第29章 光子と電子の波
01光子と光電効果
問い
亜鉛の
ここから
まず,この
ポイント 原子の
原子核と
電子:原子は,中心の 小さな 原子核と,まわりの 電子で できている.原子核は 陽子と 中性子からなり,陽子の 数を原子番号 ,陽子と中性子の 数の 和を質量数 という.陽子の 電荷は ,電子は で,電子の質量 は陽子の 約1840分の1なので,原子の 質量は ほとんど 原子核が 担う. 大きさの
桁:原子の 半径は 程度,原子核の半径は 〜 程度で,原子の中は ほとんどが 電子の 動き回る 空間である. 原子と
イオン:電子を 個もつ原子は 中性で,電子が 足りない ものを 陽イオン,余分に もつものを 陰イオンと いう.化学的な 性質は ほとんど だけで決まる. 励起と
電離:原子の 電子は とびとびの エネルギー(エネルギー準位)しかとれない.いちばん低い基底状態から 高い 準位へ 上がるのが励起,電子が 原子から 離れるのが電離(イオン化)である. エネルギーの
桁:電荷 が電位差 で得る エネルギー (電子ボルト)を単位に する.水素の 電離は ,外側の電子の 励起や 化学結合は 数 ,可視光の光子は 〜 ,重い原子の 内側の 電子をはがすのは 数十 (X線),原子核の中の 出来事は の桁である.室温の は励起に 足りないので,ふだんの 原子は 基底状態に いる.
左は電子の雲と中心の原子核.原子の半径は10⁻¹⁰ m程度,原子核の半径は10⁻¹⁵ m程度で,図の大きさの比は模式的である.右は基底状態と励起状態,エネルギー0より上の電離状態を示す.上向きの矢印は励起と電離に必要なエネルギーの供給を表す.
この
ポイント 第29章で
記号 | 意味 |
|---|---|
プランク定数 | |
光の | |
真 | |
電気素量,電子の | |
仕事関数,バンドギャップ(第5題材) | |
光電子の | |
運動量の | |
散乱角 | |
波動関数(第2題材から) | |
量子数, | |
リュードベリ定数,ボーア半径,水素の | |
原子番号,質量数 | |
光の | |
ボルツマン定数 |
振動数の
考えてみる
光が
どれくらい
実際には,振動数が
光電効果の 実験
光が
真空管内の陰極に振動数νの単色光を当て,出た光電子を集電極で受ける.集電極の電位Vは陰極を基準とし,可変電源で正にも負にも変えられる.電流計Aで回路の電流Iを測る.光と光電子の矢印はそれぞれの進む向きを示す.
です.阻止電圧を
初期状態はν = 1.60ν₀,阻止電圧Vₛ = 1.20 Vで,青線が初期状態の破線と重なる.光の強さのスライダーで飽和電流が比例して変わり,阻止電圧は変わらない.振動数のスライダーでは毎秒届く光子数を保ち,飽和電流を保ったまま電流が0になる電位−Vₛが変わる.νがν₀以下では光電流は0となる.
実験で
金属ごとに
決まった限界 振動数 があり, の光では,どれほど 強くしても 電子は 出ない. なら,どれほど弱い光でも,当てた 瞬間に 電子が 出る. 阻止電圧
,つまり は振動数 とともに1次関数で増え,光の 強さには よらない. 飽和電流,つまり
毎秒 飛び出す電子の 数は,光の 強さに 比例する.
1と2は「考えてみる」で
光子
1905年に
法則 光子の
振動数
の
金属の
法則 アインシュタインの
限界
これで4つの
横軸は振動数ν,縦軸はeVₛ.仕事関数W₁とW₂が異なる金属の直線は平行で,傾きはともにhである.横軸との交点は各金属の限界振動数ν₀,₁とν₀,₂.負の側へ延長した直線の縦軸との交点は−W₁と−W₂で,延長は破線で示す.
光子の
を
「電子1個が
光子の 運動量
光子が
この
を
法則 光子の
光子の
で,向きは
光子1個の
X線
光電効果の
最短波長は
です.
同じ標的を使い,加速電圧だけを変えた2つのX線スペクトルの模式図.青の高電圧側は緑の低電圧側よりλₘᵢₙが短い.それぞれの最短波長から連続X線が立ち上がり,その上に同じ波長の鋭い特性X線の山が重なる.強さや山の高さは模式的である.
スペクトルには,標的の
コンプトン散乱
光子が
光子と
左から波長λの光子が静止した電子へ入射する.散乱光子は上向きに角φだけ曲がり,電子は斜め下へ反跳する.下の三角形では,運動量h/λの右向きベクトルが,h/λ′の右上向きベクトルと電子の運動量ベクトルpₑの右下向きベクトルの和になっている.散乱光子の運動量は入射光子より小さく描く.
光子の
です.運動量の
です.エネルギーの
と
法則 コンプトン散乱
静止した
である.
ずれは
実験では,波長が
入試では,電子の
光は 波か 粒か
光は
問いに 戻る
亜鉛に
ポイント ここまでの
光は
エネルギー ,運動量 の光子の 流れと して 物質と やりとりする.光の 強さは 光子の 数を 決め,振動数は1個の エネルギーを 決める. 光電効果は
で説明できる. と のグラフの 傾きは で,金属によらない. 光子は
質量0の 粒子で, .質量 の粒子では , .連続X線の
最短波長は で,加速電圧だけで決まる. コンプトン散乱では
で,光子が運動量を もつことが 確かめられる. 問いの
答え:電子は 光子を1個ずつ吸収するので, が仕事関数を 超えるか どうかで 電子が 出るかが 決まり,光の 強さは それを 変えない.
02光子の例題
光子の
ポイント 光子の
光子1個の
エネルギーは . を使うと 電子ボルトですぐ 出る. .光子の
数の 流れ(毎秒の 個数)は,電力や エネルギーの 流れを 光子1個の エネルギーで 割って 求める. 衝突や
吸収では,エネルギーと 運動量を ともに 保存させる.光子の 運動量は ,電子のエネルギーは で,運動エネルギーが より十分小さければ でよい.
数値計算では
例題
例題 1
ある
波長( | 546.1 | 435.8 | 404.7 | 365.0 |
|---|---|---|---|---|
0.27 | 0.85 | 1.06 | 1.40 |
それぞれの
光の 振動数を 求め, と振動数 の関係を グラフに 表すと どう なるか 述べよ. グラフから
プランク定数 と,この金属の 仕事関数 ( 単位)を求めよ. 光の
強さを2倍に した とき,および仕事関数が 大きい金属に 替えた とき,グラフは それぞれどう 変わるか.
上段は問題文で与えられた4つの波長と阻止電圧の表.下段は横軸が振動数ν(10¹⁴ Hz),縦軸が阻止電圧Vₛ(V)の作図用座標軸.振動数への換算,測定点の配置,直線と切片は読者が求める.
解答を見る
考え方 光電効果の
より,順に
である.
振動数を
丸めずに,両端の2点から 傾きを 求めると
である.よって,丸める
横軸との
である.仕事関数は
強さを2倍に
しても 光子1個の エネルギーは 変わらないので, は変わらず,グラフは 同じ 直線の ままである(飽和電流が2倍に なるだけである).仕事関数が 大きい金属では,傾き は同じで,光電子が 出る 範囲では 直線が 下へ 平行に移る.限界振動数は だけ大きくなり になるので, ( )の光では 光電子が 出なくなる.
確かめ:求めた
例題 2
波長
入射方
向から の向きと,真後ろ( )の向きに 散乱されたX線の 波長を 求めよ. 真後ろに
散乱された 場合に ついて,反跳した 電子の 運動エネルギーを 単位で求めよ.また,この 電子を 相対論を 使わずに 扱って よいか,電子の 運動量から 確かめよ.
波長λ = 71.0 pmのX線を左から炭素に当てる.上段は入射方向に対して90°の検出器,下段は180°の検出器を示す別々の配置.入射は青,散乱は緑の矢印で,180°では同じ直線上を逆向きに進む.
解答を見る
考え方 コンプトン散乱の
コンプトン波長は
である.
光子の
エネルギーは,与えられた を使い,途中の 値を 丸めずに 求めると
である.電子の
である(差を
真後ろの
と
確かめ:(1) の
例題 3
地球の
光子1個の
エネルギーと 運動量を 求め,太陽光に 垂直な の面を 毎秒通過する 光子の 数を 求めよ. 太陽光を
完全に 反射する 薄い 膜(ソーラーセイル)を,太陽光に 垂直に 広げる.面積 あたりに働く 力を,光子の 数と1個の 運動量の 変化から 求めよ.また,その 結果が 光子の 波長を 何と 仮定したかに よらない ことを 示せ. 面積
,質量(膜と積み荷の 合計) のソーラーセイルが,地球の 公転軌道の 位置に ある.光の 圧力に よる 加速度を 求め,太陽の 重力に よる 加速度 と比べよ.この 比は 太陽からの 距離に よるか.また,光の 圧力が 重力と つり合うには,面積 あたりの質量を いくらに すれば よいか.
太陽から右へ進む光が,光に垂直な鏡の膜で真後ろへ反射する.矢印は光の進む向きで,実際には同じ経路を往復する光を上下に分けて描く.波長550 nm,光の強さS = 1.36 × 10³ W m⁻²と,設問(3)で与えられた面積・質量を示す.入射光子の運動量は +h/λ,反射後は −h/λ.光の圧力は太陽から遠ざかり,重力は太陽へ向かう.力と加速度の大きさは描かない.
