第25章 波と音
01波動方程式と音の速さ
問い
遠くで
ここから
ポイント 第25章で
記号 | 意味 |
|---|---|
媒質の | |
振幅 | |
波長,波数 | |
周期,振動数,角 | |
波の | |
弦の | |
媒質の | |
比熱比 | |
音(波)の |
この
考えてみる
素直に
伝わっているのは「押し縮められた
波は 形が 伝わる
定義 波,横波と
媒質の
ある 所に 生じた 変形(変位)が,媒質を 次々に 伝わっていく 現象を波と いう.媒質の 各部分は もとの 位置の まわりを 行き来するだけで,運ばれていくのは 変形の 形と エネルギーである. 媒質の
変位が 波の 進む 向きに 垂直な 波を横波(弦の 波),平行な 波を縦波(音)と いう.縦波では 媒質の 詰まった 所(密部)と まばらな 所(疎部)が 交互に 並んで 進む.
ばねの 列から 波動方程式へ
質量
です.第7章では
初期状態は13個のおもりが左右に変位し,詰まった部分が右へ進む長波長の模式図.下の曲線は同じ変位yを縦軸に描いたもの.時刻を動かすと左端の振動と圧縮の伝わり方が分かる.個数を増やすと間隔aが小さくなり,点が曲線y(x,t)に近づく.
つり合いの
に
法則 1次元の
左辺は
弦を 伝わる 横波
張力
と
青い弦の部分はxからx+dxまで.張力Sは両端から外向きの接線方向に働く.この形では左端のy方向の成分は下向き,右端では上向きで,右端の傾きが大きいため合力は上向きになる.
音の 波動方程式と 音速
断面積が
上は平衡の厚さdxの空気層,下は両面がξ(x),ξ(x+dx)だけ右へずれた同じ層.破線は平衡位置を示す.図の例では左面の変位が大きく,層が薄くなる.圧力p+δpは左面を右へ,右面を左へ押す.
音の
です.層の
を
空
ニュートンは
進む波の 形
波動方
初期状態ではパルスが時刻0の破線から右へずれ,橙の印は同じ位置xに留まる.時刻tを動かすと,F(x−vt)の形が保たれたまま右へ進み,橙の印は上下だけに動く.再生は右端まで進むと止まる.
公式 正弦波
3次元の 波(発展)
四方に
を
波が 運ぶ エネルギーと 音の 強さ
媒質は
公式 音の
単位時間に
で,
人の
定義 音の
強さが10倍に
吸収も
ここまでの
問いに 戻る
雷鳴と
空気の
ポイント ここまでの
波では
媒質は 行き来するだけで,運ばれるのは 形と エネルギーである. ばねの
列で 間隔を 小さく した 極限から 波動方程式 が出る.弦では .音は
断熱的な 圧縮が 伝わる 縦波で, , .変位の節が 圧力の 腹. は右へ 進む波.正弦波 , .音の
強さ ,レベル .どれも
小振幅(傾きや が1よりずっと 小さい)の 近似である.
02偏微分と波のグラフの読み方
本体の
定理 数学の
なので,
が
最後の
練習1
練習2
答え 練習1:
2つの グラフ
波を
ポイント 数学の
- 図:時刻を止めて,各場所の 変位を 描いた もの(波の 写真).山から 次の 山までが 波長 . - 図:場所を止めて,その 点の 変位の 時間変化を 描いた もの(1点の 記録).山から 次の 山までが 周期 . では, だけ離れた2点の位相は だけずれ,進む向きの 先に ある 点ほど 遅れる. 媒質の
速度は ,加速度は (正弦波では,加速度はいつもつり合いの 位置を 向く). 縦波は,右向きの
変位を 上向きに 描き直して - 図にする.密度の ずれは なので, が とともに減る(右下がりの)所が 密,増える 所が 疎で,最も 密なのは 右下がりに0を 横切る 点である.
左は時刻0のyとxの関係で,山と次の山の間が波長λ.破線は少し後に右へ移った波形で,矢印は選んだ媒質の点の速度を示す.右はx=0のyとtの関係で,山と次の山の間が周期T.時刻0の左の傾きは負,右の傾きは正になる.
ばねの 列は どこまで 連続か
本体の
定理 数学の
テイラー展開を4次まで
と
練習3 波長が
答え
例題
例題 1
波長,周期,角
振動数,波数を 求め,波の 式を の形で 書け. 時刻0に
, , にある 媒質の 速度の 向きと 大きさ,加速度の 向きを 答えよ. の点の 変位を 時刻の 関数で 表し, - 図の形を 述べよ.
時刻0に原点で変位が0の波形を,0から2.0 mまで描く.最初の谷はx=0.50 mで変位−0.030 m,振幅は0.030 m.波はxの正の向きに速さ2.0 m s⁻¹で進む.
解答を見る
考え方 原点から
, , , .時刻0で となり, で谷に なるから で
である.
.時刻0で, では で上向きに , では で速度0, では で下向きに である.加速度 は, と では変位0なので0,谷の では上向きである. ( ). - 図は で山( )から始まる 周期 の余弦の 形である.
確かめ:時刻0の
例題 2
空気の
で最も 密な 位置と 最も 疎な 位置を 求めよ.変位の 大きさが 最大の 位置は どちらでも ない ことを 確かめよ. 最も
密な 位置の 空気の 速度の 向きを 答えよ.圧力の ずれは どこで 最大か. 時刻
に, で最も 密な 位置は どこか.
上は時刻0のξ=−A sin kxを1波長分描いた変位グラフ.右向きの変位を縦軸の正の向きに描く.下の灰色の印は平衡の位置,青い印は変位した後の同じ空気層を表し,細い破線で対応を示す.
解答を見る
考え方 密度の
の時刻0の 形である. は時刻0で なので,最も密なのは ,最も疎なのは である. のすぐ 左では (右へずれる),すぐ右では (左へずれる)ので,層が原点へ 寄り 集まっていて 確かに 密である.変位の 大きさが 最大の ( , )では で,密度は平衡と 同じである. は時刻0の で なので,密な所の 空気は 波の 進む 向き(右)に 最も 速く 動いている.疎な 所では 左向きに 最も 速い. なので,圧力のずれは 密な 所で 最大である. 波形は
だけ右へ進むので, である.
確かめ:密な
例題 3
なめらかな
1本の
ばねの ばね定数と おもりの 間隔を で表し,連続な 媒質と みなす近似で 縦波の 速さ を求めよ. は によるか. , , のとき,一方の 端の すぐ 近くで 作った 縦の パルスが 反対の 端に 着くまでの 時間を 求めよ.パルスの 幅は おもりの 間隔より 十分 広く, より十分短いと する. ばねの
巻き数を とする.波長 の正弦波に ついて,連続な 媒質と みなす近似の 誤差の 目安 を求めよ.
上は長さLに伸ばして両端を固定した全質量Mのつるまきばね.全体のばね定数はK₀.下は質量M/NのおもりN個を同じばねN本でつないだ模式図で,中間の部分を省略している.隣り合うおもりの平衡の間隔をaとする.
解答を見る
考え方
本の直列で だから ,間隔は ,おもりの質量は である.
で,
.時間は である. , で, ,約5 % である.
確かめ:単位は
ポイント ここまでの
偏微分
は波形の 傾き, は媒質の 速度. を代入すると 波動方 程式を 満たす. 右へ
進む波では .波形を進む 向きに 少しずらすと,媒質の 動く 向きが 分かる. - 図は波の 写真(波長), - 図は1点の記録(周期).進む先の 点ほど 位相が 遅れる.縦波では
. が右下がりに0を 横切る 所が 最も 密で,変位が 最大の 所ではない. ばねの
列は が1よりずっと 小さい とき連続と みなせ,誤差の 目安は .
03波動方程式と音の伝わり方の演習
波形の
演習 1
右へ
波長,周期,振動数,波の
速さ,張力を 求めよ. 波の
式を 書き,時刻0の における 媒質の 速度と 加速度の 向きを 求めよ.
振幅A,谷の位置0.20 m,山の位置0.60 mと右向きの進行を示す.原点では時刻0と0.040 sの上向きの零交差だけを示す.
解答を見る
考え方 谷から
, .よって , . より である. , とすれば である.速度は ,加速度は .指定点では位相が で,変位は負,余弦は 正だから 速度も 加速度も 上向きである.最大傾き は十分小さく,弦の 小振幅近似と 整合する.
演習 2
空
質量保存から
密度の ずれ と変位の 関係を 導け.時刻0の1波長内の 密部・疎部を 求めよ. 圧力の
ずれと 媒質の 速度を 求め,密部の 変位と 速度の 向きを 答えよ.
与えられた式による時刻0のξとxのグラフを1波長分示す.粒子の変位は右向きを正とする.
