第19章 熱力学の総合演習
01装置の拘束から過程を決める
シリンダーと
総合演習 1
圧力を
真
気体は
つり合いから
を導き, を装置の 量で 表してください.支持台固定との 違いも 述べてください. 始点からの
符号付き熱量を とし,モル熱容量 を で表してください.負値に なる 理由も 説明してください. 温度
最大の 体積 と吸熱から 放熱に 変わる 体積 を求め, - 図で位置と 傾きを 比べてください. として から までの の符号を 分類し, での発散と 有限熱量の 関係,固定温度での 平衡の 安定性も 調べてください.
初状態と変位後のシリンダーを上下に示す.ピストンが右へx動く間に支持台は右へ2x動き,ばねの長さが増して圧縮が小さくなる.外側は真空で,ピストン断面積はAである.
解答を見る
考え方
比熱一定の
支持台と
ピストンの 間隔は 増すので,圧縮量は となる.ばねは ピストンを 内向きに で押す.外側は 真空だから
支持台固定なら
とおくと, である.状態方程式と第一法則は
これより,
膨張仕事が
温度は
上に 凸の 二次式で,最大は
指定値では
と
固定温度で,支持台が
解答図.p₀=3αV₀,γ=5/3の場合の直線p/(αV₀)=4−V/V₀を描く.初点,温度最大点V_T=2V₀,熱の切替点V_Q=5V₀/2,終点3V₀を示す.青い区間は吸熱,赤い区間は放熱で,温度最大点には等温線,熱の切替点には可逆断熱線が接する.
総合演習 2
液柱の
鉛直なU字管(断面積
各熱的条件を
平衡時の
と物質量,変位後の 気体体積と 液面差を 求めてください. 等温と
可逆断熱の 運動方程式,周期を 求め 比べてください. で数値も 求めてください. 熱交換時間が
と の場合に,近似を 周期と 照合してください.中間では 周期の 平均を 使えるか,また 液柱の 重力が 支配すると 周期で 過程を 見分けに くい理由も 説明してください.
左腕の上端を閉じたU字管を平衡と変位後で並べる.平衡時の左の気体長はℓで,右液面は左液面よりh高い.変位後は左液面が下へx,右液面が上へ同じx動く.右腕は大気圧p_aに開いている.
解答を見る
考え方
液体全体の
同じ
高さの 液体圧を 等置して ,従って .体積保存より右液面も 上がり,気体体積は ,液面差は となる. 等温なら
,可逆断熱なら である.等温を ,断熱を とまとめ,1次まで 展開すると .液体の運動エネルギーは であり,移動方向の圧力の 一般化された 力は となる.従って
慣性には
周期の
として, なら壁とほぼ同温を 保つ等温近似, なら一周期の 熱交換を 無視する 断熱近似である.短い 時間では ,長い時間では となり,両近似は 自己整合的である.
中間では
総合演習 3
噴射する
外力を
流出は
押し込む仕事を
含む エネルギー保存から を導き,貯槽の を求めてください.体積一定でも 冷える 理由も 説明してください. 運動量保存から,残留質量
までの速度増分を 定積分で 表してください. で終温度と 速度 増分を 数値積分で 求めてください. 同じ
初状態から 貯槽だけを に保ち,断熱ノズルで 同じ まで噴射する 場合の 速度増分と 補給熱を 比べてください.全量噴射で 速度が 有限か, と形式的な で調べ,極限の 適用範囲も 述べてください.
機体内の剛体貯槽から弁を通って後方向きノズルへ気体が流れる.貯槽の残留質量m,容積V_c,温度T,圧力pと,装置を含む乾燥質量M_dを示す.機体速度vは右向き,機体に対する相対噴射速度uは左向きで,流出微小質量は−dmである.
