非慣性系
コリオリ力の演習
著者:柚木芹香
外積の
演習 1
水平な
相対速度が
, , のそれぞれで,コリオリ力を 求めよ. とする. 回転系で
静止した物体には 遠心力と コリオリ力の どちらが 残るか.また コリオリ力の 仕事率を 求めよ.
回転軸と三方向の相対速度.図中の記号と条件は「x」「y」「x方向の速度」「⊙ z,ω」「v'」「y方向の速度」「z方向の速度」である.
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考え方
外積は
順に , , .したがって力は , , である.水平運動では 進行方向の 右へ 働くが,軸に 平行な 運動では 外積が0と なる.速度が あるだけで 必ずコリオリ力が 生じるわけではない. ならコリオリ力は0である.遠心力は 軸から 離れた 位置では 残る.仕事率は .これはコリオリ力単独が 相対的な 運動エネルギーを 変えない ことを 意味し,他の 力も 含めた 速さが 必ず 一定と いう 意味ではない.
演習 2
北緯
コリオリ加速度の
成分と 数値を 求めよ. 他の
水平力が なく,短時間 の間は もとの 北向き速度を 用いてよいと して,東西方向の ずれを 求めよ.この 近似の 条件を 述べよ.
北へ進む物体の初期条件.図中の記号と条件は「x'」「y'」「O」「u」「北緯30°」「東」「北」である.
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考え方 地球の
より .東向きに である.北へ進む人の 右は 東であり,向きの 規則とも 一致する. 初めの
東向き速度を0と して, .近似には が1より十分小さく,移動距離が 地球半径より 十分 小さい ことが 必要である.今回は である.新しく生じる 東向き速度が コリオリ力へ 与える 補正は,この 計算では2次の 効果と して 省いている.
演習 3
赤道上の
東向きと
西向きの コリオリ力を 求めよ. レールからの
垂直抗力の 差を 求めよ.「赤道では コリオリ力は 常に0」と いう 説明が 正しいか 述べよ.
赤道の東向きと西向きの運動.図中の記号と条件は「東向き」「上」「⊗ 北向きのω」「西向き」である.
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考え方 赤道で
赤道では
.東向き なら だから,コリオリ力は上向きに .西向きでは下向きに 同じ 大きさである.水平な 偏向成分は どちらも0である. 鉛直の
相対加速度を0と すれば,東向きでは ,西向きでは .よって , ,差は .東向きでは軽く 測られる.赤道でも 鉛直の コリオリ力は 存在するので,提示された 説明は 誤りである.この 式は かつ曲率を無視できる 範囲の 局所的な 結果である.
演習 4
北緯
東向き加速度と
変位を 時間の 関数で 求めよ. 着地時の
ずれを で表し,高さを4倍に した ときの 比を 求めよ. , , , ではいくらか.
塔からの落下と東方向.図中の記号と条件は「h」「真下の基準点」「東」である.
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考え方 1次の
とすると, .よって .初期の東向き速度と 変位が0なので,積分して , である.落下時間は0次の
を使え, .したがって高さ4倍ならずれは 倍になる.指定の 値では , 東向きである.東向きに生じた 速度に よる 鉛直の 補正は2次なので,ここでの 落下時間には 含めない.微小なずれでも,積分回数に よって 高さ依存性が 変わる ことに 注意する.
演習 5
地球上の
速度成分を
求めよ. 位置を
求め,軌道の 半径と 一周の 時間を 示せ.模型を 使う 際の 空間的な 条件も 述べよ.
水平な初速度の条件.図中の記号と条件は「x'」「y'」「O」「u」「北半球:λ>0」「水平力はコリオリ力のみ」である.
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考え方 二つの
, なので, .初期条件 , から , を得る.速さは で一定であり,仕事率0の 性質と 一致する. 積分して
, .したがって で,南側の点 を中心に 時計回りに 回る.半径は ,周期は .軌道の広がりが 地球半径より 十分小さく,その 範囲で 緯度の 変化を 無視できる 必要が ある.赤道へ 近づくと が小さくなり,模型の 円の 半径が 大きくなる ため,局所近似の 妥当性を 改めて 検討しなければならない.
ポイント 教える
外積
そのものを 一度 書き,負号に よる 反転を 独立に 確認させる. 赤道で
消える 水平成分と,残る 鉛直成分を 区別させる. 1次の
力へ 代入する 速度が0次の 解で よい 理由を 説明させる. 仕事を
しない 力でも 軌道は 変わる ことを,速度成分の 解で 確かめさせる.