解答を見る
考え方 疎密は
平衡時の
長さ は になる.質量保存から .小さい量の 積を 捨てると . なので, では密部は ,疎部は である. , . より圧力振幅は ,速度振幅は .時刻0の密部では 変位0で,速度は 右向きである. と はともに 小さく,線形化は 妥当である.
演習 3
管内の
伝播時間 | |
|---|---|
と のグラフの 形を 述べ,第1点から を求め,第2点と 比較せよ. 第1点の
時間が の不確かさを もち,他は 誤差なしと して, の相対不確かさを 一次近似で 求めよ.
一様な温度Tの管内で,送信器と受信器の間隔dは3.40 mである.音は送信器から受信器へ進む.
解答を見る
考え方 速さの2乗を
なので は原点を 通る 直線.第1点では , .第2点の予測は で,表との差は 約 である. より .不確かさは ,約2 %,絶対不確かさは約 である.この展開には が十分 小さい ことを 使った.
演習 4
一様な
強さと
音響出力 を求めよ. でのレベルと,最初の 地点に 対する 変位振幅の 比を 求めよ.
解答を見る
考え方 球面に
より . である. .したがって .遠方近似では . は距離に よらない.
演習 5
長さ
張力
を求め,下端から 上端までの 伝播時間を 積分で 求めよ. , , , で時間を 求めよ.全長を 上端の 速さで 進む 見積もりは 長すぎるか.
長さl,線密度μの縄の下端に質量mのおもりをつける.座標xは縄の下端を原点として上向きに測る.
解答を見る
考え方 張力は
. とおくと だから
, .上端の より見積もりは と短すぎる. が より十分 大きい 極限では と一定 張力の 結果に 戻る.局所近似には 小さい 傾きと,パルスの 幅 に対して の小ささが 必要である.
ポイント 教える
波形を
右へずらし,媒質の 動く 向きを 説明させる. 粒子間隔から
密部を 判定し,変位最大の 位置と 区別させる. 測定時間を
二乗して 使う 際の 不確かさと,絶対温度を 使う 理由を 問う. 張力が
変わる 縄では,微小時間を 積分する 理由を 問う.
04波の重ね合わせとドップラー効果
問い
振動数が
考えてみる
2つの
重ね合わせの 原理
前の
に
法則 重ね合わせの
線形な
線形に
弦の
初期状態では正のパルスが右へ,負のパルスが左へ近づく.点線はそれぞれの変位y₁,y₂,実線は弦の変位y₁+y₂である.時刻のスライダーを中央にすると完全に打ち消し合い,その後は元の形で分かれて進む.
同じ 振動数の 波を 足す
ある1点で,同じ
が
です.時間に
です.位相差が0なら
複素平面で原点Oから出る矢印A₁eⁱφ₁とA₂eⁱφ₂を足す.点線は平行移動した矢印で,対角線が和の矢印である.その長さをB,2つの矢印の間の角をφ₂−φ₁とする.
振動数が わずかに 違う波を 足す:うなり
次に,振動数が
です.
音の
法則 うなり
振動数
回の
初期設定はf₁=20 Hz,f₂=21 Hzで,振幅Aの2つの波を上に,和と包絡線を下に示す.強い所の間隔は1 sである.f₂のスライダーを20 Hzに近づけると間隔が長くなり,等しくなるとうなりが消える.波形は両方とも時刻0に位相がそろう余弦で描く.
振幅が
と
です.振幅は
ここで「振幅が
音源や 聞く 人が 動くと:ドップラー効果
音は
に
観測者が
法則 ドップラー効果
空気に
の
音源と
斜めに
で,受信する
壁や
初期設定はuₛ/v=0.60で,右へ進む音源の前方では波面が詰まり,後方では広がっている.円の中心は過去の放射位置である.速さの比を0から1.5まで変えると,1で前方の波面が音源の位置で接し,1を超えると後方に円錐状の包絡面ができる.球面と円錐を,運動方向を含む断面で示す.
音より 速い 音源:衝撃波
です.比
問いに 戻る
2本の
ポイント ここまでの
波動方
程式は 線形なので,重なった 波の 変位は 和に なり,重なり 終わった 波は 元の 形で 進む.大振幅では 成り立たない. 同じ
振動数の 振動の 和は,複素平面の 矢印の 和で 求められ, .振動数の
近い2つの 音は うなりを 生じ,強弱の 回数は1秒に 回.振幅は と の間を 行き来する. ドップラー効果
.速度は空気に 対する もので,音を 出した 時刻の 視線方向の 成分を 使う.反射は「観測者と して 受けてから 音源と して 出す」. 音源が
音より 速いと,波面の 包絡面が 半頂角 の円錐に なり,衝撃波が できる.
05うなりとドップラー効果の例題
うなりの
ポイント ドップラー効果の
音源から
観測者へ 向かう 向きを 正と 決め,音源と 観測者の 速度の 成分 , を符号つきで 書く. 速度は
すべて 空気に 対する ものに 直す.風が あれば 地面に 対する 速度の まま 音速を にする. 斜めに
動く ときは,音を 出した 時刻の 視線方向の 成分を 使う. 反射体は,まず
観測者と して 振動数を 受け取り,次に その 振動数の 音源と して 音を 出す.
例題
例題 1
振動数
B の
振動数と して 考えられる 値を2つ挙げよ. B の
先に 少量の 粘土を 付けて 振動数を 少し 下げてから 同時に 鳴らすと,うなりは1秒間に2回に なった.粘土を 付ける 前の B の 振動数を 求めよ. 次に,ギターの
弦を A と 同時に 鳴らすと,1秒間に3回の うなりが 聞こえた.弦の 張力を 少し 強めると,うなりは1秒間に5回に なった.張力を 強める 途中でうなりが 消える ことは なかった.うなりを 消すには,張力を 最初の 値から 何 % 変えればよいか.弦の 長さで 決まる 波長は 張力に よらないので,弦の 音の 振動数 は波の 速さ に比例すると して よい.
振動数440 Hzの音叉Aと,振動数不明の音叉Bを並べ,Bの先に付ける粘土を示す.下の波形は粘土を付ける前の観測に対応し,強い所の間隔は毎秒4回から1/4 sである.和の細かな振動は模式的に描く.
解答を見る
考え方 うなりの
なので, か である.粘土を
付けると B の 振動を 担う 部分の 質量が 増え,振動数は 下がる. なら下げると 440 Hz に 近づき,うなりは 減る. なら 440 Hz から遠ざかり,うなりは 増える.うなりが 減ったので である.粘土を付けた あとの 振動数は または である.張力を
強めると が増えて弦の 振動数は 上がる.それでうなりが 増えたので,弦は もともと A より 高く,振動数は である.張力を強めた あとは である.うなりを消すには にすればよい. より
なので,張力を
確かめに,振動数の
例題 2
サイレンを
救急車の
速さ と,サイレンの振動数 を求めよ. 人は
道路から 離れて立っていた.救急車が 人に 最も 近い点を 通る 時刻を0と する.サイレンが の振動数で 聞こえる 時刻と,その ときの 救急車の 位置を 求めよ. 救急車から
人へ 引いた 線が 道路と をなす位置(近づく 側)で 出た音は,何 Hz に 聞こえるか.
救急車は道路に沿って右へ速さuで進み,人は道路から距離d=20 m離れて静止している.救急車が音を出す位置から人へ引く線と道路のなす角をθとする.青の斜めの矢印は,速度の視線方向の成分u cos θである.風はなく,音速はv=340 m/sである.
解答を見る
考え方 十分遠くでは
静止した
観測者には
である.辺々を
(時速約 78 km)である.すると
と
振動数が
になるのは 視線方向の 成分が0の とき,つまり 救急車が 最も 近い 点(時刻0)で 出した音である.この 音は 距離 を進んで
に
視線方向の
成分は なので
である.
例題 3
振動数
壁で
反射した 音の 振動数を,壁の 位置で 受け取る 振動数から 順に 求め,人が 聞くうなりの 回数を 求めよ. 人の
後方(壁と 反対側)に 静止して 立つ別の 観測者は,音叉から 直接来る 音と 壁で 反射した 音を 聞く.1秒あたりのうなりの 回数を 求めよ. (1)の
うなりの 回数は, が より十分 小さい とき近似的に になる ことを 示し,うなりの 回数が 毎秒 回なら歩く 速さは いくらか 答えよ.
右側に静止した壁,その左に振動数f₀=680 Hzの音叉を持って右へ速さu=1.0 m/sで歩く人,さらに左に静止した観測者がいる.音叉から壁への音は右向き,壁から戻る反射音と後方への直接音は左向きである.
解答を見る
考え方 壁は
壁から
見ると,音源(人)は 速さ で近づくので,壁が 受け取る 振動数は
である.壁は
である.人の
で,1秒に4回である.
