測定と不確かさ(発展)
計算した量の不確かさの演習
著者:柚木芹香
値だけでなく,どの
演習
演習 1
ばねの
ばねの自然長l₀と,おもりをつるした長さl₁を示す.伸びの値は描いていない.
伸び
とその合成標準不確かさを 求めよ. 伸びの
相対標準不確かさを,長さ の相対標準不確かさと 比べよ.
解答を見る
考え方 差では
, .結果は . ,つまり2.2 %.一方 ,つまり0.18 % である.確かめとして,伸びが0に 近づいても 差の 絶対不確かさは 変わらず,相対不確かさは 大きくなる.
演習 2
等速で
間隔Lの光センサーA・Bを台車が通過する時間tを測る.速さの値は示していない.
速さ
とその合成標準不確かさを 求めよ. 時間の
不確かさだけが0に なった とき,速さの 不確かさは いくら残るか.
解答を見る
考え方 商の
. より, .報告は . 残る.時間を良くしても 距離の 寄与は 消えない.確かめと して,距離の 不確かさを 時間で 割った 単位は 速さの 単位に なる.
演習 3
静かに
小球を放す装置と下のセンサーを示す.球の同じ点が移動する距離hを測る.
とその合成標準不確かさを 求めよ. 距離または
時間の 不確かさの 一方だけを 半分に できます.どちらを 改善すべきか,両方の 案を 計算して 比べよ.
解答を見る
考え方
.距離の寄与は ,時間は . . と報告する. 距離を
改善すると ,時間を改善すると .時間の改善が 有効である.確かめと して,時間が 長めに 出ると は小さくなり,微分の 負の 符号と 一致する.
演習 4
円柱の
円柱の直径Dと高さHを示す.体積や不確かさの答えは描いていない.
体積と
合成標準不確かさを 求めよ. 直径を2回掛けるので,独立な2つの
測定と して 寄与を 足して よいか.
解答を見る
考え方 同じ
.直径の寄与は ,高さは . . と報告する. いけない.
のずれは2つの 因子に 同時に 入るので,相対的な ずれは2倍である. 倍ではない.確かめとして, が1 % 増えれば は 倍で,約2 % 増える.
演習 5
壁までの
壁までの距離Lと往復経路,直接音と反射音の山の間隔τを示す.時間差の数値は描いていない.
音速と
合成標準不確かさ, の拡張不確かさを 求めよ. 基準は
の範囲に 入るか.この 比較だけで 測定ミスと 断定して よいか.
解答を見る
考え方 2は
. . .標準不確かさで と報告する. 丸め前の
値では 範囲は 約 〜 で,基準は入らない.ただし包含係数2の 範囲は 必ず真の 値を 含む境界ではない.室温などの 条件が 基準と 同じか,反射経路の 選択や 器械の 時間尺度に 見落としが ないかを 調べる.確かめと して,往復距離を 片道と 取り 違えると 約半分の 値に なり,今回の 差よりはるかに 大きい.
演習 6
斜面の
直角三角形の高さhと斜辺の長さLを,同じものさしで測る.比の値は示していない.
共通の
倍率の ずれが にどう 入るか,分数を 直接計算して 調べよ. 独立な
読みの 不確かさだけから を求めよ.倍率の ずれまで 独立と して合成すると,な ぜ過大評価に なるか.
解答を見る
考え方 同じ
.共通の倍率は,この モデルでは 厳密に 消える.独立な 読みの 小さな ずれとの 積は1次近似では 無視する. , . と報告する.倍率を 独立と して 入れると,消えるはずの を2つ足してしまう.ここでは共分散の 一般式を 使わず,共通の 原因を 式に 表して 判断した.確かめと して, は長さ同士の 比なので 無次元であり,ものさしの 単位を 変えても 値は 変わらない.
ポイント 教える
まず式に