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考え方
貯槽は
1 molあたり,内部
エネルギー と押し込む仕事 の和は .出口温度 と出口の 押し出す仕事も 含めて
可逆断熱の
流れの
貯槽の
初圧は
加速する
総質量は .流出質量 の速度は,慣性系で だから,1次の運動量収支は となる. とおけば
数値では
等温なら
一定なので
今回は
補給熱が
02サイクルの効率とエントロピーの収支
一巡の
総合演習 4
排水の
断面積
初めは
液柱の
つり合いから,I〜IVの 気体の 圧力と 温度を 求めてください. 各区間の
と の関係を 求め, - 図を描いてください.一巡で 気体が 外へする 仕事 を求めてください. 吸熱だけを
足して と効率 を求めてください.水槽間の 水の 位置エネルギー増加を 有効仕事 とし,装置の 効率 と比較してください.さらに 受水面を 排水口まで 上げた 理想極限で,両効率を 比較してください.
状態I〜IVのピストンと液柱を並べる.注水口の高さは2ℓ,排水口は5ℓで,状態IとIIには同量の水があり,IIIとIVには水がない.下の水路図は共通の高さ尺度で水面2ℓの注水槽,受水面4ℓ,排水口5ℓを示し,排水後の落下を描く.
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考え方
水深が
水深
なら . とおくと,IとIIは水深 ,IIIとIVは水なしなので,圧力は 順に である.水の量が 変わらないI→IIでは 水面と ピストンが 同じ 距離だけ 上がる ため,IIの .体積は順に となる.物質量は 一定で だから
とすると,各経路は
である.排水中の
一巡で
I→IIは
定圧膨張なので を吸収する.ここでは を一定とした.排水中は より
放出熱の
両水槽の
解答図.p/qとV/(Aℓ)で描いたサイクルはI=(1,3),II=(4,3),III=(5,2),IV=(2,2)を時計回りにたどる.排水辺のV=35Aℓ/8までを吸熱の青で,その後と圧縮辺を放熱の赤で示す.一巡の仕事3qAℓは,有効仕事2qAℓと排水後の落下での散逸qAℓに分かれる.
総合演習 5
混合の
断熱した剛体容器の
仕事を
取り出さずに 仕切りを 抜いて 直接混ぜた 場合の 終温 ,分圧,全圧,気体全体のエントロピー増加 を求めてください. 同じ
初状態から 膜と 可逆機関で 断熱的に 混ぜ,両成分が 共通温度で 全体積を 占めるまで 最大仕事を 取り出します.全エントロピー一定から 終温 と最大仕事 を求め,上限を 実現する 操作も 説明してください. 直接混合で
取り逃が した 仕事と,終状態に 残る 内部エネルギーの 差を 比較してください.さらに 理想熱源 を使い,両方式を 同じ 混合状態 へそろえる 場合の 最大仕事を,自由エネルギーの 言葉で 表してください.断熱の 場合の をそのまま と置けない 理由も 示してください.
初状態の左室は気体Aがν mol,V₀,2T₀,2p₀,右室は気体Bが同じ物質量と体積でT₀,p₀である.固定された断熱外壁の中で,仕切りを抜く直接混合と,半透膜・可逆機関から軸仕事を外のおもりへ渡す経路を並べる.終温はそれぞれ未知のT_dとT_rで示す.
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考え方
第15章の
直接混合では
熱・仕事の 授受が なく,初めの 内部 エネルギーは .終状態では なので である.各成分が に広がる ため,分圧は ともに ,全圧は .異種の理想気体では 各成分の エントロピーを 足し,成分ごとに 可逆な 温度変化と 膨張を 計算用の 経路に 選ぶと
実際の
終温
でのエントロピー差は (1) の を に替えればよい.断熱で .これは とともに増え,仕事 は減るので, が最大仕事を 与える.
終温は
実現方法は2段階に
直接混合の
仕事は0で,可逆混合との 差は .取り逃がした 仕事は 直接混合の 内部 エネルギーに 残る.両終状態の 温度・エントロピーが 違う ため,これを と置く ことは できない.