解答を見る
考え方 光の
光子1個の
エネルギーと 運動量は
である.
である.
膜に
垂直に 当たって 真後ろへ 反射する 光子1個の 運動量の 変化の 大きさは で,膜はその 反作用と して 同じ 大きさの 力積を 光の 進む 向きに 受ける.面積 あたりの力(圧力)は
である.文字の
と
膜に
働く力は で,加速度は
である.太陽の
光の
である.つまり
確かめ:(3) の
ポイント ここまでの
光電効果の
と のグラフは 傾き の直線で,傾きから プランク定数,横軸との 交点から 限界 振動数と 仕事関数が 決まる.光の 強さは グラフを 変えない. コンプトン散乱の
波長の ずれは で,コンプトン波長 が目安に なる. 反跳電子の
エネルギーは 光子の エネルギーの 差で 求め, と比べて 相対論が 要るかを 判断する. 光の
強さを 光子1個の エネルギーで 割ると 光子の 数の 流れに なり,それに1個の 運動量の 変化を 掛けると 光の 圧力に なる.結果は 波長に よらず,第26章の (吸収), (反射)と一致する.
03光子と光電効果の演習
エネルギーと
演習 1
仕事関数
限界波長と,電子が
放出される 光を 求めよ. 放出電子の
最大運動エネルギーと 阻止電圧の 大きさを 求めよ. の光の 強さだけを 増しても 電子が 出ない 理由を 説明せよ.
解答を見る
考え方
光子の
限界では
だから, .光子のエネルギーは より順に , なので,後者だけが電子を 放出する. 丸めずに
.阻止電圧を とすると より .長波長の光を 強くしても 光子の 数が 増すだけで,1個の エネルギーは 仕事関数に 届かない.限界へ 短波長側から 近づくと となる.
演習 2
電子を
連続X線の
最短波長を 求めよ.電圧だけを2倍に する 場合と,電流だけを2倍に する 場合を 比較せよ. 電源の
供給電力の1.5 %が,波長 の近くの 狭い帯で 取り出されます.帯内の 波長を 等しいとし,毎秒の 光子数を 求めよ.
電子源から出た電子を電圧V=25 kVで加速して標的に当てる.電子線の電流はI=0.80 mAで,取り出すX線の狭い帯の波長は0.080 nmである.
解答を見る
考え方
最短波長と
電子の
入射エネルギーは .全てを光子1個へ渡す 場合が 上限なので ,従って .電圧2倍なら ,電流2倍なら のままである. 電源の
電力は ,帯内の放射電力は .光子の個数率は .近似には帯幅 が十分 小さい ことが 必要である.
演習 3
波長
0.00 | 0.020 |
0.50 | 0.056 |
1.00 | 0.092 |
光子1個あたりの
放出電子数を として, と の式を 作り,表から を求めよ. での電流を 予測せよ.仕事関数が なら,暗電流を差し引いた 光電流を 止める 電圧は いくらか.光を 強くした とき,電流と 阻止電圧は どう 変わるか.
波長λ=300 nm,入射電力Pの光を陰極へ当てる.可変電源と電流計を接続し,陰極を基準とする集電子極の電位をVとする.
解答を見る
考え方
直線の
光子の
個数率は ,電子の個数率は その 倍だから
切片は
.阻止電圧は より .集電子極を陰極より この 大きさだけ低い 電位に する.強さで 光電流は 増すが,波長一定なら は変わらない.外挿には 収量一定の 仮定が 必要である.
演習 4
静止した
反跳電子の
運動エネルギー と運動量の 成分 を求めよ. 電子の
進む 向きと 運動量の 大きさを 求め, を電子ボルトで 評価せよ.相対論の 式 , に合うことも 確かめよ.
原点で静止していた電子へ,波長λ=2λcの光子が+x方向に入射する.散乱光子は+y方向へ進む.図のφは散乱角を表す.
解答を見る
考え方
エネルギーと
より . より光子の エネルギーは だから . より運動量保存は , なので である.電子は
軸より下側へ,角度 で進む. , . で確かに . は十分小さくなく,非相対論的な を使う 誤差は 無視できない.
演習 5
静止原子が
光子エネルギー
を保存則から 求め,補正の 最初の 項まで 近似せよ. , で補正と 反跳速度を 評価せよ.逆向きの 同じ 光子2個を 同時に 吸収できるなら,各光子の エネルギーは どうなるか.
左は静止原子へ光子1個が入射する配置である.右は等しいエネルギーの光子が左右から同時に入射する配置である.どちらも内部エネルギー増加はε0である.
解答を見る
考え方
入射エネルギーを
運動量保存は
,エネルギー保存は . とおくと,低い方の根は
と
補正は
,速度は .逆向きの同じ 光子2個なら 全 運動量が0で 反跳も なく,光子の エネルギーは である. と小さく,質量一定と 非相対論的並進の 近似は 整合する.
ポイント 教える
強さと
振動数を 変えた ときの 電流と 阻止電圧を 問います. 暗電流を
差し引き,光子と 電子を 別々に 数えさせます. 散乱の
運動量保存と 吸収の エネルギー配分を 問います. 反跳の
近似を 光子と 静止エネルギーの 比で 確かめさせます.
04物質波と確率の振幅
問い
電子を1個ずつ,細い2つの
考えてみる
前の
素朴に
電子の 質量
電子の
で,水素原子の
ド・ブロイ波長
光子では,運動量と
法則 ド・ブロイの
運動量の
の
静止していた
です.数値を
この
一方,質量
電子線回折
電子が
結晶の
です(ブラッグ条件).
左の電子銃で電圧Vにより加速した電子が,多結晶の薄膜で散乱して右のスクリーンに同心円の環を作る.2θは入射方向から測った散乱角で,円錐の軸と母線のなす角である.下の挿入図では格子面の間隔d,面とのなす角θと,橙色の2区間の和である道のりの差2d sinθを示す.配置と角度は模式的に描いた.
電子線の
振幅を 足してから2乗する
2つの
定義 確率振幅と
電子が
すき間1を
です.最後の
1個の
初期状態は,経路を調べずに届いた1000個の電子の点と,確率分布の縞を示す.スライダーで10個から10000個まで増やすと,点の集まりが縞の形に近づく.どちらを通ったか調べると,分布が|ψ₁|² + |ψ₂|²の縞のない形に変わる.下の曲線は各分布の形で,縦の尺度は相対的に示す.
では,すき間の
ポイント 振幅と
区別できない
経路を 通って 同じ 結果に 至る とき:振幅を 足してから2乗する. .経路を
区別できる とき:経路ごとに2乗してから 確率を 足す. .
この
不確定性関係の 見積もり
な
程度の
電子線は左から右へ進み,横の座標xは図の上向きである.幅aのすき間を通ると横の位置の幅はΔx = aになり,回折によってλ/a程度の角に広がる.下図では同じ大きさpの運動量を共通の始点から描き,緑の横成分が正負にばらつく幅Δp_xを示す.幅と角度は桁の見積もりを表す.
法則 不確定性関係(見積もり)
粒子の
程度より
右辺の
問いに 戻る
電子は,届く
ポイント ここまでの
比電荷と
電気素量から 電子の 質量 が決まる. 運動量
の粒子には 波長 の物質波が ともなう.電圧 で加速した 電子では ( のとき). 電子線は
結晶で ブラッグ条件 を満たす 向きに 回折する.散乱の 角は .見つかる
確率は 確率振幅の 絶対値の2乗.区別できない 経路は 振幅を 足し,区別できる 経路は 確率を 足す. 位置と
運動量の 不確かさは 程度より小さく できない.
05物質波の例題
前の
どの
例題
例題 1
静止していた
のときの ド・ブロイ波長を 求めよ. 波長を
にするには,加速電圧を いくらに すれば よいか.この とき,非相対論的な 式を 使って よい ことを 確かめよ. 静止していた
陽子を 同じ で加速した ときの 波長は,(1) の 何倍か.
解答を見る
考え方
電場が
解答
である.
従って
だから,波長を から へ半分に するには 電圧を4倍に すればよい.丸めずに 計算すると
である.
電荷の
大きさが 同じなので 運動エネルギーは 同じで,波長は である.
で,陽子の
確かめ (1) を
例題 2
静止していた
電子の
ド・ブロイ波長を 求めよ. この
格子面に よる1次の 反射で,スクリーンに 現れる 環の 半径を 求めよ. この
格子面で 反射が 起こる 次数 は最大で いくつか. 加速電圧を4倍に
すると,(2) の 環の 半径は およそ何倍に なるか.
電圧600 Vで加速した電子を薄い多結晶膜に垂直に当て,L = 0.300 m先のスクリーンで回折環を観測する配置の断面図.折れ角を 2θ,環の半径を r と記す.挿入図には間隔 d の格子面と,面とのなす角 θ を描く.θ,2θ,r の値は描かない.
解答を見る
考え方
ブラッグ条件の
解答
例題1と
同じく で, を入れると である. なので相対論の 補正は 要らない. 1次の
反射では だから
である.曲がる
である.
から である.従って最大の 次数は である.ただし が大きいと が を超え,電子は 膜の 手前 側へ 戻るので,前方の スクリーンには 写らない. 電圧を4倍に
すると 波長は 半分に なる.角が 小さいので , とすると で,半径は波長に 比例する.従って 環の 半径は およそ 倍になる.実際に 計算すると , で, 倍である.
