ゆらぎと拡散(発展)
熱放射の演習
著者:柚木芹香
放射の
演習 1
面積
面積 S=0.10 m²の黒体面を,温度 T_e=200 Kの環境で400 Kから800 Kへ加熱する.出ていく赤い放射は約145 Wから2322 Wへ16倍となるが,青い吸収は両方とも約9.07 Wで矢印の太さも変わらない.吸収量を1とすると放射は16から256へ,正味は15から255へ変わるので,正味の熱流は約136 Wから2313 Wへ17倍となる.赤い矢印の太さは2つの放射の量の比を示し,青との太さの比は模式的である.
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考え方
出ていく
である.環境からの
演習 2
同じ
T=350 Kの不透明な灰色体の2枚の板へ,T_e=400 Kの同じ環境から同じ量の放射が当たる.磨いた板 ε=0.08 は8 %を吸収し92 %を反射し,黒い板 ε=0.80 は80 %を吸収し20 %を反射する.板自身の赤い放射にも ε が掛かるため,黒い板は吸収も放射も磨いた板の10倍である.環境の方が高温なので,青い正味の矢印は両方とも板へ向かい,正味の受熱は黒い板が10倍となる.平衡温度はどちらも400 Kである.矢印の太さは量の大小を模式的に表す.
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考え方 キルヒホッフの
演習 3
黒体で
プランクの式による2000 Kと2500 Kの波長スペクトルを,それぞれの全波長積分が1となるように規格化して示す.ピークは約1.45 μmから1.16 μmへ短波長側に移る.橙の縦帯は可視光0.40〜0.70 μmであり,赤外にピークがあっても短波長側のすそは可視域に入る.2500 Kでは全放射に占める可視光の割合が増す.横軸は線形目盛で,長波長側のすそは表示範囲の外にも続く.
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考え方 ピークは
波長を
演習 4
面積
内面305 Kの板を熱が伝導で通った後,外面から対流と放射の並列経路で300 Kの環境へ流れる.定常熱流は約8.3 W,外面は約300.87 Kである.板の直列抵抗 R=L/(κS)=0.50 K W⁻¹に,対流1/(hS)=0.250 K W⁻¹と放射1/(h_r S)≈0.181 K W⁻¹の並列回路が続く.表面の合成抵抗は約0.105 K W⁻¹である.下の同じ尺度の棒は板の抵抗が表面の約4.8倍で,板内の伝導が律速となることを示す.
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考え方 板内の
と
磨く
演習 5
衛星の
片面の面積 S の板に内部発熱160 Wが入り,放射率 ε=0.80 の両面,合計面積2Sから宇宙へ放射する.影では160=2εσ_SB S T⁴でつり合う.日照では片面Sだけが太陽光 S₀=1.0×10³ W m⁻²を受け,εSS₀が吸収に加わる.面積を増やすと両面の放射も片面の日射の吸収も同じ割合で増え,内部発熱は160 Wのままである.300 Kでは日射の吸収800S Wが両面放射約735S Wを上回り,面積を増やしても300 K以下にできない.宇宙からの放射は無視する.
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考え方 放熱面積は
影では
日照時の
と
ポイント 教える
正味の
熱流を 問い,出入り両方の 放射を 描かせます. 反射しやすい
面の 吸収と 放射を 問い,平衡温度を 確かめます. ピークを
単色光と 考える つまずきには,可視域とすそを 指ささせます. 直列と
並列を 問い,表面で 多い 機構と 全体の 律速を 区別させます. 面積を
増すと 受熱も 増える 配置を 描かせ,収支の 符号を 確かめます.