環境熱源を
可逆断熱混合後のrからdへ
の
総合演習 6
風の
地球を
大気循環を
吸収する
熱流率 ,全球面積あたりの熱流率,有効放射温度を 求めてください. 吸収全量が
この 高温側から 低温側へ 運ばれると いう 仮定で,風を 生む仕事率の 上限 と地表面積 あたりの上限を 求めてください. 風の
運動エネルギーと 散逸時間から 生成仕事率 を見積もり,上限との 比を 求めてください.さらに 吸収熱の 割合 だけがこの 循環を 通る 場合,風の 維持に 必要な の下限と,比に 強く 効く 不確かさを 説明してください.数値は 有効数字2桁に してください.
太陽光を受ける断面積πr_E²と,赤外線を出す全球面積4πr_E²を区別する.吸収した熱が高温側T_Hと低温側T_Lの間の熱機関を通り,仕事として風の運動エネルギーを生む経路を示す.風は散逸時間τで地球内の熱に戻る.
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考え方
第18章の
受光面積は
,放射面積は なので
放射平衡の
より, .全球で割った 上限は , あたり である.大気の2温度間の上限である.高温側を 上げても 低温側を 下げても 上がる. 定義された
速さを 使い, .定常の生成仕事率は
面積あたりでは
循環に
比は
03分子の分布から巨視的な量へ
分子ひとつ
総合演習 7
仕事を
断熱した剛体容器を
は温度に よらないとします.関係 から,内部エネルギーの 体積依存項 を導いてください. 自由膨張の
と温度 降下を 求め, が冷却式に 現れない 理由と 準静的断熱膨張との 違いを 説明してください. 窒素で
, , , , , とします.等分配則から を選び,冷却と 可逆経路に よる エントロピー変化を 計算してください. , を使います.
仕切り除去前には気体が体積V₁を占め,残りは真空である.除去後には同じ物質量νの気体が全体積V₂へ広がる.外壁は断熱した剛体で,右図の破線は初め真空だった領域を示す.温度T₁とT₂の大小は図では指定しない.
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考え方
保存される
偏微分は
物質量を 固定して行う.状態方 程式の 温度微分を 代入すると
したがって,体積に
外壁は
固定され,膨張する 先は 真空であり,他の 仕事も 与えないので .断熱条件から ,第一法則は を与える. として
分子を
途中に
この
温度域の 窒素では 並進3・回転2が 有効で 振動は ほぼ凍結し,熱 運動の5つの2乗項から と近似する.よって
引力エネルギーは1モルあたり
エントロピーは
実際の
総合演習 8
流出粒子の
温度
で平均流出数 と1分子の流出確率 を求めてください. 二項分布から
, , 一定の極限を とり, と標準偏差を 導いてください. を使えます.各流出分子を 独立に 確率 で検出した 個数 にも適用してください. 読み出し値
の雑音 は と独立,平均0,標準偏差2個分です.個数ゆらぎの 分散は 雑音分散の9倍以上,その 標準偏差は 平均検出数の10 %以上とします.時間窓の 範囲を 求め,長く 測れば 有利か 論じてください.検出後に 応答できない 時間 の影響も 見積もってください.
希薄な気体が面積Aの小孔から真空へ流出し,流出数Xのうち検出確率ηで検出された数をK,雑音eを含む読み出し値をYと区別する.棒グラフは共通の長さΔtの時間窓で得るKの模式的な標本で,問題の数値解答や実測データではない.
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考え方
流出を
数密度は
,平均の速さは .平均流出率を とおくと なので, 個となる. 個に対して
1分子の
流出なら1,残れば0の
変数 で と書く.各平均は ,分散は .独立な和の 分散を 足して
と
検出の
独立性から
, .粒子の分散の 条件は ,相対ゆらぎの条件は ,つまり . より
総合演習 9
圧縮中に
二原子理想気体を,摩擦なく
とします.零点エネルギーは
第一法則から
温度依存の 比熱を 含む断熱の 関係を 導き,振動の 項を 積分してください. , と置くと 便利です. , , の終温を 求め, 固定と初温での 固定による 終温の 相対誤差を 比べてください. と で , に戻る ことを 確かめてください.振動を 無視した 終温の 誤差を1 %以下に する 条件を,比熱の 積分で 表してください.初温での 凍結だけで 十分ですか.
