電流と磁場
第22章のまとめ
著者:柚木芹香
この
定義と 法則
定義 ローレンツ力と
電荷
と
法則 ビオ・サバールの
電流
である.大きさは
法則 磁場の
磁力線は
閉じていて,どんな 閉じた 曲面から 出ていく 磁束も0である: .磁気単極子は見つかっていない. 定常電流が
作る 磁場に ついて,閉じた 道 に沿って 一周する 線積分は, を縁と する 面を 貫く 電流の 倍である(電流の符号は 右ねじで 決める).
(発展)微分形は
, である.静電場の , と並べると,静磁場は 湧き出しが なく 電流の まわりに 渦を 巻く 場である. から,この形の アンペールの 法則は 電荷が たまらない 定常電流に 限られ,電流が 変わる ときは 第24章で 項を1つ足す.
法則 電流に
電流
定義 磁気モーメント
電流
である.電流を
定義 アンペア(今の SI)
2019年5月20日から,SI は
定義 磁化と
単位体積あたりの
磁気モーメントを磁化 (単位 )という.一様な 磁化は,表面を 回る 長さあたり の磁化電流と同じである. 磁場の
強さ (単位 )の一周の 線積分は,道を 貫く 自由電流に 等しい: .線形な
磁性体では , である. を磁化率, を比透磁率, を透磁率と いう. 境界では
の法線 成分が つながり,自由電流が 無ければ の接線成分も つながる. 常磁性(
. は温度に 反比例する キュリーの 法則),反磁性( .すべての物質が もち,超伝導体は ),強磁性(磁区ごとにモーメントが そろい,キュリー温度を 超えると 常磁性に なる)が ある.強磁性体の と は比例せず,履歴に よって ヒステリシス曲線を たどる.
法則 (発展)系を
電荷は
系に よらず,長さは 運動の 向きに 倍に縮むので,線電荷密度は 動いて 見えると 倍になる. 物体が
止まって 見える 系で 横向きの 力が なら,速さ で動いて 見える 系では である.系によらないのは 横向きの 運動量と 運動の 予測である. が に比べて 十分 小さい とき,速度 で動く 系の 電場と 磁場は
で,止まった
手順
ポイント 磁場の
力やトルクの
向きは 外積で 確かめる. の順なら正で,電荷が 負なら力は 逆向きである. 磁場の
中の 円軌道では,円の 中心を,入った 点で 速度に 垂直な 直線の 上,力の 側に 作図する.中 心角が ふれ角で,かかる 時間は 中心角を で割って 出す. 有限の
磁場領域では,境界で 位置と 速度を つなぎ,円の 上で 最も 奥まで 届く 点が 境界を 越えるかで,抜けるか 戻るかを 決める. アンペールの
法則は,対称性で 磁場の 向きを 決め, が道に 平行で 一定か,垂直か,0に なる道を 選んで 使う.磁性体では 自由電流だけで 決まる の線積分を 使う. 電流を
一定に 保つコイルは, の中の 振り子と して 扱える. 使った
近似(長い 導線,一様な 磁場,小さな 振幅, が1より十分 小さい ことなど)を,最後に 数値で 点検する.
主な 公式
一様な
磁場の 中の 円運動: , , (周期は速さに よらない).斜めに 入るとらせん 運動で,ピッチは 幅
の帯状の 領域に 境界に 垂直に 入る 粒子: なら のふれ角で 抜け, なら半円を 描いて,入った 点から の点で 逆向きに 出る 速度選択器
,質量分析器 (速さがそろう とき),サイクロトロンで 半径 から取り出す 運動エネルギー ホール電圧:
.符号から電荷を 運ぶ粒子の 符号が,大きさから が分かる 十分長い
直線電流: .線分の電流: 円電流:中心で
,軸上で長い
ソレノイドの 内部: (一様).十分長いソレノイドの 端の 面の 中心では その 半分 半径
の太い 導線に 一様な 電流: ( ), ( )平行電流の
間の 力:長さ あたり .同じ向きなら 引き合い,逆向きなら 退け合う コイルの
トルクの 大きさ: .放射状の磁場の 電流計 .整流子付きのモーターの トルクの1回転の 平均 電子の
軌道の 磁気モーメント: ,ボーア磁子環状コイル(周の
長さ ): , .幅 のすき間が あると 弱い
磁性体の 小片(体積 )の力: , .常磁性体は磁場の 強い 方へ 引かれ,反磁性体は 弱い方へ押し出される ヒステリシスの
損失:1往復で 単位体積あたり (曲線の囲む面積),振動数 では仕事率 (発展)
.伝導電子と同じ 速度で 飛ぶ陽子の 系で 見た 導線の 線電荷密度 ,力 .速さ の電荷から 見た 導線は .平行な電子線では ,合力
各題材の 問いへの 答え
ローレンツ力と
磁場の 中の 運動:太陽からの 荷電粒子は,地球の 磁場の 中で 回る 半径が 地球の 大きさより ずっと 小さいので,磁力線を 横切れず,巻きついて 磁力線に 沿ってしか 進めない.赤道の 上空では 押し返され,極へ 向かうと 磁場が 強まって 多くの 粒子は 南北を 往復する.磁力線に ほぼ沿って 進む 粒子だけが,磁力線が 地面に 入る 極の 近くで 大気に 届くので,オーロラは 極を 囲む 地域に 現れる. 電流が
作る 磁場と アンペールの 法則:直線電流の 磁力線は 導線を 中心と する 同心円で,向きは 電流に 右ねじを 進める ときの 回る 向き,強さは である.方位磁針は円の 接線,つまり 導線に 垂直な 向きの 磁場を 受け,地磁気の 水平成分との 合成の 向きまで ふれる.電流を 逆に すると 逆に ふれる. 電流に
働く 力と モーター:コイルには トルク が働き,磁気モーメントを 磁場に そろえようと する.整流子で 半回転ごとに 電流を 反転させれば,トルクの 向きが いつも 同じに なり回り続ける.磁気力は 電荷に 仕事を せず,電流の 流れの エネルギーを 導体の 運動へ 移しかえる.流れが 弱まらないように 電源が 仕事を するので,モーターの 仕事は 電源から 来る. 磁性体と
磁化:アルミ(常磁性)は わずかに 引かれ,銅(反磁性)は わずかに 押し出されるが,磁化率は 程度で,力が重さに 比べて 小さすぎて 気付かない.鉄は 強磁性体で,磁区ごとに 原子の モーメントが そろっているので,磁石の 磁場の 中で 磁区の 向きが そろい, が の程度に 達する ほど 大きく 磁化して,磁場の 強い 方へ 引かれる.真っ赤に 焼くと キュリー温度を 超えて そろいが 壊れ,磁石の 性質を 失う. 磁気の
力の 正体(発展):陽子と 一緒に 飛ぶ人から 見ても,陽子は 導線から 遠ざかる.その 系では イオンの 間隔が ローレンツ収縮で 縮み,伝導電子の 間隔が 広がって,導線が 正に 帯電して 見えるからである.陽子を 押すのは 導線の 系では 磁気力,陽子の 系では 電気力で,大きさも 倍違うが,横向きの運動量の 変化と 陽子の 当たる 位置は 一致する.
この 章で 使った 数学
外積の