第21章 電流と回路
01電流と抵抗
問い
壁の
この
ポイント 第21章で
記号 | 意味 |
|---|---|
電流(単位 | |
電流密度(単位 | |
動く | |
ドリフト速度(電子の | |
電子の | |
この | |
抵抗(単位 | |
抵抗率(単位 | |
電荷密度(この | |
電池の | |
導線の | |
抵抗の |
第20章の
考えてみる
電流を「電子が
鍵は,「導体の
電流と 電荷の 保存
導線の
数密度
です.
です.電子の
断面積Sの導線で,断面の右側にある長さv_dΔtの筒の電子がΔtの間に左向きに断面を通る.電流Iは電子と逆の右向き.
電荷は
電荷の 保存を 各点で 書く(発展)
第20章で
と
導線の 中の 電場と オームの 法則
導線の
この
です(向きは
初期状態は電場の相対値E=3,時刻t/τ=2.5.格子を結ぶ熱運動の道すじが電場と逆向きに曲がる模式図.電場と時刻を操作すると電子の集団の左向きの流れが増す.再生はt/τ=12で止まる.
法則 オームの
多くの
である.
で,
銅の
この
抵抗率と 温度
温度が
が
ジュール熱
電場は
公式 ジュール熱
単位体積あたりでは
です.電流を
電池の 起電力と 内部抵抗
導線の
電池の
です.両辺に
点線の箱で囲んだ電池は起電力ℰと内部抵抗rの直列で,箱の2端子に外部抵抗をつなぐ.Vは電池全体の端子間電圧.Vを電流Iに対して描くと,縦軸の切片がℰ,傾きが−rの直線になる.
問いに 戻る
スイッチを
この
ポイント ここまでの
電流は
断面を 単位時間に 通る 電荷で, , .電荷の保存から,定常電流では 閉じた 面から 出る 電流の 和は0(各点では ).導線の
中には 表面の 電荷が 作る 電場が あり,衝突を 繰り返す電子は 平均の 速さ で流れる.ここから , , が出る. が熱運動より ずっと 小さく,温度が 変わらない 範囲で 成り 立つ. 金属の
抵抗率は 温度とともに 増え,室温付近では .ジュール熱
は,電場が電子に した 仕事が 衝突で 格子に 渡った もの. 電池は
起電力 と内部抵抗 で表し, .外へ渡せる電力は が最大. 問いの
答え:流れているのは 電子だが,電灯を すぐに つけるのは 電子の 移動ではなく,光に 近い速さで 伝わる 電場の 変化である.電場が 届くと,フィラメントの 中にもともと いた 電子が 動き出す.
02積分で抵抗を求める
定理 数学の
電流が
である.電流が
導体を
この
断面積S(x)が変わる導体を厚さdxの板に分ける.各板を同じ電流Iが通り,抵抗ρdx/S(x)を直列に足す.
電流と
練習1 長さ
練習2 断面積
答え 練習1:
定理 数学の
である.省いた項は
例題
例題 1
厚さ
左右の
電極の 間の 抵抗を 求めよ.平均の 幅 の長方形の 板と して 求めた 抵抗と 比べよ. 電流
を流すと き,単位長さあたりの 発熱率が 最も 大きいのは どこか.左端と 右端の 比も 求めよ.
上から見た厚さh,抵抗率ρの台形の板.左端の幅w_0,右端の幅2w_0,長さℓと左端からの座標xを示す.左右の端の全体が電極である.
解答を見る
考え方 幅
平均の
長さ
の部分の 発熱率は なので,単位長さあたり .幅が最も 狭い 左端で 最大で,左端と 右端の 比は である.
確かめ:
例題 2
同軸ケーブルは,半径
芯線と
外部導体の 間に 電圧を かけた とき,ポリエチレンを 通って 漏れる 電流に 対する 抵抗(漏れ抵抗) を求めよ. , , , のときの 値も 求めよ. ケーブルを
長く すると,漏れ抵抗と 芯線の 抵抗は それぞれどう 変わるか. 芯線と
外部導体の 間の 容量 は,第20章のガウスの 法則から である. を求め, , で値を 求めよ.
半径aの銅の芯線と,内半径bの外部導体の間をポリエチレンが満たす.青い矢印で芯線から外側へ向かう漏れ電流の向きを示す.緑の破線の同心円は半径r,厚さdrの薄い円筒殻の断面.ケーブルの長さはℓ.
解答を見る
考え方 漏れ電流は
数値では
漏れの
道は 長さ方 向に 並列に 並ぶので で,長くすると 小さくなる.芯線の 抵抗 は に比例して 大きくなる.電流が 長さに 沿うか 垂直かで 逆に なる.
で,ケーブルの
確かめ:
例題 3
金属の
白金の
測温抵抗体は で , である.抵抗が を示した ときの 温度を 求めよ. この
測温抵抗体に の一定電圧を かけて 電流を 読む.(1) の 温度での 電流を, で近似した 値と,近似しない 値で 求め,差が 何の 程度か 説明せよ. 電球の
タングステンの フィラメントは, で で,点灯中は で が流れる. を基準として を使い,点灯中の 温度を 見積もれ.この 見積もりは 信頼できるか.
解答を見る
考え方 1次の
より .温度は約 である. なので,近似では ,近似しないと .差 は の約 倍で,省いた2次の項 と同じ 程度である. は小さいが,3桁の 精度が 要る 測定では1次の 近似では 足りない. 点灯中の
抵抗は . から ,温度は約 となる.しかし は1よりずっと 大きく,室温付近の1次の 式を 使う 根拠が 無い.タングステンの 抵抗率は 高温で 直線より 速く 増えるので,実際の 温度は これより 低い.
