原子核と素粒子
第31章の発展問題
著者:柚木芹香
核反応の
演習 1
太陽型の
同じ
ニュートリノの
到来数密度率 と を測定から 求めよ. に対応する 計数比の 範囲も 求めよ. 恒星の
反応率と 光の 全放射仕事率 を求めよ.ニュートリノの 持ち去る エネルギーを 無視すると, をどう 誤りますか. 計数の
分散は それぞれの 計数に 等しく,効率・距離・面積の 不確かさは 無視できます.1次の 誤差伝播では,独立な 量 の関数 の分散は です. と の標準不確かさを 求め,計数比が 許容範囲外なら 何を 疑うべきか 述べよ.
恒星から距離Dにある独立な2台の検出器.両者の面積,測定時間,種類aとbの検出確率,総計数CとHを示す.
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考え方
検出器ごとの
1台目から
なので, .2台目では .比を とすると ,従って . に対応する 期待計数比は である.1反応で2個出る
ため,反応率は .光へ渡る エネルギーは .よって .ニュートリノのエネルギーを 省くと となり,相対的に ,約3.09 %大きく見積もる. の偏微分は .よって
と
演習 2
質量
衝突前後の
中性子の エネルギー比 を求め,その 確率密度を 示せ. 対数減少
の平均 と分散 を求めよ. , の極限も 調べよ. 初期エネルギー
,目標値 とします.平均対数を用いる 代表回数を と定義し,実際に 比較する 回数 を, 以上の最小整数とします.各衝突後に 吸収されず 残る 確率は,散乱角と 独立に です. の とその 回数までの 生存確率を 求めよ.さらに を評価し, 回なら全中 性子が 以下になると いえるか 述べよ. , とします.
実験室系の静止核への中性子入射と,重心系の中性子散乱角θを別々に示す.各衝突後の生存確率qと吸収確率1−qを枝で示す.
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考え方
重心速度に,回転した
重心速度は
.重心系での中性子の 速さは で,弾性衝突後も同じである.従って 実験室系で なので
と
平均は
である.2乗平均には
を
. では , , , , .生存確率は . では , , , , .生存確率は となる.
独立な
演習 3
液滴模型で
核が
等しい 核2個に 分裂する ときの 値を で表し, の条件を によって 示せ. 分裂前の
核の 体積を 保つ 小さな 変形の 大きさを とします.この模型で 表面項は ,電気的な項は と与えられます.高次の 項は 省いています.球形が 小変形に 対して 局所的に 安定な 条件を 求めよ. の核に ついて,(1)と 両立するか 数値で 調べよ. 非対称な
分裂では,生成核の 質量数を ,原子番号を とします. は の連続量と 近似します. を求め, がエネルギー解放量の 局所的な 最大と なる 条件を 求めよ.対称分裂が 発熱なら 球形は 必ず 不安定である,と いう 主張も 検討せよ.
球形核と同体積の小変形核を,変形εとともに示す.別に,核子数と電荷をfと1−fの割合で分けた十分離れた2生成核を描く.
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考え方
核子数に
等分後の
表面項は ,電気的な項は .従って結合の 増加は
である.
静止エネルギーの
変化は,結合の 減少に 等しく, .2次の係数が 正なら 球形は 局所的な 極小なので 安定であり,条件は である. では高次の 項が 必要で,この 式だけでは 判定できない.指定の 核では , , .(1)の と,(2)の局所安定性が 両立する.小さな 変形の 初めには 供給エネルギーが 必要だが,十分離れた 生成核は より 低い エネルギーを 持つ.障壁全体の 高さは この2次式からは 決まらない. 核子数と
電荷の 分担を 同じ 割合に したので,電気的な 項は と になる.従って
である.
なので,
演習 4
質量
bを
静止させてaを 入射する 場合,aの 運動エネルギーの しきい値を 求めよ. 両粒子を
互いに 正面から 入射させ,供給する 運動エネルギーの 和を 最小にします.その 最小値と,aとbへの 最適な 配分,それぞれの 運動量を 求めよ.同じ 運動エネルギーを 両粒子に 与える 配分は 最適ですか. 正面衝突に
対して 最適な 配分を 保ち,供給する 運動エネルギーの 和を とします. の場合,入射方向の 角が にずれても 反応できる の範囲を 先頭の 近似で 求めよ. で評価し,近似の 条件を 確かめよ.
粒子aの質量m,粒子bの質量4mを示す.下段は運動エネルギーK_a,K_bの2本のビームと,正面からの方向のずれδを表す.
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考え方
静止標的では
, .始状態の から
を
運動エネルギーの
和を とすると ,また .従って少なくとも が要る.等しい 大きさで 逆向きの 運動量なら 等号に できる.その とき で, だから .連立して , .従って
と
正面に
対する 最適配分とは である. , から,厳密には , で求められる.方向の ずれを 入れると,全 運動量の2乗は .従って
であり,反応の
と
演習 5
自由な
静止励起核から
出る 光子の エネルギー と,静止基底核が吸収できる エネルギー を,反跳を含めて 厳密に 求めよ.両者の 差を の先頭の 非零の 次数まで 求めよ. 線源だけを
吸収核の 方向へ 速度 で動かします.線源の 静止系で 前方に 出る 光子の 実験室系の エネルギーは , です.静止吸収核に共鳴する を厳密に 求め,数値で 評価せよ. エネルギー幅の
尺度を とし, , とします.動かない自由核どうしの エネルギー差と を比較せよ. 線源の
速度は(2)の 値に 固定し,線源自体の 熱運動は 無視します.吸収核だけが 温度Tの 気体中に あり,光の 進行方向の 速度 は平均0,分散 とします. では核が 見る 光子エネルギーは です.熱運動に よる エネルギーの 標準偏差を 求め,それを 以下にする 温度を 見積もれ. , とします.
離れた励起核と基底核,光子の進行方向,線源の前進速度v,吸収核の熱運動の成分uを示す.準位差Δと励起状態の平均寿命τを添える.
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考え方
放出では
と略記する.放出では , .前者の を後者へ 代入し,光子エネルギーの2乗を 相殺すると
と
である.差は
, とおく.共鳴条件は なので, .よって
である.速度の
.差との比は であり,静止した自由核どうしは,寿命に よる 幅だけでは ほとんど 共鳴しない.幅は 指定した 尺度であり,ここで 線の 形その ものを 導いたわけではない. なので,標準偏差は . の条件は
である.極端に