問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 41
問題 41

問題041|面積と弧長

難易度 D 目安 60分

前半戦

0≤t≤2π に対し x=2cos3⁡t, y=sin3⁡t で表される閉曲線を C とする.C で囲まれる面積と C の長さを求めよ.

実数 c に対し S(c)=∫01|ex−c|dx とする.S(c) を最小にする c と,その最小値を求めよ.

後半戦

線分 I={(x,1)∣1≤x≤3} 上の各点 P に対し,線分 OP 上で PP∗=1/100 となる点 P∗ を取る.ただし O は原点である.P が I を動くときの P∗ の軌跡を C とする.I と C のどちらの長さが大きいか.証明を付して答えよ.

Putnam 1947 第9問

g は [0,∞) で連続,x>0 では g(x)>0 とする.すべての x>0 に対して,領域

Rx={(s,t)∣0≤s≤x, 0≤t≤g(s)}

の重心の y 座標が,区間 [0,x] における g の平均値に等しいという.このような g をすべて求めよ.なお,重心の y 座標は
∫0xg(t)2dt2∫0xg(t)dt
で与えられる.

Putnam 1984 B4

ヒント 設問 1

ヒント 1

座標軸に関する対称性から第1象限だけを考える.この部分では x は減少する.

ヒント 2

面積は −4∫0π/2y(t)x′(t)dt.弧長の被積分関数は 3sin⁡tcos⁡t1+3cos2⁡t になる.

ヒント 設問 2

ヒント 1

c≤1, 1<c<e, c≥e に分ける.

ヒント 2

1<c<e では交点の x 座標は log⁡c である.そこで積分を分けると S′(c)=2log⁡c−1 になる.

ヒント 設問 3

ヒント 1

P=(t,1) として P∗ の座標を表す.両端間の距離だけでは曲線の長さは決まらない.

ヒント 2

r=t2+1, h=1/100 と置くと P∗=(t−ht/r, 1−h/r) である.速度の2乗を1と比較する.

ヒント 設問 4

ヒント 1

H(x)=∫0xg(t)dt と置き,条件を微分する.

ヒント 2

r(x)=xH′(x)/H(x) が r2−4r+2=0 を満たす.r は連続なので,2つの根を途中で切り替えることはできない.

解答 設問 1

第1象限では t が0から π/2 に増えるにつれて x は2から0へ減少する.座標軸に関する対称性より,面積は

A=−4∫0π/2sin3⁡t(−6cos2⁡tsin⁡t)dt=24∫0π/2sin4⁡tcos2⁡tdt.

部分積分による ∫0π/2sinn⁡tdt=(n−1)∫0π/2sinn−2⁡tdt/n を使うと,
∫sin4⁡tcos2⁡tdt=3π/16−5π/32=π/32 である.ここで積分区間はいずれも [0,π/2] である.したがって A=3π/4 となる.弧長については

(x′)2+(y′)2=3sin⁡tcos⁡t1+3cos2⁡t

だから,

L=4∫0π/23sin⁡tcos⁡t1+3cos2⁡tdt=2∫14udu=283.
媒介変数 x=2cos³t,y=sin³t の閉曲線と第1象限の部分.
解答 設問 2

c≤1 では S(c)=e−1−c で狭義単調減少,c≥e では S(c)=c−e+1 で狭義単調増加する.1<c<e では ex−c の符号が x=log⁡c で変わるから,

S(c)=∫0log⁡c(c−ex)dx+∫log⁡c1(ex−c)dx=2clog⁡c−3c+e+1.

よって S′(c)=2log⁡c−1 は c=e の前で負,後で正となる.以上を合わせると,ただ1つの最小点は c=e,最小値は

S(e)=e+1−2e=(e−1)2

である.

y=e^x と y=√e の間の面積.符号が x=1/2 で変わる.

別解(半分ずつ組にして中央値を使う)

区間の前半と後半を組にして,三角不等式を使うと

S(c)=∫01/2(|ex−c|+|ex+1/2−c|)dx≥∫01/2(ex+1/2−ex)dx=(e−1)2.

各組で等号が成り立つ条件は ex≤c≤ex+1/2 である.c=e なら全区間でこの条件が成り立つ.逆に積分で等号なら,連続な非負の差の積分が0なので各 x∈[0,1/2] で等号となる.x=0,1/2 を見れば c≤e かつ c≥e だから,c=e に限る.よって最小値は (e−1)2,最小にする値は e である.絶対値の和や積分を最小にする際は,値を半分ずつに分ける「中央値」が有力な候補になる.

解答 設問 3

h=1/100, r=t2+1 とすると,

P∗(t)=(t−htr,1−hr)(1≤t≤3).

微分すると

dP∗dt=(1−hr3,htr3),|dP∗dt|2=1−2hr3+h2r4=1+hr4(h−2r)<1.

ここで r≥2>h/2 を用いた.第1座標の導関数は正だから,曲線は重ねてたどられていない.よって

length⁡(C)=∫13|dP∗dt|dt<∫131dt=2=length⁡(I).

したがって Iの方が長い.

解答 設問 4

条件は 12∫0xg(t)2dt=H(x)2/x である.H>0, H′=g なので両辺を微分すると,

12(H′)2=2xHH′−H2x2.

したがって r=xH′/H は r2−4r+2=0 を満たす.r は (0,∞) で連続であるため,中間値の定理から r は一定で,2+2 または 2−2 である.H′/H=r/x を積分して H=C0xr(C0>0),よって g=C0rxr−1 を得る.r=2−2 では x→0+ で g→∞ となり,0での連続性に反する.したがって候補は

g(x)=Cx1+2(C>0)

のみである.逆に p=1+2 とすると,この関数の平均値は Cxp/(p+1),重心の y 座標は C(p+1)xp/{2(2p+1)} である.(p+1)2=2(2p+1) より両者は等しく,すべての候補が条件を満たす.

曲線の下の領域 R_x と重心の高さの模式図.

DISCUSSION

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