確かめ 小角近似
例題 3
原子炉から
この
中性子の 運動エネルギー( 単位),運動量,ド・ブロイ波長,速さを求めよ. 1次の
反射で この 波長の 中性子を 取り出すには,格子面と 中性子線のなす角 をいくらに すれば よいか. 同じ角では,波長が
半分の 中性子も2次の 反射で 取り出されてしまう.その 運動エネルギーを 求めよ.この2つの 中性子を,結晶から 先の検出器に 届くまでの 時間で 分けられる ことを 示せ.中性子は 結晶の 位置で 十分短い パルスに し,検出器の 時間分解能も 十分 高い ものとする. と
同じ 波長の X 線の 光子の エネルギーを 求め,中性子の 運動エネルギーと 比べよ.
T = 300 Kの重水から出た中性子線が,格子面の間隔d = 0.335 nmの黒鉛結晶で反射し,反射した向きの10.0 m先にある検出器へ進む.θは格子面と入射する中性子線のなす角である.配置と角度は模式的に描いた.
解答を見る
考え方
温度から
解答
運動エネルギーは
である.運動量は
である.速さは
丸める
前の 波長を 使うと から である.波長が
半分なら 運動量は2倍で,運動エネルギーは4倍の である. なので,確かに同じ角で2次の 反射が 起こる. を進む 時間は,波長 の中性子では
で,波長
光子の
エネルギーは
である.同じ波長でも,中性子の
確かめ
ポイント ここまでの
運動エネルギー
運動量 波長の順に 変換する.非相対論的なら .使えるのは のとき. 同じ
電圧で 加速すると,波長は に比例する. ブラッグ条件の
は格子面とのなす角で,粒子の 曲がる 角は .多結晶では頂角 の円錐に 沿って 散乱し,環が できる. 同じ角で
と の両方が 反射されるので,飛行時間などで 分ける. 同じ
波長でも,遅い 中性子の エネルギーは 光子よりはるかに 小さい.
06物質波と電子線回折の演習
運動量,波長,回折を
演習 1
比電荷は
質量と,速さ
の電子,速さ の中性子の 波長を 求めよ. 質量
,速さ のボールの 波長を 求め,幅 のすき間で 回折を 観測しに くい理由を 述べよ.
解答を見る
考え方
比電荷から
.従って電子では ,中性子では . .幅 での回折角は で,広がりは観測できない.電子も と小さく 非相対論的である.
演習 2
電子顕微鏡の
電子と,同じ
半角で 波長 の光の 分解能を 求めよ. 電圧だけを4倍,開きの
半角だけを2倍に すると,分解能は どう 変わるか.高電圧でも を使い続けられるか.
物体の2点間の間隔をδとし,一方の点からレンズへ入る波の半角をαで示す.α=0.020 radである.光路と間隔は模式的に描いている.
解答を見る
考え方
運動量を
だから . として .光では . より,どちらも約半分に なる. と が小さい 必要が ある.後者は 初め0.0098である.この 比が1程度では 波長の 式は 使えない.
演習 3
電子の2経路干渉で,検出位置への
両経路での
計数率 と,最大・最小の 計数率を 求めよ.逆位相でも0に ならない 理由を 述べよ. 到達割合を
保って 経路を 識別すると,計数率は どうなるか.
電子の経路1と経路2は共通の検出位置へ達する.振幅は経路1でA,経路2でA/2であり,相対位相はφである.
解答を見る
考え方
経路を
実部と
虚部を2乗して
従って
経路を
識別すると で位相に よらない.識別しなければ 多数回の 到達で 縞が 現れる.
演習 4
粉末試料の
1000 | 6.00 |
2500 | 4.00 |
4600 | 3.00 |
結晶面との
角を とすると ,散乱角は です.小角近似で と電圧の 関係を 直線で 表せ. 最初の2点から
を決め,3点目を 検算せよ. の相対不確かさは 約何 %か. として よいとします.
試料からスクリーンまでの距離はD=0.200 mである.結晶面との角θと散乱角2θを示す.右の正面図では回折環の半径rを示す.角度と長さは模式的に描いている.
解答を見る
考え方
半径を
, .また なので
SI単位で,
. より .丸めずに .3点目では ,従って で一致する. 相対不確かさは
約2 %である. と が小さい.相対論補正は 約0.3 %以下で,測定の 不確かさより 小さい.
演習 5
速さ
最後は
を最小に する 幅と 最小値を 求めよ. その
幅での 横運動エネルギー を求め,狭め続けても 像が 細くならない 理由を 説明せよ.
平行な中性子ビームを幅aのすき間に通し,距離D=0.50 mのスクリーンで横幅sを測る.広がりは模式的に示している.
解答を見る
考え方
すき間の
より . から .微分の符号が 負から 正に なり,最小値は . なので .狭めるほど回折の 広がりが 増す. が小さく,前方速度 一定の 近似は よい.
ポイント 教える
波長は
運動量で 比較させます. 振幅と
確率の 加え方を 経路の 識別から 説明させます. 散乱角と
ブラッグ角,直線の 切片を 問います. すき間幅と
運動量の 広がりを 確かめます.
07閉じこめられた粒子とエネルギー準位
問い
両端を
考えてみる
古典力学で
しかし
箱の 中の 粒子
質量
境界で
です.波長は
正弦波は,右向きと
と
定義 束縛状態と
ある
定理 1次元の
幅
である.
係数
から
初期状態はn=1で,青い波動関数と緑の確率密度が両壁で0になる.曲線はそれぞれ別の尺度で重ね,破線の水平線は確率密度の平均1/Lを示す.スライダーでnを1から6まで変えると,半波長の数,節,選択した準位が変わる.準位の高さはn²に比例し,細かく波打つ確率密度は空間的に平均すると一様な分布に近づく.
隣り合う
数の 大きさ
この
2次元・3次元の 箱
と
最低の エネルギーは0でない
基底状態の
の
調和 振動子
ばねに
定理 量子の
角
で,等間隔
零点エネルギーの
です.
2原子分子の
準位と 光
束縛された
法則 準位の
粒子が
これは
箱のE₁,E₂,E₃をn²に比例する高さに描く.放出の3→1,3→2,2→1は下向き,吸収の例1→3は上向きの矢印で示す.各矢印に光子のエネルギーhνと上下の準位の差を添える.
色素分子の
共役鎖の長さLを箱の幅Lに置き換える.模式例として電子6個をE₁,E₂,E₃に2個ずつ入れ,上向きと下向きの短い矢印で表す.一番上の詰まった準位E₃から,空いた準位E₄への光の吸収を上向きの橙色の矢印で示す.
原子の 大きさ
水素原子の
問いに 戻る
電子を
ポイント ここまでの
粒子が
出られない 壁では .束縛状態は定常波で,エネルギーは 飛び飛びの 準位に なる. 1次元の
箱: , ,規格化 から .最低の
エネルギーは0でなく,不確定性から の程度と 見積もれる.調和振動子では ,零点エネルギーは .多次元の
箱では エネルギーは 各方向の 和で,対称性が あると 縮退する. 準位の
間の 遷移で の光子を 吸収・放出する.波長から 準位の 間隔と 閉じこめの 大きさが 分かる.
08束縛状態の例題
本体の
計算を
です.
例題
例題 1
電子を
準位
を で求めよ. の状態に ある 電子が 低い 準位へ 移る とき,放出される 光子の 波長を すべて 求めよ.遷移の 選択則(遷移の 可否を 決める 規則)は 考えず,途中の 準位を 経由する 場合も 含める. から への遷移で 波長 の赤い 光が 出るように するには,箱の 幅を いくらに すれば よいか.
幅Lの箱の中ではU=0で,電子の質量はmである.例題の設定L=0.60 nmと,準位E₁,E₂,E₃を描く.3→2,3→1,2→1の放出による遷移を下向きの矢印で示す.
解答を見る
考え方
準位は
である. , となる.箱の 幅に 合わせて 有効数字は2桁と し,途中の 計算では 丸める 前の 値を 使う. から下る 遷移は , と, の後の の3種類である.光子のエネルギーは それぞれ , , だから,波長は
である.
より
である.
確かめ:
例題 2
ある
光を
吸収して,詰まった 一番上の 準位の 電子が,空いている 一番下の 準位へ 移る ときに 吸収する 光の 波長 を, で表せ. , の色素で を求めよ. 鎖を
伸ばして , にすると, はどう 変わるか.
長さLの鎖状分子を1次元の箱に置き換え,偶数N個の電子を下から2個ずつ詰める.準位はn=1からn=N/2+1までを模式的に描き,中間の準位は省略する.n=N/2から空いたn=N/2+1への吸収を上向きの矢印で示す.
解答を見る
考え方
準位の
差は
である.
と
だから,丸める前の 値を 使うと である.黄から橙の 光を 吸うので,残りの 光で 色素は 青っぽく 見える. , である.鎖を伸ばすと 吸収は 長い 波長へ 移る.
確かめ:(1) の
例題 3
水素原子の
と
を最小に する を とする. と を文字で 表し,数値を 求めよ. 古典的には
電子は 陽子に 落ちるはずなのに,そうならないのは なぜか. の各項の への依存から 説明せよ. 電子の
速さ を見積もり,非相対論の 式を 使って よいか 確かめよ.
