万有引力と天体
軌道の演習
著者:柚木芹香
円と
演習 1
楕円軌道の
長半径
,離心率 ,短半径 を求めよ. 長半径と
同じ 半径の 円軌道に 比べて,周期と 力学的エネルギーは どう 違うか.
近点距離2d,遠点距離6dの楕円.2つの焦点を示す.
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考え方 近点・遠点の
, .また より .焦点の中心からの ずれは である.ここで を近点距離と 取り 違えないように する. 両軌道とも
に対応する ため,周期は ,エネルギーは で等しい.ただし楕円では 速さが 場所に よって 変化し,円では 一定である.周期が 等しい ことは,各点での 速さが 等しい ことや,軌道の 周長が 等しい ことを 意味しない.離心率を 変えても 長半径を 保つ限り,この2量は 変わらない.
演習 2
半径
噴射後の
長半径と 遠点距離を 求めよ. 遠点での
速さと,新旧の 周期の 比を 求めよ.
元の円軌道と,その接線方向に向けた噴射後の既知の速度.新軌道は示さない.
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考え方 噴射中に
.これを と比較して .近点は なので, .実際,噴射直後の動径加速度は で,中心距離は増え始める. 噴射後は
が保存するから より .周期は長半径の 乗に比例するので .噴射直後に速くなっても,周回の 大部分を 遠方で 過ごすため1周は 長くなる.噴射を またいで 角運動量が 保存すると してはいけない.
演習 3
半径
噴射点は
近点と 遠点の どちらか.新しい 近点距離を 求めよ. 地表と
接触しないための の条件を 求めよ.
半径Rの天体と半径rの円軌道.噴射後の接線速度だけを示す.
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考え方 減速すると
より .遠点距離は だから である.また噴射直後に , なので,遠点という 判断も 確認できる.近点速さは 角運動量保存から 噴射直後の2倍に なる. 接触を
避けるには ,すなわち が必要である. なら理想的には 地表に 接するが,接触しないと いう 条件は 満たさない. なら計算上の 楕円は 地球の 内部を 通る ため,外部の 逆2乗力だけで 楕円を1周すると いう 予測は 適用できない.実際に 地表へ達するまでの 外部軌道に だけこの 解を 使える.
演習 4
半径
2回の
速度増分と その合計を で表せ. 遷移時間を
で表し,外側でも 加速が 必要な 理由を 説明せよ.
半径rと4rの円に接する半楕円と2つの噴射点.
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考え方 遷移楕円の
なので,近点で .遠点では角運動量保存から .外側の円速度は である.したがって
と
.遠点速度は約 で,そこにと どまる 円速度 より遅い.2回目を 省けば 再び内側へ 落ちて 元の 近点へ 戻る ため,遠点での 加速が 必要に なる.軌道が 高くなるに つれ円速度が 小さくなる ことだけから,2回目を 減速と 判断してはいけない.
演習 5
質量の
エネルギーと
角運動量の 大きさの 比 , を求めよ. 両衛星が
中心距離 を通る とき,速さは 同じか.外向きに 通る 場合の 動径速度と 接線速度を それぞれ求めよ.
同じ焦点と長半径aをもち,離心率が1/5と3/5の2軌道.補助円の半径もaである.
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考え方 エネルギーは
より . より .離心率が大きい方の 角運動量は 小さい. なので,共通の速さを と書ける.接線速度は .外向きの動径速度は である.したがって1機目は ,2機目は .内向きなら動径成分だけが 負に なる.エネルギーの 等しさだけから 軌道が 同じだとは 結論できない.
ポイント 教える
噴射の
前後と,噴射の ない 区間で 保存する 量を 分けさせる. 速度は
軌道の 接線方向であり,近点・遠点では 位置ベクトルに 垂直である. 数学上の
近点が 地表より 内側なら,外部軌道の 式の 適用範囲を 確認させる. 同じ
エネルギーでも 角運動量に より 軌道の 形が 変わる ことが 重要である.