θ=1000 K,T₁=150 Kの設定で,温度依存の比熱模型,γ=7/5固定,初温でのγ(T₁)固定を比較する.上段はモル比熱Cᵥ/Rと温度T,下段は可逆断熱圧縮中のT/T₁と体積比V/V₁である.体積比は対数軸で1から1/10までを示し,本文で問うV₁/64の終温は表示しない.曲線は各模型から計算した.
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考え方
温度が
理想気体では
.断熱・可逆で , を入れ, で割ると .両端まで積分して
を
振動の
よって
これは
, を入れ, を解く.左辺の 温度微分は なので根は一つで, , , となる.
比熱一定の
では より .振動の運動・位置の2項が 有効と なり, , . では なので , .後者は回転が まだ 有効な 範囲で 振動だけが 凍結する 極限であり,実際の 気体の 絶対零度まで 延長する ものではない.
圧縮に
今回の
04輸送と放射で温度を決める
温度が
総合演習 10
排気を
体積
直径
の排気口に ついて, と で と を求め,自由分子領域か 粘性流の 領域か 判定してください. 自由分子領域で,薄い口の
面積は ,口の向こうの 圧力 は一定です.両側は 同温度,片側からの 毎秒の 流出数は です.正味流出から の式を 導き, のときの 時定数と,初圧 を (1) の低い 圧力とした ときの100分の1への 時間を 求めてください. 薄い口を,同径で
長さ の管と,排気速度 のポンプに 置き換えます.壁で 拡散反射する 長管の 透過確率は です.管内の蓄積を 無視し,実効排気速度 と100分の1への排気時間を 求めてください.管径を 半分に する 場合と,ポンプの 速度だけを10倍に する 場合を 比べ,装置の どこが 支配するかを 説明してください.
左は容器圧pの気体が直径dの薄い口を通って出口圧pₚの領域と行き来する配置である.右は同じ直径dで長さℓの管をポンプにつないだ配置で,pₚは管出口・ポンプ入口の圧力である.青と緑の矢印は正逆の分子流を表し,矢印の長さは流量を表さない.
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考え方
第15章の
より である.低圧では , なので自由分子領域である.高圧では , なので粘性流を 考える. は遷移領域で,自由分子模型は に限る. と置くと,正味の 流出数は である.等温・体積一定なので から
一定の
管の
輸送係数は
である.毎秒の
管内の
管径を
総合演習 11
粒子と
恒星内部の
放射の
と
分子運動論から
気体圧 と放射圧が 等しくなる 数密度 ,質量密度 ,各圧力 を求めてください. 太陽中心の
目安 , と,比較用の仮想点 , で両圧力と 比を 求め,支配する 機構を 判定してください. 気体の
エネルギー密度を 導き,放射の エネルギーを その1 %以下に できる 条件を で書いてください.(2) の 両点で 確かめ,等圧点での エネルギー比も 求めてください.放射圧が 気体圧の1 %以下なら,エネルギーも 省略できますか.
上段は共通温度Tの陽子・電子と等方的放射を含む小領域の模式図である.下段の両対数T–ρ平面には,気体圧と放射圧の等値線p_g=p_rと,放射エネルギーが気体の1 %となる境界u_r/u_g=0.01を,本文に与えられた定数と完全電離水素の模型から描いた.後者の境界より高密度側で放射エネルギーを省略できる.AとBは本文の比較点である.
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考え方
第15章の
理想気体で
である. より
全圧は
を代入すると,圧力比は
である.計算値は
点 | |||
|---|---|---|---|
A | |||
B |
Aでは
陽子・電子の
並進に 等分配則を 用いると である.したがって
条件は
気体圧の1 %以下まで
総合演習 12
回る
半径
表面温度が
一様な 場合の 平衡温度 を, を含めて 求めてください. 熱伝導率
, とします.熱拡散率 ,壁内部と周方向の 拡散時間,放射緩和時間を 求め,均温近似を 検討してください.放射面積を ,全熱容量を とします.伝導を落とした 局所周期模型で,吸収量から 温度幅の 上限も 求めてください.表面部分への 日射は です.同じ形と
熱容量で , とします.昼の正対点の 局所平衡温度を 求めてください.夕方 の部分を,周方向伝導を 落と して 夜の 半周期冷やし,明け方の 温度と 昼夜差を 求めてください.有限時間で 温度を0と 置けるか,伝導を 省く 条件も 論じてください.