横軸は半径r,縦軸はエネルギーで,青は運動エネルギーℏ²/(2mr²),緑の破線はポテンシャルエネルギー−ke²/r,赤はその和E(r)である.3本の曲線を共通の尺度で描く.和が最小になる位置を r = a,最小値を E(a) と記す.数値は描かない.
解答を見る
考え方
運動エネルギーは
より
である.
と
を小さく すると,ポテンシャルエネルギーは で下がるが,運動エネルギーは で増える. が十分 小さい 所では の項が 勝つので, は増加に 転じる.電子を 陽子の 近くに 閉じこめる ほど 運動量の 広がりが 大きくなり,エネルギーの 損に なる.したがって,基底状態の 広がりは となり,原子核へ 際限なく 縮むことは ない. で, である. が十分 小さいので,運動エネルギーに を使ってよい.
確かめ:
ポイント ここまでの
電子の
箱では で,遷移の波長は .波長は に比例する. 電子が2個ずつ詰まった
箱では,吸収は 一番上の 詰まった 準位から 一番下の 空いた 準位への 遷移で,鎖が 長いほど 長い 波長の 光を 吸う. 運動エネルギー
とクーロンの ポテンシャルエネルギーの 和を 最小に すると,原子の 大きさ 程度とエネルギー 程度が出る. 見積もりの
あとは,非相対論の 条件(エネルギーが より十分 小さい, が十分 小さい)を 確かめる.
09束縛状態とエネルギー準位の演習
境界条件,確率,光の
演習 1
規格化
から を求めよ. 検出確率を
求め,一様分布と 比較せよ. を使ってよいとします.
0<x<Lの箱の左端からL/4までが検出領域である.壁と検出領域の境界を示す.
解答を見る
考え方
波動関数の
恒等式の
余弦項の 積分は0なので, .従って , である.求める
確率は
一様分布の
演習 2
質量
を波長から 導き,粒子が 壁に した 仕事を 求めよ. から への吸収波長は,幅を 変えると 何倍に なるか.
初め幅Lの箱を,一方の壁を動かして幅3L/2へ広げる.量子数n=2を保ち,変形中に光は出入りしない.
解答を見る
考え方
エネルギーの
より .初め ,広げた後は .従って仕事は である.エネルギー差は
,光子の波長は .広げると が 倍なので は 倍になる.幅の 変化中も を保つ模型の 結果である.
演習 3
2同位体の
分子 | 吸収波長 | |
|---|---|---|
A | ||
B |
準位は
と測定波長の 関係を 導き,両分子で 共通の ばね定数を 使えるか. 零点エネルギーとばね定数の
相対不確かさを 求めよ. を使ってよいとします.
分子A,Bを2原子とばねで表す.xは平衡位置からの相対変位,miは有効質量,kiはばね定数である.入射光の測定波長を示す.
解答を見る
考え方
準位間隔を
隣接準位間では
,従って , .Aから .Bでは
共通の
より,Aは ,Bは .波長の不確かさは 両方0.5 %だから, は約1 %である.これは 測定の 不確かさで,模型の 誤差を 含まない.広がりと 結合長の 比が 小さい 範囲で 二次の ポテンシャルを 使う.
演習 4
質量
準位を
導き,正方形 の低い3準位と 量子数を 求めよ.等エネルギーの 異なる 状態を 縮退と 呼びます. , , が十分 小さいとします. のエネルギー差を 一次まで 求めよ. 基底状態から
この2状態への 吸収波長の 比を 求めよ.
左は縦横ともLの正方形の箱である.右は横L,縦L(1+ε)の箱である.辺の長さとx,y軸を示す.
解答を見る
考え方
各方向の
, より
とおく. , より, . の方が 低い. 基底は
.差は なので, . で2本は重なる.近似には が十分 小さい ことが 必要である.
演習 5
核子を
基底エネルギーを
求めよ.各方向で とする 不確定性の 見積もりと 比較せよ. を2倍にすると エネルギーは どう 変わるか. まで狭めた 場合も 求め,非相対論的近似を 評価せよ.
解答を見る
考え方
幅の
各方向の
波長は ,運動量の大きさは だから .不確定性からは .桁は一致する. なので幅2倍なら .幅を4分の1にすると となる. に対する 比は 初め約0.010,狭めた後は 約0.16である.初めは よいが,狭めた後は 補正が 必要に なる.
ポイント 教える
規格化と
部分 領域の 確率を 積分で 説明させます. 量子数の
保持と 光に よる 遷移を 区別させます. 準位間隔と
零点エネルギー,測定誤差を 問います. 対称性と
縮退を 量子数から 確かめます.
10ボーア模型と水素原子のスペクトル
問い
細い
考えてみる
まず
どれほど
です.ここで
左から同じ運動エネルギーKで入射する電荷+2eのアルファ粒子が,電荷+Zeの金の原子核に反発される.遠い軌道の曲がりは小さく,近い軌道ほど大きく曲がる.正面衝突では最接近距離dで折り返す.往路と復路は同じ直線上に重なるため,復路のみ少し下にずらして示す.原子核の大きさは模式的である.
そこで
水素の スペクトル
水素の
法則 リュードベリの
水素原子が
と
両辺に
と
初期状態は下の準位n′=2で,n=3から6までの下向きの遷移と,可視光の帯に入る4本のスペクトル線を示す.スライダーでn′を1,2,3に変えると,ライマン,バルマー,パッシェン系列に切り替わる.波長軸は系列ごとに範囲を変える.準位図の軸の切れ目は省略を表し,スペクトルの破線は系列の限界を表す.
ボーア模型
1913年,ボーアは
法則 ボーアの
定常状態:原子の
中の 電子は,飛び飛びの エネルギー をもつ特別な 状態に だけいる ことができ,その 状態に いる間は 光を 出さない. 振動数条件:電子が
エネルギー の状態から の状態へ 移る とき, の光子を1個出す( なら吸収する).
どの
の
初期状態はn=3で,円周に3波長がのり,半径は9a₀になる.スライダーは1から5まで0.1刻みで動かせる.整数では波がつながり,整数でない値では端がずれる.左は半径を同じ縮尺で比較し,右は波のつながりを見やすく拡大する.波打つ線は電子の経路ではなく波の位相の模式表示である.整数でない値の半径は比較のための補間であり,許された軌道ではない.
陽子の
2つ目から
定理 水素原子の
これを
と,測定値が
模型が
水素型イオンと 換算質量
電子が1個だけの
です.
陽子を
電子を ぶつけて 準位を 確かめる
準位が
特性X線と モーズリーの 法則
第1題材で
と
線の 幅と 寿命
励起状態の
で,スペクトル線は
誘導放出と レーザー
励起状態の
問いに 戻る
水素原子の
ポイント ここまでの
ラザフォード散乱から,原子の
正電荷と 質量は より小さい 原子核に 集まっている. 量子条件
( )から , , , .振動数条件
からリュードベリの 式が 出て, .水素型イオンは
,原子核の運動は 換算質量 で補正する.特性X線は を とした近似で .寿命
の準位からの 線は 自然幅 をもつ.
11水素原子のスペクトルの例題
前の
例題
例題 1
水素原子の
バルマー系列(
から への遷移)の 線の うち,波長の 長い 方から4本の 波長を 求めよ. バルマー系列の
最短波長(系列の 限界)を 求めよ.可視光の 範囲に 入るのは 何本か. ライマン系列(
へ)の最長波長と,パッシェン系列( へ)の最短波長を 求め,可視光の 線が バルマー系列から しか 出ない ことを 示せ.
水素のn=1から6とn=∞の準位を示す.n=3,4,5,6からn=2への4本の下向き矢印と,n=∞からn=2への破線の矢印を示す.下の波長軸には問題で与えられた可視光400〜700 nmの帯を示す.求める波長とスペクトル線の位置は示さない.準位図の軸の切れ目はエネルギー範囲の省略を表す.
解答を見る
考え方 光子の
解答
では で, .同じように
である.それぞれ赤,青緑,青紫,紫に
で だから,限界の波長は である. では , ですでに より短い. が大きい ほど 波長は 短くなるので,可視光に 入るのは(1)の4本だけである. ライマン系列で
一番 エネルギーの 小さい 遷移は で, , .これが最長なので,ライマン系列は 全部 紫外線である.パッシェン系列で 一番 エネルギーの 大きい 遷移は で, , .これが最短なので,全部 赤外線である. の系列は さらに エネルギーが 小さく 赤外線に なる.よって 可視光の 線は バルマー系列だけから 出る.
確かめ (1)の656 nm と 486 nm は,問いの
例題 2
1896年,ピッカリングは
基底状態の
の電離エネルギーと,軌道半径を 求めよ.ボーア半径を とする. の の遷移の 光子の エネルギーを と で表せ. が偶数 のとき,水素の の線と 同じ 波長に なる ことを 示し, の線の 波長を 求めよ. 実際には
原子核も 動く.換算質量を 使うと, の の線と 水素の の線の 波長は,どちらが どれだけ 長いか.陽子の 質量を ,ヘリウムの原子核の 質量を ( は電子の 質量),水素の 線の 波長を とする.
原子核を固定した水素のn=1,2,3とHe⁺のn=1から6の準位を,同じエネルギー軸で比較する.水素のn=1,2,3はHe⁺のn=2,4,6と同じ高さで,破線で対応づける.密集した準位を読みやすくするため,He⁺のn=1とn=2の間の範囲は共通の軸で省略する.電離エネルギー,軌道半径,求める波長と換算質量の補正値は示さない.
