力学の総合演習
東大の過去問を発展させる(2)
著者:柚木芹香
この
総合演習 24
半径
半径 a,一巻きの落差 2πb の四巻きらせん.鉛直軸は固定位置で回転でき,上端のビーズを静かに放します.
軸を
固定した 場合の 落下時間 と最下端の 速さを 求めてください. 軸を
自由に し,全体を 静止から 放します.角 運動量保存に より を消去し, の運動方程式,落下時間 ,ビーズの最下端の 速さを 求めてください. , のとき, と自由時・ 固定時の ビーズの 速さの 比を 求めてください.自由時の ほうが 早く 着くのに,ビーズの 最終速度が 小さくなり得る 理由を,エネルギーの 分配で 説明してください. 自由な
軸の まま,ビーズに 下向き座標 に対して 上向きの 力 を及ぼす理想ばねを 追加します.ばねは 鉛直力だけを 及ぼし,軸まわりの トルクを 持ちません.平衡位置がらせんの 内部に ある ときの 微小 振動周期を 求め, と を比較してください.
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考え方 自由な
固定時の
エネルギーは .従って ,高さ から
鉛直軸まわりの
外力トルクが ゼロなので
ビーズの
, なので, , .失った重力位置エネルギーの がビーズ, が支持具の 回転に 入る.速さは 小さくても 鉛直速度の 割合が 大きいので,早く 着く. 有効な
鉛直方向の 慣性質量は . より,平衡は ,周期は
小振幅で
総合演習 25
滑らかな
板上の質点 m と台上のおもり M を糸で結びます.初速度は板内で糸と垂直,おもりの上には距離 s の余裕があります.
おもりが
浮き 上がる 速さの 閾値 を求めてください.浮上後の 半径 とおもりの 上昇量 の関係,角 運動量,半径方向の 運動方 程式を 求めてください. 有効ポテンシャルを
書き,おもりが 板下面に 達する 速さの 閾値 を求めてください. による 運動の 分類を 示してください.板に 届いた後の 衝突は 扱いません. 同じ
角 運動量で 準備した 円 運動の 半径 と,そのまわりの小さな 半径 振動の 角振動数 を求めてください.円 運動の 角速度 と比較し,一回の 半径 振動で 方位角が どれだけ 進むかを 答えてください.ただし とします. , , , , とします.二つの閾値と 初回の 最大上昇量を 計算してください.
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考え方 おもりが
台上に
ある間は .台の抗力 が非負である ための 上限は .浮上後は , .板上の半径方向と おもりの 鉛直方向に ついて
加えると
とすれば, . なので,浮上後に越える 障壁は 終点の 値を 調べればよい. より
より . として 一次まで 残すと
従って
, .折返点 は の自明で ない根であり
これから
総合演習 26
鉛直に
次に
独立したゴムの実験の初期状態.下球は床上,上球は自然長 ℓ の位置で上向き速度 w を持ちます.
落下実験で,床反射直後の
速さを とします.球同士の衝突後の 速度を 求め,下球が 上向きに 動く 質量比の 条件を 求めてください. ゴムの
実験で,下球が 浮上する 条件を の不等式で 求め,浮上時の 伸び と上球の 速度 を求めてください. 浮上から
ゴムが 最初に たるむまでの 時間 と,その瞬間の 両球の 速度を 厳密に 求めてください.この 区間で 下球が 床に 戻らない ほど が大きい 場合を 扱います. で と速度は どうなりますか.「伸びない 糸で 二球の 速度を 同じに する」と いう 模型との エネルギーの 違いを 説明してください. , , , , で を計算してください.
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考え方 床から
上
向きを 正と し,入射速度は .運動量保存と相対速度反転から,衝突後は
下球が
下球が
床上に ある間は .浮上候補 で上球が まだ 上昇しているには
従って
, , とおく.浮上を時刻ゼロに 取り直すと, ,初期値は なので
床への
, , , .従って
重心速度は
総合演習 27
東を
西側には
B は西向きに進み,C が斜めに入射します.東には南北方向の壁,西には高い面に続く坂があります.
衝突直前の C の
速度を で表し,エネルギー保存が 要求する 条件を 求めてください. の解が 存在する 質量比の 範囲も 求めてください. この
衝突を 実現する 法線方向を 求め,ニュートンダイアグラムで 相対速度が その 法線に ついて 弾性反射している ことを 示してください. 坂を
上り切る 条件と,高い面での 速さ・ 西から 北への 角度 を求めてください.C を 高い 面から 低い 面へ 入射させる 場合の 初速と 東から 北への 角度 も求めてください. , , , , とします.必要な ,高い面での二球の 速さと ,C の発射速度と を計算してください.
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考え方 壁は
壁反射前の B は
,C は .入射 C の速度を とすると
これを
と
B の
力積は なので,法線を に取る.相対速度を C 引く B と すると,衝突前は ,後は .上の条件から で,差は .従って接線成分は 不変,法線成分は 符号反転する.重心速度を 中心に 半径 の相対速度の 円を 描けば,二つの 端点を 結ぶ 弦が 法線方向と なる.初めの 接近成分 も満たすので,適切な 接触配置で 実現できる. 坂で
方向に力は なく,東西の 運動エネルギーだけで 高さを 稼ぐ.上り切るには .上の面では
C の
, .従って , , , .C は , で発射する. なら坂の変換は 恒等変換に 戻る.
総合演習 28
滑らかな
壁に接する A と,棒でつながれた B.角 θ は上向き鉛直から測り,点線は B が床へ達する姿勢です.
A が
壁に 接している間の B の 速さと,棒が B を 押す 向きを 正とした 軸力を 求めてください.A が 壁から 離れる 角 と,その瞬間の 水平 運動量 を求めてください. 壁から
離れた 後,A の 水平位置を とします.水平重心速度と で運動エネルギーを 表し,B が 床に 達する 直前の 両球の 速度を 求めてください. 床衝突で
失う エネルギーを 求め,その 後初めて B が 最高点に 達する ときの 角 を求めてください.な ぜ系の 全運動エネルギーを 単に 倍してはいけないのですか. , で を計算してください. , , の極限を 調べ, でも B が元の 高さに 戻らない 理由を 説明してください.
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考え方 壁との
固定された A の
まわりで .棒に沿う 外向きの 式 より, .壁の抗力は なので,これがゼロに なる で離れる.この 瞬間の 水平 運動量は
壁は
とすると .両球の速度から 二乗を 整理して
第一項が
この
衝突で B の
鉛直速度は となる.水平速度は 元から 等しく,床の 水平力積も ないので 変わらない.損失は .衝突後に最高点で となっても,両球は 水平速度 で動いている.従って
, , . では で上昇せず,水平なまま 並進する. でも有限の では .初めの位置エネルギーの 一部が,壁を 離れた 後に 保存される 水平重心 運動に 残る ためである. では , となり,弾性なら元の 高さに 近づく.速度の 尺度が ,エネルギーの尺度が であることも各式から 確認できる.
ポイント この
拘束が
動く ときは,地上の 速度と 拘束に 対する 速度を 区別します. 有効ポテンシャルは
到達条件と 安定性を 一緒に 示します. 衝撃では
保存される 運動と 失われる 内部 運動を 分けます. 無限に
硬い弾性体と 非弾性的な 拘束は,同じ 極限とは 限りません.