力学の総合演習
衝突の先にある運動
著者:柚木芹香
衝突の
総合演習 10
跳ね返る
半径
累積法線力積を
として,接点の 滑り速度を 求め,滑りが 途中で 止まる 条件を 示してください. 衝突後の
水平速度,回転,エネルギー損失,次の 着地点までの 水平距離を 求めてください. , , , , , , で計算してください. 他の
数値を 保ち,逆回転だけを 変えて真上へ 跳ね返す ことは できますか.摩擦係数も 変更できるなら,必要な 最小値と その ときの 初回転を 求めてください.
問題図.水平速度と下向き速度,角速度の符号を示します.衝突後の状態は示しません.
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考え方 衝突時間の
左向きの
摩擦力積の 大きさを とすると , .滑り中は だから
全法線力積は
結果は
, ,鉛直速度は上向き .接線方向のエネルギーを 展開して 引けば,全損失は
滑りが
には が必要だが,今の 上限は なので回転だけでは 実現できない.摩擦係数を 変えるなら が必要である.この 最小値で,ちょうど 滑りも 止める 初回転は ,すなわち .このとき .さらに強い 逆回転なら 最小摩擦係数でも 水平速度だけを0に できるが,自転と 滑りは 残る.
解答図.初期状態は接触開始です.前半は累積法線力積,後半は離床後の飛行を再生します.二つの時間尺度は別です.
総合演習 11
ばねで
滑らかな
最初の
衝突直後の 各速度と,その後の を,次の衝突まで 求めてください. AとBが
再衝突する 質量比の 閾値を 数値で 求めてください.位置の 一致だけでなく 接近速度も 検討してください. 閾値を
, とします.最初の再衝突時刻が 閾値での 接触時刻から どのように ずれるか, の主要項を 求めてください.
問題図.入射台車と,自然長のばねでつながる2台の静止台車です.
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考え方 第1衝突は2体の
2体の
重心速度 のまわりで 速度を 反転させれば, , がA,Bの直後の 速度と なる.Cは0.B,Cの 重心は 速度 で動き,相対伸び は , , を満たす.よって
として 位置差は
として2次まで 展開すると,定数項と の項は 消え,
よって
根の
解答図.初期状態は第1衝突直後です.再生はγ=5の最初の再衝突直前で停止します.台車の幅は見やすさのための表示です.
総合演習 12
多数の
無摩擦水平面で,質量
1回の
衝突の 速度円から,指定角へ 曲げられる 最小の と,そのときの 速さの 倍率を 求めてください. この
最小質量を 各回に 採用した とき,的の 総質量と 最後の 速さを 求め, の極限を 計算してください. で と極限を 比較してください.的の 総質量を 固定したまま を増やすことと,今回の 最小質量列は 同じですか.また 入射円盤の エネルギー減少は 散逸ですか.
問題図.1回に指定する偏向角を示します.的の質量と出射速度は未知です.
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考え方 原点から
入射速度を
とすると,速度円の 中心は 入射方向へ ,半径は .原点から引く 接線は を満たす.従って 最小は .接線の長さが 出射速度なので
この
を各回に 使うから
では ,総質量は , . では総質量 ,速さの割合 .極限では , となる.この 列では 総質量が 一定なのではなく,下から へ増加する.総質量を に固定するなら で,実現条件は .多数回極限では が必要に なる.また 全衝突は 弾性なので,全系の 運動エネルギーは 保存する.円盤から 失われた エネルギーは 動き出した的に 移るのであって,摩擦の 散逸ではない.「細かく 曲げれば 円盤の 速さは ほとんど 減らない」と いう 予想は,有限の 総質量と いう 条件のもとでは 成立しない.
解答図.初期状態は入射速度とコース入口です.前半は速度円の接線を作図し,後半は6回偏向する経路を順に再生します.衝突位置を点で示し,各区間の再生時間はそろえています.
ポイント この
法線力積と
衝突後は
速度円の
部分系の