力と運動の法則
慣性の法則の演習
著者:柚木芹香
慣性の
演習 1
次の (1)〜(4) の
荷車,宇宙探査機,走る車,落とす二球を並べる.各主張がどの見方に沿うかは図に示さない.
荷車は
押すのを やめると 止まるのだから,荷車を 動かし 続けるには,押し続ける 必要が ある. エンジンを
止めた 宇宙探査機は,周りに 何も 無い 空間では,同じ 速さで 進み続ける. 一定の
速さで 直線の 道を 走る 自動車では,エンジンが 生む前向きの 力と,空 気抵抗などの 後ろ 向きの 力が 打ち消し合っている. 重い物体は
大きな 力で 引かれているのだから,軽い物体よりも 速く 落ちる.
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アリストテレスの
見方.荷車が 止まる 原因は,押す力が 無くなった ことではなく,床の 摩擦などの 後ろ 向きの 力である.この 文は,その力を 見落と している. ニュートンの
見方.力が 働かなければ 速度は 変わらない. ニュートンの
見方.等速で 進むのは 合力が 0 だからだと 考えている. アリストテレスの
見方.力の 大きさを そのまま 速さに 結びつけている.実際には,重力が 大きい物体は 慣性(質量)も 大きく,加速度は 変わらない.この 点は 次の「運動方程式」の 節で 学ぶ.
演習 2
次の (a)〜(e) の
等速直進するパックと車,円軌道の衛星,最高点のボール,机上の本を示す.力の矢印は描かない.
(a) 水平でなめらかな
(b) 直線の
(c) 円軌道を,一定の
(d) 真上に
(e) 机の
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慣性の
(c) は,速さが
演習 3
次の
直進する電車と船,発進する電車,回転するカップ,カーブの電車を並べる.慣性系の判定は示さない.
(a) 一定の
(b) 発進して
(c) 一定の
(d) 一定の
(e) 急な
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慣性系に
(b) は
演習 4
水平な
台とともに動く観測者から見た,小球の右向き加速度a₀を示す.台自体の運動の答えは描かない.
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慣性系(地面)から
台に
演習 5
エンジンを
船尾を床とする宇宙船の初期状態.船尾から距離hの球と,船の加速度Aを示す.球がその後どう動くかは描かない.
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考え方 まず,船の
ボールには
船内の
時間は
である.この
演習 6
一定の
ボールが
床に 達するまでの 時間を 求めよ. ボールは,放した
位置の 真下の 点に 対して,床の 上で どれだけずれた 所に 落ちるか.ずれの 向きも 答えよ.
天井から球を放した瞬間の車内を示す.高さh,電車の初速度v₀と加速度aを示し,落下位置は描かない.
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考え方 地面から
鉛直方向は
重力だけを 受ける 自由落下で, より
である.
時間
の間に,ボールは 水平に 進む.電車は 進むので,電車に対する ボールの 水平方向の ずれは だけ後ろ(進行方向と逆向き)に なる.
よって,ボールは
ポイント 教える
問いかけ:「摩擦を
無くしたら,パックは どうなる?」と 聞き,答えの あとに「では,押し続けないと 止まるのは なぜ?」と 戻すと,見かけの 力と 本当の 力の 区別が 育つ. つまずき:「速度が 0 の
瞬間は 合力も 0」と いう 思い違い(最高点の 例).「等速円 運動は 力が 要らない」と いう 思い違い.慣性は「物体が 持つ力」ではなく,「速度を 保つ性質」であると 言い直させる. 確かめ方:電車の
中の ボールの 例を,慣性系と 非慣性系の 両方から 説明させる.自分の 言葉で,「だれから 見ているか」を 先に 言えれば,理解できている.