確かめ:(3) では
ポイント ここまでの
断面や
抵抗率が 場所で 変わる 導体は,電流に 垂直な 薄い 小片に 切って と足す.放射状の 流れでは 殻に 切り, .直列は
抵抗を,並列は コンダクタンスを 足す.断面の 変化が ゆる やかで,断面が ほぼ等電位であることが 条件. 同軸ケーブルの
漏れ抵抗は で,長さに反比例する. は形に よらない. の誤差は の程度.温度係数の 式は が1よりずっと 小さい ときだけ 使える.
03電流と抵抗の演習
電荷の
演習 1
電子の
電流密度と
電子の ドリフト速度の 大きさ・ 向きを 求めよ. 導線内の
電場と,電子が 平均して 移動する時間を 求めよ.
一様な導線の断面積Sと,右向きに流れる電流I = 3.2 Aを示す.数密度nと抵抗率ρは問題で与えられた値である.
解答を見る
考え方
断面を
.時間 に断面を 通る 電子数は なので, .よって で,電子は左へ 進む. より電場は 右向きで, .丸める前の を使うと,時間は .平均移動の時間は 電場の 変化が 伝わる 時間と 異なり,点灯の 速さを 決めない.
演習 2
電池の
と の関係から を決め,中央の 測定値も 確かめよ. 電流
での外部への 電力と 内部の 発熱率を 求めよ.両端の 電圧の 誤差が 各 以内で,電流の誤差を 無視すると,両端から 求める の誤差の 最大値は いくらか.
解答を見る
考え方
傾きから
だから, , .中央の予測も で一致する. 外部電力は
,内部発熱率は .電圧差の誤差は なので, の誤差は 最大 .丸める前に で収支も 合う.
演習 3
長さ
抵抗と,定常電流
を流した ときの 電場 を求めよ. 同じ
電圧で,半径 ,長さ の一様な 導線と,全発熱率を 比較せよ.
両端面を電極とする円すい台状導体.左端からの座標x,長さℓ,左端の半径aと右端の半径2a,抵抗率ρを示す.
解答を見る
考え方
断面を
, より, .電圧は だから
一様な
導線の 抵抗は .電圧一定では なので円すい 台の 発熱率は2倍である. は抵抗の 次元で, である.近似には半径の 傾き が十分 小さい ことが 必要である.
演習 4
起電力
外部抵抗の
電力 を最大に する と,そのときの 外部への 供給効率を 求めよ.効率は とする. 装置が
要求する 端子電圧 を守る 場合の 最大電力を 求めよ.
起電力ℰと内部抵抗rをもつ電池に外部抵抗Rを接続する.破線内が電池で,外部抵抗の両端に端子電圧Vの極性の基準を示す.
解答を見る
考え方
電圧条件を
, .微分すると なので, で最大 .効率は である. から .この範囲では は減少する ため,最大は で ,効率は . と で電力は0となり,途中の 最大と 整合する.
演習 5
温度上昇
定電流
を流すときの と平衡温度上昇を 求めよ. の定電圧に 変え,発熱率を の1次まで展開せよ.平衡温度上昇を 比較し,近似が 使える 条件を 示せ.
定電流Iで加熱する熱容量Hの電熱線と,温度T₀の周囲への放熱hθを示す.小問(2)ではV = IR₀の定電圧源を用いる.
解答を見る
考え方
発熱と
とおけば, . なら とおいて, .積分と初期条件から となる. より, .したがって ,平衡値は であり,定電流より低い.近似には が十分 小さい 必要が あり, も小さい. の発散は 適用範囲外である. では両平衡値が に一致し, は時間の 次元を もつ.
ポイント 教える
電荷の
符号から 電子の 速度と 電流の 向きを 説明させてください. 測定直線の
傾き・切片と 供給電力・内部損失を 結びつけてください. 小区間の
電圧降下を 足す理由を 問うてください. 電源に
よる 発熱の 違いと,1次近似の 条件を 確かめてください.
04直流回路とキルヒホッフの法則
問い
4本の
考えてみる
直列なら
キルヒホッフの 法則
法則 キルヒホッフの
第1法則:回路の
第2法則:回路の
第1法則は,定常電流では
電池2個と抵抗3本の回路.上の接続点へI_1とI_3が流れ込み,I_2が流れ出すと仮定する.破線の矢印は各網目を一周する向き.
使い方の
第2法則は,磁場が
直列と 並列
キルヒホッフの
電流計と 電圧計
電流計は
指針の
左は抵抗R_gの計器に分流器R_sを並列につないだ電流計.全電流Iが計器のI_gと分流器のI−I_gに分かれる.右は計器に抵抗V/I_g−R_gを直列につないだ電圧計.
ホイートストンブリッジと 電位差計
問いの
ポイント ブリッジの
の
四つの抵抗R_1,R_2,R_3,R_4の間を検流計で結び,もう一組の対角の頂点に電池をつなぐ.平衡時,検流計の両端の二点は等電位になる.
電流が0に
テブナンの 定理
複雑な
定理 テブナンの
理想電圧源・理想電流源と
理由は,キルヒホッフの
電池と複数の抵抗を含む左の回路を,右ではV_thとR_thの直列で表す.両側の端子に同じ負荷抵抗をつなぐと,同じ電圧と電流になる.
非線形素子と 動作点
電球の
非線形素子に,起電力
初期状態はℰ=6 V,R=10 Ω.上に凸の電球の模式的な特性I=0.1√Vと回路の直線の交点が動作点.ℰとRのスライダーで交点が動き,その点での接線も変わる.
