気体の分子運動論
小さい補正の展開と臨界点
著者:柚木芹香
ファンデルワールスの
定理 数学の
が
物理の
練習 1
を の項まで 書きなさい.(2) のとき,1次までの 近似 は正しい 値から 何 % ずれますか.
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.(2) 正しい値は ,近似は なので差は .相対的には % 程度のずれで,これは と同じ桁である.打ち切った 項の 大きさが 誤差の 目安に なる.
例題
例題 1
ファンデルワールス気体
が小さいと して, を のべきで の項まで 展開し
の
となる 温度(ボイル温度 )を求めよ. が より低い とき,高い とき, は1より大きいか 小さいか. 窒素の
, から を求めよ.
圧力0へ外挿するとZは1になる.ボイル温度より低ければ初め下がり,高ければ上がる.ボイル温度では最初の傾きが0だが高圧では上がる.
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考え方 先に
定義に
代入して
なので,
である.分子の
は なので である. より低い 温度では が負なので,薄い気体から 押し縮め始めると は1より小さくなる.引力が 勝ち,理想気体より 縮みやすいと いう ことである. より高い 温度では が正で は1より大きく,分子の 大きさが 勝って 縮みに くくなる.ちょうど では1次の補正が 消え,広い範囲で 理想気体のように ふるまう. .窒素の実測の ボイル温度は 約 なので,模型は3割ほど高く 見積もる.補正を 最も 簡単な 形で 入れただけの 模型なので,桁と 向きが 合えば 十分である.
例題 2
ファンデルワールス気体の
が
, , を , で表せ. 臨界点での
圧縮因子 を求めよ.気体の 種類に よらない ことを 確かめよ. 逆に,測った
と から , を決める 式を 作れ.窒素の , を入れて , と分子の 直径 を求めよ.
臨界点w꜀,p꜀では等温線の傾きと2階微分がともに0になる.橙色の線は水平な接線を示す.
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考え方 2本の
を で偏微分して
である.両方を0とおくと
と
が
である.
代入すると
で,
なので
である.窒素では
と
ポイント ここまでの
補正を
評価する ときは,まず 無次元の 小さい 量を 作る.ファンデルワールス気体では と ,その比は .圧縮因子
のビリアル展開は .この模型では , . となる ボイル温度は .低温では引力が 勝って ,高温では分子の 大きさが 勝って .臨界点は
から , , . は気体に よらない. 逆向きに
, . から分子の 直径が の桁で 求まる.