光
第27章の章末問題
著者:柚木芹香
屈折,結像,干渉,回折,偏光を
演習 1
格子定数
正の1次の
主極大の 位置を,近軸近似で 求めよ. レンズを
焦点距離 のものに 替え,スクリーンも その 焦点面へ 動かすと,回折角と 主極大の 位置は どう 変わるか.
透過格子の直後に凸レンズを置き,距離fの後側焦点面を観察する.格子定数d,回折方向θ,焦点面の横座標xを示す.
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考え方 格子は
隣接スリットの
経路差は で,1次の主極大には が必要である.平行光束は 焦点面の に集まるので, として
を
格子の
条件は 変わらないので 回折角は 同じで,位置は となる.ここで 小さいとした量は で,位置の近軸近似の 相対補正は その2乗程度である.
演習 2
自然光を
透明体の
屈折率 と,内部の光の 波長を 求めよ. 検光子の
透過軸が 入射面に 垂直な 方向となす角を とする.透過強度が になる の角を 求めよ.
自然光は入射角θ₁が60.0°で透明体へ入射する.上段の紙面が入射面で,下段は反射光に沿って見た検光子の透過軸と角βを示す.
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考え方 ブルースター角では
と屈折の 法則 より, .境界を越えて 振動数は 変わらず,速さが 倍になるから,波長は である.マリュスの
法則より .指定範囲では なので . では消光する ことも 確かめられる.角度を 小さいと する 近似は 使って おらず,完全な 偏光と いう 結論は 入射角が 正確に ブルースター角である 場合に 限る.
演習 3
空
板を
入れた 後の 結像 位置を 求めよ. スクリーンを
元の 位置に 保った 場合の,光斑の 直径を 求めよ.
開口半径Rの凸レンズの右に,前面位置s,厚さh,屈折率nの平行平板を挿入する.元の焦点面までの距離fを示す.
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考え方 板の
レンズを
出る 光線の 軸に 向かう 傾きの 大きさを とする.前面での 高さは .屈折の法則の 近軸形から 板内の 傾きは で,後面の高さは である.後面から交点までの 距離は この 高さを で割った 値だから,レンズから 測る 像距離は
と
開口の
縁を 通る 光線では .元の面は 新焦点より 手前なので,半径は .直径は
である.
演習 4
間隔
検光子を
置かないと 縞が 見えない 理由を 述べ,検光子を 置いた 後の 強度 を複素振幅から 求めよ. 縞の
鮮明度を と定義する. と,完全に暗い縞が 生じる を求めよ.
2スリットの透過軸は互いに直交するxとyである.2経路の相対位相はφで,スクリーン前の検光子の透過軸はxと角βをなす.
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考え方 直交する
検光子が
なければ2電場は 直交し,強度は で に依存しない.検光子後の 複素振幅は .時間因子 を掛けた 実部が 電場であり,強度は
と
より , .したがって で,完全な消光には が必要である.この とき 最大は ,最小は0,位相についての 平均は となり,検光子が 平均強度を 半分に する こととも 一致する.これは 偏光板が 余分な 時間 変動や 無相関な 位相差を 作らない 理想化で,小角近似は 不要である.
演習 5
水平な
光路差を
鏡像光源で 表し,最初の 明線の 高さと 明線間隔を 求めよ. 装置の
距離を 保って 一様な 屈折率 の液体中に 入れます.鏡の 位相変化は 同じと して,最初の 明線の 高さを 求めよ.
鏡yが0の上に高さHの点光源を置く.距離Lのスクリーン上に高さyの観測点をとり,光源とスクリーンの配置を示す.
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考え方 反射経路の
鏡像光源は
にある.反射経路から 直接経路を 引いた差は
である.反射側の
光学距離の
差は 経路差の 倍である.よって , . の極限では 位相反転に よって 暗くなる.距離の 展開は が十分 小さい 範囲で 有効である.
演習 6
屈折率
が
液体中の
焦点距離,像距離 ,像の間隔を 求めよ. 2点は
分解できるか.また,同じ 形状の レンズを の液体へ 入れると 結像 能力は どうなるか.
屈折率nが1.30の液体中に凸レンズを置く.間隔sが50.0 μmの2点光源の物体距離aは0.780 m,レンズの開口直径Dは8.00 mmである.
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考え方 周囲との
2式の
比から
と
分解に
必要な 間隔は
で,
演習 7
空気に
0 | 0.2500 | 0.6400 | |
|---|---|---|---|
と を使って 直線化し,最初と 最後の 測定から を推定せよ.中間の 測定も 確かめよ. 両端の
波長に 独立な 不確かさ があると する. は正確と し, の不確かさを 一次近似で 求めよ.独立な 誤差の 寄与は2乗して 足し,平方根を 取る.
空気に挟まれた厚さhの膜について,法線,入射角θ₁,膜内の角θ₂を示す.下段はXがsin²θ₁,Yが測定波長λの2乗である3測定点のみを示す.
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考え方 片方だけの
反射の
位相反転は 上面だけに あり,強め合いの 条件は , .最長波長は だから . より
である.波長を
を
と置くと なので
と
演習 8
波長
合計の
強度を,速く 変化する 余弦と,ゆっくり変化する 余弦の 積で 表せ.その 変調の 振幅が 最初に0に なる正の を求めよ. 両波長の
明線が 中央以外で 初めて 一致する 正の 位置と,それぞれの 次数を 求めよ.
波長λ₁が600 nm,λ₂が630 nmの光を,間隔dが0.500 mmの2スリットに垂直入射する.レンズから距離fの後側焦点面と横座標xを示す.
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考え方 同じ
とすれば,各強度は .したがって
と
である.変調の
一致には
が必要で, の最小の 正整数解は .よって .波長が近いため速い縞と 遅い 変調を 分けて 見られるが,強度の 式自体に 波長差の 展開は ない.位置の 近似には が十分 小さい ことが 必要で,この 位置では である.
演習 9
凸レンズに
と
最適な
と,最小の を文字式と 数値で 求めよ. が4倍になった ときの 最適直径と 最小半径の 倍率を 求めよ. での最適直径の 振る 舞いと,模型の 限界を 述べよ.
開口直径Dの凸レンズによる結像距離bは0.200 mである.スクリーンはその結像面よりδが1.00 mm遠くに置かれる.
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考え方 絞ると
, と置くと, .微分して より .両端で が発散するので この点は 最小で, が成り 立つ.したがって
である.
, なので,直径は半分,半径は2倍に なる. では模型は 無限大の 開口を 要求するが,実際には レンズの 直径が 有限で,近軸近似や 無収差の 理想化も 破れる.数値設定では , が小さく,回折を 元の 像面の 式で 評価する 近似も 有効である.2乗の 和と いう 評価法は 与えた 模型の 約束である.