解答を見る
考え方
解答
電離エネルギーは
である.軌道半径は で,水素の半分である. 光子の
エネルギーは
である.
で,バルマー系列の 656 nm と 486 nm の
準位は
に比例するので,同じ形の 遷移の 光子の エネルギーの 比は 換算質量の 比に なる.
波長は
である.ここで
確かめ 原子核が
例題 3
水銀の
山 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
山を
過ぎると 電流が 減る 理由を 説明せよ. この
実験で 水銀原子に 与えられる 励起エネルギーと,この とき 蒸気が 出す光の 波長を 求めよ.最初の 山が でなく に現れる ことは,結果に 影響するか. 励起エネルギーに
届かない 電子が 水銀原子(質量は 電子の 倍)と弾性衝突する とき,1回の 衝突で 失う 運動エネルギーの 割合は 最大で いくらか.水銀原子は 衝突前に 静止しているとする.これが 小さい ことが,この 実験で 大切な 理由を 述べよ.
左は陰極からグリッドまで加速電圧Vをかけ,グリッドより陽極の電位を0.5 V低くした水銀蒸気の管である.電子は右向きに進み,陽極に届いた電子を電流計で測る.右はVを横軸,Iを縦軸とした模式グラフで,問題で与えられた7.0,11.9,16.8,21.7 Vに4つの山を示す.求める山の間隔,励起エネルギー,光の波長は示さない.
解答を見る
考え方 水銀原子は
解答
電子の
運動エネルギーが 水銀原子の 励起エネルギーに 届くと,グリッドの 手前で 原子と 非弾性衝突し,その エネルギーを 原子に 渡して ほぼ止まる.すると の逆向きの 電圧を 越えられず,陽極に 届く 電子が 減る. をさらに 上げると,衝突の 後に もう 一度 加速されて 逆向きの 電圧を 越えられるようになり,電流が 再び増える.励起エネルギーの2倍に 達すると2回衝突し,また 電流が 減る. 山の
間隔は である.1回の非弾性衝突ごとに を失うので,励起エネルギーは である.励起した原子が 元に 戻る ときの 光の 波長は
で,紫外線である.最初の
質量
の電子が,止まっている 質量 の原子に 正面から 弾性衝突すると,第5章の1次元の 弾性衝突の 式から,原子が 得る 速さは である.原子が受け取る 運動エネルギーの 割合は
で,正面衝突でない
確かめ 実際の
ポイント ここまでの
線の
波長は,準位図で 始めと 終わりの 準位を 決め, から求める. を使うと 速い. 可視光の
線は 水素では バルマー系列の4本だけ.ライマン系列は 紫外線,パッシェン系列は 赤外線である. 水素型イオンは
で, なら を2倍にすると 水素の 準位と 重なる.原子核の 運動は,準位に を掛けて 補正する. フランク・ヘルツの
実験では,電流の 山の 間隔が 励起エネルギーを 与える.山の 位置の 一様なずれは 間隔に 効かない.
12原子の準位とスペクトルの演習
準位差と
演習 1
水素原子の
の原子を 電離する 最小エネルギーと,電離できる 光の 最長波長を 求めよ. の原子が の光子で 電離する とき,放出電子の 運動エネルギーを 求めよ.
解答を見る
考え方 準位を0まで
より,最小エネルギーは . だから
エネルギー保存は
(各エネルギーを で表す)より .しきい値で となる.
演習 2
多数の
集団が
基底状態に 戻るまでに,最大何種類の 遷移が 含まれるか.終点3の パッシェン系列の 波長も 求めよ. 始点を
高くした 極限で,この 系列の 最短波長を 求めよ.
水素原子の準位n=1〜5を示す.初めはn=5に励起されている.準位の高さは模式的である.
解答を見る
考え方 途中の
準位の
組は 種類.終点3の始点は4,5で, より
で準位差は に近づく.限界は .有限の始点ではより 長波長に なる.
演習 3
エネルギー
山 | 散乱電子の |
|---|---|
A | |
B | |
C |
各山が
弾性散乱か 励起かを 判定し,励起後の を求めよ. 基底状態へ
直接戻る 光の 波長を 求めよ.入射エネルギーを に下げた ときの 励起の 山も 求めよ.
電子源からエネルギーK0=13.00 eVの電子を,基底状態の水素標的へ入射させる.標的を通った散乱電子を検出器で測定する.
解答を見る
考え方 電子の
はA,B,Cで順に .Aは弾性散乱,残りは を使って
から,Bが
より順に , .入射を下げると の励起は エネルギー不足と なり, の山が に残る.準位差は 入射エネルギーに よらない.
演習 4
金属の
この
模型での を求めよ. 静止電子を
加速して の電子を 無限遠へ 取り出すのに 必要な 最小加速電圧を 求めよ.反跳を 無視する.
電離後の静止電子の基準を0とし,準位n=1の空席とn=2の電子を示す.電子が空席へ移る特性X線の測定波長は0.211 nmである.準位の高さは模式的である.
解答を見る
考え方 X線の
より, .整数値から .束縛エネルギーは
. より .X線はその のエネルギーなので,それだけでは 空席を 作れない.両準位で 同じ 有効電荷を 使う 近似である.
演習 5
静止した
光子エネルギーを
として,保存式を 立てよ. が小さい とき,反跳エネルギーと 光子の ずれを 求めよ. 反跳に
よるずれと 自然幅の 比を 求め,反跳を 線幅に 対して 無視できるか 述べよ.
左はn=3の静止水素原子である.右は光子を放出してn=1となった原子を示す.光子の進行方向と原子の反跳方向を矢印で示す.
解答を見る
考え方 反跳を
反跳
運動量は .非相対論的な運動エネルギーから
補正項で
より .ずれは自然幅と 同程度である. であり,反跳速度と の比も 同程度で,非相対論的な 近似は よい.
演習 6
電荷
運動方
程式から,換算質量 を導け. , を使い,基底状態の 相対距離と から1への準位差を 求めよ.陽子を 固定すると 準位差を 何倍に 見積もるか.
静止した重心の両側に陽子と重い粒子を配置する.陽子の質量M=1836m,電荷+e,粒子の質量mμ=207m,電荷−eと,相対距離rを示す.
解答を見る
考え方 電子の
粒子から
陽子への 単位ベクトルを とすると,加速度は 順に , .相対位置の加速度は なので, である.量子条件から
を代入して .また , より . だから, , .固定核では を に置く ため 倍.固定核近似には が十分 小さい 必要が あり,ここでは0.113で 補正が 効く.
ポイント 教える
電離と
隣の 準位への 励起を 区別させます. 集団の
線の 種類と1原子の 光子数を 区別させます. 衝突電子の
山を,入射エネルギーを 変えた 予測で 確かめます. 反跳の
比較基準と 固定核近似の 質量比を 説明させます.
13半導体とバンドギャップ
問い
電球は
考えてみる
決まった
ところが LED は
準位が 並んで 帯に なる
同じ
原子が
初期状態は中くらいの原子の間隔で,2個と8個の原子の準位を並べている.横軸は原子の間隔,縦軸は電子のエネルギー.間隔を狭めると各準位が2本,8本へ広がり,帯の間に隙間が残る.スライダーで間隔と選択位置を変えられる.
電子は1つの
定義 価電子帯・伝導帯・バンドギャップ
絶対零度で
導体・絶縁体・半導体
電場を
金属(導体)では,一番上の
帯が 途中まで 埋まっているので,電子は すぐ 上の 状態へ 移れて 電流が 流れる. 絶縁体では,価電子帯が
埋まり, が を超える ほど 大きいので(ダイヤモンドは ),伝導帯に上がれる 電子が ほとんどない. 半導体は,
が 前後の絶縁体である.ケイ素 は ,ゲルマニウム は ,ヒ化ガリウム は ,窒化ガリウム は .
電子と 正孔
半導体では,熱の
と
定理 真性半導体の
真性半導体の
と
ケイ素では,室温
不純物半導体
ケイ素は
で,
定義 n型半導体とp型半導体
電子を
ドナーの
pn接合と 整流
p型とn型を
p側を
法則 ダイオードの
理想的な pn 接合に
で
室温では
初期状態はV = 0.040 Vの順方向.左がp型,右がn型で,伝導帯と価電子帯の電子のエネルギーはp側で高い.電場はn側からp側へ向く.電圧を変えると段差の高さ,n側からp側へ越える電子の矢印の数,電流電圧曲線上の点が変わる.
LED:電気から 光へ
順方向に
ケイ素は,電子が
フォトダイオードと 太陽電池:光から 電気へ
LED の
対が
です.これが
太陽電池は,これに
に
初期状態は負荷R = 20.0 Ω,光の強さ1.00倍.青が太陽電池の特性曲線,橙が負荷の直線I = V/Rで,交点が動作点.緑の長方形の面積は電力IV.抵抗を変えると直線の傾きと動作点が変わり,光を強くすると光電流が増えて曲線が上がる.
光子の
問いに 戻る
固体の
ポイント ここまでの
原子が
並ぶと 準位が 帯に なる.価電子帯と 伝導帯の 間の 隙間が バンドギャップ で, が 前後のものが 半導体. 真性半導体の
電子と 正孔は 対で できて .導電率は温度とともに 急に 増える( が より十分 大きい ときの 近似). ドナーを
混ぜたn型は 電子が,アクセプターを 混ぜたp型は 正孔が 電流を 運ぶ.符号は ホール効果で 分かる. pn 接合の
電流は で,順方向にだけ大きく 流れる. LED は
の光子を 出し,太陽電池・フォトダイオードは の光子1個から 電荷 を回路に 流す.
