問いしるべ
100日数学チャレンジ 問題 33
問題 33

問題033|極限と漸化式

難易度 C 目安 60分

前半戦

実数 a に対し,limx→0ex−1−x−ax2x3 が有限の値をもつための a を求め,その極限値を求めよ.テイラー展開およびロピタルの定理は用いないこと.

a1=1,an+1=(an+6/an)/2 で数列を定める.an の極限を求め,さらに limn→∞an+1−6(an−6)2 を求めよ.

後半戦

0<x1<1,xn+1=xn(1−xn) とする.limn→∞nxn=1 を示せ.

Putnam 1966 A3

0<a<b とする.次の極限値を求めよ.答えには四則演算と累乗のみを用いてよい.

limt→0{∫01[bx+a(1−x)]tdx}1/t.

Putnam 1979 B2

ヒント 設問 1

ヒント 1

ex−1 を積分で表し,引き算を積分の中で行う.

ヒント 2

ex−1−x=x2∫01(1−t)etxdt を示すとよい.

ヒント 設問 2

ヒント 1

まず a2 以降が 6 より大きいことを示す.

ヒント 2

an+1−6=(an−6)22an と変形する.

ヒント 設問 3

ヒント 1

最初に xn→0 を示す.その次に 1/xn の増え方を見る.

ヒント 2

1xn+1−1xn=11−xn.この式を足して n で割る.

ヒント 設問 4

ヒント 1

まず t を定数として積分する.次に全体の対数を取る.

ヒント 2

積分を I(t) とすると I(0)=1 である.log⁡I(t)/t は t=0 での微分係数になる.

解答 設問 1

部分積分により,正負いずれの x≠0 についても

ex−1−x=x2∫01(1−t)etxdt

である.x→0 のとき右辺の積分は 1/2 に近づく.元の商が有限の極限をもつなら,それに x を掛けたものは0に近づくので,必ず a=1/2 である.さらに積分をもう一度用いると,

ex−1−x−x22=x32∫01(1−t)2etxdt.

0≤t≤1 において e−|x|≤etx≤e|x| だから,積分は ∫01(1−t)2dt=1/3 に近づく.したがって a=1/2,極限値は 1/6 である.

解答 設問 2

an>0 であり,

an+1−6=(an−6)22an>0

である.ここで等号が起きないのは,すべての an が有理数で 6 は無理数だからである.n≥2 では

an+1−an=6−an22an<0

となる.したがって an は n≥2 で単調減少かつ下に有界で,極限 L≥6 をもつ.漸化式の極限から L=(L+6/L)/2,よって L=6 である.最初の恒等式を用いれば,後の極限は lim1/(2an)=1/(26) となる.

解答 設問 3

帰納的に 0<xn+1<xn<1 である.極限を L≥0 とすれば L=L(1−L) なので L=0 となる.一方,

1xn=1x1+∑k=1n−111−xk.

右辺の和の各項は1に近づく.その平均も1に近づくことを確認するため,任意の ε>0 に対し,十分大きい k で 1≤1/(1−xk)<1+ε とする.最初の有限個の項を n で割った寄与は0に近づき,残りの平均は1と 1+ε の間にある.したがって 1/(nxn)→1,よって nxn→1 である.

解答 設問 4

t が0に十分近いとき,

I(t)=1b−a∫abutdu=bt+1−at+1(t+1)(b−a)>0.

I(0)=1 であるから,

limt→0log⁡I(t)t=(log⁡I)′(0)=blog⁡b−alog⁡ab−a−1.

指数関数の連続性により,求める値は

1e(bbaa)1/(b−a)

である.この形では四則演算と累乗以外の演算を使っていない.

DISCUSSION

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