第7章 振動
01フックの法則と単振動
問い
ばねの
考えてみる
引く
フックの 法則と 運動方程式
法則 フックの
ばねを
である.
つり合いの
まず,なめらかな
自然長では力は0.伸ばすと左向き,縮めると右向きの復元力が働く.力は赤い矢印で表す.
運動方
です.
解を 代入して 確かめる
2回微分すると
微分すると
と
運動方
単 振動の 言葉
法則 単
復元力
と
青実線は振幅A,緑破線は振幅2Aの余弦曲線.横軸は周期Tで規格化した時間で,両者の山と谷の時刻は一致する.
周期の
初期条件から A と φ を 決める
です.これを
速度・加速度と エネルギー
速さの
最大値は ,加速度の大きさの 最大値は .振動の
両端( )では で,加速度の大きさが 最大.中 心( )では で,速さが最大. は より位相が だけ進んでいる.
力学的エネルギーは,
で
弾性エネルギーの放物線と全エネルギーEの水平線.二つの交点が転回点で,任意の位置での差が運動エネルギーとなる.
ポイント ここまでの
フックの
法則 の復元力を 受ける おもりの 運動方 程式は .解は , .代入すれば確かめられ,2階の 方程式なので 定数が2つ( , )ある. と は初期条件(初めの 位置と 速度)で 決まる.周期は .速度は
,加速度は .力学的エネルギーは で一定. 問いの
答え:周期に 振幅は 入らない(等時性).引く 長さを2倍に しても 往復の 時間は 変わらない.
022階の微分方程式と三角関数の合成
前の
定理 数学の
重ね合わせ.
一般解.
で,定数は2つである.
初期条件.
三角関数の
である.
係数平面の点(C₁,−C₂)へ向かうベクトル.原点からの長さが合成振幅A,正の横軸からの角が初期位相φである.
練習 1. (1)
答え:(1)
練習 2. (1)
答え:(1)
練習 3.
答え:
例題
例題 1
なめらかな
水平ばねにつながる質量0.20 kgの物体.初期位置は原点の右0.030 m,初速度は青矢印の向きに0.80 m/sである.
周期
を求めよ. 位置
を の形で 求めよ. 速さの
最大値と,加速度の 大きさの 最大値を 求めよ.
解答を見る
考え方 一般解に
, . , . , , より .
, .
例題 2
天井から
同じ高さの天井からつるしたばねを,自然長,つり合い,最下点の順に並べる.破線は共通の自然長位置で,最下点の伸びは未知とする.
つり合いの
位置での 伸び を求めよ. が単振動の 方程式を 満たす ことを 示し,周期を 求めよ. 振幅と,最下点でのばねの
伸びを 求めよ. 月面(重力加速度は
)での周期は.
解答を見る
考え方 つり合いの
より . に を使うと . は定数で だから .つり合いの位置の まわりの 単振動で, , .放した
瞬間は ,速度は 0 なので,振幅は .最下点は なので,伸びは .周期の
式に は入らないので,同じ (振幅だけが になる).
例題 3
なめらかな
弾性エネルギーの放物線に全エネルギーの水平線を重ねる.正の位置x=0.020 mに縦の破線を置くが,エネルギー差の値は示さない.
力学的エネルギーと,速さの
最大値を 求めよ. での速さを 求めよ.
解答を見る
考え方 時刻を
端では
なので .中心で運動エネルギーが になるので ( と一致). より .よって .
ポイント ここまでの
は線形で,解の 重ね合わせも 解に なる.一般解は (定数は2つ). , .合成:
, , .鉛直ばねは,つり合いの
位置から 測ると 重力が 消える.周期は によらない. 位置から
速さは .
03フックの法則と単振動の演習
つり合いの
演習 1
滑らかな
角
振動数と 周期,位置 を求めよ. 放した
瞬間と 初めて 原点を 通る 瞬間の 速度,加速度を 求めよ.
