測定と不確かさ(発展)
何をどう測るかの例題
著者:柚木芹香
前の
ポイント 例題に
値は「読んだ値
そのもの」と「どれくらい 違いうるか」を 組で 考える. 足し算・
引き算では,最後の 桁の 位置が 最も 粗い ものに 合わせる(第1章の 有効数字の 規則). ずれの
大きさを 比べる ときは,ずれ その ものより,値に 対する 割合(相対的な ずれ)で 比べると,何が 効いているかが 分かりやすい.
例題
例題 1
振り子の
メートル尺に沿ってつるした振り子の支点と上端の読み l′,中心の印を示す.別の図で同じ球をノギスの外側の測定面で挟み,直径 D を示す.長さの計算結果は示さない.
周期の
式に 入れる 長さ を, を単位と して,桁を そろえて 求めよ. の読み のうち,目分量で 読んだ桁は どれか. おもりの
半径を 足し忘れて をそのまま として 使うと, は何 % ずれるか. は に比例する( ).
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考え方 周期の
半径は
.
最小目盛りは
なので, までは目盛りで 読み,最後の が目分量の 桁である.この 桁は 確かではないが, と の間の どの あたりかと いう 情報を 持っている. 使う
長さが 短くなるので,相対的なずれは
である.
例題 2
周期が
1周期,10周期,50周期を
まとめて 測る とき,1周期あたりの ずれは それぞれいくらか. 50周期を
測る つもりで,実際には49周期で 止めてしまったとする.10周期の 測定から 周期は と分かっていて,49周期の 時間は だった.これを50で割ると 周期は いくらに なり,何秒ずれるか. の
数え違いに 気づくには,どうすれば よいか.10周期の 測定の1周期あたりの ずれ((1) の 値)を 使って 説明せよ.
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考え方 ずれ
, , . .正しい周期 より 短い.これは に当たり,(1) の の約 18 倍である.数え違いが1回でも 起きると,まとめて 測った 利点は 消えてしまう. 10周期の
測定から,周期は で,1周期あたり ほどずれうる.したがって50周期の時間は と予想でき,そのずれは ほどである.49周期なら ,51周期なら で,予想から ほど外れる. より十分 大きいので,数え違いだと 分かる.1周期 → 10周期 → 50周期と 段階を 踏んで 測れば,前の 段階の 結果で 次の 段階の 数え違いを 見つけられる.
例題 3
長さ
半径 A の円周上の点を水平軸に投影すると,影は中央で速く,両端でゆっくり動く.初期位相は45°.再生または位相の操作で動きを確かめられる.周期は例題の1.794 s.
最下点を
通る ときの おもりの 速さを 求めよ.目印から の範囲を 通り過ぎるのに かかる 時間は どれだけか. 折り返し点の
近くでは,おもりは 大きさ の加速度で,等加速度 運動を しているとみなせる.おもりが 折り返し点から 以内にいる 時間は,折り返しの 前後 それぞれどれだけか. 時刻を
取る 瞬間と して,最下点と 折り返し点の どちらが よいか.
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考え方 影の
.最下点での速さは
加速度の
大きさは .折り返し点で速度が0の 等加速度 運動なので,折り返しから 時間 で進む距離は である.これが になる 時間は
折り返しの
最下点の
ほうが よい.目で 見きわめられる 時刻の 幅は,最下点では 約 ,折り返し点では約 で,8倍ほど違う.確かめと して, の間に 円周上の 点が 回る 角は (約 )と小さく,円 運動の 加速度の 向きは ほとんど 水平の ままである.したがって (2) で 等加速度と みな したのは 妥当である.
ポイント ここまでの
周期の
式の は支点から おもりの 中心まで.半径を 足し忘れると,何回測っても は同じ 向きに 1.6 % ずれる. 押すずれが
測る 時間の 長さに よらなければ, 周期まとめて測ると1周期あたり になる.ただし 数え違いは 周期1つ分の ずれに なるので,1周期 → 10周期 → 50周期と 段階を 踏んで 確かめる. 時刻は,おもりが
速く 動く 最下点で 取る.折り返し点では 見きわめの 幅が8倍ほど 大きい.