問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 28
問題 28

問題028|円と軌跡・距離の関係

難易度 C 目安 60分

前半戦

単位円 C:x2+y2=1 の外部にある点 P が,円 (x−2)2+y2=1 上を動く.P から C に引いた接線の接点を M,N,直線 OP と弦 MN の交点を Q とする.ただし O は原点である.
(1) Q の軌跡を求めよ.
(2) 弦 MN の長さのとり得る範囲を求めよ.

実数 a に対し,放物線 y=x2 と円 x2+(y−a)2=1 の異なる共有点の個数を求めよ.

後半戦

頂点が (0,0),(1978,0),(1978,1978),(0,1978) である正方形の外接円上に,これら4点以外の整数座標の点は存在しないことを示せ.

IMO 1978 ロングリスト,第32問(オランダ提案).

平面上の相異なる4点 A,B,C,D に対し,

AC⋅BD≤AB⋅CD+BC⋅AD

を証明せよ.さらに,A,B,C,D がこの順に凸四角形をなす場合,等号成立の必要十分条件が4点の共円性であることを示せ.

ヒント 設問 1

ヒント 0

P=(u,v) とすれば,接触弦は ux+vy=1 である.

ヒント 1

Q=P/(u2+v2).逆変換も同じ式であり,u=X/(X2+Y2),v=Y/(X2+Y2) となる.

ヒント 設問 2

ヒント 0

u=x2≥0 とおく.u=0 は1点,u>0 は2点に対応する.

ヒント 1

u2+(1−2a)u+a2−1=0 の非負の解を調べる.判別式だけでは不十分である.

ヒント 設問 3

ヒント 0

円の中心を原点へ移して,2つの整数の平方和の式にする.

ヒント 1

1978=2⋅23⋅43 である.p≡3 (mod 4) の素数が u2+v2 を割ると,u,v を両方割ることを使う.

ヒント 設問 4

ヒント 0

D を原点とし,X=(x,y)≠D に X′=(x,y)/(x2+y2) を対応させる.

ヒント 1

X′Y′=XY/(DX⋅DY) を示し,三角不等式 A′C′≤A′B′+B′C′ を使う.

解答 設問 1

P=(u,v) とすると,円上の接点 (m,n) では接線が mx+ny=1 だから um+vn=1 となる.従って接触弦は ux+vy=1,その OP との交点は

Q=(X,Y)=(uu2+v2,vu2+v2)

である.X2+Y2>0 であり,逆に u=X/(X2+Y2),v=Y/(X2+Y2) と書ける.これを u2+v2−4u+3=0 に代入すると

3(X2+Y2)−4X+1=0.

動く円は単位円の外側にあり,接する点 (1,0) だけが除かれる.逆変換も確認すると,求める軌跡は

(X−2/3)2+Y2=1/9から (1,0) を除いたもの

である.

(2) r=OP とすると 1<r≤3 のすべての値をとり,原点から弦への距離は 1/r である.半径1の円の弦の長さは MN=21−1/r2 だから,

0<MN≤423.

上端は P=(3,0) のときに実現し,下端は実現しない.

点Qの軌跡は中心(2/3,0),半径1/3の円.(1,0)を白丸で除く.
解答 設問 2

y=x2=u とおくと,

h(u)=u2+(1−2a)u+a2−1=0,u≥0

となる.判別式は 5−4a,2解の和は 2a−1,積は a2−1 である.

a<−1 では実数解があっても両方負なので共有点はない.a=−1 では u=0,−3 より1点である.−1<a<1 では積が負なので正の解がちょうど1個あり,共有点は2点である.a=1 では u=0,1 より3点である.1<a<5/4 では相異なる正の解が2個あり,4点である.a=5/4 では正の重解 u=3/4 より2点,a>5/4 では実数解がない.まとめると,

a(−∞,−1)−1(−1,1)1(1,5/4)5/4(5/4,∞)個数0123420
解答 設問 3

円の中心は (989,989) なので,整数点 (x,y) に対し u=x−989, v=y−989 とおくと

u2+v2=2⋅9892=2⋅232⋅432

となる.ここで,p≡3 (mod 4) の素数について p∣u2+v2 なら p∣u, p∣v である.実際,p∤v と仮定すると z≡uv−1 (mod p) に対して z2≡−1 (mod p) となり,

zp−1≡(−1)(p−1)/2=−1 (mod p)

がフェルマーの小定理に矛盾する.したがって p∣v,さらに p∣u となる.

これを p=23,43 に適用すると 989∣u,v である.u=989U, v=989V とおけば U2+V2=2 だから U,V はそれぞれ ±1 である.ゆえに x,y はそれぞれ0または1978であり,求める4頂点しか存在しない.

解答 設問 4

D=(0,0) とする.点 X=(x,y)≠D に対し X′=(x,y)/(x2+y2) とおく.2点について距離の平方を展開すれば

X′Y′2=XY2DX2DY2,X′Y′=XYDXDY

が得られる.したがって三角不等式 A′C′≤A′B′+B′C′ に DA⋅DB⋅DC を掛ければ,求める不等式が得られる.等号は A′,B′,C′ が同一直線上にあり,B′ が線分 A′C′ 上にある場合に限る.

凸四角形の場合を考える.原点を通らない直線 ux′+vy′=w (w≠0) の逆像は

x2+y2−uwx−vwy=0

という原点を通る円である.原点を通る直線の逆像は同じ直線なので,凸四角形の場合には起こらない.よって等号なら4点は共円である.

逆に4点がこの順に円周上にあるとする.D を除く円周は変換によって1本の直線に連続かつ1対1に移り,円弧 ABC は原点を含まないため,その像は線分 A′C′ である.従って B′ はその間にあり,等号が成り立つ.必要十分条件は A,B,C,Dが同一円周上にあること である.

DISCUSSION

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