水平ばねの自然長の位置を0とし,物体を右へ0.040 mずらして静かに放す.右向きのx軸を示す.
解答を見る
考え方 初速度0と
, . , なので , であり, (位置はm,時刻はs)となる. , である.放した瞬間は , .最初の原点通過は で, , .原点で力が0でも,それまでに 得た 速度は 残るので 静止しない.
演習 2
角
の係数を 求めよ. の と の範囲の を求め,最初に 左端へ達する 時刻を 求めよ.
原点の左0.060 mにある物体に,左向き0.40 m/sの初速度を与える.青い矢印は既知の速度だけを示す.
解答を見る
考え方 正弦の
, より , .したがって である. . , なので第2象限に あり, .左端では位相が となるので,最初の 到達時刻は である.時刻0で左へ 動く ことと,直後に 左端へ達する ことが 整合する. に の整数倍を 足しても 運動は 同じである.
演習 3
質量
での運動エネルギーと 弾性エネルギーの 比,速さを 求めよ. から静かに 放した とき,初めて に達するまでの 時間を 求めよ.振幅を2倍に し,同じ 割合の 位置へ達する 時間は どう 変わるか.
一直線上に−A,0,A/2,Aを示す.物体は右の転回点Aで静かに放される.
解答を見る
考え方 速さには
全エネルギーは
. では , だから . より速さは ,ただし である.この位置で 右へ 進む 場合も 左へ 進む 場合も 速さは 等しい. に代入すると .最初は なので .振幅を2倍にして まで戻る 場合も 位相条件は 同じで,時間は 変わらない.移動距離だけでなく 速さも2倍に なる ためであり,エネルギーは4倍に なる.
演習 4
鉛直に
つり合いの
伸び と, の時間変化を 求めよ. 振幅と
最大の 伸びを 求めよ.また,物体が 自然長より 上へ達するか 判定せよ.
天井からつるしたばねの自然長の位置で,物体へ下向きの初速度uを与える.下向き座標yとつり合い位置dを示す.
解答を見る
考え方 重力を
より . だから , . , より である.合成した
振幅は ,最大の伸びは .最小は なので自然長より 上へ達する.これは 圧縮も 許す 仮定に よる.つり合いから 測る エネルギー の初期値が となる ことでも 検算できる.
演習 5
水平ばねに
力積直後の
速度と 新しい 振幅を 求めよ. 完全に
停止させる と,振幅が元と 等しくなる 正の を求めよ.それぞれの 力学的エネルギーの 変化も 求めよ.
水平ばねの物体が原点を左向きに通るとき,右向きに短い力積Jを加える.青が作用前の速度,赤が力積である.
解答を見る
考え方 短い
とすると 直前の 速度は . より .原点で速度を 与えた 単 振動の 振幅は である.停止には
が必要で,その 後は つり合い 位置に と どまる.エネルギー変化は . の正の 解は で,速度が から に反転し,エネルギー変化は0である.一般には となるので,右向きの 力積を 加えても 必ず エネルギーが 増えるわけではない.
ポイント 教える
原点で
力が0に なる ことと,原点で 止まる ことを 区別させる. 初期位相は
正弦と 余弦の 両方の 符号から 説明させる. 鉛直ばねでは
自然長,つり合い 位置,転回点を 別々に 示させる. 力積の
前後に エネルギー保存を 使わず,運動量変化を 使う 理由を 問う.
04いろいろな単振動
問い
振り子時計は,ゼンマイが
考えてみる
単
素朴には,振れ幅が
単振り子
質量
です.復元力は
で,ばねと
鉛直から角θだけ傾いた振り子.赤い重力矢印を,糸に沿うmg cos θと円弧の接線に沿うmg sin θへ分解する.