14半導体の例題
前の
例題
例題 1
赤い LED の
出る
光の 波長を 求めよ. 毎秒
出る 光子の 数と,光の 仕事率を 求めよ.LED に 入る 電力の うち光に なる 割合は いくらか. 実際には
光子の エネルギーは から ほどの幅に 広がっている. として,波長の 幅を 見積もれ. バンドギャップ
の青い LED の 光の 波長を 求め,赤い LED より 高い 電圧が 要る 理由を 説明せよ.
電池2.00 Vと順方向のLEDを直列につなぎ,電流I = 20.0 mAを流す.伝導帯の電子が価電子帯の正孔へ落ち,光子hνを出す.帯の間隔はE_g = 1.90 eVで,η = 0.300.
解答を見る
考え方 波長は
解答
で,赤い光である.毎秒回路を
通る 電子の 数は なので,毎秒出る 光子の 数は
である.光子1個の
である.これは
なので,エネルギーの幅は である. より,幅が小さければ なので
である.波長の
で青い 光である.電子1個が 伝導帯から 価電子帯へ 落ちて 光子1個を 出すには,電子が エネルギー を持ちこまなければならない.電源が 電子1個に する 仕事は なので, が 程度にならないと 光らない.赤は 約 ,青は約 以上が要る.
確かめ (2) で
例題 2
ある
で
短絡した
ときの 電流と,開放電圧 を求めよ. 抵抗
をつないだときの 電流と 電力を 求めよ. 取り出せる
電力が 最大に なる 動作点の 電圧・電流・ 電力と,その ときの 抵抗を 求めよ.光から 電気への 変換効率は いくらか.
横軸は端子電圧V,縦軸は外へ流れ出す電流I.太陽電池の特性曲線と,問題で与えられた抵抗R = 10.0 Ωの負荷の直線I = V/Rを示す.曲線はVが小さいとほぼ水平で,電流が0になる手前で急に下がる.
解答を見る
考え方 動作点は,太陽電池の
解答
短絡では
なので である.開放では なので となり,
である.
指数の
項を 無視できると すると , である.このとき で, は に比べて 十分 小さいので,近似は 正しい.電力は である. とおき, を に比べて 無視すると . より
である.対数を
である.この
である.抵抗は
確かめ
例題 3
ケイ素の
温度を
から に上げると,真性の ケイ素の 抵抗は 何倍に なるか.銅の 抵抗は 同じ温度変化で 約4 % 増える.両者を 比べよ. ケイ素に
数密度 のドナーを 入れ,すべて 電子を 放しているとする. で電子の 数密度は いくらか. 温度を
上げていくと, が と等しくなり,不純物で 決めた 性質が 失われる.そうなる 温度を 見積もれ. を使ってよい.
解答を見る
考え方 比例定数の
解答
である.抵抗は導電率に 反比例するので
で,約半分に
は の 倍なので,熱でできる 電子は 無視でき, である.(1) の温度変化でも は2倍になるだけなので,電子の 数は ほとんど 変わらない. 求める
温度を とすると なので
である.
確かめ
ポイント ここまでの
光子の
エネルギーと 波長は , .LED の色は で決まり,光の 仕事率は .太陽電池の
動作点は 特性曲線と の交点で,電力 が最大に なる 抵抗が ある.開放電圧は で より小さい. 真性半導体の
量は2つの 温度の 比を とると 比例定数が 消え,指数に が現れる. ドナーの
数密度が より十分 大きい間は で,温度によらない.
15半導体の光応答と電気伝導の演習
光と
演習 1
バンドギャップ
検出の
最長波長と, と の検出可否を 求めよ. ,入射電力 の光に よる 電流を 求めよ.
解答を見る
考え方 光子の
より .前者だけ検出できる.光子数毎秒は
.収集率を掛けて
電子と
演習 2
交流電源
複素振幅で
電源を 表し,導通区間と 電流を 求めよ. 1周期の
通過電荷と 平均電流を 求めよ.
交流電源V(t)=V0 sin ωtに,正電圧で導通するダイオードと抵抗Rを直列につなぐ.矢印は電流の正方向を示す.導通中のダイオードの電圧降下はVD=V0/2である.
解答を見る
考え方 抵抗の
複素振幅は
で, . とすれば,導通は ,すなわち .区間内では
他では0.
を用い,
周期
演習 3
照度の
です.
と で, を求めよ. を増して 電流が より小さくなる 境目を 求め,作図で 説明せよ.
電圧が加算される向きの太陽電池1,2と抵抗Rを直列接続する.右は問題で与えられた各電池の電流Iと電圧Vaの特性である.負荷線や動作点は含まない.
解答を見る
考え方 電流は
なので電池2は 傾いた枝で, . では とすると , で,電池1の平らな枝に 合う.
両方が
境目は
, なので , .同じ電流で電圧を 足した 特性と の交点を 取る. で となり,開放電圧の 和へ 近づく.
演習 4
同じ真性半導体から
温度 | 長さ | 長さ |
|---|---|---|
接触抵抗を
除き を求めよ. 各抵抗の
誤差は 最大 とし,温度誤差は 無視する. の上下限を 求め,吸収端 と整合するか 判定せよ.
同じ半導体の長さℓと2ℓの試料を示す.断面積Sは等しい.橙色の接触部分の抵抗は両端を合わせてRcであり,同温度では2試料に共通である.
解答を見る
考え方 抵抗差で
抵抗差は
.温度の添字は 表の 順に1,2と し, , .対数から
差の
誤差は .比の下限は ,上限は .(1)へ代入して .光から で範囲内である.前因子一定の 近似には が対数比より 十分 小さい 必要が ある.
演習 5
幅
磁場
力の
つり合いから を導け. 誤差を
除き,型を 判別し を求めよ.
電流Iは板の+x方向へ流れ,幅wはy方向,厚さdはz方向である.上下の電圧端子と電圧計を示す.右下の⊙と⊗は,それぞれ+zと−z方向の磁場を表す.
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考え方 担体の
担体の
速度成分を とすると, . のy成分は なので, .したがって ,
真値は
差の 半分 ,誤差は平均の . で なので ,n型である. .幅は消え,真値だけが 反転する.
ポイント 教える
電子・正孔対の
二重計数を 問います. 特性の
枝を 解の 電圧で 検証させます. 測定誤差と
模型誤差を 区別させます.
16第29章の章末問題
光の
演習 1
水素原子の
2種類の
光子の エネルギーを 求め,それぞれの 試料が 応答するか 判定せよ. 金属から
放出される 電子の 最大運動エネルギーと 阻止電圧の 大きさを 求めよ.半導体が 応答しない 光の 強さを 増すと,判定は 変わるか.
水素のn=4から2,n=3から2への2遷移を示す.別々に照射する金属の仕事関数W=1.70 eVと,半導体のバンドギャップEg=2.30 eVを記す.準位の高さは模式的である.
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考え方
同じ
準位差は
両方とも
, より,順に , である.強さを増しても1個の 光子の エネルギーは 増さず,指定した1光子過程での 半導体の 判定は 変わらない.しきい 値へ 近づくと 金属の は0となり,エネルギー収支に合う.
演習 2
バンドギャップ
加速後の
電子の 運動エネルギーと ド・ ブロイ波長を 求めよ. 波長を(1)の
半分に するには,加速電圧を いくらに すれば よいか.
LEDの光を光電陰極へ当て,放出電子のうち最大の運動エネルギーをもつものを選別する.陰極より電位Vだけ高い加速電極を通して電子線を作る.
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考え方
光電子が
放出時は
.加速後は なので, と から
波長を
半分に すると 運動量は2倍,運動エネルギーは4倍と なる.従って , より である.加速電圧だけを4倍にはできない.大きい方でも と小さく,非相対論的な 運動エネルギーを 使える.
演習 3
面間隔
1次反射の
波長を 含むための の下限を それぞれ求めよ. 電圧が(1)の
下限の4倍なら,電子線の1次反射角と,X線で 可能な1次反射角の 範囲を 求めよ.下限ちょうどの 反射角は 形式的な 極限と して 扱ってよい.
電子線源と連続X線源を別々に示す.共通の結晶の面間隔はd=0.200 nmで,入射線と反射線の結晶面に対する角をθとする.反射角は模式的に示している.
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考え方
1次反射には
が必要である.電子の より
X線は
同じ
電子では
なので ,従って , .X線では なので . の成分が 反射でき, ,すなわち である.電子の最大電圧でも と小さく,ここでの 電子波長の 近似は よい.
演習 4
波長
光電管 | 仕事関数 | 飽和電流と |
|---|---|---|
1 | ||
2 |
中
心値から 各色の 入射電力 を求めよ. 同じ光を,
のフォトダイオードへ 当てます. の入射光子の 割合 が収集され,1個に つき電荷 が外部回路を 通ります.電流の 中心値と 誤差の 範囲を 予測せよ.さらに の上下限を 求めよ.波長と の誤差は 無視します.
同じλa=500 nm,λb=800 nmの光を,順に光電管1,光電管2,フォトダイオードへ損失なしで当てる.各測定の電流計を示す.
