𝑥 =𝑦 =𝑡 とおくと,0 ≤𝑡 ≤1 であり,与えられた不等式は 𝑡 +𝑏 ≤(𝑡 +𝑎)2 となる.したがって,すべての 𝑡 ∈[0,1] に対して 𝑏 ≤(𝑎 +𝑡)2 −𝑡 が成り立てばよい.ここで,
𝐹(𝑡)=(𝑎+𝑡)2−𝑡=𝑡2+(2𝑎−1)𝑡+𝑎2
とおく.𝐹(𝑡) は 𝑡 の下に凸な2次関数で,頂点の 𝑡 座標は 𝑡0 =12 −𝑎 である.よって,区間 0 ≤𝑡 ≤1 における最小値を頂点の位置に応じて求める.
(i) 𝑎 ≤ −12 のとき
𝑡0 ≥1 であるから,最小値は 𝑡 =1 のときの
𝐹(1)=(𝑎+1)2−1=𝑎2+2𝑎
である.
(ii) −12 ≤𝑎 ≤12 のとき
0 ≤𝑡0 ≤1 であるから,最小値は
𝐹(𝑡0)=𝑎−14
である.
(iii) 𝑎 ≥12 のとき
𝑡0 ≤0 であるから,最小値は 𝑡 =0 のときの
𝐹(0)=𝑎2
である.
以上より,求める領域は
𝑏≤⎧{
{
{
{⎨{
{
{
{⎩𝑎2+2𝑎(𝑎≤−12),𝑎−14(−12≤𝑎≤12),𝑎2(𝑎≥12)
で表される.境界を含み,各境界曲線より下側の領域が求める領域である.
別解(図形的な見方)
同じ条件は,放物線の平行移動を用いて捉えることもできる.𝑥 =𝑦 =𝑡 とおき,さらに
𝑋=𝑥+𝑎,𝑌=𝑦+𝑏
とおく.このとき,(𝑋,𝑌) =(𝑎 +𝑡,𝑏 +𝑡) であるから,𝑡 が 0 から 1 まで動くと,点 (𝑋,𝑌) は2点 (𝑎,𝑏),(𝑎 +1,𝑏 +1) を結ぶ線分上を動く.また,与えられた不等式は 𝑌 ≤𝑋2 となる.したがって,求める条件は,この線分全体が放物線 𝑌 =𝑋2 の下側に含まれることである.
同じ条件を 𝑎𝑏 平面で見ると,各 𝑡 ∈[0,1] に対して
𝑏≤(𝑎+𝑡)2−𝑡
が必要である.等号で定まる放物線
𝐶𝑡:𝑏=(𝑎+𝑡)2−𝑡
は,放物線 𝐶0 :𝑏 =𝑎2 をベクトル ( −𝑡, −𝑡) だけ平行移動したものである.したがって,求める領域は,0 ≤𝑡 ≤1 に対応するすべての放物線 𝐶𝑡 の下側の共通部分であり,その境界は放物線族の下側の包絡線となる.
以上の2つの考え方を図示すると,次のようになる.破線は放物線 𝐶𝑡 の移動を,青い太線は求める領域の境界を表している.