側面図は太陽光に垂直な円筒軸と長さℓ,受光・放射する側面を示す.断面図は半径r,太陽光に対する投影幅2r,拡大した壁厚L,断熱した内面を示す.赤い点は追跡する表面部分で,自転周期P_rに従って受光する昼と非受光の夜を交互に通る.放射は昼側と夜側の両方から出る.端面や寸法比は省略した.
解答を見る
考え方
第18章の
太陽へ
向けた 投影面積は ,放射面積は である.従って より
を放射の 式へ 代入し, で線形化すると,放射係数は となる.小さな 温度ずれは に従うので
である.
一様近似の
である.放射損失を
正対点で
とすれば である.低伝導率では熱拡散率 ,壁内部の時間は ,周方向は となる.壁内部は 同温度と 扱えるが,円周全体への 均一化は 遅い.昼の 日射の 変化の 目安は で,その温度での 放射緩和時間約 より長く,昼の 中央付近で 局所平衡を 使える.
夜には
夜
05東大の熱の過去問を発展させる(1)
熱の
総合演習 13
弁を
水平シリンダーの
に固定して 断熱し,弁を 開きます.平衡後の 温度・ 圧力・仕事,解除直後の 運動方向を 求めてください. 弁を
開いたまま 理想熱源 に接し,固定を 解除します.摩擦なし,散逸は 気体内部だけとします.再平衡の ,仕事 ,吸熱 を求めてください. 同じ
初終状態を 可逆等温経路で 結ぶ 仕事 と,実際の全エントロピー生成 の関係を 求めてください.
自然長に対応するピストン位置はx=0,初期位置はx=aである.左の固定端から伸びたばねはピストンを内向きに引く.ピストンは固定され,弁の先の体積Aaの固定容器は真空である.
解答を見る
考え方
弁を
初めの
状態方 程式は .固定中の自由膨張では で,理想気体の内部 エネルギーは 温度だけで 決まるから 温度は のままである.全体積が から になるので,圧力は .ピストンを内へ押す力は であり,気体の外向きの 力より 大きい.解除直後は 内向きに 動く. 終状態では
全体 積 ,圧力 である.温度が初めと 等しいので
も
初終の
同じ
物質量の 気体の 両端を 結ぶ 可逆等温経路では,利用できる 体積が から に増えるので
これは
弁を
総合演習 14
蒸発の
鉛直筒の
一定の
と
上昇開始の
温度と,停止時の 蒸気量・残液を 求めてください.停止までの 吸熱を 昇温と 蒸発に 分けてください. 体積を
固定して まで加熱します.全蒸発の 境界温度の 式を 立て,最終状態が 相共存か 全蒸気か 判定してください. 追加熱量を
求めてください.定圧の 潜熱を 内部エネルギー差に 使う 誤りと,液体体積を 無視する 条件も 説明してください.
液体だけの初期状態,相共存してピストンが上昇する状態,止め具に達して体積Vsに固定された直後の状態を並べる.ピストンの上は密閉された真空である.下のグラフは与えられた飽和圧ps(T)と負荷圧pbの関係を示す.
