第12章 力学の総合演習
01観測から運動を組み立てる
観測値から
総合演習 1
ストロボ写真から
水平な
Aの | Bの | |
|---|---|---|
衝突前後の
速度,接触時の 中心位置,質量比を 求めてください. 重心速度と
相対速度を 求め,ニュートンダイアグラムで 弾性衝突か 判定してください. 各座標には
独立に 最大 の読取誤差が あります.質量比を 別測定で 正確に 得た 場合でも,相対 運動エネルギーの1 %の 損失を この 写真だけで 識別できますか.誤差の 上限から 検討してください.
問題図.4時刻の観測座標を表示します.衝突の速度や質量比は示しません.
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考え方 等時間隔の
各2点の
差を で割ると,単位 で
と
と置くと,重心速度は .Aの重心系速度は 衝突前 ,後 で,速さは等しい.速度 空間では 中心 ,半径 の同じ円上に ある.Bの 半径は その 半分で,重心速度の 先端を 挟んで 常に 反対側に ある.相対速度は から となり,その 大きさの2乗は ともに13.換算質量 による 内部エネルギー は保存し,法線の 反発係数も1である. 1速度成分の
誤差上限は .相対速度の各成分では となる.前後 それぞれの 速さの2乗は,単位 で
と
総合演習 2
宇宙船
質量
2物体の
運動方 程式から 相対変位の 周期を 導き,ばね定数,船体質量,試料質量を 求めてください. 船体を
固定と みなして 搭載後の 周期だけから 試料質量を 出すと,どれだけ 誤りますか. を正確と し, に小さな 誤差 がある 場合の 船体質量の 相対誤差を 求め,重い船体での 測定の 難しさを 説明してください.
問題図.船体と台をばねで結び,相対変位を測ります.
解答を見る
考え方 台の
自然長からの
伸びを とすれば , .引いて だから .固定時は より .空台から
と
固定と
誤認すると .試料を と推定し,真値より ,約67 %小さい. を微分して
を
解答図.初期状態は相対変位が最大です.再生すると全重心を固定した逆向きの運動が分かります.
総合演習 3
最大空
観測機が
抗力が
最大に なる 高度と,そこでの 速さ,抗力の 範囲を 求めてください.抗力に 逆らう 仕事率が 最大に なる 高度も 求めてください. 質量と
推力の 方程式を 立て, について 最大抗力の 時刻での 質量,推力,燃料流量を 数値積分で 求めてください. 推力上限が
なら,地上から最大抗力高度までは この 飛び方が 可能である ことを,係数の 全範囲に 対して 保証できますか.燃料は 少なくとも 積んでいるとします.
問題図.指定された一定加速度の上昇と,推力・重力・抗力の方向を示します.
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考え方 まず
より .微分は なので最大は .そこで , は 〜 . は に比例し,対数微分 から最大高度は である. の での は .これは抗力に 対する 機械的仕事率で,エンジンの 全出力ではない. 燃料流量を
とすると , .したがって
質量は
単調に 減るので,全区間で .さらに質量式の 積分の 抗力項は に比例する. では で消費量は 約 .燃料も足りる.これは 指定区間での 十分条件であり,推力が 実際に5.12 kNへ達すると いう 意味ではない. なら質量式は に戻り,抗力の 有無に よる 差の 符号も 正しい.
ポイント この
速度の
周期から
運動を
測定値への
02接触と拘束が切り替わる運動
衝突の
総合演習 4
転がる
半径
衝突後の
中心の 速さ と失われる 運動エネルギーを 求めてください. 角を
支点と する 乗越えに 必要な エネルギー条件と,途中で 角から 離れない 条件を 求めてください.等号で 有限時間に 頂上を 通過するかも 調べてください. 必要な
力積の 比と,衝突後の 摩擦条件を 求めてください. , , , の場合,許される の範囲を 数値で 示してください.
問題図.床で転がる車輪が段差角へ初めて触れた位置です.衝突後の運動は描いていません.
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考え方 衝突中にはPまわりの
初めの
中心とPを 結ぶ 線が 上向き鉛直となす角を とすると , .時計回りのPまわりの角運動量は .衝突後は だから
上昇中の
角を とすれば,高さの 増加は .したがって
頂上まで
初速度を
接触点からの 半径方向と,上昇する 接線方向に 分解する.半径成分 を0にする 力積は .接線成分の変化は
これが
と
に
総合演習 5
自由に
鉛直面内で
接点速度の
条件と,接線方向の 運動方 程式を 立ててください. 微小
振動の 周期を 求め,外筒を 固定した 周期と 比較してください. , で,自由時と固定時の 周期の2乗比が でした. を求めてください.微小振幅 で必要な 静止摩擦係数の 主要項も 求めてください.
