光子と電子の波
光子と光電効果の演習
著者:柚木芹香
エネルギーと
演習 1
仕事関数
限界波長と,電子が
放出される 光を 求めよ. 放出電子の
最大運動エネルギーと 阻止電圧の 大きさを 求めよ. の光の 強さだけを 増しても 電子が 出ない 理由を 説明せよ.
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考え方
光子の
限界では
だから, .光子のエネルギーは より順に , なので,後者だけが電子を 放出する. 丸めずに
.阻止電圧を とすると より .長波長の光を 強くしても 光子の 数が 増すだけで,1個の エネルギーは 仕事関数に 届かない.限界へ 短波長側から 近づくと となる.
演習 2
電子を
連続X線の
最短波長を 求めよ.電圧だけを2倍に する 場合と,電流だけを2倍に する 場合を 比較せよ. 電源の
供給電力の1.5 %が,波長 の近くの 狭い帯で 取り出されます.帯内の 波長を 等しいとし,毎秒の 光子数を 求めよ.
電子源から出た電子を電圧V=25 kVで加速して標的に当てる.電子線の電流はI=0.80 mAで,取り出すX線の狭い帯の波長は0.080 nmである.
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考え方
最短波長と
電子の
入射エネルギーは .全てを光子1個へ渡す 場合が 上限なので ,従って .電圧2倍なら ,電流2倍なら のままである. 電源の
電力は ,帯内の放射電力は .光子の個数率は .近似には帯幅 が十分 小さい ことが 必要である.
演習 3
波長
0.00 | 0.020 |
0.50 | 0.056 |
1.00 | 0.092 |
光子1個あたりの
放出電子数を として, と の式を 作り,表から を求めよ. での電流を 予測せよ.仕事関数が なら,暗電流を差し引いた 光電流を 止める 電圧は いくらか.光を 強くした とき,電流と 阻止電圧は どう 変わるか.
波長λ=300 nm,入射電力Pの光を陰極へ当てる.可変電源と電流計を接続し,陰極を基準とする集電子極の電位をVとする.
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考え方
直線の
光子の
個数率は ,電子の個数率は その 倍だから
切片は
.阻止電圧は より .集電子極を陰極より この 大きさだけ低い 電位に する.強さで 光電流は 増すが,波長一定なら は変わらない.外挿には 収量一定の 仮定が 必要である.
演習 4
静止した
反跳電子の
運動エネルギー と運動量の 成分 を求めよ. 電子の
進む 向きと 運動量の 大きさを 求め, を電子ボルトで 評価せよ.相対論の 式 , に合うことも 確かめよ.
原点で静止していた電子へ,波長λ=2λcの光子が+x方向に入射する.散乱光子は+y方向へ進む.図のφは散乱角を表す.
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考え方
エネルギーと
より . より光子の エネルギーは だから . より運動量保存は , なので である.電子は
軸より下側へ,角度 で進む. , . で確かに . は十分小さくなく,非相対論的な を使う 誤差は 無視できない.
演習 5
静止原子が
光子エネルギー
を保存則から 求め,補正の 最初の 項まで 近似せよ. , で補正と 反跳速度を 評価せよ.逆向きの 同じ 光子2個を 同時に 吸収できるなら,各光子の エネルギーは どうなるか.
左は静止原子へ光子1個が入射する配置である.右は等しいエネルギーの光子が左右から同時に入射する配置である.どちらも内部エネルギー増加はε0である.
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考え方
入射エネルギーを
運動量保存は
,エネルギー保存は . とおくと,低い方の根は
と
補正は
,速度は .逆向きの同じ 光子2個なら 全 運動量が0で 反跳も なく,光子の エネルギーは である. と小さく,質量一定と 非相対論的並進の 近似は 整合する.
ポイント 教える
強さと
振動数を 変えた ときの 電流と 阻止電圧を 問います. 暗電流を
差し引き,光子と 電子を 別々に 数えさせます. 散乱の
運動量保存と 吸収の エネルギー配分を 問います. 反跳の
近似を 光子と 静止エネルギーの 比で 確かめさせます.