後方の
観測者には,音叉から 直接の 音が,音源が 遠ざかる 向きに 動くので で届く.反射音は 静止した 壁から 静止した 観測者へ 届くので のままである.うなりの 回数は
で,(1) と
が十分小さければ なので,うなりの回数は である.(1) と (2) の違いは 程度の割合で,数値には 現れない.うなりが 毎秒 回なら
である.うなりの
ポイント ここまでの
うなりの
回数は で,差の符号は「振動数を 少し 動かした とき,うなりが 増えるか 減るか」で 決める. 弦の
振動数は に比例するので,わずかな 調整では .近づく
ときと 遠ざかる ときの2つの 振動数から,音源の 速さと 本来の 振動数が 求められる. 斜めに
動く 音源では,音を 出した 時刻の 視線方向の 成分を 使う. が聞こえるのは 最接近より 少し 後である. 反射は
観測者と 音源の2段階に 分けて 扱い,直接の 音との 差が うなりに なる. が より十分小さければ,うなりの 回数は .
06波の重ね合わせとうなりの演習
変位や
演習 1
長い弦を
と の合成波形を 描け. 重なって
高さが 減ると,通過後も パルスが 弱まるか.
時刻0の三角形パルスの中心は−2dと2dで,高さはAと−A/2,幅はともに2dである.二つのパルスは速さvで互いに向かって進む.
解答を見る
考え方 各パルスを
中心は
, . では両中心が0なので 高さを 足して,中 心0,高さ ,幅 の三角形に なる. では中心が に移る.区間 に中心 ,高さ ,区間 に中心 ,高さ の三角形を 描く. 意味しない.線形な
波動方程式では 各パルスが 独立に 進み,元の 形と 高さを 保つ.変位だけで エネルギーの 消失を 判断できない. が小さい ことが弦の 線形近似を 保証する.
演習 2
同じ
を求めよ. 複素振幅から
を求め,強さの 最大値と 最小値の 比を 求めよ.
固定マイクと,合成圧力の振幅Bの四つの観測点を示す.時刻0,0.125,0.250,0.375 sで,Bは順に0.50,0.10,0.50,0.10 Paである.
解答を見る
考え方 極大の
なので . , より , .圧力を
の実部で 表す.角括弧の 絶対値を 二乗すると
と
演習 3
固定音源が
板が
受け取る 振動数と 戻る 音の 振動数を 導け. 板より
左の 受信器だけを 右向きに 速さ で動かす.受信振動数を 求めよ. , , , , で評価せよ.
固定音源の右に反射板を置き,音の往路と復路を示す.風速w,板の速さu,板より左の受信器の速さu_oは,いずれも右向きである.
解答を見る
考え方 地面に
往路の
波長は .板に波面が 追いつく 相対速度は なので, .反射音の波面は 間隔 で板から 出て,復路の 波長は .固定受信器では
と
左へ
来る 波面との 相対速度は だから, .数値では . なら風があっても に戻る.速度に ついて 近似していない.
演習 4
静止した
受信時刻
と の関係から 受信 振動数を 導け. 最大・
最小の 受信 振動数と,最近 点からの 音の 到達時刻・ 振動数を 求めよ.時刻0に 最近点を 通ります.
半径aの円軌道上の放射位置と角Ωt_eを示す.観測者は中心から距離Dの位置にあり,音源の放射位置から観測者へ音が進む.
解答を見る
考え方 位相は
とすれば . より
である.分母は
は速度の 視線方向成分である.絶対値は 以下で,観測者から引いた 接線の 接点では 速度と 視線が 平行と なり等号が 成り 立つ.よって , . で出た音は に届き,この 音の なので . では両極値も に戻る.音の 瞬時 振動数には, の小ささも 前提と する.
演習 5
飛行機が
マッハ円錐の
幾何から と衝撃波の 到達時刻を 求めよ. , , で評価せよ. 放射時刻
の音の 到達時刻を 最小に する ことで,最初に 届く 音の 放射時刻を 求めよ.
時刻0に飛行機は高度Hで観測者の真上にあり,右向きに速さuで飛ぶ.後方の円錐の半頂角αを模式的に定義する.
解答を見る
考え方 音の
時間
前に出た 球面波の 半径は ,機体の移動距離は .接する円錐との 直角三角形より .到達時は なので である. を微分して, .負の根は .二階微分は だから最小である.代入すると(1)の 時刻に 一致する.真上からの 音の 所要時間 とは異なり,この 模型には が必要である.
ポイント 教える
重なる
時刻の 波形と,通過後の 各パルスの 形を 別々に 描かせる. うなりの
山と 谷の 間隔を 周期と 取り 違えないか 確かめる. 速度が
地面,空気,反射板の どれに 対する ものかを 問う. 放射時刻を
図に 記し,受信時刻へ直させる.
07反射と定常波
問い
ギターの
考えてみる
はじいた弦の
この
境界条件と 反射
固定端では,端が
自由端は,質量の
パルスで
初期状態では左の山形パルスが右へ進み,右の点線の鏡像は左へ進む.上段の鏡像は上下が逆,下段は同じ向きである.時刻を進めると,実線の和は固定端で変位0,自由端で傾き0を保ちながら反射する.
法則 端での
固定端:変位が0.反射波は
位相が ずれる(山が谷に なって 戻る). 自由端:傾きが0(横向きの
力が0).反射波は 同じ 位相で 戻る.
気柱の
開口端の
定常波
固定端に
と
振幅が0の
初期状態はωt = π/6.右へ進む入射波を青の点線,左へ進む反射波を赤の点線,和を実線で示す.時刻を変えても黒い節は動かず,橙の印の腹がその場で振動する.節の間隔はλ/2,節と腹の間隔はλ/4である.
定常波では,右向きと
弦の モード
両端
定理 両端固定の
長さ
である.
n = 1,2,3,4のモードを上から並べる.黒い点が節,橙の丸が腹である.両端は節で,腹がn個ある.青線は最大変位の瞬間,薄い線は半周期後を表し,長さlは半波長λₙ/2のn倍である.
1つ1つの
指で
第7章の
ここまでの
気柱の モード
管の
定理 気柱の
閉管(一端が
閉じ,他端が 開く): より ( ).基本振動の 奇数倍だけが 出る. 開管(両端が
開く):両端とも 変位の 腹なので ( ).すべての整数倍が 出る. 開口端補正
を入れる ときは,開いた 端ごとに に を足す.
左右に閉管と開管の低い3つのモードを並べる.変位ξの振幅の上下の包絡線は青の実線,圧力のずれδpは赤の点線で,縦の尺度はそれぞれ規格化している.閉口端は変位の節・圧力の腹,開口端は変位の腹・圧力の節になる.開口端補正は無視する.
同じ
2次元の
周りを固定した円形膜の低い4つのモードを示す.内部の節線は,なし,直径1本,直径2本,同心円1本で,振動数は基本振動の約1.000,1.593,2.136,2.295倍である.+と−は同じ瞬間の変位の向きを示す.右の正方形の板は砂が節線に集まるクラドニ図形の模式図である.
平面の 波の 反射と 屈折
水面の
初期状態では入射角θ₁ = 35°,速さの比v₂/v₁ = 0.70で,屈折波は法線に近づく.境界に到着した点から順に緑の素元波が広がり,橙の共通接線が屈折波面になる.入射角,速さの比,経過時刻を変えると波面の形成と屈折角θ₂の変化が分かる.
速さ
法則 屈折の
振動数は
式で
2つの 波源の 干渉
水面の2点
です.位相差
ポイント 2つの
強め合う:
,弱め合う: ( は整数). 同位相の
波源( )なら,経路差 が で強め合い, で弱め合う.逆位相( )なら逆になる. 弱め合う所の
振幅は で,振幅が等しい ときだけ0に なる.
経路差が
同位相の波源S₁,S₂から出る円い波の山を実線,谷を点線で示す.青と緑は各波源の波,橙の双曲線は山と谷が重なる節線である.緑の一点鎖線の垂直二等分線では2波が強め合う.図は振幅が等しい場合を示す.
問いに 戻る
弦の
ポイント ここまでの
固定端(変位0)では
反射波の 位相が ずれ,自由端(傾き0)では同じ 位相で 戻る.気柱の 閉口端は 変位の 節・ 圧力の 腹,開口端は 変位の 腹・ 圧力の 節. 逆向きに
進む同じ 振幅の 波の 和は 定常波で,節の 間隔は ,節と腹の 間隔は .両端固定の
弦と 開管は ,閉管は .開口端補正は開いた 端ごとに に足す. モードは1つ1つが
振動子で,弦や 気柱は 多くの 振動数で 共鳴する.ギターの 音の 高さは 基本 振動数で 決まる. 屈折では
振動数が 変わらず .2つの波源の 干渉は,経路差の 位相に 初期位相の 差を 足して 判定する.
08反射と定常波の例題
弦の
例題
例題 1
ギターの1本の
ナットとブリッジで固定された長さl = 0.650 mの弦を,2つの場合に分ける.上段は途中のフレットを押さえ,下段はナットからl/4の点に指を軽く触れる.フレットの位置は模式的に描く.線密度と調律後の基本振動数を示す.
