運動を記述する
円運動の演習
著者:柚木芹香
円
演習
演習 1
地球は
赤道上の
点の 速さと 加速度の 大きさを 求めよ. 北緯
の地点の 速さと 加速度の 大きさを 求めよ.加速度は 地球の 中心を 向くか.
地球の断面図.鉛直な自転軸のまわりを地球が角速度ωで回る.赤道上の点Eは自転軸から地球の半径Rだけ離れた円を描く.北緯35°の点Pは,地球の中心とPを結ぶ線が赤道面と35°の角をなす位置にあり,自転軸からの水平な距離rの円を描く.Pの円運動の中心は地球の中心ではなく自転軸上の点である.
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考え方 北緯
自転の
赤道では
円運動の 半径が 地球の 半径 に等しいので, .加速度は (重力加速度の約 0.3 %). 北緯
では半径 なので,速さ ,加速度 .加速度は円運動の 中心,つまり自転軸に 向かう 向きであり,地球の 中心を 向くのは 赤道上だけである.
演習 2
半径
半径Rの円と回転角θを示す.接線・法線加速度は描かない.
の接線加速度,法線加速度,加速度の 大きさを 求めよ.また,加速度が 速度となす角を 求めよ. 加速度の
向きが 速度と になるのは 何秒後か.
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考え方 接線加速度は
で . , .加速度の大きさは .速度は接線方向を 向くので,加速度と 速度のなす角 は , である. は と同値. より .
演習 3
等速円
時刻
と の速度ベクトルを 同じ 始点から 描き,速度の 変化 を図示せよ. を で表し,小角近似を 使って 加速度の 大きさ を求めよ.また, で の向きが 中心向きに なる ことを 示せ.
左は半径Rの円で,時刻tの点と時刻t+Δtの点(中心角Δθだけ進んだ位置)に,円の接線方向の速度ベクトルv(t)とv(t+Δt)を描いたもの.右は同じ二つの速度ベクトルを同じ始点から描き直したもので,二つのなす角はΔθ,大きさはどちらもvである.速度の変化Δvは,読者が右の図に描き入れて求める.
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考え方 2つの
2つの
速度ベクトルを 始点を 共通に して 描くと,長さ の2辺が頂角 をなす二等辺三角形が でき,底辺が である.底辺の
長さは (小角近似). なので,
二等辺三角形の
演習 4
長さ
床から1.25 mの水平面内で長さ0.80 mの糸についた石を回す.右向きの接線速度は問題文の条件を示す.
石の
加速度の 大きさと 向きを 求めよ. 石が
糸から 離れる 瞬間に,石の 速度は 円の 接線方向を 向く.石が 離れてから 床に 着くまでの 水平距離と,着地点の 回転軸からの 距離を 求めよ.重力加速度は ,空気の抵抗は 無視する. 回転数を
変えずに 糸の 長さを2倍に すると,石の 加速度は 何倍に なるか.
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考え方 円
. .向きは円の 中心(回転軸)である. 石の
速さは .離れる瞬間の 速度は 水平で,接線方向である.落下の 時間は より .水平距離は,離れた点から 接線方向に ,約 .離れた点は 回転軸から で,接線は半径に 垂直だから,着地点の 回転軸からの 水平距離は ,これも約 である.糸の長さに 比べて 飛ぶ 距離が 長いので,2つの 距離の 差は ほどしかない.回転数が
同じなら は同じで, は に比例するので2倍である.
ポイント 教える
「半径の
半分の 点は どちらが 速いか」を 最初に 問い,「速さは 半径に 比例するが,角速度は 同じ」と 言い分けられるかを 確かめる. 「速さが
一定ならば 加速度は0」と いう 素朴な 誤解に 対しては,円運動で 速度ベクトルの 矢印を 数本描かせ,向きが 変わっている ことを 見せる. ラジアンの
感覚を つかませる ため,1 rad が 約 ,円周が半径の 約 6.3 倍である ことを 具体的に 確かめる. 小角近似は「いつ
使って よいか」が 大事である. , , で誤差を 比べさせる. 接線加速度と
法線 加速度は「速さの 変化」と「向きの 変化」に 対応する.どちらが 何を 変えるかを 自分の 言葉で 言えれば,理解できている.