熱力学の総合演習
東大の熱の過去問を発展させる(2)
著者:柚木芹香
引き続き東大の
総合演習 18
気体ばねの
水平筒に,物質量
基準圧力
と , が1より十分 小さい 振動の 周期を 求めてください.熱壁で を保つ周期を ,断熱で散逸の ない 周期を とし,その 比を 圧縮への 応答から 説明してください. を保って , にし,壁を 断熱に 切り替えて 初速度 を与えます.ピストンの 動きで 回る プロペラの 散逸仕事は 全て 気体に 入り,最後は 静止します.最終体積・温度・変位を 求め,回転有効・ 振動凍結の 二原子気体で の温度比・体積比も 計算してください. 放した
直後から 静止までの 内部 エネルギー変化と 全系の エントロピー増加を 求めてください.外気への 仕事も 理想的な 機械的蓄積とします.散逸仕事の 行先と, の小さい で生成が 何次から 現れるかを 説明してください.
外圧peと圧縮向きの一定負荷FLを受けるピストンにはプロペラの駆動が連動する.基準状態は体積V0,温度T0の平衡である.準備では温度T0を保って体積Viにし,熱壁を断熱壁に替えて初速度uを与える.最終状態は体積Vf,温度Tfで静止する.体積と位置は模式的に描く.
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考え方
圧力の
力の
つり合いから , .等温では より,合力は .断熱で体積仕事だけなら,比熱一定の 条件で だから,合力は となる.したがって
断熱圧縮では
初期
運動エネルギーを , とする.終状態では .外への仕事は 一定負荷に 対する なので,初終で
終状態は
.ピストン・プロペラの運動は 乱雑な 分子運動に 変わるが,負荷との 体積仕事も を変える.プロペラの 総散逸仕事は 経路に 依り, そのものではない.
比熱一定の
機械的蓄積の
総合演習 19
凝縮する
向かい合う
固定壁は
段階Iの
終温,蒸気量,凝縮量,Bの 仕事と 吸熱,Aの 放熱を 求めてください.水の 内部 エネルギー減少は 凝縮量と の積ですか. 段階IIの
熱・仕事,軸の 支持力を 求め,全過程の 内部 エネルギー変化を2熱源の 収支と 照合してください. 水,ヘリウム,2熱源それぞれの
エントロピー変化と その 和を 求めてください.同じ終状態へ 進める 高温熱源の 温度 を変えると,生成は どう 変わりますか.潜熱が 最終式から 消える 理由も 説明してください.
等面積の向かい合うピストンを断熱の剛い軸で結ぶ.初期体積は水側Aが2V*,ヘリウム側BがV*である.段階IではAから温度Tsの低温源へ放熱し,温度3Tsの高温源からBへ吸熱する.段階IIでは軸を固定し,Aを断熱として,Bから低温源へ放熱する.各段階で軸の長さは同じで,物質は容器間を移らない.
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考え方
相共存中のAの
相共存から
,軸のつり合いから も一定.Bの 体積2倍より .Aの体積は ,蒸気は モルとなり,同量が 凝縮する.
Aの
固定後は
, .Aの状態は 不変.Bの 終圧は なので,固定具は差圧に 逆らってBからAへ の力を 出す.変位が なく 固定具の 仕事は0である.
ヘリウムは
同温・飽和圧の
可逆な 凝縮より .初温で体積2倍の ヘリウムは .熱源は受熱を 温度で 割り,
したがって
生成は
総合演習 20
弁の
断面積
ゆっくり加熱し,板が
初めの1分子の
平均並進 運動エネルギー,浮き始める 温度,浮く 前と 浮いてから 弁操作前の 各供給熱を 求めてください. 弁操作前の
内部 エネルギー,最終温度,上室の 物質量を 求めてください.真空への 移動の 仕事と 板の 位置エネルギーから,内部 エネルギー増加を 説明してください. 加熱停止から
最終静止までの エントロピー生成を 求めてください.分子の 札に よる 混合項は 必要ですか.
高さHの断熱箱に質量Mの弁付き透熱仕切板を置く.初期は高さH/5のストッパー上で,上室は真空,下室には気体がある.加熱停止時は高さ3H/5で固定し,弁の短時間開閉後に固定を解除する.最終静止時は高さ2H/5となり,両室に同温の気体がある.
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考え方
加熱の
並進の
平均 より初めは .回転込みでは である.浮く条件 と体積 より浮く 温度は .それまでは体積仕事0で,
浮いた後は
弁操作前は
.板固定で弁を 開く間は 外壁も 固定具も 仕事を せず,全気体の は不変.一部の 気体だけを 見れば 物質と エネルギーが 出入りする 開放系で,そこへ を課せない.
解除後は
板の
モルエントロピーは
基準定数を 除き .終2室の和から 初期の 全量を 引くと 定数は 相殺する.初体積 に対する モル体積比は 下 ,上 なので
値は
総合演習 21
断熱の
向かい合う
初温は
スイッチを
開き,軸を わずかに 右へ 動かして 放します.微小な 温度・ 圧力変化を 連立し,復元力と 振動数 を求めてください. 元に
戻して スイッチを 閉じ,つり合いを 保って 同温まで 待ちます.圧力一定を 示し,終温,軸の 移動,左から 右への 熱を 求めてください. 全系の
エントロピー生成を 対数式で 求め, の2次まで評価してください.伝熱を 弱めて 十分 ゆっくり 行えば,生成は 消えますか.
等面積Aのピストンを剛い軸で結ぶ.左室は物質量ν,初温T0+θ,右室は2ν,T0−θで,共通初圧はp*である.右向き変位xによって左体積はAx増え,右体積はAx減る.軸内の金属線は物質を通さず,熱スイッチが閉じたときだけ伝熱する.実線は初位置,青い点線は右へ変位した位置である.
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考え方
振動には
初体積は
, .断熱で体積仕事だけの 微小変化では .状態方程式の 微小変化 と連立して
体積・温度の
外への
仕事は 相殺し,準静的な 連結体の 運動エネルギーは 無視できる.同じ だから保存則は .共通圧力 に対して なので,全体積と右辺の 保存から は一定と なる.
定圧より
右の
各室の
差を 定圧の 可逆経路で 計算すれば . として
準静的な
総合演習 22
ばねの
真
初め
て
この 仕事からばねの 復元力を 求め,弾性エネルギー と内部 エネルギー の比が 一定である ことを 示してください. 温度・長さの
増加の 厳密式と 小さい 加熱の 近似式,与えた での各比,ばねに 蓄える 割合を 求めてください. 準静的経路の
実効熱容量 は に依りますか.別の 装置で 初めから 固定小室 を連結し,全体積を とすると どうですか.同じ で比べ, の形式的な 極限も 求めてください.
真空中の気体長xのピストンを倍率b=3/2の理想てこに結ぶ.ピストンが右へ動くと,てこの下端は左へb倍動き,右の固定端に結ぶばねが伸びる.自然長からの伸びbxを,ばね全長とは別の寸法として示す.上段は体積Ax,下段は固定小室Vdを管で連結する別装置である.加熱部以外の壁は断熱である.
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考え方
つり合いと
ばねの
微小仕事 より復元力は . とすると ,従って
だから .したがって
温度の
は に依らない.硬いばねほど は小さいが,同温の は同じ.定積の と定圧の の中間である.
固定小室が
固定した