問題図.外筒中心は固定されますが,外筒は軸まわりに自由に回ります.
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考え方 自由な
が増える 向きの 接線力を とする.接点は 内筒中 心から 外側へ 距離 の点に あるから,速度の 条件は .各運動方 程式は
最後の
とおく.拘束を微分して .よって となり,微小角では
周期比から
,すなわち . なので ,したがって . なら ,固定時は である.また ,抗力は .微小振幅では まで取れば よく,必要な 係数は が主要項である.周期だけが 合っても 摩擦不足なら 模型は 成立しない.
解答図.初期状態は傾けて静止させた状態です.再生すると小振幅での接点速度の一致を確認できます.
総合演習 6
長さを
小球の
次の
振幅角 と の正確な 関係を 求め,微小振幅での 増幅率を 示してください. 2回の
長さ変更で 装置が 小球に する 仕事を それぞれ求め,振り子の エネルギー増加と 照合してください. 実際には
各操作の 最後に,長さ で測る 振動エネルギーが 割合 だけ失われます.増幅の条件を 求めてください. , のとき,微小振幅を2倍以上に する 最小の 操作回数は いくつですか.
問題図.最下点で短くし,次の転回点で元の長さへ戻します.最終振幅は未指定です.
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考え方 瞬間的な
と置く.最下点直前は .角運動量 から .短い振り子と して 転回点へ 上るので .したがって
ここでは
支点の
高さを 基準に とする.巻取り時の 仕事は 運動エネルギーと 位置エネルギーの 増加の 和で
転回点での
これは
振動エネルギーの
倍率は .増幅する条件は .微小角では角振幅の 倍率が なので ,すなわち .数値では , より最小7回である. なら長さ変更の 仕事は0となり,損失が ある 限り振幅は 減ると いう 極限とも合う.
解答図.小振幅の転回点から始めます.再生すると巻取りと繰出しを含む1操作を確認できます.
ポイント この
衝突中の
拘束から
接点速度を
長さを
03鎖と成長する物体の力学
運動する
総合演習 7
積もった
水平な
での速さと 加速度を 求めてください. 台車側の
張力 と,拾い上げ境界直後の 張力 を求めてください.な ぜ両者は 同じでないのですか. 散逸率と
距離 までの散逸量を 求めてください. , , , の終端直前の 値を 計算してください.
問題図.静止部分と運動部分を色分けし,二つの張力を区別します.
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考え方 台車だけは
外力の
水平成分が ない 全系の 運動量は .従って
動く
台車単独の
式 から .境界では毎秒 の質量に 速度 を与えるので .運動中のロープの 各部分に ついて 積分すると であり,減速するため となる.台車に を直接代入すると,ロープ自身の 運動量変化を 落と してしまう. より
境界で
総合演習 8
鎖は
線密度
接触が
保たれる間の 加速度 ,速さ ,時刻と の関係を 求めてください. 頂上の
張力と 単位長さ当たりの 抗力を 求め,初めて 浮く 位置と 時刻を 計算してください.頂上以外が 先に 浮かないかも 検査してください. 左端が
案内面に 届く 前に 浮く ことを 確認し,円弧の 質量を 無視する 近似の 誤差を 見積もってください.
問題図.円弧部分の長さと質量も残す模型です.鎖が離れる場所は示していません.
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考え方 鎖全体の
円弧部分の
位置エネルギーは 配置が 同じなら 変わらない.鉛直部分の エネルギーは,案内面の 左右の 端を 高さ0と して .全質量は . と置くと,エネルギー保存から
最後の
右の
鉛直部では より .頂上から右側へ 測る 角を とすると,円弧の 接線方向の 式は .従って
この
正の
なので,左側にはまだ 約 残っている.円弧を無視する の主要項では ,相対差は約0.3 %.円弧質量は 鉛直部質量の %で,加速度などの係数の 補正も この 程度である.小さい 案内輪を 点と して 扱う 近似は 離脱位置の 主要項には よいが,有限の 輪の どこが 最初に 浮くかまでは 決めない.この 違いが 深めるべき点である.
総合演習 9
下端が
質量
初めの
位置分布, ,重心位置,弾性エネルギーを求めてください. と収縮直後の 重心速度を 求めてください. 収縮直後を
内部の 運動が 止まった 小さな 塊と する 模型で,失われた 機械的エネルギーを 求めてください. , の数値を 示し,全エネルギーを 並進 運動へ移す計算と 比較してください.