動作点の
問いに 戻る
問いの
ポイント ここまでの
第1法則は
電荷の 保存,第2法則は 静電場が 保存場である こと.仮の 向きで 電流を 置き,負の 答えは 逆向きを 表す.接続点の 電位を 未知数に しても よい. 電流計は
直列で 内部抵抗が 小さい ほど,電圧計は 並列で 大きい ほど回路を 乱さない.分流器は 並列,倍率器は 直列に 入れる. ブリッジは
で平衡し,電位差計は 電流を 取り出さずに 起電力を 測る(零位法). テブナンの
定理:2端子から 見た 線形の 回路は,開放電圧 と,電源を0にした合成抵抗 の直列に 置き換えられる. 非線形素子は
特性曲線と の交点(動作点)で 動く.小さな 変化には 微分抵抗 を使う. 問いの
答え:電流は,各接続点の 電荷の 保存と 各閉じた 道の 電圧の 収支を 同時に 満たすように1通りに 決まる.1本の 枝だけなら テブナンの 定理が 近道である.
05直流回路の例題
本体の
例題
例題 1
内部抵抗の
検流計に
電流が 流れない ときの を求めよ. のとき,検流計を 流れる 電流の 大きさと 向きを 求めよ.
電池の正極をA,負極をBにつなぐ.左枝はR_1,P,R_2,右枝はR_3,N,Xの順.PとNの間に抵抗R_gの検流計を置く.
解答を見る
考え方 (1) は
より
検流計を
外すと,Bを 基準として
なので,開放電圧は
検流計の
で,N から P の
確かめ:
例題 2
抵抗
つなぎ方 a:電流計を
と直列に し,電圧計を と電流計の 両方に またが せる. つなぎ方 b:電圧計を
の両端だけに つなぎ,電流計は と電圧計に 分かれる 前に 置く.
と のそれぞれに ついて,2通りの つなぎ方で を求め,真の 値からの ずれを 百分率で 答えよ. つなぎ方 a の
方が 正確に なるのは, がどんな 範囲の ときか.
aでは電流計Aと抵抗Rの直列全体に電圧計Vをつなぐ.bではRだけに電圧計をつなぎ,電流計を分岐の手前に置く.計器の内部抵抗はR_AとR_V.
解答を見る
考え方 電流計と
つなぎ方 a では,電圧計は
と の直列の 電圧を 読み,電流計は そこを 流れる 電流を 読むので .相対的なずれは である.つなぎ方 b では,電流計は と電圧計の 電流の 和を 読むので .相対的なずれは である.
a の | a の | b の | b の | |
|---|---|---|---|---|
小さい
a の
方が 正確な 条件は,ずれの 絶対値を 比べて . より,これは ,すなわち
である.境界の
確かめ:
例題 3
ある
この
電球の
電圧と 電流(動作点)を 求めよ. 動作点での
電球の 抵抗 と,表の と の点から 求めた 微分抵抗 を比べよ. 起電力を
だけ増やすと,電球の電流と 電圧は どれだけ 変わるか.微分抵抗を 使って 求め,表の 折れ線から 求めた 値と 比べよ.
表に与えられた電球の特性を折れ線で描き,I=(ℰ−V)/Rの直線を重ねる.交点を動作点として示す.座標値と解答で用いる接線は描かない.
解答を見る
考え方 回路の
回路の
側では ( は , は で測る). では直線が で特性 より上, では直線が で特性 より下なので,交点は その間に ある. では直線も 特性も で一致するので,動作点は , である.直線は右下がり,特性は 右上がりなので,交点は この1つだけである. 動作点での
抵抗は .微分抵抗は
で,
電池と
から見ると,電球は 小さな 変化に ついては 抵抗 として ふる まうので
表の
確かめ:抵抗
ポイント ここまでの
ブリッジの
わずかなずれは,検流計を 外した 残りを テブナンの 回路に まとめると で見積もれる. は,電流計を内側に 入れると ,電圧計を内側に 入れると を測る. なら前者,小さければ 後者が 正確. 非線形素子の
動作点は,特性と 直線 の交点.小さな 変化は,素子を 微分抵抗 に置き換えて 計算する.
06直流回路と測定器の演習
電荷保存と
演習 1
抵抗
最大
の電流計に する ため,計器に 並列に つなぐ 分流抵抗を 求めよ. 別の
同じ 計器を 最大 の電圧計に する ため,直列に つなぐ 抵抗と 完成した 電圧計の 抵抗を 求めよ.
抵抗R_g = 80 Ω,最大電流I_g = 1.0 mAの計器に,分流抵抗を並列につなぐ構成と倍率抵抗を直列につなぐ構成.測定範囲はそれぞれ0.20 Aと8.0 Vである.
解答を見る
考え方
並列の
計器の
電圧は .分流抵抗の電流は なので,抵抗は .全抵抗は
.追加抵抗は .電流計は小抵抗,電圧計は 大抵抗と なる.
演習 2
接続点A,Bの
第1・第2枝をBからAへ
流れる 電流を として,2つの 閉じた道の 式から 全枝の 電流を 求めよ. 第3枝を
外した 端子A,Bから 見た テブナンの 起電力と 内部抵抗を 求め,(1)の 端子電圧を 検算せよ.
AとBの間に3枝を接続する.第1枝は12 Vと4.0 Ω,第2枝は6.0 Vと2.0 Ω,第3枝は6.0 Ωである.両電源の正極はA側で,仮の電流I₁,I₂はBからAを正とする.
解答を見る
考え方
第3枝は
第3枝をAからBへ
戻る2つの 道に ついて
が
開放時の
電圧 は より .理想電源を短絡して 見ると .負荷を戻すと ,負荷電流は と一致する.第2電源には 正極から 電流が 入り,電気エネルギーを 受け取る 向きである.
演習 3
未知の
電圧計の | |||
|---|---|---|---|
電流計の |
両端の
測定値から を推定し,中央の 値が 一定抵抗の 模型と 両立するか 判定せよ. 電圧計の
電流を 無視して を抵抗と すると,真の 値から 何 %ずれるか.電圧計の 電流が 抵抗の 電流の1 %以下と なる 条件も 示せ.
理想電流計の後で未知抵抗Rと内部抵抗R_v = 10 kΩの電圧計へ分岐する.電流計は枝分かれ前の電流Iを測る.
