光子と電子の波
光子の例題
著者:柚木芹香
光子の
ポイント 光子の
光子1個の
エネルギーは . を使うと 電子ボルトですぐ 出る. .光子の
数の 流れ(毎秒の 個数)は,電力や エネルギーの 流れを 光子1個の エネルギーで 割って 求める. 衝突や
吸収では,エネルギーと 運動量を ともに 保存させる.光子の 運動量は ,電子のエネルギーは で,運動エネルギーが より十分小さければ でよい.
数値計算では
例題
例題 1
ある
波長( | 546.1 | 435.8 | 404.7 | 365.0 |
|---|---|---|---|---|
0.27 | 0.85 | 1.06 | 1.40 |
それぞれの
光の 振動数を 求め, と振動数 の関係を グラフに 表すと どう なるか 述べよ. グラフから
プランク定数 と,この金属の 仕事関数 ( 単位)を求めよ. 光の
強さを2倍に した とき,および仕事関数が 大きい金属に 替えた とき,グラフは それぞれどう 変わるか.
上段は問題文で与えられた4つの波長と阻止電圧の表.下段は横軸が振動数ν(10¹⁴ Hz),縦軸が阻止電圧Vₛ(V)の作図用座標軸.振動数への換算,測定点の配置,直線と切片は読者が求める.
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考え方 光電効果の
より,順に
である.
振動数を
丸めずに,両端の2点から 傾きを 求めると
である.よって,丸める
横軸との
である.仕事関数は
強さを2倍に
しても 光子1個の エネルギーは 変わらないので, は変わらず,グラフは 同じ 直線の ままである(飽和電流が2倍に なるだけである).仕事関数が 大きい金属では,傾き は同じで,光電子が 出る 範囲では 直線が 下へ 平行に移る.限界振動数は だけ大きくなり になるので, ( )の光では 光電子が 出なくなる.
確かめ:求めた
例題 2
波長
入射方
向から の向きと,真後ろ( )の向きに 散乱されたX線の 波長を 求めよ. 真後ろに
散乱された 場合に ついて,反跳した 電子の 運動エネルギーを 単位で求めよ.また,この 電子を 相対論を 使わずに 扱って よいか,電子の 運動量から 確かめよ.
波長λ = 71.0 pmのX線を左から炭素に当てる.上段は入射方向に対して90°の検出器,下段は180°の検出器を示す別々の配置.入射は青,散乱は緑の矢印で,180°では同じ直線上を逆向きに進む.
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考え方 コンプトン散乱の
コンプトン波長は
である.
光子の
エネルギーは,与えられた を使い,途中の 値を 丸めずに 求めると
である.電子の
である(差を
真後ろの
と
確かめ:(1) の
例題 3
地球の
光子1個の
エネルギーと 運動量を 求め,太陽光に 垂直な の面を 毎秒通過する 光子の 数を 求めよ. 太陽光を
完全に 反射する 薄い 膜(ソーラーセイル)を,太陽光に 垂直に 広げる.面積 あたりに働く 力を,光子の 数と1個の 運動量の 変化から 求めよ.また,その 結果が 光子の 波長を 何と 仮定したかに よらない ことを 示せ. 面積
,質量(膜と積み荷の 合計) のソーラーセイルが,地球の 公転軌道の 位置に ある.光の 圧力に よる 加速度を 求め,太陽の 重力に よる 加速度 と比べよ.この 比は 太陽からの 距離に よるか.また,光の 圧力が 重力と つり合うには,面積 あたりの質量を いくらに すれば よいか.
太陽から右へ進む光が,光に垂直な鏡の膜で真後ろへ反射する.矢印は光の進む向きで,実際には同じ経路を往復する光を上下に分けて描く.波長550 nm,光の強さS = 1.36 × 10³ W m⁻²と,設問(3)で与えられた面積・質量を示す.入射光子の運動量は +h/λ,反射後は −h/λ.光の圧力は太陽から遠ざかり,重力は太陽へ向かう.力と加速度の大きさは描かない.
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考え方 光の
光子1個の
エネルギーと 運動量は
である.
である.
膜に
垂直に 当たって 真後ろへ 反射する 光子1個の 運動量の 変化の 大きさは で,膜はその 反作用と して 同じ 大きさの 力積を 光の 進む 向きに 受ける.面積 あたりの力(圧力)は
である.文字の
と
膜に
働く力は で,加速度は
である.太陽の
光の
である.つまり
確かめ:(3) の
ポイント ここまでの
光電効果の
と のグラフは 傾き の直線で,傾きから プランク定数,横軸との 交点から 限界 振動数と 仕事関数が 決まる.光の 強さは グラフを 変えない. コンプトン散乱の
波長の ずれは で,コンプトン波長 が目安に なる. 反跳電子の
エネルギーは 光子の エネルギーの 差で 求め, と比べて 相対論が 要るかを 判断する. 光の
強さを 光子1個の エネルギーで 割ると 光子の 数の 流れに なり,それに1個の 運動量の 変化を 掛けると 光の 圧力に なる.結果は 波長に よらず,第26章の (吸収), (反射)と一致する.