問題図.静止時のばねは上ほど大きく伸びています.下端が止まることは問題の観察条件です.
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考え方 収縮中の
上端を
原点に 下向きを とする.区間 の張力は 下に つるされた 質量の 重さ .区間の伸びは だから
弾性エネルギーは
.全体が に集まる とき重心も そこに ある ため
重心の
重力に
よって 解放される エネルギーは .初めの弾性エネルギーを 足すと だが,重心の並進エネルギーは にすぎない.差の
は,塊模型では
解答図.初めの重心は全長の3分の2の位置です.再生では重心だけを動かし,未知の収縮前線は描きません.
ポイント この
運動量流入の
張力は
小さな
重心の
04衝突の先にある運動
衝突の
総合演習 10
跳ね返る
半径
累積法線力積を
として,接点の 滑り速度を 求め,滑りが 途中で 止まる 条件を 示してください. 衝突後の
水平速度,回転,エネルギー損失,次の 着地点までの 水平距離を 求めてください. , , , , , , で計算してください. 他の
数値を 保ち,逆回転だけを 変えて真上へ 跳ね返す ことは できますか.摩擦係数も 変更できるなら,必要な 最小値と その ときの 初回転を 求めてください.
問題図.水平速度と下向き速度,角速度の符号を示します.衝突後の状態は示しません.
解答を見る
考え方 衝突時間の
左向きの
摩擦力積の 大きさを とすると , .滑り中は だから
全法線力積は
結果は
, ,鉛直速度は上向き .接線方向のエネルギーを 展開して 引けば,全損失は
滑りが
には が必要だが,今の 上限は なので回転だけでは 実現できない.摩擦係数を 変えるなら が必要である.この 最小値で,ちょうど 滑りも 止める 初回転は ,すなわち .このとき .さらに強い 逆回転なら 最小摩擦係数でも 水平速度だけを0に できるが,自転と 滑りは 残る.
解答図.初期状態は接触開始です.前半は累積法線力積,後半は離床後の飛行を再生します.二つの時間尺度は別です.
総合演習 11
ばねで
滑らかな
最初の
衝突直後の 各速度と,その後の を,次の衝突まで 求めてください. AとBが
再衝突する 質量比の 閾値を 数値で 求めてください.位置の 一致だけでなく 接近速度も 検討してください. 閾値を
, とします.最初の再衝突時刻が 閾値での 接触時刻から どのように ずれるか, の主要項を 求めてください.
問題図.入射台車と,自然長のばねでつながる2台の静止台車です.
解答を見る
考え方 第1衝突は2体の
2体の
重心速度 のまわりで 速度を 反転させれば, , がA,Bの直後の 速度と なる.Cは0.B,Cの 重心は 速度 で動き,相対伸び は , , を満たす.よって
として 位置差は
として2次まで 展開すると,定数項と の項は 消え,
よって
根の
解答図.初期状態は第1衝突直後です.再生はγ=5の最初の再衝突直前で停止します.台車の幅は見やすさのための表示です.
総合演習 12
多数の
無摩擦水平面で,質量
1回の
衝突の 速度円から,指定角へ 曲げられる 最小の と,そのときの 速さの 倍率を 求めてください. この
最小質量を 各回に 採用した とき,的の 総質量と 最後の 速さを 求め, の極限を 計算してください. で と極限を 比較してください.的の 総質量を 固定したまま を増やすことと,今回の 最小質量列は 同じですか.また 入射円盤の エネルギー減少は 散逸ですか.
問題図.1回に指定する偏向角を示します.的の質量と出射速度は未知です.
解答を見る
考え方 原点から
入射速度を
とすると,速度円の 中心は 入射方向へ ,半径は .原点から引く 接線は を満たす.従って 最小は .接線の長さが 出射速度なので
この
を各回に 使うから
では ,総質量は , . では総質量 ,速さの割合 .極限では , となる.この 列では 総質量が 一定なのではなく,下から へ増加する.総質量を に固定するなら で,実現条件は .多数回極限では が必要に なる.また 全衝突は 弾性なので,全系の 運動エネルギーは 保存する.円盤から 失われた エネルギーは 動き出した的に 移るのであって,摩擦の 散逸ではない.「細かく 曲げれば 円盤の 速さは ほとんど 減らない」と いう 予想は,有限の 総質量と いう 条件のもとでは 成立しない.
解答図.初期状態は入射速度とコース入口です.前半は速度円の接線を作図し,後半は6回偏向する経路を順に再生します.衝突位置を点で示し,各区間の再生時間はそろえています.