調律が
済んだ ときの 弦を 伝わる 波の 速さと,張力 を求めよ. フレットを
押さえて 基本 振動数を にするには,振動する 部分の 長さを いくらに すれば よいか.張力と 線密度は 変わらないと する. 押さえずに,端から
の点に 指を 軽く 触れたまま 弦を はじく.聞こえる 音の うち最も 低い 振動数を 求めよ. 調律の
前,弦と の音叉を 同時に 鳴らすと,毎秒 回のうなりが 聞こえた.張力を 少し 大きく すると,うなりの 回数は 減った.調律を 済ませるには,張力を 何倍に すれば よいか.また,何 増やせばよいか.
解答を見る
考え方 両端固定の
なので, である. から
である.
張力と
線密度が 同じなら は変わらず, は長さに 反比例する. である.振動数の比 は完全5度で,弦の 長さは 倍になる. 両端固定の
番目のモードは で, が節に なるのは ,つまり のときである.残る 最も 低い音は で, である.うなりが
毎秒 回なので,弦の振動数は か である.張力を大きく すると は高くなり,うなりが 減ったのだから,元は で より低かった.張力は 振動数の2乗に 比例するので,必要な 倍率は
である.調律の
確かめ:振動数の
例題 2
上端が
上端が開いたガラス管と水だめをゴム管でつなぎ,管口の上に500 Hzの音叉を置く.管口から下に測った1回目と2回目の共鳴の水面の位置はL₁ = 0.155 m,L₂ = 0.495 mである.点線は1回目,実線は2回目の水面を示す.管内の橙は1回目,青は2回目の変位の振幅で,水面が節,腹は管口の少し上にある.
音の
波長と 音速を 求めよ. 開口端補正
を求めよ.開口端補正が 管の 半径の 倍だとすると,管の 半径は いくらか. 水面を
さらに 下げた とき,次に 共鳴する 水面の 位置を 求めよ.また, で共鳴している とき,管の 中で 圧力の ずれの 振幅が 最大に なる 位置を すべて 答えよ. ( )での音速を とし,音速は 絶対温度の 平方根に 比例すると する.実験室の 温度を 求めよ.
解答を見る
考え方 水面は
1回目と2回目の
共鳴では,水面から 腹までの 長さが と で,その差 が水面の 位置の 差に 等しい.
である.差を
1回目の
共鳴では だから, である.管の半径は ほどになる. 次の
共鳴では 腹までの 長さが なので, である.圧力のずれの 振幅が 最大に なるのは, から変位の 節の 位置である. の共鳴では,変位の 節は 水面(管口から )と,そこから 上の点(管口から )の2か所である. より
で,およそ
確かめ:
例題 3
水槽の
同じ位相で振動する波源S₁,S₂を間隔d = 5.0 cmで配置し,波長λ = 1.2 cmの波の山を同心円で描く.橙の曲線は節線の例で,全部は描いていない.破線はそのうち1本の漸近線で,θは垂直二等分線からその漸近線までの角である.節線の本数とθの値は示さない.
線分
を横切る 節線は 何本あるか.線分の 上での 節の 位置を,線分の 中点からの 距離で 答えよ. 波源から
十分遠い所で,節線の 向きは 垂直二等分線から 角 の方向に 近づく. をすべて 求めよ. 2つの
波源を 逆位相で 振動させると,線分を 横切る 節線は 何本に なるか. 同位相に
戻し, の波の 振幅だけを の半分に した.(1) の 節の 位置の 振幅は,強め合う 位置の 振幅の 何倍に なるか.
解答を見る
考え方 点 P での
節線は
を満たす双曲線である. を満たすのは の4つで,経路差の正負それぞれに あるから 節線は8本である.線分の 上で 中点から の側へ の点では , で,経路差は である.節は である.間隔 は で,線分の上では 逆向きに 進む2つの 波が 定常波を 作っている ことと合う. 波源からの
距離が より十分 大きいと, と から P へ向かう線は ほぼ平行で,経路差は である.節線の方向は より で, (垂直二等分線の両側)である. 逆位相では
で,節は経路差が の所に なる. を満たすのは で,経路差0の垂直二等分線と,その 両側に4本ずつで,節線は9本である. 振幅を
と とすると,弱め合う所は ,強め合う所は で, 倍である.振幅が違うと,弱め合っても0にはならず,節線は「揺れの 小さい 線」に なる.
確かめ:(1) で
ポイント ここまでの
弦の
基本 振動数は .長さに反比例し,張力の 平方根に 比例する.軽く 触れた 点が 節に なる モードだけが 残る. 気柱の
共鳴の 位置の 差は で,差をとると 開口端補正が 消える.圧力の ずれの 振幅が 最大に なるのは 変位の 節. 2つの
波源の 干渉では,経路差の 位相に 初期位相の 差を 足す.節線は 経路差が 一定の 双曲線で,その 本数は 経路差が から の範囲に ある節の 条件の 数. 振幅が
違う2つの 波は,弱め合っても0に ならない.
09波の反射と定常波の演習
境界条件と
演習 1
反射波と
合成波,端に 最も 近い 変位の 節を 求めよ. 固定端では,
には弦全体の 変位が0に なる.この とき, の媒質は 静止するか.
xが0以下の弦を,原点の端へ向かって入射波が進む.固定端と,軽い輪が弦に対して横向きに動ける自由端を並べる.
解答を見る
考え方 固定端は
反射波は
左向きなので とする.固定端では ,したがって , .節は ( ),端も節である.自由端では から . で,端に最も 近い節は となる. 固定端の
媒質の 速度は .指定点では なので,下向きに最大の 速さで 動く.線形近似には が十分 小さい 必要が ある.
演習 2
気体を
低い3つの
共鳴 振動数を 求めよ. 閉管の3番目の
変位を として,圧力振幅が 最大の 位置を 求めよ. を使える. 温度を
にする.音速は 絶対温度の 平方根に 比例し,伸びは 無視する.元の3番目の 音で 閉管は 共鳴するか.
長さlが0.680 mの閉管と開管を並べる.閉管のx=0は閉口で,x=lは開口である.開管は両端とも開口である.
解答を見る
考え方 開口は
閉管では
なので .順に .開管では , なので となる. , . の位置は ,つまり .開口は圧力の 節である. 速さと
各共鳴 振動数は 倍になる.3番目は へ移る. を満たす整数 はなく,元の 音では 共鳴しない.端補正と 熱膨張を 無視し,圧縮 が小さい 範囲である.
演習 3
メルデの
と の関係を 導き,線密度 を求めよ. 腹4個の
質量を 予測せよ.腹を 増やすには 張力を どう 変えるか.
駆動装置で有効長lが1.05 mの弦を振動数50.0 Hzで振る.弦は滑らかな滑車を介して質量mのおもりにつながる.
解答を見る
考え方 振動数を
, , より . と は原点を 通る 直線で,表では なので
と
. だから腹を 多く するには 張力を 減らす. の次元は 線密度である.駆動端を 節と するには,駆動端と 腹の 振幅比も 十分 小さい 必要が ある.
演習 4
水面波が
境界に
沿う 波面の 間隔が 共通に なる ことから,屈折角 と波長を 求めよ. 出射方向と,後の
境界上での 直進位置からの ずれを 求めよ.
幅bが0.60 mの帯を示す.入射波は法線から角θ_1が30°の向きに進み,波面は進行方向に垂直である.帯の外の速さはv_1,帯の中はv_2である.
解答を見る
考え方 境界上の
境界に
沿う間隔は .振動数は一定で なので , .波長は である.出射角を
とすると ,よって .出射波は入射波と 平行.ずれは 丸める 前の 角度で
である.
演習 5
水路の
各振幅を
大小で 求め,合成振幅 の式を 導け. 振幅の
極値の 位置を すべて 求めよ.節は あるか. 速さ・
振幅・逆位相を 保ち,振動数を2倍に する.元の 最大位置は どうなるか.
x=0とx=dの波源が逆位相の波を内側へ出す.間隔はd=5λ/4で,測定点xは二つの波源の間にある.
解答を見る
考え方 位相差
とすれば , より , .大小の波源は 特定できない.2波は , と書ける.位相差は なので
である.
最小は
,つまり .最大は ,つまり .整数 は から選ぶ.最小でも なので変位の 節は ない. 波数は
.元の最大位置で を2倍すると .余弦は1となり,両方とも最小に なる. なら最小値は0となり,節が 現れる.
ポイント 教える
変位または
傾きの 境界条件を 書かせる. 変位の
節と 圧力の 節を 別々に 示させる. 測定値を
直線化する 理由を 問う. 経路差,初期位相,振幅差の
効果を 確かめる.
