運動を記述する
位置とベクトルの演習
著者:柚木芹香
位置・変位・ベクトルの
演習
演習 1
駅Aを
東をx軸,北をy軸として駅A,図書館L,公園P,郵便局Qを配置する.座標の単位はkm.
LからPへの
変位の 成分と 大きさを 求めよ. 郵便局Qを
原点に 取り替えた とき,LとPの 位置ベクトルを それぞれ求めよ.また,LからPへの 変位を 求め,(1) と 比べよ.
解答を見る
.大きさは .新しい
原点がQなので,各点の 新しい 位置ベクトルは 元の 位置ベクトルから を引いて 得られる.
LからPへの
演習 2
次の
投射速度,成分が与えられたベクトル,北西へ進む船の速度を別々に示す.成分の答えは記入しない.
水平から
上向きに 投げた,速さ のボールの 速度ベクトル. 成分が
のベクトルの 大きさと, 軸となす角( の値で よい). 北西に
で進む船の 速度ベクトル.
解答を見る
.大きさは
, .北西は
東から 反時計回りに の向きなので
演習 3
三角形ABCで,辺BCの
三角形ABC,BCの中点M,中線AM上の点Gを示す.AG:GM=2:1である.
を , で表せ. 中線AMを
に内分する 点Gの 位置ベクトルを 求めよ. の
結果から,3本の 中線は1点で 交わる ことを 説明せよ.
解答を見る
中点の
位置ベクトルは .AからMへ
向かう ベクトルは .Aからこの ベクトルの だけ進んだ 点がGなので
の式は について 対称である.B から 出る 中線に ついても 同じ 手順で の内分点を 求めると,同じ になる.したがって3本の 中線は 同じ 点Gを 通り,Gは 各中線を 頂点側から に内分する.この 点が 重心である.
演習 4
原点Oから
共通の原点Oから点Pと点Qへ向かうベクトルを示す.投影図の見かけの角度は実際の角度ではない.
角
の余弦を 求め,角度を 小数第1位まで 求めよ. が に垂直に なるように を定めよ.
解答を見る
, , .したがって
で,角は
より .
演習 5
平行四辺形で,隣り合う2辺を
隣り合う辺a,bと,二つの対角線a+b,a−bを示す.
を示せ. 2本の
対角線の 長さが 等しい 平行四辺形は 長方形である ことを,内積を 使って 示せ.
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内積の
性質 と,成分で確かめられる 分配法則を 使う.
2式を
なら2乗も等しいので,上の 展開から ,すなわち . なので,隣り合う辺が 直角に なり,この 平行四辺形は 長方形である.逆に 長方形なら で対角線の 長さは 等しい.
ポイント 教える
最初に「駅から500 m」を
示し,何が 足りないかを 自分の 言葉で 言わせる.「向き」と 答えが 出たら,「向きを 測る 基準は 何か」と 重ねて,座標系の 必要を 引き出す. よく
ある つまずきは,位置と 変位の 混同である.位置は 原点に 依存し,変位は 依存しない ことを,前の 節の 例題2のように 原点を 替えて 数値で 確かめさせる. 理解の
確認には,「東へ3,北へ4進んだ 後,西へ3進む.変位と 道のりは」のような 短い 問いが 有効である. 内積は
式の 暗記ではなく,成分の 定義と が一致する 理由(余弦定理)まで 一度たどらせる.