光子と電子の波
第29章の発展問題
著者:柚木芹香
換算質量,反跳,不確定性を,保存則と
演習 1
同じ
2から1への
と核質量の 関係を 導き, の中心値と 上下限を 求めよ. 3から2への
線でも, は同じに なるか.波長差 の比を,2から1の 線を 基準にして 求めよ. 2から1への
準位差の 差を 数値で 求めよ.励起状態の 寿命を ,自然幅を と見積もると,この 幅だけで2本の 線は 重なるか. での の上限を 求めよ.上限近くで 質量推定の 相対誤差が 増す理由を,式で 説明せよ.
原子HとXの準位n=1,2,3,および2から1,3から2の対応する遷移を示す.2から1の発光を波長測定に使い,測定されたδ=1−λX/λHの値を記す.準位の高さは模式的である.
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考え方
換算質量は
準位差に
が比例するので, . , とすると
中
遷移の
量子数に よらず 波長比は 同じなので, も同じである.絶対差は なので
2から1では
Hの
光子エネルギーを とすると, .従って
自然幅は
より .質量の式を 微分すると
上限までの
演習 2
質量
とします.定数と
を導け.同じ核電荷に 電子を 束縛した 固定核模型の 基底半径 に最も 近い 半径を もつ,この 重い 粒子の 整数 を求めよ. 中心は
半径 の球です.点電荷かつ非相対論的な 模型を 用いる 基準を, かつ と定めます.両方を 満たす最小の を求めよ.その 準位へ,すぐ 上の 準位から 遷移する 光子の エネルギーを 求めよ. 核質量を2倍に
して 核電荷を 保つと,(2)の 遷移エネルギーは 何倍に なるか.固定核近似の 誤差を 小さく する 無次元量も 述べよ.
半径RNの中心球と外側の粒子を示す.中心の質量はM=6×1836m,電荷は+3e,粒子の質量はmμ=207m,電荷は−eである.中心間の距離rと,比較用の長さa0/3を示す.
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考え方
核を
を力の 式へ 代入すると
運動エネルギーは
より, .大きさの条件は で .速度の条件は で .両方を満たす最小は3である.4から3の 光子は
準位差は
に比例するので
核を
演習 3
準位
この
衝突が 可能と なる の下限 を求め,しきい値での 衝突後の 両速度を 求めよ. しきい値で
励起されたBが2から1へ 光子を 出します.衝突前のAの 進行方 向,その 逆方 向へ 出る 光子の エネルギーを とする.エネルギーと 運動量の 保存から, と の一次まで 求めよ. とします.これらの積と 二次の 項は 省いてよい. 振動数差を2つの
振動数の 算術平均で 割った 比を 数値で 求めよ.さらに 標的質量を , としたときの しきい値を 求め, の極限を 説明せよ.
衝突前は質量MのAが速さuで,質量3Mの静止したBへ向かう.衝突後のBからの2→1の発光を,前方と後方の別々の配置で示す.
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考え方
運動量を
衝突前の
全運動量は .衝突後の運動エネルギーが 最小なのは 両原子が 同じ 速度 をもつときで,その値は である.従って励起に 使える 最大値は .これが に等しくなる 条件は
光子の
向きを とし,エネルギーを と書く.発光前のBの 運動量は ,発光後は .内部エネルギーの減少を 含む保存式は
補正項の
前方では
より,保持した次数では
百分率では
演習 4
入射光子が
1回目の
散乱直後の 光子波長 を求めよ.さらに,1回目の 入射波長 を で表せ.運動中の 電子へ,静止電子の コンプトン公式を そのまま 使わずに 導け. として,電子1の 初めの 運動エネルギー,運動量の 大きさ,ド・ブロイ波長を 求めよ. を保って を変えます.電子1の 初めの 運動エネルギー が を満たす角度の 範囲を 求めよ. でド・ブロイ波長が どうなるかも 説明せよ.
入射波長λiの光子は電子1で角θへ曲がり,電子1は散乱後に静止する.波長λ0となった光子は,散乱前に静止していた電子2で逆向きへ散乱される.最終波長はλf=5λcである.
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考え方
2回目から
2回目は
静止電子に よる 角 の散乱なので, ,従って .1回目の前後の 光子エネルギーを とする.電子が 停止する ため,初めの 電子の 運動エネルギーは ,運動量は .よって
両辺を
より, , ,従って .2つの光子の 向きが 直交するので
電子の
一般には
指定した
演習 5
核電荷
と
のとき, が最小と なる と最小値を 求めよ. と では,有限の が存在するか. を調べて 答えよ. が十分 小さい 極限で(1)を 展開し,非相対論的な 見積もりと 比べよ.運動エネルギーを とする 条件を,最小点での 無次元量で 示せ. 点の
中心を 半径 の中心球へ 置き換える 場合,(1)の クーロン模型を 使う ために が小さい ことを 要求します. に近づくと,この 条件が どう 破れるか.この 模型の 発散を,現実の 原子が そのまま 崩壊する 証明と 呼べるか.
左は核電荷+Zeの点の中心と,大きさrの電子の局在領域である.右は比較用の半径RNの中心球を示す.局在領域と中心球の大きさは別縮尺である.
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考え方
局在を
とすると
停留点は
では導関数が 全ての 有限の で負で,有限の 最小点は ない.ただし
なので,
より
非相対論的に
比は
有限の
演習 6
質量
静止原子が1光子を
運動量と
エネルギーの 保存から を導け.正負の 光から 受ける 平均力 を求め,小速度で と書いた ときの と,減速するための の符号を 求めよ. 1回の
吸収と 放出を1周期とします.周期ごとの 運動量変化の2乗平均を 求め, での平均加熱率を 求めよ.方向の 無作為性に よる 加熱を 捨てては ならない. 1方向の
温度を で定義します.平均力に よる 冷却と(2)の 加熱が つり合う 温度を 求め, の範囲で 最小と なる を求めよ. , , , , とします.最小温度と,その温度での および を評価し,線形化と 連続的な 冷却の 模型を 確かめよ.
質量M,速度vの二準位原子を,同じ角振動数ωのレーザーで左右から照射する.吸収後の光子は+xまたは−xへ等確率で1個だけ放出される.二準位間隔Δと励起状態の寿命τを示す.
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考え方
平均
静止原子が
エネルギー の光子を 吸収すると,運動量は となるので .補正項では と置き, .従って である.放出の平均 運動量は0なので
減速には
吸収方向を
,放出方向を独立な とすると,運動量変化は .固定された についても , なので
運動エネルギーの
冷却率は
.これと をつり合わせると
, より, .また , なので
1回の