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考え方
応答する
光子エネルギーは
, .光電管1は両色,光電管2はaだけを 検出する.毎秒の 入射光子数を と定義すると, , より
電力が
ダイオードもaだけに
応答するので .bに対応する 電流差の 下限は ,上限は である.従って .これらは指定した 収量一定の 模型での 範囲であり,電子・正孔対1組に を掛けると 電荷の 収支を 二重に 数える.
演習 5
原子番号
電子の
波長と 運動エネルギーを 求め,初めの を同定せよ. 同じ光を
基底状態の この イオンへ 当てると 電離するか.また,(1)の 電離での 入射光子と 放出電子の 波長の 比を 求めよ.
エネルギーQ=19.63 eVの光子で水素型イオンを電離し,電子を加速せず結晶へ送る.結晶の面間隔d=0.500 nm,1次反射角θ=30.0°を示す.
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考え方
回折で
. より
保存式は
基底状態の
電離には が必要であり,この 光では 足りない.光子の 波長は だから, .同じ過程で生じても 光子と 電子の 波長は 一致しない.電子では と小さく,非相対論的な 波長の 式を 使える.
演習 6
幅一定の1次元の
同じ
各経路の
光子エネルギーを 求め, を で表せ. と,全波長を合わせた 放射電力を 求めよ.
箱の準位n=1〜4と,4から1の直接遷移,4から3,3から2,2から1の3段階遷移を示す.光電管1,2には仕事関数と観測された飽和電流を記す.準位の高さは模式的である.
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考え方
準位差の
直接遷移は
.3段階では順に , , である.光電管1は直接経路で1個,3段階経路で2個を 検出し,光電管2は 直接経路の1個だけを 検出する.従って
足して
より , .放射電力は
3段階でも
演習 7
静止自由電子へ
その
散乱角と,共通の 波長を 求めよ. 電子の
運動量の 大きさと 運動エネルギーを 求め,エネルギー保存でも 検算せよ. を使うと 運動エネルギーを 何 %大きく 見積もるか.
静止自由電子へ波長λcの光子を入射させる.散乱光子の角はφで,波長はλ′である.選ぶ条件は反跳電子のド・ブロイ波長がλ′に等しいことである.散乱と反跳の向きは模式的に描いている.
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考え方
等しい
入射光子の
運動量を ,散乱光子を とする. と, より
一方,
.相対論的な関係から
光子の
演習 8
ある
順序 | 光子エネルギー |
|---|---|
1 | |
2 | |
3 |
候補は,電子を
どちらの
模型かを 判定し,最終準位の 量子数 , の中心値と を求めよ. が誤差の 範囲でも 一意である ことを 示し,全3測定と 両立する の範囲を 求めよ. の半導体は,どの 光子に 応答するか.
未知の4つの隣接準位を3回続けて下がる.矢印の順序はQ1,Q2,Q3であり,測定された光子エネルギーを記す.準位の高さは模式的である.
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考え方
発光の
水素型では
が下がる ほど 隣接準位差が 大きくなるが,観測値は 小さくなる.箱の 模型では
隣り合う差は
なら .しかし測定の 最小の 比でも なので, は除かれる. のとき各測定が 与える の範囲は
共通部分は
演習 9
同じ
LEDの
LEDへ正の
電流を 流せる 最小の と, での電流を 求めよ. のLEDの放射電力,太陽電池全体の 出力電力,抵抗とLEDで 熱に なる 電力を 求め,エネルギー収支を 確かめよ.入射光からLED光への 効率も 求めよ. 同じ
照射条件で 枚数を 増やすとき,入射光の 全電力に 対するLEDの 放射電力の 比を 最大に する 整数 を求めよ.まず を連続変数と して 調べ,最後に 整数を 比較せよ.
同一太陽電池N枚を電圧が加算される向きに直列接続し,抵抗Rと順方向のLEDにつなぐ.太陽電池1枚の出力特性と,問題で与えられた各定数を示す.
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考え方
開放電圧で
正の
電流には が必要なので, ,最小は3枚.導通時のキルヒホッフの 式は
電子数毎秒は
だから .抵抗での発熱は ,LEDの入力は ,そのうち熱は .太陽電池全体の端子出力は
入射光の
効率は
分子は
従って
17第29章の発展問題
換算質量,反跳,不確定性を,保存則と
演習 1
同じ
2から1への
と核質量の 関係を 導き, の中心値と 上下限を 求めよ. 3から2への
線でも, は同じに なるか.波長差 の比を,2から1の 線を 基準にして 求めよ. 2から1への
準位差の 差を 数値で 求めよ.励起状態の 寿命を ,自然幅を と見積もると,この 幅だけで2本の 線は 重なるか. での の上限を 求めよ.上限近くで 質量推定の 相対誤差が 増す理由を,式で 説明せよ.
原子HとXの準位n=1,2,3,および2から1,3から2の対応する遷移を示す.2から1の発光を波長測定に使い,測定されたδ=1−λX/λHの値を記す.準位の高さは模式的である.
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考え方
換算質量は
準位差に
が比例するので, . , とすると
中
遷移の
量子数に よらず 波長比は 同じなので, も同じである.絶対差は なので
2から1では
Hの
光子エネルギーを とすると, .従って
自然幅は
より .質量の式を 微分すると
上限までの
演習 2
質量
とします.定数と
を導け.同じ核電荷に 電子を 束縛した 固定核模型の 基底半径 に最も 近い 半径を もつ,この 重い 粒子の 整数 を求めよ. 中心は
半径 の球です.点電荷かつ非相対論的な 模型を 用いる 基準を, かつ と定めます.両方を 満たす最小の を求めよ.その 準位へ,すぐ 上の 準位から 遷移する 光子の エネルギーを 求めよ. 核質量を2倍に
して 核電荷を 保つと,(2)の 遷移エネルギーは 何倍に なるか.固定核近似の 誤差を 小さく する 無次元量も 述べよ.
半径RNの中心球と外側の粒子を示す.中心の質量はM=6×1836m,電荷は+3e,粒子の質量はmμ=207m,電荷は−eである.中心間の距離rと,比較用の長さa0/3を示す.
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考え方
核を
を力の 式へ 代入すると
運動エネルギーは
より, .大きさの条件は で .速度の条件は で .両方を満たす最小は3である.4から3の 光子は
準位差は
に比例するので
核を
演習 3
準位
この
衝突が 可能と なる の下限 を求め,しきい値での 衝突後の 両速度を 求めよ. しきい値で
励起されたBが2から1へ 光子を 出します.衝突前のAの 進行方 向,その 逆方 向へ 出る 光子の エネルギーを とする.エネルギーと 運動量の 保存から, と の一次まで 求めよ. とします.これらの積と 二次の 項は 省いてよい. 振動数差を2つの
振動数の 算術平均で 割った 比を 数値で 求めよ.さらに 標的質量を , としたときの しきい値を 求め, の極限を 説明せよ.
衝突前は質量MのAが速さuで,質量3Mの静止したBへ向かう.衝突後のBからの2→1の発光を,前方と後方の別々の配置で示す.
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考え方
運動量を
衝突前の
全運動量は .衝突後の運動エネルギーが 最小なのは 両原子が 同じ 速度 をもつときで,その値は である.従って励起に 使える 最大値は .これが に等しくなる 条件は
光子の
向きを とし,エネルギーを と書く.発光前のBの 運動量は ,発光後は .内部エネルギーの減少を 含む保存式は
補正項の
前方では
より,保持した次数では
百分率では
演習 4
入射光子が
1回目の
散乱直後の 光子波長 を求めよ.さらに,1回目の 入射波長 を で表せ.運動中の 電子へ,静止電子の コンプトン公式を そのまま 使わずに 導け. として,電子1の 初めの 運動エネルギー,運動量の 大きさ,ド・ブロイ波長を 求めよ. を保って を変えます.電子1の 初めの 運動エネルギー が を満たす角度の 範囲を 求めよ. でド・ブロイ波長が どうなるかも 説明せよ.
入射波長λiの光子は電子1で角θへ曲がり,電子1は散乱後に静止する.波長λ0となった光子は,散乱前に静止していた電子2で逆向きへ散乱される.最終波長はλf=5λcである.
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考え方
2回目から
2回目は
静止電子に よる 角 の散乱なので, ,従って .1回目の前後の 光子エネルギーを とする.電子が 停止する ため,初めの 電子の 運動エネルギーは ,運動量は .よって
両辺を
より, , ,従って .2つの光子の 向きが 直交するので
電子の
一般には
指定した
演習 5
核電荷
と
のとき, が最小と なる と最小値を 求めよ. と では,有限の が存在するか. を調べて 答えよ. が十分 小さい 極限で(1)を 展開し,非相対論的な 見積もりと 比べよ.運動エネルギーを とする 条件を,最小点での 無次元量で 示せ. 点の
中心を 半径 の中心球へ 置き換える 場合,(1)の クーロン模型を 使う ために が小さい ことを 要求します. に近づくと,この 条件が どう 破れるか.この 模型の 発散を,現実の 原子が そのまま 崩壊する 証明と 呼べるか.
左は核電荷+Zeの点の中心と,大きさrの電子の局在領域である.右は比較用の半径RNの中心球を示す.局在領域と中心球の大きさは別縮尺である.