10倍音と音色
問い
ピアノと
考えてみる
マイクで2つの
周期が
弦の 運動は モードの 和
両端を
も
です.数学の
第3題材で
定義 倍音と
振動数
周期関数は 正弦波の 和
弦に
定理 フーリエ級数
周期
と
導き方は
初期状態は基本音が強い「フルートに近い」配分で,上段に1周期の関数f(t),下段に第1〜第8倍音の相対振幅b_nを示す.8本のスライダーと3つの配分ボタンで,周期Tを保ったまま波形が変わる.位相をそろえた正弦成分だけを合成する模式図である.
人の
形の 対称性と 欠ける 倍音
奇数倍音だけの
第3題材で
はじく
初期状態はb/l = 0.50で,中央を高さaに引いた両端固定の弦と,第1〜第12倍音の振幅の大きさ|B_n|を示す.縦方向は拡大している.はじく位置b/lを変えると三角形の頂点と棒の高さが変わる.中央では偶数番,b/l = 0.20では第5・第10倍音が0になる.
係数は
モードの エネルギー
倍音の
で,時間に
ポイント 適用の
弦の
音程と 振動数の 比
2つの
これらが
鍵盤楽器では,オクターブを12の
問いに 戻る
ピアノと
ポイント ここまでの
両端固定の
弦の 運動は モードの 和 で,係数は初めの 形と 初めの 速度から 直交性で 決まる. 周期
の関数は フーリエ級数で 倍音に 分かれる.音の 高さは 基本 振動数,音色は 主に スペクトル. なら奇数倍音だけ.閉管の 共鳴は 奇数倍の 並び. はじいた
点が 節に なる モードは 鳴らない.形が 鋭いほど 高い 倍音が 強い. 各モードの
エネルギーは で,全エネルギーはその 和. 音程は
振動数の 比で 決まる(オクターブ2,完全5度 ).平均律の半音は .
11フーリエ級数と直交性
本体の
定理 数学の
ここで
積を
ベクトルの
変数を
定理 数学の
周期
積分は
級数の
対称性が
跳びの
定理 数学の
オイラーの
と
練習1
練習2
答え 練習1:
例題
例題 1
周期
フーリエ係数を
求めよ. パーセバルの
等式を 使って, を求めよ.また, のうち基本音が 占める 割合を 求めよ.
初期状態はN = 5で,0 < t < T/2では1,T/2 < t < Tでは−1となる方形波に,5項を足した部分和を重ねる.Nのスライダーを1〜25で変えると,跳びから離れた所で方形波に近づく一方,跳びの近くにはみ出しが残る様子が見える.白抜きの丸は区間の端を表す.
解答を見る
考え方
原点の
まわりで 奇関数なので ( も0). とおくと, より
偶数の
なので .パーセバルの等式から
よって
確かめ:偶数倍音が
例題 2
周期
のこぎり波f(t)を−T/2から3T/2までの2周期分示す.−T/2 < t < T/2ではf(t) = 2t/Tで,−1から1へ直線的に増える.T/2で−1へ跳んで戻り,同じ形をくり返す.破線は跳びの位置,白抜きの丸は区間の端を表す.
解答を見る
考え方
直接計算すると
確かめ:
例題 3
両端固定の
初めの
弾性エネルギー を求めよ. 初めの
傾き は の方形波である.この ことと 例題1を 使って,モードの 係数 を求めよ. 各モードの
エネルギー の和が に等しい ことを 確かめ,基本 振動が 占める 割合を 求めよ.
両端固定の弦をx = l/2で高さaに引いた,静かに放す直前の三角形を上段に示す.縦方向は拡大している.下段の初めの傾き∂y/∂xは,左半分で2a/l,右半分で−2a/lとなる.中央の折れ目では傾きが跳び,白抜きの丸で区間の端を示す.
解答を見る
考え方
傾きの
大きさは どこでも なので .傾きは
周期 の関数と みると, で , で , 側へは偶関数と して 延長した ものである.例題1の 方形波を4分の1周期ずらすと が に変わり,奇数 で係数の 符号が だけ交互になる. , , と読みかえて
これを
本体の
, より,奇数 で
例題1の
確かめ:中央が
ポイント ここまでの
, は1周期の積分で 互いに 直交する.弦の モード も で直交する. フーリエ係数は
, .複素形は .偶関数は
だけ,奇関数は だけ, なら奇数番だけ. パーセバルの
等式 で,強さやエネルギーが 倍音ごとに 分かれる. 方
形波は 奇数倍音が ,のこぎり波は 全倍音が ,はじいた弦は で減る.
12倍音と音色の演習
波形と
演習 1
ある
含まれる
振動数と 波形の 最小周期 を求めよ. の値を 求め,1周期の 波形を 描け.半周期後の 波形は 符号を 反転した ものか.
横軸t/T,縦軸δp/p*の作図用座標.横軸には1周期を8等分した目盛りを付ける.
解答を見る
考え方 各成分の
振動数は
と .基本音が存在するので,最小周期は である.指定時刻の
は順に .残り半周期では に順に を通る 滑らかな 曲線と なる.半周期後は の符号だけが 変わり, は変わらないので,全体の 符号反転ではない.
演習 2
周期
の係数を 求めよ. 圧力の2乗の
周期平均を 求め,そのうち基本音が 占める 割合を 求めよ.
周期Tのうち−T/2からT/2の音圧を示す.頂点は音圧p*,両端は音圧−p*で,その間は直線である.
解答を見る
考え方 偶関数の
平均は0だから
,偶関数だから . とおくと
ここで
波形を
直接積分すると .基本音の2乗平均は なので割合は .直交性から とも求まる.割合は1未満で,高い 倍音の 寄与は 小さい.
演習 3
理想的な
共鳴の | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|
205 | 615 | 1025 |
両端開管と
一端 閉管の どちらの 模型が 合うか.基本振動数 の許される 範囲を 求めよ. 有効長
を推定せよ.この 結果だけで 実際の 楽器名を 特定できるか.
長さlの両端開管と一端閉管を候補として並べ,開口端と閉口端を示す.
解答を見る
考え方 強い音の
比は
であり,閉管の に合う.開管の 連続する 共鳴の 比 には合わない.3点が 要求する 範囲は 順に , , (単位は ).共通範囲は ( )である.中
心値から .限界値は約 と である.実際の楽器では 形状や 開口端補正も 効くので,名前までは 決まらない.通常の 演奏音の スペクトルなら,励起されない 倍音も あり,この 共鳴掃引と 同じ 推定は できない.
演習 4
両端固定の
初期波形の
モード係数 を求めよ. 欠ける
倍音と を求めよ.
両端固定の弦をx=b=l/4で高さaまで引く.与えられた初期波形は二つの直線をつないだ三角形である.
解答を見る
考え方 はじいた点で
とおく.部分積分で端点項は0となり,傾きが 一定の 区間を 積分すると
したがって
の成分が 欠ける.比は , .欠けるモードは はじく 点に 節を もつ.近似条件は 両側の 傾き,特に が1より十分 小さい ことである.
演習 5
両端固定の
, の係数と,励起されない モードを 求めよ. 基本
振動と 第3モードの エネルギーの 和は,全エネルギーの 何割か.各モードに ついて を初期 運動エネルギーから 導いて 用いよ.
初め真っすぐな両端固定の弦の中央3分の1だけに,一様な上向き初速度uを与える.区間の外では初速度は0である.
解答を見る
考え方 初速度を
とすれば,直交性から
よって
より,時刻0の各モードの エネルギーは .全体は . , だから ,約8.8割である.係数の符号は エネルギーに 影響しない.小振幅の 条件は が1より十分 小さい ことであり,実際には 打撃区間の 縁も 滑らかに なる.
ポイント 教える
半周期後の
符号反転が,偶数倍音の 有無と どう 関係するか 問います. 波形の
係数,音圧の2乗平均,弦の モードの エネルギーを 区別させます. 共鳴を
掃引した 測定と,演奏音の スペクトルの 違いを 確かめます. 初期変位と
初速度の どちらを 展開しているか,係数の 単位で 確認させます.
13波が運ぶエネルギーと分散
問い
海底の
考えてみる
これまでの
高さに
波が 運ぶ エネルギーの 流れ
張力
です.
点
です.右へ
と
定理 波の
形を
と
右へ進む波では,傾きが正なら左側の弦の張力Sの横成分と点の速度はともに下向き,傾きが負ならともに上向きになる.赤は力,青は速度で,仕事率Pは負にならない.横方向は弦に垂直なy方向である.
水面の
分散:速さが 波長で 変わる
第1題材で
が
水面の
法則 水面の
深い水の
波( が十分 大きい.水深が 波長の 半分ほどより 深い): ,位相速度 .波長の長い 波ほど 速い. 浅い水の
波( が十分 小さい.水深が 波長の20分の1ほどより 浅い): .波長によらず,水深だけで 決まる.
どちらも
初期水深hは1 m.青い厳密な曲線に,橙の深い水の近似と緑の浅い水の近似を重ねる.水深を小さくすると,浅い水の直線に沿う波数kの範囲が広がる.縦軸の範囲を超える直線は切って表示する.