ポイント この
法線力積と
衝突後は
速度円の
部分系の
05回転・摩擦・振動をつなぐ
摩擦が
総合演習 13
二つの
水平な
両抗力と,
の運動を 求め,最初に どちらの 接点で 相対速度が0に なるかを 計算してください. そこで
固着が 可能か 判定し,可能なら 固着の 終了位置と 継続時間を 求めてください.その 直後の 運動と,右接点でも 固着するかを 調べてください. 両側が
滑る間と 左側が 固着する 間に ついて,駆動装置の 仕事率,散逸率,梁の 運動エネルギー変化率を 照合してください.
問題図.接触面の速度を示します.梁は水平を保ち,重心は支持点の間にあります.
解答を見る
考え方 まず
, より , .両側が指定方向に 滑る間は . , として , .最大速度の候補 が より大きいので,先に 左で 相対速度が0に なる.その 位置と 時刻は
左で
固着すれば 一定だから,右の滑り摩擦 を打ち消す が必要である. は
と
両側滑りでは
駆動から 接触を 通じて 供給される 仕事率と 散逸率は
差は
解答図.左へずれた静止状態から始めます.再生で左接点の滑りが止まり,再び滑り始める過程を確認できます.
総合演習 14
回る
水平な
接点の
速度条件と 並進・ 自転の 式から, の運動方 程式を 導いてください. 慣性系での
軌道を 求め,円板と 同心の 円に なる 初速度を 示してください.その 初速度を 逆向きに すると 円の 中心と 最大距離は どう 変わりますか. 滑らないための
摩擦条件と,球の 全運動エネルギーの 変化を 求めてください. , , の同心円 運動で 必要な 摩擦係数を 計算してください.
問題図.任意の水平初速度を与えます.初回転は滑りなし条件を満たすよう準備します.
解答を見る
考え方 接点の
接点の
速度条件は .水平摩擦力を とすると , .拘束を微分し, を使うと
鉛直トルクは
速度は
大きさ一定で 角速度 で回る.積分すると
中心は
, より .球の全運動エネルギーに 対する 接触力の 仕事率は,接点速度を 用いて
よって
解答図.初期位置は台中心の右側です.逆向きの初速度を与えた球の軌道を,地上系と円板系で同期再生します.
総合演習 15
内部ローターを
鉛直断面が
開放時と
連結時の 周期を,力と トルクから 求めてください. 開放状態で
振幅 の転回点から 放し,最下点で 短時間に 連結します.直後の 速度,次の 転回点の 振幅,失われた エネルギーを 求めてください.床からの 力積を 無視してよいでしょうか. 次の
転回点で 開放し,同じ 操作を 繰り返します.半往復を1操作と して 振幅と 所要時間を 求めてください. , , で,振幅が初めの 半分以下に なる 最小操作回数を 求めてください.
問題図.固定した溝の内側を転がる殻と,同軸の内部ローターを示します.
解答を見る
考え方 連続
中心の
接線加速度を ,上り方向の角を とし,接線摩擦を とする. ,転がりと殻の 回転の 式から .従って .連結時は を に置き換える.
開放した
最下点直前の
中心速度を とすると .瞬間の接点まわりの 角運動量は,殻の 回転方向を 正に 取れば 直前 ,直後 .床の力積は この 点まわりに モーメントを 持たないので
中心の
転回点では
殻も ローターも 静止しているので,開放しても 力積と エネルギー変化は ない.従って 操作後の振幅は ,エネルギーは 倍.各操作は開放の4分の1周期と 連結の4分の1周期で, .数値では , , . から ,最小4操作,時間約 となる. なら ,周期差も損失も 消える.
解答図.開放状態の転回点から始めます.下降と上昇を別々の位相で再生し,連結後に小さい振幅へ到達します.
ポイント この
摩擦方向と
駆動面との
並進の
内部状態を
06軌道と潮汐の総合問題
重力の
総合演習 16
軌道上で
重力定数と
重力差,遠心加速度,コリオリ加速度を
一次まで 取り,相対 運動方 程式を 導いてください. 初期位置0に
対する を求め, の帰還と, の1公転後のずれを 比較してください. , で数値を 示してください. でも,厳密な二体軌道で1公転後に 完全帰還するとは 限りません.カプセルの 長半径と 周期を の2次まで求め,線形模型で 消えた 効果を 説明してください.
問題図.共回転する動径方向と進行方向を示します.放出後の軌道は未知です.