解答を見る
考え方
傾きから
.両端から ,電圧計の寄与は だから, , .中央での予測は であり,測定の誤差範囲に 入る. 見かけの
抵抗は . より約33 %小さい.電流の 比は なので,条件は . では補正が 不要と なる ことも 確かめられる.
演習 4
理想電源の
素子以外を
テブナンの 回路に 置き換え,素子の 電流と 電圧を 求めよ. 起電力を
増したとき,微分抵抗 を使い,素子の 電流と 電圧の 変化を1次まで 求めよ.
電源の正極から抵抗R_sを通ってAへ接続し,Aと負極Bの間に同じR_sと非線形素子を並列につなぐ.素子の与えられた電圧特性を記す.
解答を見る
考え方
回路の
素子を
外すと ,電源を短絡すると . とおけば, は . だから,許される解は , . . と より, , .近似には が十分 小さい 必要が あり,ここでは0.0050である.省いた2次の 電圧は と1次項より小さい.
演習 5
立方体の
対称性を
使って合成抵抗を 求めよ. 各種類の
辺の 電流と,抵抗 の6辺全体の発熱率を 求めよ.
体対角線の両端A,Bに接する6辺はR,残りの6辺は2Rである.AとBを直接結ぶ3Rの枝は立方体の外側に描く.A,B間の印加電圧はV > 0である.
解答を見る
考え方
A,Bを
Aに
隣接する3頂点を 一群,Bに 隣接する3頂点を 一群と する.Aから 第1群までは3本の 並列で ,群の間は6本の 並列で ,第2群からBまでは .辺全体は直列で となり,追加した と並列だから,合成抵抗は .辺の
網を 流れる 電流は である.A,Bに接する 各辺は ,残りの各辺は .直接つないだ抵抗 の電流はAからBへ である.抵抗 の6辺の発熱率は .A側とB側の3辺も各群で 同じ発熱率と なる.直接枝の 発熱率 を加えた全体は で,合成抵抗からの計算と 一致する.
ポイント 教える
仮の
電流が 負に なる 意味を,実際の 向きと 電源の 仕事から 説明させてください. 電圧計の
電流を 引く 理由を 問うてください. 開放電圧と
等価抵抗から 負荷電流を 検算させてください. 等電位の
頂点と,接線で 近似する 条件を 確かめてください.
07コンデンサーの充電と放電
問い
カメラの
考えてみる
明るさを
そこで,電池から
コンデンサーを 含む回路の 決まり
電荷は
電荷の
ポイント コンデンサーを
コンデンサーの
電圧は , の極板へ 流れ込む電流は .各瞬間に,キルヒホッフの2つの
法則が 成り 立つ. 抵抗を
通る 電流は 有限なので, と は切り 替えの 瞬間に 跳ばない(電流は 跳んで よい).直後の 未充電の コンデンサーは 導線と 同じ. 十分
時間が たつと,コンデンサーへ 流れ込む電流は0に なる(電荷が0に なるとは 限らない). 電源や
他の 導体から 切り離された 導体部分(孤立部分)では,そこに つながる 極板の 電荷の 和(符号つき)が 変わらない.
充電と 時定数
起電力
電池ℰ,閉じたスイッチ,抵抗R,コンデンサーCを直列につなぐ.電流Iが上側の極板へ流れ込み,極板の電荷は+qと−q,電圧はvである.
閉じた道を
です.直後は
定義 時定数
抵抗
初期状態はR=1 MΩ,C=1 μF,ℰ=6 V,τ=1 s.上のq–tの曲線はCℰに近づき,初めの接線は時刻τでCℰに届く.下のI–tの曲線は0へ減る.RとCを変えると共通の時間軸上でτと曲線が変わる.
放電
電圧
です.
で,ためていた
切り 替えの ある 回路
抵抗が
定理 コンデンサーが1つの
抵抗と
で
直前の
充電の エネルギーの 収支
充電で
横軸q,縦軸は電圧.水平線ℰと直線v=q/Cで作る長方形の下側の三角形がコンデンサーのエネルギー,上側が抵抗の熱を表し,どちらも½Cℰ²である.
損失を
集中定数回路と して 扱える 条件
ここまで,導線の
ポイント 集中定数回路と
無次元量
問いに 戻る
フラッシュの
光らせる
ポイント ここまでの
コンデンサーの
電荷と 電圧は 切り 替えの 瞬間に 跳ばない.十分後は コンデンサーへの 電流が0. 充電は
,放電は .時定数 で,目標との差が 倍に縮む.抵抗が 多い回路では .一定の
起電力で 充電すると,電池の 仕事の 半分が 熱に なり,その量は によらない.電源の 電圧を ゆっくり上げると 損失は 減る. 集中定数回路の
近似は が1よりずっと 小さい ときに 成り 立つ. フラッシュは,数秒かけて
コンデンサーに ためた 数 J を,小さい 抵抗を 通して1000分の1秒ほどで 出す.
08指数関数的な緩和と片対数グラフ
本体の
定理 数学の
の
である.
接線.
半分に
積分.
練習1 起電力
答え 練習1:
定理 数学の
で,横軸
0でない
測定値に
練習2 片対数グラフで,放電の
答え
例題
例題 1
内部抵抗の
閉じた
直後の , ,コンデンサーに流れる 電流を 求めよ. 十分
時間が たった 後の 電流と,コンデンサーの 電圧と 電荷を 求めよ. コンデンサーの
電圧 と時定数を 求めよ.
電池ℰの正極からスイッチS,抵抗R_1を通りPへ至る.Pと負極の間にR_2とCを並列につなぐ.矢印は各枝の電流の基準の向き,vはコンデンサーの電圧.