津波の
群速度:エネルギーは どの 速さで 進むか
分散の
と
定義 群速度
波数
を
深い水の
初期状態は深い水の波で,時刻tは規格化した1.5.橙の印が位相の山,緑の輪が包絡線の山を表す.時刻を進めると橙の印が包絡線を追い越す.分散なしでは2つの印が同じ速さで進み,ばねの列では群速度が位相速度より小さい.狭い波数幅の近似で包絡線の広がりは省く.
エネルギーは
この
浅瀬で 波が 高くなる
津波が
です.これをグリーンの
沖から岸の手前へ右向きに進む波.水深hが小さくなると速さ√(gh)が下がり,周期Tは変わらないため波長λが短くなる.エネルギーの流れが一定なら振幅Aは大きくなる.海底と水面は模式図で,砕波する直前の領域は含めない.
使った
境界での 反射と 透過
水深や
定理 弦の
インピーダンスを
である.エネルギーの
初期状態はμ₂/μ₁が4で,入射前の上向きのパルスと,反射後の下向きのパルス・上向きの透過パルスを上下に示す.時刻を0に戻すと入射から接続点を通る過程を追える.線密度比を0.1から10まで変えると,反射の符号と振幅,透過の振幅と幅が変わる.
波が 運ぶ 運動量(発展)
波が
問いに 戻る
津波は
ポイント ここまでの
波が
運ぶ エネルギーの 流れは,分散が 無ければ .弦の正弦波では , .水面では単位面積あたり .分散関係
.深い水 ,浅い水 .ばねの列は で上限が ある. 包絡線と
エネルギーは 群速度 で進む.深い水の 波では .浅瀬では
エネルギーの 流れが 一定なので (グリーンの法則).津波が 岸で 高くなる 理由. 接続点の
反射 .固定端・自由端は その 両極限.
14群速度・次元解析・境界の条件
本体の
定理 数学の
分散関係
である.ゆっくり変わる
第2題材の
練習1 分散関係が
答え 両辺を
定理 数学の
物理量の
深い水の
浅い水の
定理 数学の
波動方
の
弦の
弦は
切れないので,変位が つながる: から .結び目に
質量が 無いので,左右の 弦が 引く 横向きの 力 と の和が0: ( )から ,つまり .
2式から
です.
で,
例題
例題 1
南米沖の
外洋での
津波の 速さと 波長を 求め,浅い水の 波と みな してよい ことを 確かめよ.また 到達までの 時間を 求めよ. 外洋での
振幅が のとき,水深 の所での 振幅を グリーンの 法則で 見積もれ.海岸線に 沿う幅は 変わらず,反射と 散逸は 無いと する.この 見積もりの 信頼性に ついて 述べよ.
南米沖から日本の沖へ向かう模式的な経路に,距離1.7×10⁴ kmを示す.下の断面では左が岸,右が外洋で,水深10 mと4.0×10³ m,外洋の振幅0.50 mを示す.周期は20分.岸での振幅や速さ,到達時間などの求める値は記さない.
解答を見る
考え方 波長と
.周期 なので,波長は . で十分小さく( で, と の差は 0.4 % ほど),浅い水の 波と して よい.到達時間は
である.
より
である.
確かめ:水深
例題 2
遠くの
周期
のうねりの 波長,位相速度,群速度を 求めよ. 嵐で
同時に 生じた 周期 と のうねりは,海岸に 何時間の 差で 届くか.海岸で 最初に 観測されるのは どちらか.
嵐から海岸までの距離は2.0×10³ km.周期12 sと8.0 sの波束を上下の独立した模式図で示す.緑の包絡線と青い山はともに海岸へ進み,山は包絡線を追い越す.上下の波束の位置は到着順を表さず,求める波長,速さ,到着時間の差は記さない.
解答を見る
考え方 エネルギー(観測される
. で,波長 .位相速度 ,群速度 .群速度は
と周期 に比例する. では .到達時間は
で,差は
確かめ:深い
例題 3
張力
玉の
位置 での2つの条件を 書き,透過波の 複素振幅の 比 と反射波の 比 を求めよ. , を使って 表せ. 反射率
と透過率 を求め,和が1に なる ことを 確かめよ. のとき,透過波の 位相は 入射波から どれだけずれるか. 振動数が
低い ときと 高い ときに,それぞれどんな 反射に なるか 説明せよ.
同じ張力Sと線密度μの弦を質量Mの玉でつなぎ,左から波が入射する.反射は左向き,透過は右向きである.下の拡大図では玉が山の側にある瞬間を描き,左右の張力は弦に沿って外向き,横成分はともに下向きである.反射・透過の振幅比や位相,運動方程式は記さない.
解答を見る
考え方 変位が
, とする.変位が つながる 条件は .玉の運動方 程式は,右の 弦が 引く 横向きの 力 と左の 弦が 引く 力 から
である.代入すると
と
である.
である.
両側の
弦が 同じなので,エネルギーの 流れの 比は 振幅の 比の 絶対値の2乗である.
で,
振動数が
低く が小さいと( が より十分 小さい), で波は ほとんど そのまま 通る.玉の 慣性が 弦の 張力に 比べて 効かないからである.振動数が 高く が大きいと, , で固定端の 反射に 近づく.速く 揺すられた 玉は 慣性の ために 動けず,壁のように ふるまう.
確かめ:
ポイント ここまでの
近い
波数の2つの 波の 和の 包絡線は で進む. 次元解析:深い
水 ,浅い水 .係数と の関数は 決まらない. 境界の
条件(変位が つながる,力の つり合いか 運動方程式)を 複素振幅に 課すと 連立1次方 程式に なる.接続点では , .結び目に
質量が あると 反射の 係数は 複素数に なり,位相が ずれる.高い 振動数ほど 固定端に 近づく.
15分散と波のエネルギー流の演習
波の
演習 1
弦を
と
平均
と仕事率 を求めよ. , , , で を求めよ.
線密度μの弦を波が右向きに進む.橙で示した微小区間の両端に,弦の接線方向に張力Sが働く.
解答を見る
考え方 運動と
, . と より , .代入すると
.近似条件 は十分 小さい.
演習 2
幅一定の
到達時間を
積分で 求めよ. 出口の
振幅と 近似条件を 求めよ.
距離Lの水路で水深が入口のh_1から出口のh_2へ直線的に減る.入口の水面変位振幅A_1と入口から出口への進行方向を示す.
解答を見る
考え方 時間を
と から
流れは
なので , . から,浅水の条件 は最大0.010,小振幅条件 は最大0.0057.緩やかな 変化の 条件 も最大0.050で,いずれも 十分 小さい.
演習 3
水面波を
0.25 | 1.00 | 4.00 | |
|---|---|---|---|
1.57 | 3.13 | 6.26 |
直線化の
方法を 示し,誤差を 考慮して 模型を 選べ. の近くの2波 の和を 積に し,包絡線の 速さと 位相速度を 求めよ. , は十分 小さい.
横軸k,縦軸ωの座標に,表の三つの測定点を示す.角振動数の誤差は±0.01 rad s⁻¹である.
解答を見る
考え方 波数依存性と
を または に対して 描く.深水の 予測 は誤差の 範囲内. は約 で一定ではない.深水模型が 合う. , とすると
包絡線は
演習 4
張力
の
変位の
連続と 力の つり合いから を求めよ. 反射・透過の
仕事率の 割合 と保存を 確かめよ.
線密度μ_1の左側の弦と線密度9μ_1の右側の弦を,質量のないx=0の点でつなぐ.張力は共通にSで,波は左から入射する.
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考え方 複素振幅に
連続条件は
.力のつり合いは なので .解くと
右向き波の
平均仕事率は である.演習1に , を入れれば 得られる.よって , ,和は1となる.各波で が十分 小さい こと.
演習 5
質量
の実部を 代入し, での分散関係を 導け. 長波長の
速さ ,角振動数の 上限, での群速度を 求めよ.上限を 超す進行波は あるか.
質量mの質点を間隔dで並べ,隣同士をばね定数κのばねでつなぐ.中央の質点の変位y_jは列に沿う右向きを正とする.
解答を見る
考え方 隣との
.共通因子を消すと .よって である. が小さければ より .よって .微分すると なので指定点では .上限を超すと 実数の はなく,進行波は ない.上限では で,エネルギー流も0.連続近似には ,線形近似には が十分 小さい ことが 必要である.
ポイント 教える
位相,包絡線,媒質の
速さを 区別させます. 弦と
水面波の エネルギー密度の 単位を 確かめます. 境界の
変位と 力から 反射の 符号を 問います. 波長との
比から 近似の 限界を 問います.
16第25章の章末問題
波形,境界条件,音の
演習 1
一様な
です.
境界条件を
満たす反射波を 求め, の合成波形を 描け. の変位と 媒質の 速度を 求めよ.弦全体の 変位が0なら,波の エネルギーも0か.
