光
屈折と光の停留時間の演習
著者:柚木芹香
法線から
演習 1
屈折率
両媒質での
光の 速さを 求めよ. 臨界角を
求め,入射角 と で全反射するか 判定せよ.
屈折率1.50の透明体から屈折率1.20の液体へ入る光を,入射角50.0°と60.0°の2配置で示す.破線は法線である.
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考え方 速さは
より , である. より .したがって前者は 全反射せず,後者は 全反射する.低屈折率側からは 全反射できない.
演習 2
空気の
出射光線が
入射光線と 平行に なる ことを 示せ. 入射光線を
そのまま 延長した 直線と 出射光線との 垂直距離 を導き,数値を 求めよ.
空気中の平行平板の厚さhは12.0 mm,屈折率nは√2である.入射角θ₁は45.0°で,破線は法線と入射光線の延長を示す.
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考え方 2面の
第1面で
より .第2面の出射角を とすれば なので .出射面上で
延長線と 出射点の 横の 差は .これを光線に 垂直に 射影すると
演習 3
断面が
斜辺の
面で 全反射する の条件を 求めよ.等号の 場合も 区別せよ. と の場合を 判定し,全反射した 主光線が 残る 面から 出る 方向を 求めよ.
屈折率nが1.60の直角二等辺プリズムを屈折率nₑの液体に沈める.入射光は左の面に垂直である.
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考え方 最初の
斜辺面の
法線となす角は .全反射には ,すなわち が必要である.等号は 屈折光が 境界に 沿う 臨界の 状態である. では全反射し,反射の 法則に より 進行方向が 曲がる.残る面には 垂直に 達する ため,そのまま 出る. では斜辺面から 屈折して 出る 光が ある.同じ屈折率の 媒質間で 全反射しない こととも 一致する.
演習 4
空
測定 | |
|---|---|
1 | |
2 | |
3 |
最小偏角で
内部の 光路が 左右対称である ことを 用い,屈折率の 式を 導け. 屈折率と
その 不確かさを1次の 誤差評価で 求めよ.
頂角Aが60.0°のプリズムと光路を示す.外側の入射角θ₁,出射角θ₃,入射方向と出射方向の間の偏角δを示す.
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考え方 偏角を
内部の
角を とすると , .対称条件より , .屈折の法則から
平均は
,不確かさは .よって .また なので .丸めて である.誤差の展開は が1より十分 小さいため有効であり,この 幅は 指定した 評価法に よる.
演習 5
層状媒質の
薄い
層どうしで 屈折の 法則を 使い,保存される 量を 示せ.層の 内部で 水平に 転じる 条件と 高さを 求めよ. 転じた後に
へ戻るまでの 水平距離 を積分で 求めよ. , , , で評価せよ.
上ほど屈折率が低くなる層状媒質を示す.原点から右上へ進む入射方向と鉛直との角θ₀,層の高さHを描く.
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考え方 隣接する
各境界で
が共通だから,連続極限でも は一定である.水平に なると なので .内部で転じる 条件は である.上昇中は
. と置けば
下降側は
演習 6
一様な
から出た 光が 鏡で1回反射して に達する ことを,接線方向への 微小変位と 反射の 法則から 示せ. 所要時間を
求め,直接結ぶ 経路と 比べて「最小時間」と いう 呼び方を 検討せよ.真 空 光速を とする.
楕円鏡の2焦点F₋とF₊,鏡上の点Pと接線を示す.入射光線はF₋からPへ向かう.
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考え方 距離の
から への単位ベクトルを , から への単位ベクトルを ,接線の単位ベクトルを とする. を接線方向へ 動かすと距離の 和の 変化は .よって接線成分は 等しい.両焦点が 鏡の 内側に ある ため法線成分は 反対向きであり,大きさが1である ことから 入射角と 反射角が 等しい.したがって 反射光は へ進む. 時間は
で,反射点によらない.直接の 距離は なので,許されるなら直接経路の 方が 短い.鏡で1回反射する 経路の 中では 時間は 一定で 停留するが,孤立した 厳密な 最小ではない. の次元は 時間である.
ポイント 教える
入射角を
面から 測っていないか,法線を 描いて 確かめさせます. 平行平板の
横移動と,光線に 垂直なずれを 区別させます. プリズムの
角度 測定では,微分に 使う 角度を ラジアンへ直させます. 層状媒質の
保存量と,停留時間が 必ずしも 厳密な 最小で ない ことを 説明させます.