ゆらぎと拡散(発展)
ゆらぎの数学:平均・分散と独立な和
著者:柚木芹香
ランダムウォークで
定理 数学の
確率的に
と
二項分布. 確率
練習. (1) 1歩
答え:(1) 右に3回,左に1回で
二項分布の
例題
例題 1
質量
で
液体中の粒が x 軸の正の向きへ速度 ẋ で動く瞬間を示す.抵抗 −ẋ/μ_m は速度と逆向きで,分子の衝突による力 F(t) はこの瞬間には正の向きだが,時々刻々向きと大きさが変わる.1方向のモデルなので,速度と2つの力はすべて x 軸に平行である.
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考え方 両辺に
両辺に
である.ここで
を
求まったのは
で,傾きは
例題 2
上で
左右は同じ1方向の軌跡を,同じ時間範囲と尺度で描いたもの.左は間隔 Δt,右はその半分の間隔で記録し,右の記録点は左の記録点をすべて含む.細かい記録では往復が見え,拡散の範囲 Δt/2≫τ_v では,見かけの速度の2乗平均平方根は √2 倍になる.各区間の速度が必ず大きくなるという意味ではない.
速度の
記憶が 消える 時間 を求めなさい. 連続する2枚から
を計算して「速度」と よぶと,どれくらいか.1方向の2乗平均平方根 と比べなさい. を短くしていくと,この 見かけの 速度は どうなるか.
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考え方 抵抗だけの
なので . , で だから,見かけの速度は 約 .1方向の の500分の1ほどである. は3方向を合わせた 速さで,1成分の 倍だから,比べる相手と して 適当でない. は,式のうえでは を短くする ほどいくらでも 大きくなる.しかし 自体が の近似である.例題1の 厳密形を で展開すると で,短い間隔では粒は まっすぐ 飛ぶから,見かけの 速度は 発散せず に落ち着く.際限なく 大きくなるのは,慣性を 捨てた 理想の 過程( )の形式的な 極限に すぎない.顕微鏡の は より6桁も長い.そこで 測る「速度」は 時間間隔で 変わる 量で,意味を もつのは である.
ポイント ここまでの
分散は
.独立な量の 和では 分散が 足し算に なり,和の 標準偏差は ,平均の標準偏差は である.二項分布の
標準偏差 が,衝突回数のゆらぎと ランダムウォークの の両方を 説明する. 抵抗と
不規則な 力の 運動方 程式から,等分配則を 橋渡しに して が出る.厳密には で,この式は でだけ使える. 粒の「速度」は
観測の 時間間隔で 変わる. が より短ければ 弾道 運動で,見かけの 速度は1成分の に近づく.意味を もつのは 平均2乗変位である.