時刻0のパルスは中心−3d,高さA,幅2dで,両端が滑らかな与えられた余弦二乗の形をもつ.速さvで原点の固定端へ向かう.
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考え方 固定端で
左向きの
反射波は である.原点では常に となる. では . で第2項は0なので,区間 に高さ ,中心 の正の パルスを 描く. では となり,同じ 区間に 高さ のパルスを 描く. は偶関数なので . は奇関数なので
で,それ以外は0である.区間内の
演習 2
同じ
マイクが
記録する2つの 振動数とうなりの 振動数を 求めよ. , , で数値を 求め,圧力を 積の 形に 表せ.固定マイクでも 時間的なうなりが 生じるか.
同じ振動数fの固定音源が右向きと左向きの平面波を出す.マイクは時刻0に原点を通り,右向きに一定速度uで動く.
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考え方 動く
を代入すると 位相は , .したがって , , である.順に
, , .和積の公式から
と
演習 3
両端固定の
弦と
気柱の 双方で 共鳴する 振動数を 小さい 方から3つ 求め,それぞれの モード番号を 答えよ. 張力と
線密度を 変えず,弦の 途中を 押さえて 有効長を にする.双方の 最も 低い 共通共鳴 振動数を 求めよ.
長さl_sが0.500 m,張力Sが25.0 Nの弦と,長さl_aが0.425 mの一端閉管を示す.途中を押さえた弦の有効長は0.400 mである.
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考え方 固定端・閉口端・開口端の
弦の
速さは .弦では より .気柱では閉口が 変位の 節,開口が 変位の 腹なので , .等しい条件は .よって共通 振動数は ,弦の番号は ,気柱の番号は である.弦の
基本 振動数は . から .最小の正の 整数解は なので,最も低い 共通 振動数は である.共通共鳴がある ことは,各基本 振動数が 等しい ことを 意味しない.各モードで 変位振幅と 波数の 積が 小さく,管の 有効長に 端補正を 含めた 範囲である.
演習 4
直線上の
音速
直線化して
模型を 選び, を求め,第3点を 検算せよ. 音響出力を
求めよ.第1点の 音圧だけに の誤差が ある とき,第1・第2点から 求める の一次近似での 不確かさを 求めよ.
音源位置−aと,xが0.00,2.00,4.00 mのマイクの測定値を示す.下にxと1/p_Aの作図用座標を用意する.
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考え方 振幅の
で,傾きは ,切片は .最初の2点から傾きは ,切片は .よって , .第3点の予測 は一致する.一定振幅の 平面波模型には 合わない. 距離を
とすると,出力は
第1・第2点の
演習 5
水面の
透過波の
屈折角 と波長 を求め,2波の 変位を 式に せよ. 合成波を
積の 形に し, で原点に 近い2本の 節線の 位置と,隣り合う 節線の 間隔を 求めよ.
水平面内の境界z=0を上から見る.z軸の正方向と境界の法線は上向きで,z>0の入射側の速さはv_1,z<0の透過側の速さはv_2である.二つの波はz成分が負の方向へ,法線の左右から30.0°で入射する.
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考え方 境界に
境界に
沿う 波数成分が 等しいので .振動数は共通だから , . . とすれば
和積の
公式で
と
演習 6
有効長
とします.
管の
長さを 求めよ.中央の スペクトルを 見て,一端閉管だと 結論して よいか. マイクを
へ移したとき,検出される 振動数を 求めよ.音圧の2乗の 周期平均は,中央の 値の 何倍か.マイクは 音場を 乱さないとします.
長さlの両端開管で,中央l/2と移動先l/4のマイク位置を示す.中央では300,900,1500 Hzの三つの成分が観測された.
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考え方 励起された
微分すると
中央では
は でだけ0になる.検出されるのは . で平均すると .中央は , は .比は である.この局所的な 音圧の2乗を,そのまま 定常波の エネルギー流とは みなさない.線形近似には,5成分を 足した 最大の が十分 小さい ことが 必要である.
演習 7
断面積
のように
閉口での
音圧を 求め,その 絶対値の 最大値を 求めよ.各成分の 振幅の 和に 等しいか. 各モードの
全エネルギーと,両者の エネルギーの 比を 求めよ.音圧の 最大値だけから エネルギー配分を 決められるか.
断面積𝒜,長さlの一端閉管を示す.閉口をx=0,開口をx=lとし,2成分の変位振幅はAとA/3である.
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考え方 時間的な
とすると . とおけば .微分は なので, で絶対値が 最大なのは .よって
であり,振幅の
第
成分の変位振幅を ,角振動数を とする. ( )から
したがって
演習 8
一様な
と表し,係数 を求めよ. 弦全体の
変位が 同時に0に なる 最初の 正の 時刻と,初期波形の 上下を 反転した 形に なる 最初の 時刻を 求めよ. 初期の
弾性エネルギーを 積分し,基本 振動が 占める 割合を 求めよ.各モードの エネルギーは です.
両端固定の長さlの弦の初期波形は与えられた放物線で,中央の高さはaである.両端の張力Sと,全点で初速度0の条件を示す.
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考え方 初期変位を
とおく.直交性から . , を使って2回部分積分すると
よって
では,すべての奇数 に対して .全変位は0になる.全変 位0には 直交性から 基本成分も0でなければならず,これが 最初の 正の 時刻である. では なので .基本成分が初めて 符号反転した 最大値に なる 時刻でも あり,これも 最初である.全変 位0の 時刻に 弦全体が 静止する わけではない. 初期には
速度0なので
基本成分は
17第25章の発展問題
伝播の
演習 1
静止した
直接音の
放射時刻 と受信時刻 の関係を 書き,瞬時 振動数 を求めよ.中継音を 最初に 出した 音源の 時刻を とし, の範囲で 中継音の 瞬時 振動数 を求めよ. における 両音の 振動数差を とする. から を決めよ. , , で評価せよ. 直接音が
と ( )で放射された2つの 時刻に 対応する 受信時刻を とする.この間は 中継器への 接近が 続くとして,両音の 相対位相が 何周期分 進むか 求めよ. が小さい ときの の一次近似を 示し,その 相対誤差を 求めよ.瞬時 振動数の 差を,いつでも 一定の うなりと みな してよいか.
右向きに動く音源の放射位置ut_eとut_sを分けて示す.観測者Oは高さH,中継器Mはx=Dにあり,直接経路と遅延τを伴う中継経路で音を受け取る.
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考え方 2つの
とすれば . だから
中継音の
の直接音は に出ており, .中継音の は接近区間に ある.よって .これを解いて .数値は である.直接経路の
長さは 両端で 同じ なので, , .一方,中継経路の時刻式から .中継音の位相から 直接音の 位相を 引いた量の 増分を で割ると
これは
とすると .一次近似値は厳密値より 小さく,厳密値を 分母と する 相対誤差は .数値では ,誤差の大きさは 約2.0 %である.一般には が変わる ため 振動数差も 変わり,一定の うなりではない.局所的なうなりの 観測には,音の 周期より 長く,差の 振動数が 変化する 時間より 短い窓が 必要で,その 窓内に 十分な 強弱の 周期が 入る ことも 要る.位相の 瞬時微分を 音高と みなす条件は が十分 小さい ことであり,速度に ついての 一次 近似には さらに の小ささが 必要である.
演習 2
音を
反射を
壁の 向こうの 鏡像音源で 表し,2つの 経路長 と受信 振動数を 求めよ. , , を使い, を測定値で 表せ.この 模型と 両立する ための 条件も 述べよ. 音源の
発音時間を ,その間の加速度の 大きさの 上限を とする.多くの 音の 周期を 含む短い 発音と して(1)を 使い,2つの 音を 時間的に 分離する 条件を 示せ. でこの 逆算の どこが 不安定に なるかも 調べよ.
壁x=0,音源(a,h),観測者(a+d,0)を示す.音源の速度uは上向きである.音は直接経路と壁で1回反射する経路を進む.壁の向こうの鏡像音源(−a,h)と,対応する補助線を薄い破線で示す.
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考え方 経路長の
鏡像は
にあり,実際の 音源と 同じ 上 向き速度を もつ.したがって
どちらも
壁の
より .時間差の式と 合わせると
測定値は
発音中に
と を一定と みなす十分条件は, , がともに 十分小さい ことである.一方,音高を 測る ためには が十分 大きい 必要が ある.受信する 音の 長さは 一次近似で , .例えば を十分小さく すれば,両音を 分離できる. では となり, は小さな 測定値同士の 比に なる.さらに は近い数の 差で, の誤差増幅が ある.高さ0では 鉛直速度が 視線に 直交し,この 瞬間の 振動数から を決める ことは できない.
演習 3
深い水の
で,
のまわりで を2次まで展開し, , を求めよ. , とおく.2次近似で,速い振動の 包絡振幅 を求めよ.初め包絡振幅が0の は,その後も0か. 初めの
包絡振幅の 極大位置 と極小位置 の役割が 初めて 完全に 入れ替わる 時刻を 求めよ.その 時刻まで2次展開を 使える 条件を,省いた 位相から 確かめよ.
