問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 17
問題 17

問題017|整数・素数

前半戦

5 以上の素数の2乗を 12 で割った余りは 1 であることを示せ.

次の二つの命題を証明せよ.

(a) p と 8p−1 がともに素数ならば,8p+1 は合成数である.

(b) p と 8p2+1 がともに素数ならば,8p2−1 も素数である.

後半戦

正の整数 n と有理数 r を固定する.このとき,

∑k=1n1xk=r

を満たす正の整数の組 (x1,x2,…,xn) は有限個であることを示せ.

任意の正の整数 n に対して,次の数は素数ではないことを示せ.

101010n+1010n+10n−1
ヒント 設問 1

ヒント 1

5 以上の素数は 2,3 で割り切れない.

ヒント 2

6 で割った余りを調べる.

ヒント 設問 2

ヒント 1

3 で割った余りに注目する.

ヒント 2

(a) は p=2,3 の場合も確認し,(b) は p≠3 のとき p2≡1 (mod 3) を用いる.

ヒント 設問 3

ヒント 1

r≤0 の場合を確認した後,n について帰納法を用いる.

ヒント 2

分母を小さい順に並べ,最小の分母に x1≤n/r という上限があることを示す.

ヒント 設問 4

ヒント 1

n=2mk(k は奇数)と表し,d=102m+1 を法として考える.

ヒント 2

10n は −1 に合同となり,他の二つのべきは 1 に合同となることを示す.

解答 設問 1

p を 5 以上の素数とする.p は 2 でも 3 でも割り切れないので,6 で割った余りは 1 または 5 である.したがって,整数 q を用いて p=6q+1 または p=6q−1 と表せる.いずれの場合も,

p2=36q2±12q+1=12(3q2±q)+1

となる.よって,p2 を 12 で割った余りは 1 である.

解答 設問 2

(a) p=2 のとき 8p−1=15 は素数ではないので,仮定を満たさない.p=3 のときは 8p−1=23 が素数であり,8p+1=25 は合成数である.

以下,p>3 とする.p は素数なので,3 で割った余りは 1 または 2 である.もし p≡2 (mod 3) ならば,8p−1≡0 (mod 3) となる.しかし 8p−1>3 なので,これは 8p−1 が素数であることに反する.よって p≡1 (mod 3) であり,

8p+1≡2⋅1+1=0 (mod 3)

を得る.8p+1>3 だから,8p+1 は合成数である.

(b) p≠3 と仮定する.p は素数なので 3 で割り切れず,p2≡1 (mod 3) である.したがって,

8p2+1≡2⋅1+1=0 (mod 3)

となる.p≥2 より 8p2+1≥33>3 なので,これは 8p2+1 が素数であることに反する.よって p=3 でなければならない.このとき 8p2−1=71 である.71<9 であり,71 は 9 未満の素数 2,3,5,7 のいずれでも割り切れないので,素数である.

解答 設問 3

左辺は正なので,r≤0 のとき解は存在しない.以下,r>0 の場合を考える.まず,分母を小さい順に並べた解

x1≤x2≤⋯≤xn

が有限個であることを,n についての数学的帰納法で示す.帰納法の命題は「任意の正の有理数 r に対して,そのような解は有限個である」とする.

n=1 のときは x1=1/r に限られるので,解は高々一つである.次に,n−1 の場合に命題が成り立つと仮定する.x1 が最小の分母なので,各 k について 1/xk≤1/x1 であり,

r=∑k=1n1xk≤nx1

となる.したがって 1≤x1≤n/r であり,x1 の候補は有限個である.

各候補 x1 を固定すると,残りの項は,

∑k=2n1xk=r−1x1

を満たす.右辺が正でなければ解はなく,正ならば帰納法の仮定より残りの組は有限個である.よって,有限個の x1 の候補を合わせても,並べ替え済みの解は有限個である.

最後に,各組の並べ方は高々 n! 通りなので,順序を区別した元の組 (x1,…,xn) も有限個である.

解答 設問 4
N=101010n+1010n+10n−1

とおく.n から 2 の因子をすべて取り出し,n=2mk と表す.ここで m は非負整数,k は正の奇数である.

d=102m+1

とおくと,102m≡−1 (mod d) なので,任意の非負整数 j に対して,

102mj≡(−1)j (mod d)

が成り立つ.特に,k は奇数だから,

10n=102mk≡−1 (mod d)

である.

次に,10n と 1010n がともに 2m+1 の倍数であることを確認する.非負整数 m に対して 2m≥m+1 なので,n=2mk≥m+1 である.したがって 10n=2n5n は 2m+1 で割り切れる.同様に,10n≥n≥m+1 なので,1010n=210n510n も 2m+1 で割り切れる.

よって,整数 10n/2m と 1010n/2m はともに偶数である.上の合同式にこれらを j として代入すると,

1010n≡1 (mod d),101010n≡1 (mod d)

を得る.したがって,

N≡1+1−1−1=0 (mod d)

であり,d は N の約数である.さらに,1<d=102m+1≤10n+1<N なので,d は 1 と N のいずれでもない約数である.よって N は合成数であり,素数ではない.

DISCUSSION

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