解答を見る
考え方 直後は
直後は
なので の電流は0, の電流 がすべて コンデンサーへ 流れ込む. コンデンサーの
電流が0なので, と に同じ電流 が流れる. , .コンデンサーから
見ると は (2) の ,電池を導線に 置き換えて .よって
確かめ:(3) の
例題 2
容量
十分後の
共通の 電圧と,抵抗を 通った 電荷を 求めよ. 2つの
電圧の 差 と電流 を求めよ.時定数は いくらか. 抵抗で
出る 熱を 求め,静電エネルギーの 減少と 比べよ. を小さく すると 熱は 減るか.
左のC_1は電圧V_0で上側が正,右のC_2は未充電.下側の極板を導線で,上側を抵抗Rとスイッチでつなぐ.点線はスイッチを閉じた後の上側の孤立部分,IはC_1からC_2への基準の向き.
解答を見る
考え方 上側の2枚の
上側の
電荷の 和は で一定.十分後は 電流が0で 電圧が 等しく, から
抵抗を
, , より
熱は
静電エネルギーの
確かめ:
例題 3
未知の
電池ℰと抵抗RでコンデンサーCを充電する.Cの両端に電圧計Vを並列につなぎ,電圧vを測る.
解答を見る
考え方
で,原点を
確かめ:
ポイント ここまでの
の解は .空気抵抗の 落下と RC 回路は 同じ方程式. 初めの
接線は で目標の 値に 届く.差が 半分に なる 時間は .片対数グラフで
は傾き の直線に なる.直線に 乗るか どうかが 模型の 確かめに なる. 時定数は,抵抗が
多い回路で ,2つのコンデンサーを 抵抗で つなぐ と .孤立部分の電荷の 和が 終わりの 電圧を 決め,失う エネルギーは によらない.
09充放電と回路の切り替えの演習
直後・十分後を
演習 1
容量
回路の
式から を求め,直後と 十分後の 値を 示せ. になる 時刻を 求めよ.回路の 大きさ ,光の速さ として,集中定数回路の 条件も 確かめよ.
初期電圧V_i = 2.0 VのコンデンサーCを,抵抗Rとスイッチを介して起電力ℰ = 4.0 Vの電源につなぐ.電源の正極と初めの正極板を同じ側に示す.
解答を見る
考え方
初期電圧を
, より, .積分すると .したがって, として
直後は
より .伝わる時間は ,比 が十分小さく,伝わりの 遅れを 無視できる.
演習 2
未充電の
電圧が
に達するまでの 電源の 仕事 ,蓄積エネルギー ,ジュール熱 を求めよ. 十分後の3量を
求め,電流から 求めた 発熱とも 比較せよ.抵抗を 小さく するだけで 発熱を 減らせるか.
起電力ℰの電源,抵抗R,未充電のコンデンサーCを直列につなぐ.電源からコンデンサーへ渡る電荷qの向きを示す.
解答を見る
考え方
電源の
より, . だから, .十分後は
, , , .回路の式 を微分すると . より .よって
発熱は
演習 3
容量が
を縦軸に すると 直線に なる ことを 示し,時定数と 容量を 求めよ. 電圧計の
影響を 無視して 求めた 容量は,真の 容量の 何倍か.
容量が未知のコンデンサーに抵抗R = 2.0 MΩと内部抵抗R_v = 1.0 MΩの電圧計を並列につなぐ.電源を外した放電回路である.
解答を見る
考え方
電圧計も
合成抵抗は
. を積分すると , .測定値は なので,傾きは , .よって .影響を
無視すると .比は . では比が1へ 近づき,補正が 不要と なる.
演習 4
容量
直後と
十分後の 電圧,十分後までに 抵抗を 通る 電荷を 求めよ. 電流と
発熱を 求め,エネルギー差で 検算せよ.
容量Cと2Cの下側極板を導線で結び,上側は抵抗Rとスイッチで結ぶ.下側を基準とした上側の初期電圧はVと−V/4であり,電流Iは1から2へ向かう方向を正とする.
解答を見る
考え方
上側全体の
直後は
のままである.上側全体の 電荷は ,下側は で,各々保存する.十分後は 共通電圧 となり, から .1から失われる 電荷は である. , , . とおくと . から, , .発熱は
初期エネルギーは
演習 5
未充電の
第
段階の電源の 仕事と 発熱,全段階の 仕事と 発熱を 求めよ. 一度に
まで充電する 場合の 全発熱の10分の1以下に,全段階の 発熱を 抑える 最小の を求めよ.全所要時間 を固定したまま として よいか.
未充電のコンデンサーCを抵抗Rを介して充電する回路.電源電圧をℰ/N,2ℰ/N,…,ℰとN段階に上げ,各段階で十分待つ.
解答を見る
考え方
仕事と
とおけば,第 段階で増える 電荷は ,電源の仕事は .エネルギー増加は .よって . より,全仕事は ,全発熱は .一度に
充電する 場合の 全発熱は であり,これに対する 全段階の 発熱の 比は だから最小は .1段階の時間を とすると,残る 電圧差の 割合は .近似には が十分 小さい 必要が あり, を固定した 無限段階の 極限では 満たせない. は蓄積エネルギーと 等しく,収支が 合う.
ポイント 教える
電荷の
連続性から 直後の 電圧を 説明させてください. 孤立部分の
電荷を,負の 初期電圧も 含めて 数えさせてください. 片対数グラフの
傾きと 時定数を 対応させてください. 損失を
減らす段階充電には 時間が 必要である ことを 問うてください.
10第21章の章末問題
抵抗の
演習 1
長さと
電池の
電流,各導線の 電流,端子電圧を 求めよ. 両導線の
電子の ドリフト速度の 大きさの 比と,両導線および電池内部の 発熱率を 求めよ.
長さℓと断面積Sが等しい2本の導線を並列につなぐ.導線1の抵抗率はρ,導線2は2ρで,電池の起電力はℰ,内部抵抗はR/3である.