解答を見る
考え方 ステーション自体の
重力加速度の
差は .相対座標にかかる 遠心加速度は ,コリオリ加速度は なので
接線方向の
第2式から
.第1式へ代入して .初期条件を使い,さらに を積分すると
の地上系初速度は 接線成分 と動径成分 .単位質量当たりエネルギーは だから,新しい長半径 は
線形近似で
解答図.初期状態は放出点です.再生すると動径放出だけの帰還と,接線誤差を含む場合のずれを比較できます.
総合演習 17
潮汐に
架空の
保存する
全角 運動量を 使い, に対する 自転角速度と,同期 の半径を 求めてください.内側にも 同期解が あれば,今回の 進化が どちらへ 向かうかを 説明してください. 惑星の
自転と 衛星の 公転の エネルギーの 和が,現在から 同期まで どれだけ 変わるかを 求めてください. 衛星へ
与えるトルクを と外挿する 模型で,同期半径までの 時間を 見積もり,増加率一定の 推定と 比べてください.さらに に変更すると,正確な 同期に 達する 時間は どう 変わりますか.
問題図.速く自転する惑星と円軌道の衛星を示します.同期距離は示しません.
解答を見る
考え方 角
全角
運動量は . , なので, を単位に すると .従って
左辺の
エネルギーは
. を単位に すれば .現在は ,同期時は .従って減少量は .公転エネルギーは増すが,自転エネルギーが それ以上に 減る.直接にも と確かめられる. を微分すると .現在の値で 規格化すれば .従って
一定増加率なら
解答図.現在の距離から開始します.再生では半径を走査し,自転と公転の角速度が等しくなる交点へ進みます.潮汐進化の実時間表示ではありません.
総合演習 18
伸縮する
円軌道を
伸縮しない
瞬間の 各おもりに 必要な 内向き軸力と,中 心まわりの 重力トルクを,潮汐の 一次近似で 求めてください.特に ではどうなりますか. とし, の変化を1操作中の 主要項では 無視できる 場合を 考えます. で第1組が 長い 状態から 始め, で2組の長さを 交換し, で再び交換して 初めの 配置へ 戻します.交換は 姿勢が ほとんど 変わらない 短時間に 行い,常に2組の 半長の2乗和を 一定に 保ちます.径方向の 運動エネルギーは 装置が 回収し,操作前後には 残しません.装置が おもりに する 正味の 仕事と,自転角 運動量の 変化を 求めてください. 全角
運動量と 全エネルギーの 収支を 照合してください. , , , , , で,回収できる仕事と 近似の 精度の 目安を 計算してください.
問題図.中心の円軌道と衛星の内部構造を別縮尺で示します.動径に対する姿勢角を使います.
解答を見る
考え方 中心の
中心とともに
並進する 慣性方向の 軸で,動径・接線方向の 重力差は .動径となす角 ,中心からの 距離 のおもりへの 軸方向重力差は .必要な向心加速度は だから内向き軸力は
第1組は
と置く.1回目の 交換では 動径を 向く 第2組が ,接線を向く 第1組が と変わる.装置の 仕事は 各おもりに ついて .2個ずつを数え, 一定によって の項が 打ち消される ことを 使えば
径方向の
長さ交換の
外部の
中心力は 天体中心まわりの 全角 運動量を 変えないので .円軌道の , を微分すると .自転側では なので,元の姿勢・長さに 戻った1操作では
公転の
解答図.初期状態は長い組が動径方向です.再生で半回転と2回の長さ交換を示し,2乗和一定の条件を保ちます.
ポイント この
共回転系では,重力差と
一次近似で
潮汐進化の
伸縮装置の
07東大の過去問を発展させる(1)
力学の
総合演習 19
質量
B の固定を外す瞬間.A は糸の真下から右へ動きます.点線は解放前の支点の高さです.
解放直前の A の
速さ と糸の 張力を 求めてください. 解放後の
重心の 軌跡,二球の 相対位置,各球の 軌跡を 求めてください. 解放直後に
張力が 変わる 理由と,その後の 張力の 時間変化を 説明してください.二球が 最初に 同じ高さに なる 時刻も 求めてください. 解放直後の
運動エネルギーを 外部 運動と 内部 運動に 分けてください.速度 空間では,各球の 速度の 端点は 重心速度の 端点を 中心に どんな 円を 描きますか. , , のとき,同じ 高さに なる 時刻を 計算してください.
