区間 [𝑎,𝑎 +1/2] の左端で 𝑔(𝑎) =0 とし,この区間における |𝑔| の最大値を 𝑀 とする.任意の 𝑥 に対して平均値の定理から
|𝑔(𝑥)|=|𝑔(𝑥)−𝑔(𝑎)|≤|𝑥−𝑎|𝑀≤𝑀/2
である.ここで中間点 𝑐 について |𝑔′(𝑐)| ≤|𝑔(𝑐)| ≤𝑀 を用いた.最大値を取る点でも同じ不等式が成り立つので 𝑀 ≤𝑀/2,したがって 𝑀 =0 である.𝑎 =0,1/2,1,… と順に適用すれば 𝑥 ≥0 全体で 𝑔(𝑥) =0 となる.ℎ(𝑥) =𝑔( −𝑥) も同じ仮定を満たすので,𝑥 ≤0 でも同様に0である.
別解(二乗して指数因子を掛ける)
ℎ(𝑥) =𝑔(𝑥)2 とおくと ℎ ≥0, ℎ(0) =0 であり,仮定から
|ℎ′(𝑥)|=2|𝑔(𝑥)𝑔′(𝑥)|≤2ℎ(𝑥)
を得る.したがって (𝑒−2𝑥ℎ(𝑥))′ =𝑒−2𝑥(ℎ′ −2ℎ) ≤0 だから,𝑥 ≥0 で 0 ≤𝑒−2𝑥ℎ(𝑥) ≤ℎ(0) =0 となる.一方,(𝑒2𝑥ℎ(𝑥))′ =𝑒2𝑥(ℎ′ +2ℎ) ≥0 なので,𝑥 ≤0 でも 0 ≤𝑒2𝑥ℎ(𝑥) ≤ℎ(0) =0 である.よって全実数で ℎ(𝑥) =0,すなわち 𝑔(𝑥) =0 となる.絶対値の微分を避けて二乗し,指数因子で単調性を作ると,区間を繰り返し広げずに示せる.