時刻0の波形y=−A(1+cos qx)sin k_0xを示す.速い振動の波長2π/k_0と,遅い包絡線の間隔2π/qを記す.波は右向きに進む.
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考え方 分散関係の1次の
微分すると
, .したがって .位相速度 に対して である.実際の
変位を,次の 複素量の 実部で 表す.
よって
完全な
入れ替わりは 初めて となる ときである.その とき なので
3階微分は
演習 4
鉛直な
です.上端では
と局所的な 速さ を求めよ. と置いて の方程式を 導き, を の実部と する 波の 分散関係を 求めよ.実数の をもつ波の 角振動数の 下限を 求めよ. の狭い 波数帯を もつ波束の 伝播時間と,変位振幅の 上下端での 比を 求めよ.平均仕事率 が高さに よらない ことも 確かめよ. 局所速さだけから
見積もる と波束の 時間を 比べ,両者が 近い 条件と 先頭の 相対補正を 求めよ.
長さlの縄の線密度はμ(x)=μ_0e^(x/a)で,下端のおもりはm_0=μ_0aである.下端の駆動が上向きに波を送り,上端の装置が波を吸収する.
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考え方 張力の
高さ
の張力は その下に ある 質量の 重さなので
したがって
方
程式を で割ると .置換後は
代入して
実数の
群速度は
なので,波束の時間は . と書くと,振幅比は .位相を として
変位振幅は
比は
. が十分 小さいと
局所速さの
演習 5
長さ
弦の
の左右対称な 調和モードを 考える. , とし, , の範囲で,弦と 気体の 変位を 中央の 複素振幅 で表せ. 中央へ
働く 弦の 力と 気体の 力を 求め,角 振動数 を決める 方程式を 導け. 弦が
左右反対向きに 振動する 反対称モードで,気体が 静止する ものの 振動数を 求めよ.ピストンに 力が 残らない ことを 確かめよ. , がともに 十分小さい モードに ついて, の先頭の 近似を 求めよ.気体を 単なるばね,弦を 単なる2本の ばねと する 近似の 次に,どんな 慣性が 現れるか,エネルギーからも 確かめよ. を使えます.
x=−lとx=lで固定した弦の中央を,軽い剛い棒で質量Mのピストンにつなぐ.断面積𝒜,平衡長Lの管の奥は固定壁で,座標zと変位Yの正方向はともに管の奥向きである.
解答を見る
考え方 接続点では
をそれぞれ , の実部で 表す.両端固定,奥の 固定壁,接続点の 変位条件から
これらは
中央の
左右の 傾きは , .張力の横成分を 足すと,弦の 力の 複素振幅は .気体については なので,入口の音圧は .圧力はピストンを 外へ押すから,力は .ピストンの運動方 程式から
これが
反対称な
弦の 形は , と書ける.中央は 変位0で, , .中央の左右の 傾きは 等しいので .気体を とすれば 圧力の ずれも0で,ピストンは 静止できる.したがって この 一群の 振動数は 気柱と によらない. , を(2)に代入すると
よって
低い
弦と
18第25章のまとめ
この
定義と 法則
定義 波,横波と
媒質の
法則 1次元の
ばねの
列(質量 ,ばね定数 ,間隔 ): .波長が よりずっと 長い ときの 近似で,誤差の 目安は .弦(張力
,線密度 ): .音(断熱変
化): .音速は圧力に よらず,絶対温度の 平方根に 比例する.
公式 正弦波と
法則 重ね合わせの
線形な
法則 うなり
振動数
法則 ドップラー効果
空気に
の
法則 端での
固定端(変位が0):反射波の
位相が ずれる.自由端(傾きが0):同じ位相で 戻る. 気柱の
閉口端は 変位の 節・ 圧力の 腹,開口端は 変位の 腹・ 圧力の 節.開口端補正は 半径 の管で およそ .逆向きに
進む同じ 振幅の 波の 和 は進まない 定常波で,節の 間隔は ,節と腹の 間隔は .平均すると正味の エネルギーは 運ばれない.
定理 弦と
両端固定の
弦: , ( ). が基本 振動. 開管:
.閉管: で奇数倍だけ.開口端補正は 開いた 端ごとに に足す.
1つ1つの
法則 屈折の
境界の
両側で 振動数は 変わらず, .反射角は入射角に 等しい. 2つの
波源の 干渉では,位相差 が で強め合い, で弱め合う.合成の 振幅は で,弱め合う所も 振幅が 等しい ときだけ0に なる.節線は 経路差が 一定の 双曲線である.
定義 倍音と
基本
定理 波の
弦の
定義 分散関係と
定理 接続点での
インピーダンス
で,反射率
手順
ポイント 波の
波形が
与えられたら, - 図(波の写真,山から 山が )か - 図(1点の記録,山から 山が )かを確かめる.媒質の 動く 向きは,波形を 進む 向きに 少しずらして 決める( ).うなりの
回数からは 振動数の 差の 大きさだけが 分かる.振動数を 少し 動かしてうなりが 増えるか 減るかで,差の 符号を 決める. ドップラー効果では,音源から
観測者へ 向かう 向きを 正と して , を符号つきで 書き,空気に 対する 速度に 直す.反射体は,まず 観測者と して 受け取り,次に その 振動数の 音源と して 出す. 定常波と
モードでは,境界条件から 節と 腹の 位置を 先に 決め,長さと や の関係を 図に 描く.気柱の 共鳴の 位置の 差を とると 開口端補正が 消える. 境界の
反射と 透過は,複素振幅に「変位が つながる」「力が つり合う」の2条件を 課して 解く.
主な 公式
媒質の
速度の 最大値 と波の 速さ は別で,比 は傾きの 最大値 音の
強さ: , .レベル , .点音源では等振幅の
うなり: ドップラー効果の
近似: , が より十分小さければ .動く人が 壁の 反射音と 聞くうなりの 回数は はじいた
弦(端から を高さ まで引く): .はじいた点が 節の モードは 鳴らない.端の 近くでは でしか減らず 硬い音に なる 弦の
モードの エネルギー: ,全エネルギーは .方形波は 奇数倍音が ,のこぎり波は 全倍音が で減る 水面の
波:単位面積あたりの 平均エネルギー .深い水 , .浅い水 .一般に .さざ波 ,ばねの
列(質量 ,ばね定数 ,間隔 ): ,上限 を超える 振動数の 波は 進まない グリーンの
法則: ,幅 が狭まる 湾では
各題材の 問いへの 答え
波動方程式と
音の 速さ:雷鳴と して 届くのは 空気 その ものではなく,押し縮められた 状態である.空気の 層が 隣の 層を 押し,形と エネルギーだけが 伝わる.速さは で,常温で約 なので,3秒の遅れなら雷は 約 先である.耳元の空気は 0.01 mm ほど 行き来するだけである. 重ね合わせとうなり:2本の
音叉の 音は 耳の 位置で 足し合わされ,位相差 がゆっくり増えるので,振幅が1秒に 回の割合で 大きくなったり 小さくなったりする.救急車の 音は,近づく ときは 前方の 波長が 縮み,遠ざかる ときは 後方の 波長が 伸びるので,通り 過ぎる 時に から へ変わる. 反射と
定常波:弦の 両端が 節であると いう 境界条件を 満たすのは,弦の 長さが 半波長の 整数倍の ときだけで,振動数は に限られる.どう はじいても 運動は モードの 和で,周期 で繰り返すので,音の 高さは で決まる.はじく 強さは 振幅を,はじく 場所は モードの 混ざり方を 変えるだけである. 倍音と
音色:ピアノと フルートの 同じ 高さの 音は,周期が 同じで1周期の 形が 違う.形は フーリエ級数で 倍音に 分けられ,その スペクトルが 音色を 決める.フルートは 基本音が 強く 倍音が 弱く,ピアノは 高い 倍音まで 強い. エネルギーと
分散:津波は 波長が 水深より ずっと 長いので 外洋でも 浅い水の 波で, は水深 4000 m で 約 である.浅くなると遅くなるが,エネルギーの 流れ は変わらないので,振幅は に比例して 大きくなる.最後は 振幅が 水深に 近づいて 砕ける.
この 章で 使った 数学
偏微分(
発展の 内容
3次元の
波(発展):四方に 広がる 音の 圧力の ずれは を満たす.点音源の 球面波は で,振幅は ,強さは で減る. 波が
運ぶ 運動量(発展):光では エネルギーの 流れ に伴って 運動量の 流れ が運ばれる(第26章).弦や 水面の 波でも 吸収する 壁には 平均して 押す力が 働くが,この 力は 振幅の2乗の 量で,線形の 理論だけでは 決まらない.水面では ストークスの 漂流が その 一つの 現れである.
波動方程式,重ね合わせ,境界条件と