解答を見る
考え方 一様な
高さ
の下降から .最下点の半径方向の 式 より,解放直前は である. , とおく.初期の重心位置と 速度から
相対位置を
これが
換算質量
の運動方 程式より,解放後は で一定.固定中には 支点の 反力が あったが,解放後は B も 加速する.力は 不連続に 変わって よく,有限の 力の 跳びで 速度は 跳ばない.高さが 等しい 最初の 時刻は .初期の
エネルギーは
ニュートンダイアグラムで,A と B の
総合演習 20
角度
圧縮されたばねで粒子を出口 A へ押し出します.着地面は出口と同じ高さです.
A での
速さと,そこに 正の 速さで 到達する 条件を 求めてください.圧縮量を 座標と する 有効な 位置エネルギーの 最小点も 示してください. 飛距離
を求め, , により,飛距離を 最大に する 条件を 三次方程式で 表してください.最大点が ただ 一つであることも 説明してください. と のそれぞれで,最適角の 主要な 近似を 求めてください.小さい でも射出できるのは なぜですか. , , の最適角と 最大飛距離を 数値で 求めてください.
解答を見る
考え方 蓄えたばねの
圧縮量
の位置エネルギーを A 基準で とおくと,最小点は .保存則から
条件は
飛行時間
より
微分すると
正の
小さい
では ,したがって (ラジアン), .レールを十分寝かせれば 上昇に 要する エネルギーを 小さく できる.大きい では なので
圧縮量を
三次方
程式の 該当する 根は .したがって , .距離の式の 次元は 長さで,端の や では距離が ゼロに なる.
総合演習 21
底面の
前端が粗面に x だけ入り,右の滑車を介しておもり Q が引きます.図は四段の例で,転倒防止ガイドは省略しています.
での運動方 程式を 求め,単 振動型の 式に してください.この 式が 単振動に 似ていても,機械的エネルギー保存を 意味しない 理由を 述べてください. , , とおきます.最初に 速さが ゼロに なる 位置を 求め,部分進入で 止まる 場合,全体が 粗面に 入った 後に 止まる 場合,止まらない 場合を 分類してください. 積木間の
静止摩擦係数を ,粗面と底の 積木の 静止摩擦係数を とします.得られた停止位置まで 積木間が 滑らず,停止後も 動き出さない 条件を 求めてください. , , , , , , で,停止位置,そこまでの時間,必要な の下限を 計算してください.
解答を見る
考え方 糸で
,ただし , .右へ滑る 区間では .熱に変わる エネルギーは で正である.左へ 動けば 摩擦の 向きが 変わる ため,この 式を そのまま 一周期に 延長できない. より,部分進入の候補は
どの
接触面でも,上側の 積木全体の 加速に 必要な 摩擦力を その 重さで 割ると となる.したがって
加速度が
, . なので初めて 止まるまで .加速度の絶対値の 最大は で, .停止保持には で足りるので,仮定を 満たす粗面なら 静止する. が結果に 入らないのは,転倒を ガイドで 除いた 模型だからである. では全進入後の 停止距離が 発散する.
総合演習 22
一直線上で
左のばね定数は k,右は 4k.自然長の位置の間隔は d で,左球だけを s だけ引いて放します.
滑らかな
床で とします.最初の衝突の 直前・直後の 速度を 求めてください. 最初の
衝突を , として,再衝突前の 両球の 位置を 求めてください.再衝突時刻を 決める 方程式を 書き,最初の 正の 根を 数値で 求めてください.それ以前に 別の 衝突が ない ことも 確かめてください. 再衝突までの
各ばねの 最大圧縮量と,再衝突直前・直後の 速度を 単位で求めてください.速度交換を ニュートンダイアグラムで 説明してください. 今度は
床を 粗くし,両球に 静止摩擦係数 ,動摩擦係数 を与えます.初期変位 を変え,左球が 動き出して 正の 速さで 右球に 衝突する ための 条件を 求めてください.衝突後の 運動は 問わず, とします.
解答を見る
考え方 衝突中は
保存則より
左球の 入射速度は .等質量の一次元弾性衝突では 速度を 交換し,直後は 左球が ,右球が となる. とすると
求める
左ばねの
最大圧縮は で ,右ばねの最大圧縮は で .速度は , なので,再衝突直前は約 ,直後はその 逆.速度図の 中心は 衝突瞬間の で,相対速度の端点を 中心の 反対側へ移す 操作が 速度交換に なる.全エネルギーは 最初から で,式を代入しても 一定である. 動き出すには
.右へ動く間の 仕事から
総合演習 23
半径
中心 O を通るトンネル.右の入口 R から P を先に,Q を時間差で放します.球の位置は放出順を示す模式図です.
