力と運動の法則
垂直抗力と張力の演習
著者:柚木芹香
斜面,吊る
演習
演習 1
傾き
30°の斜面に沿う下向きの軸と,滑る距離2.0 mを示す.
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考え方 滑らかな
加速度は
速さは
と
演習 2
天井から
天井から二つの球を直列に吊るす.T₁とT₂はそれぞれの糸の張力の記号である.
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考え方 球を1つずつ別の
下の
上の
と
演習 3
滑らかな
Bを
糸と 逆の 向きに 水平な 一定の 力 で引いた ときの 加速度と,糸の 張力を 求めよ. この
糸は を超えると 切れる.Bを 引く 力の 大きさは,いくらまで 大きく できるか. 力を
加える 物体をAに かえた ときは,いくらまで 大きく できるか.
水平面上のAとBを糸でつなぎ,Bを右向きの力Fで引く.
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考え方 糸が
2つの
物体の 全体に ついて, だから
糸が
張力は
と表され, に比例する. だから
力を
加える 物体がAの とき,糸が 加速させるのはBであり, となる. より
Aを
演習 4
左右の
静止している
間,綱の 張力 と,左右のチームが 地面から 受ける 摩擦力の 関係を 述べよ. 引く
力を 徐々に 強めて いった とき,どちらの チームが 先に 滑り出すか.その ときの 綱の 張力の 大きさは いくらか. 「引く
力が 強い方が 勝つ」と いう 言い方は,どの 点が 不正確か.
二つのチームと軽い綱を示す.綱の張力Tと地面から受ける静止摩擦力を示す.
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軽い綱の
両端の 張力は 等しく,これを とする.左チームの 全員に 働く 水平方向の 力は,綱から 受ける 力 (綱に引かれる 向き)と,地面から 受ける 静止摩擦力の2つで,静止しているので これらは つり合う.したがって,左チームが 受ける 摩擦力の 大きさは ,右チームも同様に である.摩擦力が
最大値を 超えられないので,張力 が右チームの 最大値 に達した 時点で,右チームが 先に 滑り出す.この とき左チームは, までの余裕を 残している.張力の 大きさは である.綱から
受ける 力の 大きさは,どちらの チームに とっても 同じ である(第3法則).勝敗を決めているのは,「どれだけ強く 引くか」ではなく,「地面から どれだけ 大きな 静止摩擦力を 受けられるか」である.体重の 大きな チームが 有利なのは,地面を 押す力(垂直抗力)が 大きく,最大静止摩擦力も 大きくなるからである.
演習 5
滑らかな
Aの
加速度の 大きさ とBの加速度の 大きさ の間の 関係を,糸の 長さが 一定と いう 条件から 導け. と糸の 張力 を求めよ. , のときの と の値を 求めよ.
水平な机の上に質量 m の物体 A があり,水平な糸が机の端の定滑車を越えて下に降りる.糸は,質量 M の物体 B を吊るした動滑車の下をくぐって上に戻り,端が天井に固定されている.
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考え方 糸の
机の
端の 滑車から 物体Aまでの 距離を ,動滑車の中心の 天井からの 深さを とする.糸は,Aから 机の 端の 滑車まで 長さ ,机の端の 滑車から 動滑車まで 下がる 部分と,動滑車から 天井まで 上がる 部分で,あわせて に定数を 加えた 長さに なるので,全長は であり,これが一定である.2回微分して .Bが下に 動くと,Aは だけ滑車の方へ 動くので,大きさに ついて
Bに
ついて,下向きを 正に して .Aについて,糸の 向きを 正に して .これに を代入すると となるから
だから, , である.確認:Bに対して となり, と一致する.
演習 6
傾き
垂直抗力
と張力 を の関数で 表せ. 物体が
斜面から 離れる の条件と,その 直前の 張力を 求めよ.
右上がりの斜面をもつ台の上に,質量 m の物体がある.物体は斜面に平行な糸で斜面の上端につながれている.斜面の傾きは θ.台は斜面が上がっていく向き(右向き)に加速度 A(緑の矢印)で動く.
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考え方 物体は
水平方
を求めるには,第1式に ,第2式に をかけて 足す. を消去できて
物体が
面から 離れる 条件は であり, より
すな
演習 7
なめらかな
物体3を
糸の 方向に 水平な 力 で引く とき,各糸の 張力を で表せ. 糸が
切れない の最大値と,先に 切れる 糸を 答えよ. 今度は,物体1を,物体2の
ある 側と 反対の 向きに 力 で引く とき,糸が 切れない の最大値を 求めよ.
物体1,2,3と,糸1–2,糸2–3,右端を引く力Fを示す.
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考え方 全体の
全体の
質量は なので,加速度は である.糸2-3の張力 は,物体1と物体2を 加速させる 力なので, である.糸1-2の張力 は,物体1だけを加速させる 力なので, である. より , より である.よって の最大値は で,先に切れるのは 糸1-2である. 物体1を
引く とき,加速度は 同じ である.糸1-2の張力は,物体2と3を 加速させる 力で, である.糸2-3の張力は,物体3だけを 加速させる 力で, である. より , より である.よって の最大値は 約 で,糸1-2から切れる.
引く
ポイント 教える
エレベーターの
問いでは,予想を 先に 言わせる.「重く 感じる」のは,体重計が 人を 押す力が 増えたからだと 言葉に できれば,垂直抗力は「必要なだけ働く」ことが 伝わっている. よく
ある つまずきは,垂直抗力を 常に とおいてしまうことである.斜面や 加速する 床では にならない.「この 面は,物体に 何を させようと しているのか」と 問う. アトウッドの
機械や 動滑車の 問題では,式を 立てる前に「糸の 長さが 一定」から 加速度の 関係を 作る 習慣を つけさせる.未知数と 式の 数を 数える 確認も 有効である. 確かめと
して,「軽い糸の 張力が 両端で 同じ」理由を,糸の 一部の 運動方程式で 説明させる. 2つの
球を 糸で 直列に 吊るす問題では,「下の 糸が 上の 球を 引く 力は,下の 糸が 下の 球を 引く 力の 反作用」と いう 誤りが 多い.反作用は いつも 同じ2物体の 間の 力である ことを 確かめ,糸の 両端の 力が 等しいのは 糸の 運動方 程式に よる ことを 言わせる. 動滑車の
問題では,「Bが 下がるとAはどれだけ動くか」を 先に 言わせると,束縛条件の 立て 間違いが 減る.