運動量と質点系
ロケットと質量収支の演習
著者:柚木芹香
出入りする
演習 1
外力の
速度の
増加と 最終速度を 求めよ. 速度の
増加を(1)の2倍に するには,同じ で質量比を いくらに すれば よいか.
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考え方 ロケットの
を初めと 終わりの 質量の 間で 積分すると, .したがって である.速度の増加は 燃焼の 速さに よらず,質量比で 決まる.ただし これは 外力が なく,噴射速度が 一定の 場合に 限る. 新しい
質量比を とおくと, より .質量比を3から6へ増やしても 速度増加は2倍に ならない.対数の 中の 比は 無次元であり,質量の 単位を そろえてから 代入する 必要が ある.
演習 2
静止した
時刻
の質量,加速度,速度を 求めよ. 同じ量の
砂を,水平に 押さず 底から 自然に こぼした 場合の 速度を 求めよ.
砂を左へ噴射する台車と,底から自然にこぼす台車を上下に並べる.噴射の相対速度uと流量qを示す.
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考え方 台車から
である.右向きを正と すると 噴射に よる 推力は なので, .初速度0から積分して .推力が一定でも 質量が 減る ため加速度は 増す.式は が台車自身の 質量以上の 範囲だけで 使う. 自然に
こぼれる 砂は,離れる 瞬間に 台車と 同じ 水平速度を 持つ.水平の 相対流出速度が0なので ,初め静止なら のままである.初めに 速度が あれば その 速度を 保つ.残った 台車と 砂だけの 運動量は 流出とともに 減り 得るが,それを そのまま 外力の 力積と 解釈する ことは できない.
演習 3
滑らかな
時刻
の台車の 速度を 求めよ. 台車を
初めの 速さ に保つ 場合,必要な 水平外力を 求めよ.
水平に動く台車の上方から砂が鉛直に落ちる配置.流量q,初速度v₀を示す.
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考え方 流入する
時刻
の質量は .短い時間 について と書く.2次の 微小量を 除いて ,すなわち .初めの運動量が なので .砂が増すほど 台車は 遅くなる. 速度
一定なら,毎秒 入る 砂が 得る 水平 運動量は .したがって外力は 右向きに である.台車の加速度が0でも,流入する 砂を 加速する ため外力は 必要と なる.(1)で が一定なのは 流入物の 水平速度が0だからであり,質量が 変わる 系の 一般則と して 暗記してはいけない.
演習 4
初めの
燃焼時間と
燃焼終了時の 速度を 求めよ. 噴射流量を
に変え,他の 条件を 同じに した とき,最終速度は どう 変わるか. 燃焼中の
加速度が 最大と なる 時刻を 求めよ.
鉛直上向きのロケットと,下向きの噴射を描く.上向き推力uqと下向き重力mgを赤で示す.
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考え方 噴射に
質量収支から
.運動方程式 を積分すると
である.与えられた
質量比は
変わらず燃焼時間だけが になる.したがって 最終速度は だけ増す.この結論には 噴射速度が 流量に よらず 一定と いう 仮定が 必要である. は質量が 減る ほど 増すので,燃焼終了直前に 最大値 をとる.終了直後には 推力が 消えて 加速度は となる.速度 その ものは その 瞬間に 飛び変わらない.
演習 5
滑らかな
運動量収支を
立て,速度 を求めよ. 初めから
等速と なる の条件を 求めよ. のとき,速度が を通り越すことが あるか.
斜めに流入する砂の水平速度wと,台車の速度v,台車への外力Fを示す.
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考え方 流入前の
として .1次まで残すと .積の微分で だから,積分すると
と
を収支に 代入して .この値が 負なら,必要なのは 左向きの 外力であり,右向きだけの 装置では 等速に できない. .分母は正なので 差の 符号は 変わらず, を通り越さない. なら最初から 等速である.流入する 砂と 台車の 速度差が 小さくなる ほど,加速または 減速の 程度も 小さくなる.
ポイント 教える
流出入の
直前と 直後に,同じ 物質を 含む系の 運動量を 書かせる. 噴射速度は
相対速度であり,地面から 測った 速度とは 区別する 必要が ある. 自然な
流出と 水平速度0の 流入を 比べ,速度が 変わる 理由を 説明させる. 発射条件,燃料の
残量,外力の 有無を,公式の 代入より 先に 確認させる.