒント 1

与式を (x−n)(y−n)=n2 と変形し,n2 の正の約数と順序付きの解を対応させよ.

ヒント 2

n=∏qiei ならば N(n)=∏(2ei+1) である.この積が p2 になる場合は,因子が p2 の1個だけの場合と,p の2個の場合に限られる.

ヒント 設問 3

ヒント 1

a を特殊な4乗数の倍数として選び,n4+a を平方の差に変形することを考えよ.

ヒント 2

a=4m4 と置くと,n4+4m4=(n2+2m2)2−(2mn)2 となる.両因子が必ず1より大きくなるように m を選べ.

ヒント 設問 4

ヒント 1

商を正整数 k と置き,a2−kba+b2−k=0 を a の2次方程式と見る.一方の根が a ならば,もう一方の根は何か.

ヒント 2

平方数でない k に対して a+b が最小の解を選び,a≥b として c=kb−a を考える.ac=b2−k を使い,0<c<b を示せば,より小さい解が得られる.

解答 設問 1

t=2n+1 と置くと t は0でない奇数であり,

8(n3+2n2+3)=t3+t2−5t+27

となる.gcd(t,8)=1 なので,元の分数が整数であることは t∣27 と同値である.ここで,t∣8(n3+2n2+3) から t∣n3+2n2+3 が従うことも,互いに素であることによる.

したがって t=±1,±3,±9,±27 であり,n=(t−1)/2 より

n=−14,−5,−2,−1,0,1,4,13

を得る.これらはすべて上の同値条件を満たす.

解答 設問 2

与式を満たすとき x>n, y>n であり,(x−n)(y−n)=n2 となる.逆に,n2 の正の約数 d ごとに (x,y)=(n+d,n+n2/d) がただ1つ対応する.したがって N(n) は n2 の正の約数の個数である.

(1) n=∏i=1rqiei を素因数分解とすると,∏i=1r(2ei+1)=p2 である.各因子は3以上なので,

n=q(p2−1)/2またはn=q(p−1)/2r(p−1)/2

に限られる.ここで q,r は素数で,後者では q≠r とする.逆に,この2種類はいずれも N(n)=p2 を満たす.

(2) p≡1 (mod 4) ならば (p−1)/2 も (p2−1)/2 も偶数なので,いずれの形の n も平方数である.p=5 では n=q12 または q2r2 となる.それぞれの最小値は 212=4096 と 22⋅32=36 だから,求める最小値は 36 である.

解答 設問 3

任意の整数 m≥2 に対して a=4m4 と置く.平方の差を用いると,

n4+4m4=(n2−2mn+2m2)(n2+2mn+2m2)

となる.第1因子は (n−m)2+m2≥m2≥4 であり,第2因子も1より大きい整数である.よって,どの正整数 n に対しても n4+a は合成数である.m=2,3,… に対する a=4m4 は互いに異なるので,条件を満たす a は無数に存在する.

解答 設問 4

平方数でない正整数 k について a2+b2=k(ab+1) を満たす正整数の組が存在すると仮定する.そのうち a+b が最小のものを選び,対称性から a≥b としてよい.c=kb−a と置くと,解と係数の関係より

a+c=kb,ac=b2−k,c2+b2=k(bc+1)

が成り立つ.

まず c<0 ならば,整数であることから a−kb=−c≥1 である.元の式より k=a(a−kb)+b2≥a+b2>a となる.一方,a=kb−c≥k+1 なので矛盾する.また,c=0 ならば k=b2 となり,k が平方数でないことに反する.したがって c>0 である.さらに

c=b2−ka<b2a≤b

である.

よって (b,c) も同じ k に対する正整数解であり,b+c<a+b となる.これは最小性に反する.したがって平方数でない商は存在せず,求める商は整数の平方である.

DISCUSSION

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