電荷と電場
第20章の章末問題
著者:柚木芹香
電荷の
演習 1
真
各平面を
除く3領域の 電場の 成分 を求めよ. としたとき, はいくらか. 質量
,正電荷 の粒子を のすぐ 右から 静かに 放す. のすぐ 左での 速さを 求めよ.平面との 衝突と 重力は 考えない.
2枚の平面と面電荷密度,間隔d,右向きのx軸,粒子の出発点を示す.
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考え方
各平面の
面積
の薄い箱を 平面に またが せると,対称性から .正電荷から離れ,負電荷へ 向かう 場を 重ねると
従って
電場の
仕事は . より .一定加速度 による とも一致する.有限の 平面で 近似するなら,間隔と 粒子の 軌道から 縁までの 距離の 比が 十分 小さい ことが 必要である.
演習 2
大きさを
粒子間距離が
になった とき,各粒子の 速さを 求めよ. 十分遠く
離れた ときの 運動エネルギーの 比と,各速さを 求めよ.
初めの粒子A,Bと質量,電荷,距離dを示す.外力のない直線上に配置する.
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考え方
電気力は
互いに
反対向きに 動く.全 運動量0より ,すなわち .位置エネルギーの減少から
. とすると , .運動エネルギーの和は 初期の に戻る.粒子半径と の比が 十分 小さい 範囲で 点電荷の 近似を 使っている.
演習 3
半径
ガウスの
法則から 球外の 場と 電位の 模型を 導き,直線化に よって を求めよ.球表面の 電位と 面電荷密度も 求めよ. 各電位の
誤差限界を とする.両端の2点だけで 推定する の誤差限界を 求めよ.距離の 誤差は 無視する.3点の 一致だけで 背景の 場が 厳密に0と 証明できるか.
導体球の半径aと,半径方向の3測定点rを示す.球の電荷Qと遠方の物体の存在だけを記す.
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考え方
球対称な
より .背景電位を定数と する 模型では .横軸 に対する 傾きは だから, .切片は .中央の値も となる.表面電位は ,面電荷密度は である.電位差の
誤差限界は だから, .従って ,相対誤差は約1.5 %である.点間や 他の 方向の 変化は 排除できず,背景の 一定性は 模型の 仮定である.この 近似には,背景の 電位変化が 測定領域内で 球に よる 電位変化より 十分 小さい ことが 必要である.
演習 4
端子A,Bの
挿入後のA,B間の
電圧と, を求めよ. Mの
両極板の 電荷を 符号つきで 求め,M,N間の 電位差も 求めよ.MとNは 接続しない.
2本の直列枝をA,B間に並べ,M,N,各容量,A,M間に入れる誘電体と切り離す電源を示す.
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考え方
M,Nの
初めの
合成容量は なので,Aの総電荷は .挿入後はA,M間が となる. , と置くと,Mの 保存則は ,従って .同様に より .Aの保存則は
よって
MのA側とB側の
電荷は 順に , で,和は0である. .途中の導体が 中性でも,両面の 電荷は0に ならない.極板間隔と 極板の 横の 長さの 比を 十分小さくして,端の 効果を 無視している.
演習 5
半径
空
洞内の 電場を 求め,任意の2点P,S間の 電位差を 位置ベクトルで 表せ. 質量
,正電荷 の粒子を,Cを 通り に平行な 直線の, と逆側の 空洞端から 静かに 放す.反対側の 端に 達する 直前の 速さを 求めよ.重力と 空洞壁の 影響は 無視する.
球の断面にO,C,ベクトルb,半径R,a,粒子の出発点と直線を示す.空洞内の電場は描かない.
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考え方
くり抜いた球を
一様な
球の 内部では,半径 のガウス面から ,従って .空洞内の 点では,大きい球と 密度 の小さい 球を 足すと
一様な
移動距離は
場の 向きに だから, .よって . では場も 得られる 速さも0と なり,同心の 空洞で 場が 消える ことと合う.
演習 6
面積
各層の
と膜の 電位を 求めよ.境界条件を 小さな 箱の 流束から 説明せよ. 両導体板の
向かい合う 面の 自由電荷密度と,膜の 位置で 重なる2つの 誘電体 表面の 分極電荷密度の 和を 求めよ.
接地された両極板と,厚さd,2dの誘電体層,比誘電率2,4,境界の自由電荷σ,x軸を示す.
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考え方
自由電荷で
場は
各層で 一定である.境界を またぐ 底面積 の薄い箱では .従って .一方,両板の電位差0より .これらを解くと , .膜の電位は .右側から積分しても と一致する. 導体から
誘電体へ 向く 法線を とると,左板の 自由電荷密度は ,右板は .分極は , .境界の両面の 外向き法線は それぞれ だから,分極電荷の和は .自由電荷との和 は に等しく,電場の ガウスの 法則とも 一致する.近似条件は が十分 小さい ことである.
演習 7
半径
総電荷
と球内外の 電場,電位を 求めよ. 薄い
球殻を 内側から 加えて この 分布を 組み立てる 外力の 仕事を 求めよ.同じ の導体球と どちらが 大きいか. 電荷を
一定に 保ち,分布の 形を 相似に 保って 半径を から までゆっくり 広げる 外力の 仕事を 求めよ.材料の 弾性エネルギーは 考えない.
半径Rの球と薄い球殻r,厚さの記号を描き,密度ρ₀r/Rと相似に広げる操作を示す.密度に対応する答えの場は描かない.
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考え方
ガウス面の
半径
に含まれる 電荷は .総電荷は . より球内は ,外部は .外部の電位は .内部では
場も
組み立て
途中で 内側に ある 電荷は ,追加する電荷は .その球殻を 運ぶ仕事を 足すと
無限に
相似な
分布では は半径の 逆数に 比例する. であり,外力は電気力から 仕事を 受け取る.仕事の 単位は で,無限に広げる 極限では 初期の 静電エネルギーを すべて 取り出せる.
演習 8
原点に
軸方向の
つり合い 位置 と,その近くの 小振動の 角振動数を 求めよ. から静かに 放した 場合の 反対側の 転回点と,つり合い 位置での 速さを 求めよ.小 振動の 近似を この 運動へ 使えるか.
原点の電荷Q,負方向の一定電場E₀,正のx軸の案内と粒子qを示す.つり合い位置は描かない.
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考え方
つり合いでは
力は
. より . とすると だから, .従って で,案内上では安定である. 一定電場の
電位は と選べるので, . とおけば .初め で全エネルギーは .転回点は ,すなわち だから,反対側は .つり合い位置では なので , .小振動には が十分 小さい ことが 必要だが,この 運動では 最大1に 達する ため適用できない.
演習 9
長さ
糸が
張っている 間,最下点からの 角度 における 速さと 張力 を求めよ.電気力は 仕事を するか. 有限の
時間で 一周し,途中で 糸が たるまないための の条件を, と に分けて 求めよ.最高点で 張力が0と なる 瞬間は 許します.
支点の電荷Q,長さLの糸,最下点の小球qと水平初速度u,鉛直下向きからの角θを示す.
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考え方
一定半径の
は一定なので,糸が 張っている間は 電気力の 仕事は0.高さの 増加は だから, .内向きを正と する 運動方 程式は .従って
張力の
最小値は 最高点 で .従って が必要である.また 最高点で 正の 速さを 保つには が必要である. なら前者が 強く,条件は . なら条件は となり,下限に 等しい 速さでは 一周できない.実際, では が最高点付近で となり, は発散する. では通常の に戻る.小球半径と の比が 十分 小さい ことが 点電荷の 近似条件である.