解答を見る
考え方
自由に
初温で
なので蒸気は ピストンを 持ち上げられない.液体を 温め, となる で上昇が 始まる.その後は で相共存し,蒸発に よって 体積が 増える.停止時の 蒸気量は
液体は
合計は
液体が
残れば 蒸気量は である.残液がなくなる 温度 は
を
前者が
液体の
体積を 無視すると, で1 mol の蒸発に よる 内部エネルギー差は である.第一法則で定圧蒸発の 仕事 を差し引いた 結果である.実際の 途中の 熱を 置き換えるのではなく,初終の 状態量 をこの 差で 計算する.残液の 気化と 全蒸気の 昇温,容器の 昇温を 足せば
体積仕事は0で,合計の
総合演習 15
液体を
底の
右を
に保ち左を ゆっくり加熱します.右への 液体移送体積 で両気体の 体積・ 圧力,左の 温度を 表し, の状態 H の 値を 求めてください.移送の 粘性抵抗は 無視します. H までの
両気体の 仕事と 熱 を求め,仕事の 和を 液体の 位置エネルギー増加と 照合してください. H で
弁を 閉じ,左を 理想熱源 で冷やします.次に 両気体を 熱源に 接して 弁を 開き,流れが 内部で 散逸して 静止まで 待ちます.元の 状態へ 戻るか 判定し,H から 復帰までの 熱源の 受熱と 全エントロピー生成を 求めてください.外への 仕事と 液体の 熱容量は 無視し,液体の 散逸エネルギーも 熱源へ 逃げるとします.
液面断面積は左A,右2Aであり,上部の気体はそれぞれ密閉されている.左から右へ液体体積zを移すと,左液面はz/A下降し,右液面はz/(2A)上昇する.底の管には弁があり,左に加熱部,右に温度T0の熱源を描く.
解答を見る
考え方
静水圧の
液面の
高さの 差は となる.同じ高さの 液体圧力を 等しく すると
右の
, から
右は
と
左が
弁を
閉じた 冷却後は,左の 圧力が ,右は である.右の高い 液面から 左へ 流れ始める.両気体が の終平衡では
許される
気体の
有限温度差に
総合演習 16
熱で
鉛直シリンダー C の
弁開放後の
温度・ 圧力と,ゆっくり加熱して C が 上昇を 始める Z の 温度 ,必要な熱を 求めてください. Z から
可逆に 加熱し,C の 体積が になる F の 圧力・温度,仕事の 内訳,吸熱 を求めてください. Z で
弁を 閉じ,D の 留め具を 外して ピストンを 速く 上下に 駆動し,元の 位置で 再固定します.気体への 正味の 仕事 による D の 温度と,再接続後に 断熱で F へ 至る ための を求めてください.散逸は 気体内部だけです.Z から F までの 全エントロピー生成を 加熱の 道と 比べてください.
上昇を始める状態Zでは容器Cの気体体積がB,容器Dが2Bで,弁でつながる.Cの上側は真空であり,天井のばねは自然長である.Cが上昇するとばねは圧縮され,下向きに力を及ぼす.Zからの可逆な加熱経路と,Dのピストンを上下に駆動して再接続する経路を分けて示す.
解答を見る
考え方
全気体を
初め
.断熱自由膨張は なので,温度 ,圧力 となる.C は 重力が 気体の 力より 大きく,下の ストッパーに 支えられる.上昇開始は ,全体積 だから . を一定と して,必要な 熱は である. とすると,つり合いは .F は全体 積 ,圧力 で, より .
仕事は
Z で D には
mol がある.断熱の 第一法則から ,従って .速い上下 運動には ポアソンの 式を 使えず,初終の 体積が 同じでも 仕事0にはならない.C は Z の ままである.
再接続後の
Z と F では
仕事に
総合演習 17
仕切りが
全体
初めの
力と,最大速度での 左右の 状態の 関係・両体積を 求めてください.最大の 条件は 理由も 述べてください. 最大速度での
両温度と 速さを 求めてください. , , , , , でも計算してください. 最大速度の
位置で 止まりますか.無視した 非一様性・散逸と,一様性の 条件を,気体の 長さ ,音速 ,運動時間 で説明してください.
密閉された全体積4Vcの筒を,質量Mの断熱ピストンで分ける.初期の左室は物質量ν,体積Vc,温度2T0,右室は2ν,3Vc,T0である.固定具を外したあとの右向き変位xを青い矢印で示す.