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考え方
局在を
とすると
停留点は
では導関数が 全ての 有限の で負で,有限の 最小点は ない.ただし
なので,
より
非相対論的に
比は
有限の
演習 6
質量
静止原子が1光子を
運動量と
エネルギーの 保存から を導け.正負の 光から 受ける 平均力 を求め,小速度で と書いた ときの と,減速するための の符号を 求めよ. 1回の
吸収と 放出を1周期とします.周期ごとの 運動量変化の2乗平均を 求め, での平均加熱率を 求めよ.方向の 無作為性に よる 加熱を 捨てては ならない. 1方向の
温度を で定義します.平均力に よる 冷却と(2)の 加熱が つり合う 温度を 求め, の範囲で 最小と なる を求めよ. , , , , とします.最小温度と,その温度での および を評価し,線形化と 連続的な 冷却の 模型を 確かめよ.
質量M,速度vの二準位原子を,同じ角振動数ωのレーザーで左右から照射する.吸収後の光子は+xまたは−xへ等確率で1個だけ放出される.二準位間隔Δと励起状態の寿命τを示す.
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考え方
平均
静止原子が
エネルギー の光子を 吸収すると,運動量は となるので .補正項では と置き, .従って である.放出の平均 運動量は0なので
減速には
吸収方向を
,放出方向を独立な とすると,運動量変化は .固定された についても , なので
運動エネルギーの
冷却率は
.これと をつり合わせると
, より, .また , なので
1回の
18第29章のまとめ
この
定義と 法則
法則 光子
振動数
,波長 の光は,1個あたり エネルギー ,運動量 (向きは光の 進む 向き)の 光子の 流れと して 物質と やりとりする. をプランク定数と いう.光の 強さは 光子の 数を 決め,振動数は1個の エネルギーを 決める. 質量
の粒子では,速さに よらず で,運動エネルギーは . が より十分小さければ に戻る.光子は 質量0の 粒子で ,いつも速さ で進む. 光子1個が
どこに 届くかは 確率でしか 決まらず,その 確率の 分布が 波の 強さで 与えられる.
法則 光電効果
金属から
を
法則 X線と
電圧
で加速した 電子が 出す連続X線の 最短波長は で,標的の種類にも 電流にも よらない.その上に,標的の 元素で 決まる 鋭い 特性X線がのる. 静止した
自由電子に 散乱された 光子の 波長の ずれは
で,入射波長にも
法則 物質波と
運動量
の粒子には 波長 の物質波が ともなう(ド・ブロイ波長).電子線は 結晶で 回折し,ブラッグ条件 を満たす 向きに 強め合う. 粒子が
ある 場所に 届く 過程ごとに 複素数の 確率振幅 が決まり,そこで 見つかる 確率は に比例する.場所ごとの 確率振幅を 場所の 関数と みた ものを 波動関数と いう. 区別できない
経路を 通って 同じ 結果に 至る ときは 振幅を 足してから2乗し( ),経路を区別できる ときは 経路ごとに2乗してから 確率を 足す( ).位置と
運動量の 不確かさは 程度より小さく できない.係数は 不確かさの 定め方に よるので,桁の 見積もりにだけ使う.
定義 束縛状態と
ある
法則 原子の
ボーアの
仮定:原子の 中の 電子は 飛び飛びの エネルギー をもつ定常状態に だけいられ,その間は 光を 出さない.準位 から低い 準位 へ移る とき の光子を1個放出し,この 振動数の 光子を1個吸収すると 逆に 移る(振動数条件). 量子条件:円軌道の
円周が ド・ブロイ波長の 整数倍 ,すなわち角 運動量が の軌道だけが 定常波と して 残る. 水素の
線の 波長は リュードベリの 式 , に従う. がライマン系列(紫外線),バルマー系列(可視光を 含む),パッシェン系列(赤外線)である. 寿命
の準位からの 線は 自然幅 をもつ.準位差と 同じ エネルギーの 光子が 通りかかると,同じ 向き・ 同じ 位相の 光子を 出して 落ちる ことが あり(誘導放出),反転分布で これを 重ねた ものが レーザーである.
定義 バンドと
原子が
個並ぶと1つの準位が 本に分かれて帯(バンド)に なり,帯の 間には 電子が とれる エネルギーの ない 隙間が 残る.電子は1つの 状態に2個(スピンの 向きが 逆)までしか 入れない(パウリの 原理). 絶対零度で
電子が 埋めている 一番上の 帯が 価電子帯,その すぐ 上の 空いた帯が 伝導帯で,その 差が バンドギャップ である.金属は一番上の 帯が 途中まで 埋まっていて,絶縁体は が を超え,半導体は が 前後の絶縁体である. 価電子帯に
残った 穴は 電荷 の粒子のように 動き,正孔と いう.電子を 放す不純物(ドナー)を 混ぜて 主に 電子が 電流を 運ぶものがn型,正孔を 作る 不純物(アクセプター)を 混ぜて 主に 正孔が 運ぶものがp型で,符号は ホール効果で 分かる. p型とn型の
境目には 動けない イオンだけが 残る 空 乏層が でき,n側の 電位がp側より 高い 段差が つく.p側を 高い 電位に する 向きが 順方向である.
手順
ポイント 光子と
光子1個の
エネルギーは を使って 電子ボルトで 出す.光子の 数の 流れは,電力や エネルギーの 流れを 光子1個の エネルギーで 割って 求める.光子1個に ついて 成り 立つ式と,数を 数える 式を 分けて 考える. 衝突・吸収・放出では,エネルギーと
運動量を ともに 保存させる.電子の 運動エネルギーを と比べ,十分小さければ ,そうでなければ を使う. 物質波は,運動エネルギー,運動量,波長の
順に 変換する.ブラッグ条件の は格子面とのなす角で,粒子の 曲がる 角は である.閉じこめの
問題では,境界で となる 定常波から 波長と 運動量を 決め,準位を 出す.桁だけなら,運動量を 程度として 運動エネルギーと ポテンシャルエネルギーの 和を 最小に する. スペクトル線は,準位図で
始めと 終わりの 準位を 決めて から求める. 半導体の
温度変化は2つの 温度の 比を とって 比例定数を 消す.光電流は 電子・正孔の 対1組に つき電荷 で数え, としない.最後に
近似の 条件(非相対論,自由電子,壁の 高さ, が より十分 大きい こと)を 確かめる.
主な 公式
,光の
圧力:光子の 数の 流れに1個の 運動量の 変化を 掛けて,吸収なら ,反射なら電子の
質量: (比電荷 )加速した
電子の ド・ブロイ波長: ( のとき).相対論では 2つの
経路の 干渉: 1次元の
箱: , , .電子では3次元の
箱: 調和
振動子: ,零点エネルギーラザフォード散乱の
最接近距離: ,ボーア模型:
, , , , ,基底状態の水素型イオン:
, .原子核の運動は 換算質量 を使い,準位に を掛ける モーズリーの
法則: ,真性半導体:
, .ドナーが多ければ ダイオード:
,室温でLED:
,光の仕事率 .吸収の端の 波長 ,光電流太陽電池:
,開放電圧 は より小さい
各題材の 問いへの 答え
光子と
光電効果:赤い光の 光子は 約 で,亜鉛の仕事関数約 に届かない.電子は 光子を1個ずつしか 吸収しないので,光を 強くして 光子の 数を 増やしても 電子は 出ない.紫外線の 光子は を超えるので,弱い光でも 来た 光子の1個1個が 電子を1個ずつ外へ 出す.電子が 出るか どうかを 決めるのは 光の 強さではなく,光子1個の エネルギー である.物質波と
確率の 振幅:電子は 届く ときには いつも1個の 点だが,届く 場所の 確率は,通りうる 経路ごとの 振幅を 足して2乗した で決まり,振幅の 波長は で決まる.縞は1個の 電子の2つの 経路の 振幅の 干渉が 決める 確率の 分布が,たくさんの 点の 積み重ねで 見えた ものである.どちらを 通ったか 調べると 確率を 足す規則に 変わり,縞は 消える. 閉じこめられた
粒子と エネルギー準位:長さ に閉じこめた 電子の 波長は 弦と 同じく に限られ,エネルギーは の飛び飛びの 値に なり,最低の エネルギーも0でない.準位を 移る ときには 準位の 差に 等しい エネルギーの 光子だけを 吸収・放出する.カロテンが 青い 光を 吸うのは,細長い 分子に 閉じこめられた 電子の 準位の 間隔が 青い 光の 光子の エネルギーに 当たるからである. ボーア模型と
水素原子の スペクトル:水素原子の 電子は,ド・ブロイ波が 軌道に 沿って 定常波に なる 状態に しかいられず,エネルギーは と飛び飛びである.出る 光子の エネルギーは2つの 準位の 差なので 波長も 決まった 値だけに なり,目に 見えるのは へ落ちる バルマー系列の4本である.どの 水素原子も 同じ で決まる 同じ 準位を もつので,遠い 星の 水素も 同じ線を 出す. 半導体と
バンドギャップ:LED に 順方向の 電流を 流すと,接合の 付近で 伝導帯の 電子が 価電子帯の 正孔へ 落ち,その たびに の光子が1個出る.色は 物質の で決まり,電子1個が を落ちるには およそ の電圧が 要るので, の大きい 青い LED ほど 高い 電圧が 要る.物体全体を 高温に して 光らせる 電球と 違い,電子1個の エネルギーを 直接光子1個に 渡すので,熱に なる 分が 少ない.
この 章で 使った 数学
複素数の
次の