単球の
運動方程式と 周期を 導き,二球の 最初の 衝突時刻・位置・直前の 速度を 求めてください. Q の
放出後,重心座標 と相対座標 に運動を 分けてください.衝突に よる エネルギー損失は,どちらの 運動に 属しますか. 衝突は
どの 間隔で,どこで 起こりますか.第 回の衝突直後の 内部 エネルギーと,長時間後の 各球の 運動を 求めてください.有限時間で 衝突が 無限回起こるかも 答えてください. , , , とします.周期を分で,第4回衝突後の 内部 エネルギーを 衝突前の 内部 エネルギーとの 比で 示してください.
解答を見る
考え方 同じ
内部質量
より ,周期 .放出後の自由軌跡は , .最初の交点は
Q の
衝突間は
, .重心は衝突を 通して 滑らかで
ポテンシャルの
衝突時は
各衝突直後から
相対位置は 正弦関数と なるので,次の ゼロは 必ず 後.第 回は ,位置は .初回直前の内部 エネルギーを とすれば, .両球の差は ゼロへ 近づくが,重心は 振幅 で振動を 続ける.衝突間隔は 縮まらないので,有限時間内の 無限回衝突は ない. なら内部 運動は 減衰せず, なら重心振幅が ゼロに 近づく. , (約 %). の次元は 時間の 逆二乗であり,周期が や に依存しない こととも 整合する.
ポイント この
同じ
運動を 重心と 相対 運動に 分けると,拘束力や 衝突の 役割が 見えます. エネルギーで
求めた 到達候補には,接触・静止・射出の 条件を 添えます. 最適化や
再衝突では,方程式の 根だけでなく,許される 区間と 最初の 事象を 確かめます. 繰り返しで
失われる 内部エネルギーと,残る 重心 運動を 区別します.
08東大の過去問を発展させる(2)
この
総合演習 24
半径
半径 a,一巻きの落差 2πb の四巻きらせん.鉛直軸は固定位置で回転でき,上端のビーズを静かに放します.
軸を
固定した 場合の 落下時間 と最下端の 速さを 求めてください. 軸を
自由に し,全体を 静止から 放します.角 運動量保存に より を消去し, の運動方程式,落下時間 ,ビーズの最下端の 速さを 求めてください. , のとき, と自由時・ 固定時の ビーズの 速さの 比を 求めてください.自由時の ほうが 早く 着くのに,ビーズの 最終速度が 小さくなり得る 理由を,エネルギーの 分配で 説明してください. 自由な
軸の まま,ビーズに 下向き座標 に対して 上向きの 力 を及ぼす理想ばねを 追加します.ばねは 鉛直力だけを 及ぼし,軸まわりの トルクを 持ちません.平衡位置がらせんの 内部に ある ときの 微小 振動周期を 求め, と を比較してください.
解答を見る
考え方 自由な
固定時の
エネルギーは .従って ,高さ から
鉛直軸まわりの
外力トルクが ゼロなので
ビーズの
, なので, , .失った重力位置エネルギーの がビーズ, が支持具の 回転に 入る.速さは 小さくても 鉛直速度の 割合が 大きいので,早く 着く. 有効な
鉛直方向の 慣性質量は . より,平衡は ,周期は
小振幅で
総合演習 25
滑らかな
板上の質点 m と台上のおもり M を糸で結びます.初速度は板内で糸と垂直,おもりの上には距離 s の余裕があります.
おもりが
浮き 上がる 速さの 閾値 を求めてください.浮上後の 半径 とおもりの 上昇量 の関係,角 運動量,半径方向の 運動方 程式を 求めてください. 有効ポテンシャルを
書き,おもりが 板下面に 達する 速さの 閾値 を求めてください. による 運動の 分類を 示してください.板に 届いた後の 衝突は 扱いません. 同じ
角 運動量で 準備した 円 運動の 半径 と,そのまわりの小さな 半径 振動の 角振動数 を求めてください.円 運動の 角速度 と比較し,一回の 半径 振動で 方位角が どれだけ 進むかを 答えてください.ただし とします. , , , , とします.二つの閾値と 初回の 最大上昇量を 計算してください.
解答を見る
考え方 おもりが
台上に
ある間は .台の抗力 が非負である ための 上限は .浮上後は , .板上の半径方向と おもりの 鉛直方向に ついて
加えると
とすれば, . なので,浮上後に越える 障壁は 終点の 値を 調べればよい. より
より . として 一次まで 残すと
従って
, .折返点 は の自明で ない根であり
これから
総合演習 26
鉛直に
次に
独立したゴムの実験の初期状態.下球は床上,上球は自然長 ℓ の位置で上向き速度 w を持ちます.