解答を見る
考え方
力が0の
初圧は
, なので,力は右向きに .左の膨張で は下がり,右の 圧縮で は上がる. が正から 負に なる 点,すな わち が最大速度の 条件である.圧力差は 変位に 対して 単調減少するので,最初の 等圧点で 最大と なる.両側の ポアソンの 式から
比熱一定の
より
初めピストンは
数値は
加速度0でも
速度は 正で,慣性で 通過してから 減速する.散逸を 除いた 模型では 往復を 続け,自然に 静止する 終状態は 予測しない.実際には ピストン付近の 圧縮波,流れ,圧力・温度の 空間的な 不均一が 生じる.(2) は,その 巨視的な 流れの 運動エネルギーを 無視している.粘性や 乱れに よる 散逸は 気体を 加熱し,エントロピーを 生成するので,断熱の 壁でも 一定とは限らない.
一様な
06東大の熱の過去問を発展させる(2)
引き続き東大の
総合演習 18
気体ばねの
水平筒に,物質量
基準圧力
と , が1より十分 小さい 振動の 周期を 求めてください.熱壁で を保つ周期を ,断熱で散逸の ない 周期を とし,その 比を 圧縮への 応答から 説明してください. を保って , にし,壁を 断熱に 切り替えて 初速度 を与えます.ピストンの 動きで 回る プロペラの 散逸仕事は 全て 気体に 入り,最後は 静止します.最終体積・温度・変位を 求め,回転有効・ 振動凍結の 二原子気体で の温度比・体積比も 計算してください. 放した
直後から 静止までの 内部 エネルギー変化と 全系の エントロピー増加を 求めてください.外気への 仕事も 理想的な 機械的蓄積とします.散逸仕事の 行先と, の小さい で生成が 何次から 現れるかを 説明してください.
外圧peと圧縮向きの一定負荷FLを受けるピストンにはプロペラの駆動が連動する.基準状態は体積V0,温度T0の平衡である.準備では温度T0を保って体積Viにし,熱壁を断熱壁に替えて初速度uを与える.最終状態は体積Vf,温度Tfで静止する.体積と位置は模式的に描く.
解答を見る
考え方
圧力の
力の
つり合いから , .等温では より,合力は .断熱で体積仕事だけなら,比熱一定の 条件で だから,合力は となる.したがって
断熱圧縮では
初期
運動エネルギーを , とする.終状態では .外への仕事は 一定負荷に 対する なので,初終で
終状態は
.ピストン・プロペラの運動は 乱雑な 分子運動に 変わるが,負荷との 体積仕事も を変える.プロペラの 総散逸仕事は 経路に 依り, そのものではない.
比熱一定の
機械的蓄積の
総合演習 19
凝縮する
向かい合う
固定壁は
段階Iの
終温,蒸気量,凝縮量,Bの 仕事と 吸熱,Aの 放熱を 求めてください.水の 内部 エネルギー減少は 凝縮量と の積ですか. 段階IIの
熱・仕事,軸の 支持力を 求め,全過程の 内部 エネルギー変化を2熱源の 収支と 照合してください. 水,ヘリウム,2熱源それぞれの
エントロピー変化と その 和を 求めてください.同じ終状態へ 進める 高温熱源の 温度 を変えると,生成は どう 変わりますか.潜熱が 最終式から 消える 理由も 説明してください.
等面積の向かい合うピストンを断熱の剛い軸で結ぶ.初期体積は水側Aが2V*,ヘリウム側BがV*である.段階IではAから温度Tsの低温源へ放熱し,温度3Tsの高温源からBへ吸熱する.段階IIでは軸を固定し,Aを断熱として,Bから低温源へ放熱する.各段階で軸の長さは同じで,物質は容器間を移らない.
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考え方
相共存中のAの
相共存から
,軸のつり合いから も一定.Bの 体積2倍より .Aの体積は ,蒸気は モルとなり,同量が 凝縮する.
Aの
固定後は
, .Aの状態は 不変.Bの 終圧は なので,固定具は差圧に 逆らってBからAへ の力を 出す.変位が なく 固定具の 仕事は0である.
