熱力学の法則
自由エネルギーの演習
著者:柚木芹香
外部条件を
演習 1
温度
温度T = 300 Kの熱源に接した理想気体を外から押して圧縮する.同じ断面積のシリンダーで気体の長さが半分になり,V₂ = V₁/2,p₂ = 2p₁となる.
, , , を求めてください. 初圧を
,終圧を として を示し,今回の 増加が 最小原理に 反するか 説明してください.
解答を見る
考え方
等温での
理想気体の
内部 エネルギーは 温度だけで 決まり, . より
両端で
に状態方 程式の を代入すればよい.エントロピーの 減少に より となる.今回は 外から 仕事を 入れて 体積を 変え,両端の 圧力も 違う.仕事の 授受が ない 定積での 最小,等温・等圧の平衡状態を 比べる 最小の条件には 当ては まらない.
演習 2
一定
一定圧力でのΔG = G液体 − G固体は,ΔH − TΔSに従って右下がりになる.260 KではΔG = 280 Jで固体が安定,285 KではΔG = −270 Jで液体が安定である.ΔG = 0となる融点Tₘ ≃ 273 Kでは両相が共存できる.
融点を
推定してください. と での を求め,安定な 相を 答えてください.融点で 両相が 共存できる 理由も 説明してください.
解答を見る
考え方
液体と
共存には,等温・等圧で
両相の が等しい 必要が ある. より
水の
代入すると,
では で固体が 安定, では で液体が 安定である.界面効果を 無視すれば,融点では 相の 割合を 変えても が変わらず,共存できる.
演習 3
一定外圧
水T₀から水Tₘへ昇温し,Tₘで凝固して氷となり,氷T₀へ冷却する仮想の可逆経路を破線で示す.T₀ = 263.15 K,Tₘ = 273.15 Kである.実際には同温の水から氷へ変わり,部屋へ−Qを放熱する.Q = ΔH < 0で,部屋のエントロピーは−Q/T₀だけ増える.
図の
可逆な 経路で と を求めてください. 部屋の
エントロピー変化と 全体の 生成量 を求め, を確かめてください.
解答を見る
考え方
昇温,凝固,冷却の
定圧比熱より
各段階の
状態量の
と第一法則より,実際の 熱は .部屋の変化は
差は
体積仕事を
演習 4
全体
全体積Vが一定の容器の2室は温度T₀の熱源に接し,物質を通さず摩擦なく動く仕切りで分かれている.各室の物質量はν₁,ν₂,体積はV₁,V − V₁である.F(V₁)は下に凸で,V₁ = ν₁V/(ν₁ + ν₂)に唯一の最小をもち,そこでp₁ = p₂となる.
を定数と して,全体の 自由エネルギー の最小から,平衡体積と 圧力を 求めてください. 2階微分で
安定性を 示し,仕切りの 復元力と 結びつけてください.
解答を見る
考え方
全体は
微分すると
停留条件は
では
下に
ポイント 教える
一定に