ゆらぎと拡散(発展)
拡散の数学:保存則と拡散方程式
著者:柚木芹香
フィックの
定理 数学の
断面積
である(連続の
と
はじめこの
で,高さが
次元で
練習. (1) 上の
答え:(1)
定常状態(
気体の
例題
例題 1
厚さ
厚さLの膜の左面は濃度c₁,右面は濃度c₂=0に接している.下のグラフは両面の位置を断面図と揃えて示し,膜内の濃度が直線的に下がることを表す.流束Jは濃度の高い左側から低い右側へ向かう.
定常状態での
膜の 中の 濃度分布と,単位面積あたりの 流束 を求めなさい. 膜を2枚(厚さ
, ,拡散係数 , )重ねたときの 流束を 求めなさい.
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考え方 定常では
で, .境目の
濃度を とすると .それぞれを濃度差に ついて 解いて 足すと なので
と
例題 2
水中に
半径aの細胞の表面では濃度c=0,遠方ではc₀である.座標rは球の中心から外向きに取り,流束Jは細胞へ向かう.右の濃度曲線は表面r=aで0から始まり,遠くなるほどc₀へ近づく.
球対称な
定常状態での 濃度 と,細胞に入る 全流量 を求めなさい.球対称な 定常解は の形で よい. 細胞は
単位体積あたり毎秒 だけ酸素を消費する.拡散だけで 足りる ための 半径の 上限を 求め, , , で数値を 出しなさい.
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考え方 (1) 境界条件で
より , より .よって である.流束は (内向き)なので,半径 の球面を 通る 全流量は によらず
と
消費は
だから, ,すなわち .数値を入れると ,およそ である.これより大きな 生き物が,血管やえらや 気管と いった 運ぶしくみを 持た ざるを えない 理由が ここに ある.
ポイント ここまでの
連続の
式 とフィックの 法則から,拡散方程式 が出る. 点から
広がる 解は 幅 の釣鐘形で,高さには 断面積 が入る.ほかに 尺度の ない 問題に かぎり,答えは の相似形に なる. 定常では
濃度が 直線(平面)や (球対称)になり, が抵抗のようには たらく. 球への
定常の 取り込みは で半径の1乗に しか比例せず,生き物の 大きさに 上限を 与える.