ヘリウムは
同温・飽和圧の
可逆な 凝縮より .初温で体積2倍の ヘリウムは .熱源は受熱を 温度で 割り,
したがって
生成は
総合演習 20
弁の
断面積
ゆっくり加熱し,板が
初めの1分子の
平均並進 運動エネルギー,浮き始める 温度,浮く 前と 浮いてから 弁操作前の 各供給熱を 求めてください. 弁操作前の
内部 エネルギー,最終温度,上室の 物質量を 求めてください.真空への 移動の 仕事と 板の 位置エネルギーから,内部 エネルギー増加を 説明してください. 加熱停止から
最終静止までの エントロピー生成を 求めてください.分子の 札に よる 混合項は 必要ですか.
高さHの断熱箱に質量Mの弁付き透熱仕切板を置く.初期は高さH/5のストッパー上で,上室は真空,下室には気体がある.加熱停止時は高さ3H/5で固定し,弁の短時間開閉後に固定を解除する.最終静止時は高さ2H/5となり,両室に同温の気体がある.
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考え方
加熱の
並進の
平均 より初めは .回転込みでは である.浮く条件 と体積 より浮く 温度は .それまでは体積仕事0で,
浮いた後は
弁操作前は
.板固定で弁を 開く間は 外壁も 固定具も 仕事を せず,全気体の は不変.一部の 気体だけを 見れば 物質と エネルギーが 出入りする 開放系で,そこへ を課せない.
解除後は
板の
モルエントロピーは
基準定数を 除き .終2室の和から 初期の 全量を 引くと 定数は 相殺する.初体積 に対する モル体積比は 下 ,上 なので
値は
総合演習 21
断熱の
向かい合う
初温は
スイッチを
開き,軸を わずかに 右へ 動かして 放します.微小な 温度・ 圧力変化を 連立し,復元力と 振動数 を求めてください. 元に
戻して スイッチを 閉じ,つり合いを 保って 同温まで 待ちます.圧力一定を 示し,終温,軸の 移動,左から 右への 熱を 求めてください. 全系の
エントロピー生成を 対数式で 求め, の2次まで評価してください.伝熱を 弱めて 十分 ゆっくり 行えば,生成は 消えますか.
等面積Aのピストンを剛い軸で結ぶ.左室は物質量ν,初温T0+θ,右室は2ν,T0−θで,共通初圧はp*である.右向き変位xによって左体積はAx増え,右体積はAx減る.軸内の金属線は物質を通さず,熱スイッチが閉じたときだけ伝熱する.実線は初位置,青い点線は右へ変位した位置である.
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考え方
振動には
初体積は
, .断熱で体積仕事だけの 微小変化では .状態方程式の 微小変化 と連立して
体積・温度の
外への
仕事は 相殺し,準静的な 連結体の 運動エネルギーは 無視できる.同じ だから保存則は .共通圧力 に対して なので,全体積と右辺の 保存から は一定と なる.
定圧より
右の
各室の
差を 定圧の 可逆経路で 計算すれば . として
準静的な
総合演習 22
ばねの
真
初め
て
この 仕事からばねの 復元力を 求め,弾性エネルギー と内部 エネルギー の比が 一定である ことを 示してください. 温度・長さの
増加の 厳密式と 小さい 加熱の 近似式,与えた での各比,ばねに 蓄える 割合を 求めてください. 準静的経路の
実効熱容量 は に依りますか.別の 装置で 初めから 固定小室 を連結し,全体積を とすると どうですか.同じ で比べ, の形式的な 極限も 求めてください.
真空中の気体長xのピストンを倍率b=3/2の理想てこに結ぶ.ピストンが右へ動くと,てこの下端は左へb倍動き,右の固定端に結ぶばねが伸びる.自然長からの伸びbxを,ばね全長とは別の寸法として示す.上段は体積Ax,下段は固定小室Vdを管で連結する別装置である.加熱部以外の壁は断熱である.
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考え方
つり合いと
ばねの
微小仕事 より復元力は . とすると ,従って
だから .したがって
温度の
は に依らない.硬いばねほど は小さいが,同温の は同じ.定積の と定圧の の中間である.
固定小室が
固定した