解答を見る
考え方
並列部分は
,導線2の抵抗は .並列部分の抵抗は だから,全抵抗は .電池の電流は ,端子電圧は .各電流は , である. より,速度の大きさの 比は .電子の移動は 電流と 逆向きである.発熱率は , , .合計 は電池の 仕事率 と等しく,内部の 発熱を 含めて 収支が 合う.
演習 2
理想電源の
Bを
電位の 基準としてP,Nの 電位,コンデンサーのP側極板の 電荷,蓄積エネルギーを 求めよ. 電源の
電流と4本の 抵抗の 全発熱率を 求めよ.コンデンサーの 電流が0である ことから,その 電荷も0と 判断して よいか.
正極Aから負極Bへ,R,P,3Rの枝と,2R,N,Rの枝を接続する.PとNの間に容量Cのコンデンサーを置き,電源の極性を示す.
解答を見る
考え方
定常状態では
左右の
枝の 電流は , である.したがって , , .P側の電荷は ,N側は .エネルギーは である.電源電流は
.全発熱率は .コンデンサー電流が0とは電荷が 変化しない ことであり,電荷が0と いう 意味ではない.電荷の 式は 電圧を 反転すると 符号を 変え,エネルギーは 変わらない.
演習 3
未知の
を の1次式で表し,最初の2列から を決めよ.最後の 列と 定常電圧も 検算せよ. の定常電圧だけに の誤差が ある とき,この 電圧から 推定する の範囲を 求めよ.漏れを 無視して とすると,3列の 結果は どうなるか.
電源ℰと直列抵抗R_sの先に,容量Cと漏れ抵抗R_ℓを並列につなぐ.測定する電圧vは並列部分の上側を正とした電圧である.
解答を見る
考え方
充電電流の
接続点での
電荷保存は
右辺を0と
最初の2列の
定常値から
.これは とともに増加するので,両端を 代入した 範囲は
すな
演習 4
容量
両区間の
を求め,切り 替え前後で 連続な 量を 示せ.切り替え後,初めて となるまでの 時間も 求めよ. その
時刻までの 電源の 仕事と 全ジュール熱を 求め,残る 蓄積エネルギーと 比較せよ.
コンデンサーCの下側は電源の負極につながる.上側は抵抗Rと切り替えスイッチを介して,時刻Tまでは正極,その後は負極につながる.上側の電圧vと上側極板へ入る電流Iの基準を示す.
解答を見る
考え方
有限抵抗を
とする.前半では . の対数を 積分すると , である. .後半は として より
電荷
前半に
電源から 渡る 電荷は で,仕事は .切り替え時のエネルギーは だから,前半の熱は .終状態は なので,後半の熱は .合計は で, .切り替えの 理想化は,電圧が 切り 替わる 時間を ,回路の大きさを ,光の速さを とすると, と をともに 十分小さく できる 場合に 適用できる.
演習 5
容量
Mの
保存電荷を 符号つきで 数え,十分後の 両コンデンサーの 電圧と 電荷を 求めよ. 電源からAへ
流れる 電流 ,時定数,渡る全電荷を 求めよ. 十分後までの
電源の 仕事と ジュール熱を 求めよ.
電源4Vから抵抗R,A,容量C,M,容量2C,Bの順に接続する.破線はMにつながる2枚の極板と導線の範囲である.初めの電位差V_A−V_M = 0とV_M−V_B = Vを記す.
解答を見る
考え方
直列コンデンサーの
Bを
基準とし, , , とする.M側の 電荷の 和は 初め である.したがって全時刻で ,すなわち
十分後は
A側電荷は
なので . より, として .初期値 から , .全電荷は である.電源の
仕事は .初期エネルギーは ,終状態は .よって .電流からも となる. を小さくしても 熱は 減らず,集中定数近似には が十分 小さい ことが 必要である.
演習 6
A,B間の
反転後の
を求めよ. Bを
基準として を求め,反転直後に と が等しくなるか 調べよ. P,N間の
枝の 抵抗 で生じる 全ジュール熱を 求めよ.
AからBへR,P,2Rの枝と2R,N,Rの枝を置き,Pから抵抗R,容量C,Nの順に接続する.反転前後の電源の極性,PからNを正とする電流Iとコンデンサー電圧vの基準を示す.
解答を見る
考え方
コンデンサーの
反転前の
開放電圧は で, .反転後は .電源を短絡して 見た 抵抗は,各分圧点から 共通点までが だから である.枝の を加えると . , を解くと
Pでの
電荷保存は ,Nでは .これらから
直後は
この
枝の 抵抗に 定常電流は 流れない.したがって
これは4本の
演習 7
半径
球面を
通る 定常電流から 漏れ抵抗 を,ガウスの法則から 容量 を導け.電源を 外して 自己放電させる ときの 時定数を 求めよ. 未充電の
状態から,起電力 の理想電源と 直列抵抗 につなぐ.電圧の 時間変化と 定常状態での 電源の 仕事率,物質内と 直列抵抗の 発熱率を 求めよ. を変えても 一定な 時定数は どちらか.その 理由を 説明せよ. は変更しない ものとする.
半径aとbの同心球電極の断面と,電極間の誘電率ε,抵抗率ρを示す.外部回路は電源ℰ,直列抵抗R_s,スイッチからなり,内側電極への導線は外側電極と絶縁して通す.
解答を見る
考え方
漏れ抵抗と
半径
の球面の 電流密度は . から電圧は なので
内側に
. なので となり, , .定常電流は ,電源の仕事率は .物質内の発熱率は ,直列抵抗も同じである. 自己放電の
は幾何学に よらない.一方,変更後の 充電時定数は であり, を固定すると 一定ではない. は時間の 次元を もち,外部回路を 付けると 放電経路が 増える ため時定数が 短くなる.球対称と 集中定数の 近似には,外部接続に よる 場の 乱れを 無視でき, が十分 小さい 必要が ある.
