光
偏光の例題
著者:柚木芹香
本体の
例題
例題 1
強さ
B を
通った 光の 強さを 求めよ. A と B の
間に,透過軸が 鉛直と 角 をなす偏光板 C を 差し込む.B を 通った 光の 強さを の関数で 表し,最大に なる と最大値を 求めよ. のとき,B を 通った 光の 強さは の何倍か.
強さI_0の自然光が,鉛直な透過軸のA,鉛直と角θをなす透過軸のC,水平な透過軸のBの順に進む.各板の透過軸と,AとCの間,CとBの間の電場の向きを示す.各板と電場の面は光に垂直で,正面から描いて並べている.透過光の強さは示さない.
解答を見る
考え方 自然光は1枚目で
A を
通った 光は 強さ の鉛直な 直線偏光である.B の 透過軸とのなす角は なので,B を通る 強さは である.C を
通ると 強さは で,偏光の向きは C の 透過軸の 向きに なる.B の 透過軸とのなす角は なので
である.最大は
より である.
確かめ:
例題 2
晴れた
照り返しが
完全な 直線偏光に なる とき,入射角と,照り返している 空の 部分の 高度(水平面からの 角)を 求めよ.照り返しの 電場は どちらを 向いているか. の
とき,裸眼で 見た 照り返しの 強さと,水の 中から 来る 光の 強さの 比を 求めよ.透過軸が 鉛直の 理想的な 偏光サングラスを かけると,それぞれの 強さは どうなるか.
サングラスを
かけたまま 首を 傾けた.照り返しと,水の中から 来る 光の 強さの 比を 求めよ.
空の自然光が法線から角θ_Bで水面に入射する.反射光は岸で偏光サングラスをかけた観測者の目へ進み,屈折光は水中へ進む.空の光の向きの高度は,水面の入射点から空へ向かう方向と水平面との間の弧で示す.電場の向き,角の数値,求める強さは示さない.
解答を見る
考え方 ブルースター角では
より である.入射角は法線(鉛直)から 測った 角なので,空の 部分の 高度は である.照り返しはs偏光だけなので,電場は入射面に 垂直である.入射面は 鉛直な 面だから,電場は 水平で,見る 向きに 垂直である. 自然光の
うちs偏光の 強さは なので,照り返しの強さは
である.水の
透過軸は
鉛直から 傾くので,水平な電場とのなす角は になる.照り返しの 通る 強さは
である.水の
確かめ:(3) で
例題 3
液晶ディスプレイの1つの
画素から
出る 光の 強さ を で表せ.電圧を かけない ときと 十分 大きな 電圧を かけた ときに,画素は それぞれ明る いか 暗いか. 最も
明るい ときの の明るさを 表示するには, をいくらに すれば よいか. 実際の
偏光板は,透過軸に 沿う 直線偏光でも 強さの %しか通さない.透過軸に 垂直な 直線偏光は 完全に 遮ると する.また,色を 出すために 画素の 前に カラーフィルターを 置き,フィルターに 入射する 光の 強さの だけを通すと する.最も 明るい とき,光源の 光の 何 %が 画面から 出てくるか.
光源,x方向を通す偏光板1,液晶の層,y方向を通す偏光板2,カラーフィルター,観測者を左から並べる.各層と電場は光に垂直な面の正面図である.問題文で与えた電圧をかけない場合を描き,液晶分子の90°のねじれと各層間の電場の向きを示す.求める強さや角の計算結果は示さない.
解答を見る
考え方 偏光板1で
偏光板1を
通った 光は,強さ の 方向の直線偏光である.液晶を 通ると,偏光の 向きは 軸と角 をなす.偏光板2の 透過軸( 方向)とのなす角は なので
である.電圧を
最も
明るい ときは なので, , より である.偏光板1で
自然光の 半分が 止められ,さらに 透過軸に 沿う光の %だけが通る.液晶で 回った光は 偏光板2の 透過軸に 沿うので,ここでも %が通る.カラーフィルターで になるから,出てくる 割合は
で,約12 %である.
確かめ:(1) の
ポイント ここまでの
偏光板を
何枚も 通すときは,1枚ごとに 直前の 偏光の 向きと 透過軸のなす角で マリュスの 法則を 使う.通った 光の 偏光の 向きは 透過軸の 向きに なる. 直交した2枚の
偏光板の 間に 斜めの 偏光板を 入れると 光が 通り, で最大の になる. 水面の
照り返しは ブルースター角の 前後で 電場が 水平な 直線偏光に なり,透過軸が 鉛直の 偏光サングラスで 消える.首を 傾けると の割合が 戻る. 液晶の
画素は,偏光の 向きを 回す角 を電圧で 変え,直交した 偏光板で の明暗を 作る.