光子と電子の波
物質波の例題
著者:柚木芹香
前の
どの
例題
例題 1
静止していた
のときの ド・ブロイ波長を 求めよ. 波長を
にするには,加速電圧を いくらに すれば よいか.この とき,非相対論的な 式を 使って よい ことを 確かめよ. 静止していた
陽子を 同じ で加速した ときの 波長は,(1) の 何倍か.
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考え方
電場が
解答
である.
従って
だから,波長を から へ半分に するには 電圧を4倍に すればよい.丸めずに 計算すると
である.
電荷の
大きさが 同じなので 運動エネルギーは 同じで,波長は である.
で,陽子の
確かめ (1) を
例題 2
静止していた
電子の
ド・ブロイ波長を 求めよ. この
格子面に よる1次の 反射で,スクリーンに 現れる 環の 半径を 求めよ. この
格子面で 反射が 起こる 次数 は最大で いくつか. 加速電圧を4倍に
すると,(2) の 環の 半径は およそ何倍に なるか.
電圧600 Vで加速した電子を薄い多結晶膜に垂直に当て,L = 0.300 m先のスクリーンで回折環を観測する配置の断面図.折れ角を 2θ,環の半径を r と記す.挿入図には間隔 d の格子面と,面とのなす角 θ を描く.θ,2θ,r の値は描かない.
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考え方
ブラッグ条件の
解答
例題1と
同じく で, を入れると である. なので相対論の 補正は 要らない. 1次の
反射では だから
である.曲がる
である.
から である.従って最大の 次数は である.ただし が大きいと が を超え,電子は 膜の 手前 側へ 戻るので,前方の スクリーンには 写らない. 電圧を4倍に
すると 波長は 半分に なる.角が 小さいので , とすると で,半径は波長に 比例する.従って 環の 半径は およそ 倍になる.実際に 計算すると , で, 倍である.
確かめ 小角近似
例題 3
原子炉から
この
中性子の 運動エネルギー( 単位),運動量,ド・ブロイ波長,速さを求めよ. 1次の
反射で この 波長の 中性子を 取り出すには,格子面と 中性子線のなす角 をいくらに すれば よいか. 同じ角では,波長が
半分の 中性子も2次の 反射で 取り出されてしまう.その 運動エネルギーを 求めよ.この2つの 中性子を,結晶から 先の検出器に 届くまでの 時間で 分けられる ことを 示せ.中性子は 結晶の 位置で 十分短い パルスに し,検出器の 時間分解能も 十分 高い ものとする. と
同じ 波長の X 線の 光子の エネルギーを 求め,中性子の 運動エネルギーと 比べよ.
T = 300 Kの重水から出た中性子線が,格子面の間隔d = 0.335 nmの黒鉛結晶で反射し,反射した向きの10.0 m先にある検出器へ進む.θは格子面と入射する中性子線のなす角である.配置と角度は模式的に描いた.
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考え方
温度から
解答
運動エネルギーは
である.運動量は
である.速さは
丸める
前の 波長を 使うと から である.波長が
半分なら 運動量は2倍で,運動エネルギーは4倍の である. なので,確かに同じ角で2次の 反射が 起こる. を進む 時間は,波長 の中性子では
で,波長
光子の
エネルギーは
である.同じ波長でも,中性子の
確かめ
ポイント ここまでの
運動エネルギー
運動量 波長の順に 変換する.非相対論的なら .使えるのは のとき. 同じ
電圧で 加速すると,波長は に比例する. ブラッグ条件の
は格子面とのなす角で,粒子の 曲がる 角は .多結晶では頂角 の円錐に 沿って 散乱し,環が できる. 同じ角で
と の両方が 反射されるので,飛行時間などで 分ける. 同じ
波長でも,遅い 中性子の エネルギーは 光子よりはるかに 小さい.