演習 8
容量
ダイオードが
電流を 流し始める 時刻 と,それ以前の を求めよ. それ以後の
,定常電圧,時定数を求めよ. の場合,初めて となる 時刻も 求めよ. の定常状態で,電源の 仕事率が 抵抗と ダイオードの 消費電力の 和に 等しい ことを 示せ. の極限で 電圧が どうなるかも 述べよ.
電源3V_Dと抵抗Rの先に,コンデンサーCと上側から下側へ導通するダイオードを並列につなぐ.電圧vとダイオード電流I_Dの正方向,折れ曲がり電圧V_Dをもつ与えられた電流特性を示す.
解答を見る
考え方
素子の
導通前は
だから, . より , .導通後は
定常値と
定常電流は
.電源の仕事率は ,抵抗の発熱率は ,ダイオードの消費電力は で,和が一致する. では , となり,導通後の 電圧は に保たれる 極限へ 近づく.ただし 有限の 回路で 過渡解を 使うには が十分 小さい 必要が あり, の瞬間的応答まで 集中定数近似で 保証したわけではない.
11第21章の発展問題
無限抵抗網,信号の
演習 1
共通の
無限回路の
抵抗 を求めよ.A,B間の 電圧を としたとき,第 接続点の電位と,そこに つながる の電流を 求めよ.Bを 基準とする. 上側の
抵抗群と 下側へ 向かう 抵抗群の 発熱率を,それぞれ無限級数から 求めよ. 有限回路の
を求め,無限回路の 抵抗に 対する 相対誤差を1 %以下に する 最小の を求めよ.
上図は上側のRと共通導線Bへの2Rを3組示し,右へ無限に繰り返す.下図はN組の有限回路で,接続点番号k = Nの2Rより右を開放する位置を示す.
解答を見る
考え方
1組進んだ
最初の
抵抗の 先は と残りの の並列だから, .整理すると .正の抵抗を 選び .最初の抵抗の 先の 並列抵抗は なので,電位は1組ごとに半分に なる.したがって ,下側への電流は .上側の
第 抵抗の電圧降下は .したがって, を使うと
合計は
とすれば , .2つの固定点2, を使い,直接変形すると
演習 2
電荷を
信号の
前半と 後半の および最大電圧 を求めよ. を最大電圧と みなす近似の 相対誤差を, の先頭の 次数まで 求めよ. , , とする.最大電圧は 以上,次の信号の 開始時刻 に残る 電圧は の1 %以下,という 両条件を 満たす の範囲を 求めよ.必要なら の正の 根を 数値で 求めて よい. 読み出し抵抗を
通じて 失う 全エネルギーと 電流源の 仕事を 求めよ.(2)の 信号間隔を 保つとき,実現できる 最大の はいくらか.
センサーの電流源,容量C,読み出し抵抗Rを並列につなぐ.電流源は時刻0からt_cまでQ/t_cを上側へ送り込む.別の図に与えられた電流パルスと次の信号の開始時刻Δtを示す.
解答を見る
考え方
電荷を
前半は
.定常値 からの差を 積分し, を使うと .電流源が止まった 後は だから
前半は
なので,振幅条件は . である.ここでは を使った.根は だから, .残留条件は なので .よって
が3桁で
前半に
電流源が する 仕事は
前半の
演習 3
電子の
定常状態の
電流密度と 抵抗率を 求めよ.衝突で 格子へ 渡る 単位体積・単位時間の エネルギーを, から求め, と比較せよ. 衝突間隔が
必ず で,電子の衝突時刻が 均等に ずれている 別の 模型を 考える.定常電流密度と 単位体積あたりの 発熱率を 求め,(1)と 比較せよ. 最初の
模型で 時刻0に 電場を 加え,直前の 電場に よる 速度は 全電子で0と する.電流密度 ,電場による 運動エネルギー密度 ,格子への単位体積あたりの 発熱率 を求め,過渡状態の 収支を 確かめよ.巨視的なRC回路で 瞬時の オームの 法則を 使う 条件も 述べよ.
一様な導体のx軸と,正のx方向に与える一定電場E = Ee_xを示す.衝突の間の自由飛行を方向のない模式線で表し,飛行時間sを記す.電子の電荷は−e,質量はm,数密度はnである.
解答を見る
考え方
平均速度が
とすると,自由飛行中の 速度は .指数分布の積分を 部分積分すると
したがって
平均速度を2乗した
観測時の
経過時間は0から まで一様だから,平均速度の 大きさは .よって .衝突直前の速度の 大きさは 必ず であり,毎秒の衝突数は やはり なので .同じ平均衝突間隔でも,時間の分布を 変えると 電流と 発熱は 半分に なる. 負の
方向の速度成分の 大きさを とする.短時間 に衝突する 割合は である.平均をとると
第1式を
衝突で
演習 4
起電力
で全定常電圧を 求め,微小な 電圧変化に 対する 安定性と 緩和時間を 調べよ.初期値 からどの 定常値へ 近づくかも示せ. とし,3つの 異なる 定常値が 存在する の範囲を の形で 求めよ.その 範囲を 含む近傍で,定常値が1つだけの 状態から 起電力を 十分 ゆっくり上げ下げする とき,電圧が 跳び移る 起電力を 求めよ. 起電力を
上げた ときの 跳び移りに 近い , で,消滅に近い 安定状態の 緩和時間の 先頭項を 求めよ.近似に 必要な と電圧変化の 条件を 示せ.また,負の 微分 抵抗が あることが エネルギー保存に 反するか,収支の 式から 判定せよ.
電源ℰから抵抗Rを介してAへ接続し,Aと負極Bの間に容量Cと非線形素子を並列につなぐ.下図は与えられた特性I_D = I_*(u³−3u+3)だけを,v/V_*とI_D/I_*の軸で示す.
