全範囲の総合演習
光と原子の総合問題(2)
著者:柚木芹香
分光連星,電子,半導体,中間子の4題です.第10・27・29〜31章の
総合演習 49
分光連星の
質量
星1の | 星2の | |
|---|---|---|
水素の
二星の円軌道を斜めから見た模式図.星の質量は M₁,M₂,周期は P.重心を通る軌道面の法線と視線の角が i である.右側には二星の光が線条数 N の回折格子へ入射する様子を別に示す.軌道の大きさと星の位置は模式的に描いている.
表から
速度振幅 を決め,質量比と 全質量・ 傾きの 決まる 組み合わせを 求めよ. とわかった とき,星間距離と 両質量を 求めよ. 熱に
よる 半値全幅を 導き, で線を 分離できる 時間の 割合を 求めよ.
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考え方
円軌道の
表の
変位から , .重心の視線速度は0.重心からの 距離を ,星間距離を とすると
相対
を
速度振幅は
表から 求めた 丸め前の 値を 使う.周期を 秒へ 換算して , .質量比から , である. とおく. の両根の 差は なので,波長幅は
分散を
低温ほど
総合演習 50
電子を
区間
左壁を固定し,質量 M の右壁を定数 k のばねで固定端につなぐ.二壁の間隔は b,内部の電子は N 個で,各電子の質量は m.破線はばねが自然長のときの右壁の位置で,左壁からの間隔は b₀.右壁は破線より右にあり,ばねは自然長より短い.電子の点は個数や位置を表すための模式的な例である.
とする. とおき,最低の 全電子エネルギー の を求めよ. を使ってよい. 電子が
右壁を 押す力,平衡間隔 の方程式を 求め,唯一性・ 安定性を 示せ. 小
振動の 角振動数を 求めよ. では,平衡間隔と角振動数は どうなるか. 大きな
の間隔と 角振動数を 求めよ.排他律を 外して 全電子が を占めるなら,間隔の 依存性はどう 変わるか.
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考え方
粒子数一定で
下から
個の空間状態に 各2個を 詰め,
電子の
仕事 より,右向きの力は .全ポテンシャルは
よって
とおき,1次の 展開は
平衡条件で
である. が より十分 大きい 極限では となり,
排他律を
小
総合演習 51
よく
厚さ
定常収支から
厚さ d の半導体膜に,前面 x=0 から光子流束 Φ が入射する.光吸収による生成率は g(x),再結合までの平均寿命は τ.白抜きの円は正孔,塗りつぶした円は電子を模式的に示す.前面は正孔を反射し,背面電極は正孔を回収する.
半無限媒質で
生成が ない 場合の 減衰長 を導き,数値を 求めよ. , を満たす補助関数 を求めよ.定常方 程式に を掛けて 積分し,背面の 電流密度を と表せ. の材料に ついて,入射光子の 回収率 を の関数と して 求めよ.最適厚さと 最大回収率を 数値で 求め,最大点の 唯一性を 示せ. 薄膜・厚膜の
極限から,吸収率だけでは 電流が 決まらない 理由を 述べよ.
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考え方
生成数を
を に入れると .よって . , となる. と定義する.解 と前面条件から .背面条件から となる.二式を 掛け合わせて 引き,積分して
前面の
として を積分すれば
微分が0と
根は
小さい
では , より .先頭は吸収率 と一致する.大きな では より .前面で生成された 正孔が 背面までに 再結合する ためである.
総合演習 52
娘粒子も
静止系の
生成点 x=0 で作った N₀ 個の π 中間子が真空中を右へ進む.位置 x で π→μ+ν と崩壊し,割合 f が観測対象の μ を供給する.検出器の位置は L で,娘粒子の残る距離は L−x.与えられた全エネルギー Eπ と Eμ を示す.
両粒子の
平均崩壊長 を求めよ.時間の 遅れを 入れない 計算では 何倍の 誤りに なるか. 検出される
個数 を,生成位置についての 積分から 求めよ. 検出数を
最大に する と を計算せよ.最大点の 生成と 崩壊の 収支も 示せ. で を近似せよ. の崩壊を 無視する 模型で 有限の 最適位置が 消える 理由と,崩壊を 無視してよい 無次元条件を 述べよ.
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考え方
生成位置ごとに
生存率は
.各粒子の崩壊長は なので, , .ローレンツ因子はそれぞれ であり,時間の遅れを 省くと 崩壊長を この 因子で 過小評価する. 親の
生存数 ,区間の崩壊数 に選択割合 と娘の 生存率 を掛け,
微分して
を解けば
大小どちらの
数値は
収支は
とおけば .適用条件は である. なら と単調増加し,有限の 最大点が なくなる.崩壊を 無視する 十分条件は .
先頭近似は