落下実験で,床反射直後の
速さを とします.球同士の衝突後の 速度を 求め,下球が 上向きに 動く 質量比の 条件を 求めてください. ゴムの
実験で,下球が 浮上する 条件を の不等式で 求め,浮上時の 伸び と上球の 速度 を求めてください. 浮上から
ゴムが 最初に たるむまでの 時間 と,その瞬間の 両球の 速度を 厳密に 求めてください.この 区間で 下球が 床に 戻らない ほど が大きい 場合を 扱います. で と速度は どうなりますか.「伸びない 糸で 二球の 速度を 同じに する」と いう 模型との エネルギーの 違いを 説明してください. , , , , で を計算してください.
解答を見る
考え方 床から
上
向きを 正と し,入射速度は .運動量保存と相対速度反転から,衝突後は
下球が
下球が
床上に ある間は .浮上候補 で上球が まだ 上昇しているには
従って
, , とおく.浮上を時刻ゼロに 取り直すと, ,初期値は なので
床への
, , , .従って
重心速度は
総合演習 27
東を
西側には
B は西向きに進み,C が斜めに入射します.東には南北方向の壁,西には高い面に続く坂があります.
衝突直前の C の
速度を で表し,エネルギー保存が 要求する 条件を 求めてください. の解が 存在する 質量比の 範囲も 求めてください. この
衝突を 実現する 法線方向を 求め,ニュートンダイアグラムで 相対速度が その 法線に ついて 弾性反射している ことを 示してください. 坂を
上り切る 条件と,高い面での 速さ・ 西から 北への 角度 を求めてください.C を 高い 面から 低い 面へ 入射させる 場合の 初速と 東から 北への 角度 も求めてください. , , , , とします.必要な ,高い面での二球の 速さと ,C の発射速度と を計算してください.
解答を見る
考え方 壁は
壁反射前の B は
,C は .入射 C の速度を とすると
これを
と
B の
力積は なので,法線を に取る.相対速度を C 引く B と すると,衝突前は ,後は .上の条件から で,差は .従って接線成分は 不変,法線成分は 符号反転する.重心速度を 中心に 半径 の相対速度の 円を 描けば,二つの 端点を 結ぶ 弦が 法線方向と なる.初めの 接近成分 も満たすので,適切な 接触配置で 実現できる. 坂で
方向に力は なく,東西の 運動エネルギーだけで 高さを 稼ぐ.上り切るには .上の面では
C の
, .従って , , , .C は , で発射する. なら坂の変換は 恒等変換に 戻る.
総合演習 28
滑らかな
壁に接する A と,棒でつながれた B.角 θ は上向き鉛直から測り,点線は B が床へ達する姿勢です.
A が
壁に 接している間の B の 速さと,棒が B を 押す 向きを 正とした 軸力を 求めてください.A が 壁から 離れる 角 と,その瞬間の 水平 運動量 を求めてください. 壁から
離れた 後,A の 水平位置を とします.水平重心速度と で運動エネルギーを 表し,B が 床に 達する 直前の 両球の 速度を 求めてください. 床衝突で
失う エネルギーを 求め,その 後初めて B が 最高点に 達する ときの 角 を求めてください.な ぜ系の 全運動エネルギーを 単に 倍してはいけないのですか. , で を計算してください. , , の極限を 調べ, でも B が元の 高さに 戻らない 理由を 説明してください.
解答を見る
考え方 壁との
固定された A の
まわりで .棒に沿う 外向きの 式 より, .壁の抗力は なので,これがゼロに なる で離れる.この 瞬間の 水平 運動量は
壁は
とすると .両球の速度から 二乗を 整理して
第一項が
この
衝突で B の
鉛直速度は となる.水平速度は 元から 等しく,床の 水平力積も ないので 変わらない.損失は .衝突後に最高点で となっても,両球は 水平速度 で動いている.従って
, , . では で上昇せず,水平なまま 並進する. でも有限の では .初めの位置エネルギーの 一部が,壁を 離れた 後に 保存される 水平重心 運動に 残る ためである. では , となり,弾性なら元の 高さに 近づく.速度の 尺度が ,エネルギーの尺度が であることも各式から 確認できる.
ポイント この
拘束が
動く ときは,地上の 速度と 拘束に 対する 速度を 区別します. 有効ポテンシャルは
到達条件と 安定性を 一緒に 示します. 衝撃では
保存される 運動と 失われる 内部 運動を 分けます. 無限に
硬い弾性体と 非弾性的な 拘束は,同じ 極限とは 限りません.