解答を見る
考え方
特性曲線との
電荷保存は
なので
定常値の
条件は . の零点は , . , だから,異なる3根をもつ範囲は , .外側は安定,中央は 不安定である.起電力を 上げて下の 枝を たどると で安定値が 消滅し,上の 枝へ 移る.下げると で逆に 移る.したがって 跳び移る 起電力の 準静的極限は
この2つが
上側の
消滅点は . とおくと
近似には
電源からの
右辺は
演習 5
容量
電荷保存から2つの
微分方 程式を 立て, を求めよ. が最大と なる 時刻と 最大電圧を 求め,それぞれ を単位と して 数値で 示せ. 3本の
抵抗が それぞれ失う 全エネルギーを 求めよ. 同じ回路で
初期電圧を に変更し,初期エネルギー を固定する.A,B間の 抵抗で 失う エネルギーを 最大に する と, に対する 最大の 割合を 求めよ.負の 初期電圧も 準備できる ものとする.
AとO,BとOの間に容量Cを1個ずつ置き,AとOにはR,BとOには2R,AとBにはRをつなぐ.初期電圧Vと0,変更時のaとbは,Oを基準とする上側電圧の符号で表す.
解答を見る
考え方
2つの
各接続点の
電荷保存より
実際に
数値では
(3)にも
使う ため,一般の 初期電圧 で積分する. , , とする.微分方 程式から2乗と 積を 微分し,終状態 を使うと
最初の2式を
合計は
一般の
式から . とすると
停留条件は
逆極性に
12第21章のまとめ
この
定義と 法則
定義 電流と
断面を
で,電流の
法則 電荷の
閉じた
法則 オームの
衝突から
と
定義 起電力と
電池の
法則 キルヒホッフの
第1法則:接続点に
第2法則:どの
定理 テブナンの
理想電圧源・理想電流源と
ポイント コンデンサーを
コンデンサーの
電圧は , の極板へ 流れ込む電流は .各瞬間にキルヒホッフの2つの 法則が 成り 立つ. と は切り 替えの 瞬間に 跳ばない(電流は 跳んで よい).直後の 未充電の コンデンサーは 導線と 同じ. 十分
時間が たつと,コンデンサーへ 流れ込む電流は0に なる. 孤立部分では,そこに
つながる 極板の 電荷の 和(符号つき)が 変わらない.
定義 時定数
抵抗
ポイント 集中定数回路と
回路の
手順
ポイント 回路の
各枝の
電流の 向きを 仮に 決め,接続点ごとに 第1法則,独立な 閉じた 道ごとに 第2法則を 書く.負の 答えは 実際の 向きが 逆である ことを 表す.接続点の 電位を 未知数に すれば,第2法則は 自動的に 満たされる. 対称な
回路では,等電位と 分かる 点どうしを つない でも 外しても よい.無限に 続くは しご型では,1段先にも 同じ回路が 続く ことから 方程式を 作る. 1本の
枝の 電流だけが 要るなら,その 枝を 外した 残りを テブナンの 回路に まとめ, とする. 測定器も
回路の 一部と して 式に 入れる.電流計は 直列で 内部抵抗 が小さい ほど,電圧計は 並列で 内部抵抗 が大きい ほどよい. 非線形素子は,特性曲線と
回路の 側の 直線 の交点(動作点)を 探す.小さな 変化には,素子を 微分抵抗 に置き換える. ではない.コンデンサーが1つなら,直前の
電荷から 直後の 値 を,コンデンサーへの電流を0と して 十分後の 値 を, から時定数を 出し, とする.2つ以上 なら 孤立部分の 電荷の 和で 前後を つなぐ. エネルギーは,電池の
仕事,コンデンサーの エネルギー,抵抗の 熱の 収支で 確かめる.
主な 公式
電流:
, ,連続の式 オームの
法則: , , ,抵抗率と
温度: ( が1よりずっと 小さい とき.銅で )ジュール熱:
,単位体積あたり電池:
,取り出せる仕事率は 外の 抵抗を にした ときの が最大 小片の
抵抗の 積分: ,放射状なら .同軸ケーブルの漏れ抵抗 ,合成抵抗:直列
,並列 ,分流器
(並列),倍率器は計器と 合わせて全体を にする(直列) ブリッジの
平衡: .電位差計:テブナン:
抵抗の
測定:電流計を 内側に 入れると ,電圧計を内側に 入れると . なら前者が 正確 微分
抵抗: ,充電:
, .放電: ,熱は充電の
エネルギー:電池の 仕事 のうち がたまり,残りの が によらず熱に なる 2つの
コンデンサーを 抵抗で つなぐ: , , ,熱は
各題材の 問いへの 答え
電流と
抵抗:流れているのは 電子だが,その 歩みは1秒に ほどにすぎない.スイッチを 入れると 導線の 表面の 電荷の 分布が 変わり,それに 伴う 電場の 変化が 光に 近い速さで 導線に 沿って 伝わる.電場が 届くと,フィラメントの 中にもともと いた 電子が 動き出して 格子と ぶつかり,熱を 生む.だから 電灯は 待たずに つく. 直流回路と
キルヒホッフの 法則:直列にも 並列にもならない 回路の 電流も,各接続点の 電荷の 保存と 各閉じた 道の 電圧の 収支を 同時に 満たすように1通りに 決まる.5本目の 電流だけなら,残りを テブナンの 回路に まとめて とすればよい.4辺が を満たせば,5本目には 電流が 流れない. コンデンサーの
充電と 放電:電池の 内部抵抗の ために,電池から 直接取り出せる 仕事率は 数 W に と どまる.フラッシュは,電池から 数秒かけて のコンデンサーを まで充電して 約 をため,それを ほどの放電管を 通して 時定数 で出す.ためる 時間と 出す 時間を 別々の 時定数で 選べるので,最初の 仕事率は ほどになる.
この 章で 使った 数学
断面や