この
小さな 振動は たいてい単 振動
ばねや
法則 小
谷の
単振り子で
ばねの 直列・並列
ばね定数
上は壁と物体の間に二本のばねを並列につなぐ配置.下は二本を直列につなぐ配置で,それぞれのばね定数はk₁とk₂である.
液体に 浮かぶものの 振動
断面積
U字管では,断面積が
左はつり合いからyだけ押し下げた円柱.右はU字管で左液面がy下がり右液面がy上がった状態.破線はつり合いの液面を表す.
円 運動の 射影
半径
半径Aの円上の点を横軸へ射影する.橙色の点が射影で,右側の余弦曲線の同じ位相にも橙色の点を置く.
ポイント ここまでの
単振り子は
.小さな振れ( )では単振動で, .質量にも振れ幅にも よらない. のポテンシャルの 極小の まわりの 小さな 運動は,近似的に の単振動に なる. ばねは
並列で ,直列で .浮かぶ円柱は .単
振動は 等速円 運動の 射影である. 問いの
答え:振り子の 周期は 小さな 振れでは 振れ幅に よらないので,振れ幅が 少し 変わっても 時計は 狂わない.
05テイラー展開と小振動
第6章の
定理 数学の
滑らかな
と
関数 | 展開 |
|---|---|
どこで
小
練習 1. (1)
答え:(1)
練習 2. (1)
答え:(1)
練習 3. 質量
答え:
例題
例題 1
重力加速度
長さLの糸の振り子を鉛直線から小角θ₀だけ傾ける.破線は鉛直線である.
小さな
振れの 周期を 求めよ. 糸が 0.020 % 伸びた
とき,周期の 変化の 割合と,1日( )のずれを 求めよ. 振れ角
で を とする 相対誤差を 求めよ.
解答を見る
考え方 (2) は
. が 倍( )になると は 倍なので,周期は (0.010 %)長くなる.時計は遅れ,1日で 約 のずれに なる. なので,相対誤差は (0.17 %).
例題 2
質量
四次のポテンシャルが持つ左右二つの谷.右の谷の底x₁付近に二次近似を橙色の破線で重ねる.曲線は規格化した式を数値評価している.
右の
谷の 底 を求めよ. 谷の
底の まわりの 小さな 振動の 周期を 求めよ. 振幅
の振動での 最大の 速さを 求めよ.(2) の 結果が 使える 条件も 述べよ.
解答を見る
考え方 小
より , .右の谷の 底は . に を入れて .よって , .最大の
速さは .(2) は放物線近似なので, が谷の 幅( 程度)より十分 小さい ことが 条件である.
例題 3
長さ
長さlの棒について,つり合いとyだけ押し下げた状態を並べる.沈む長さはそれぞれdとd+yである.
棒が
水に 沈んでいる 長さ を求めよ. 少し
押し下げて 放した ときの 周期を 求めよ. 密度
の塩水では,周期は どうなるか. と
同じ 周期の 単振り子の 長さを 求めよ.
解答を見る
考え方 浮力の
重さと
浮力の つり合い より .質量は
.余分に沈めた に対して,浮力は だけ増すので .
沈む長さは
となり, (密度が大きい ほど 浅く 沈み,周期は 短い). は単振り子の と同じ 形なので,長さは .
ポイント ここまでの
テイラー展開は
.捨てた最初の 項が 誤差の 目安で, の相対誤差は .小
振動の 手順は, , , ( は運動エネルギー の係数). 単振り子は
.長さの小さな 変化は で処理する. 浮かぶ棒の
周期は ( は沈む長さ).
06いろいろな単振動の演習
ばね以外の
演習 1
長さ
周期を
求めよ.長さを4倍に した 場合,質量だけを4倍に した 場合も 求めよ. 角振幅
から静かに 放すと き,最下点での 速さを 小角近似で 求めよ.
長さLの振り子の初期角θ₀を,鉛直の破線から測る.転回点から静かに放す配置である.
解答を見る
考え方 接線方向の
より . である.長さ4倍では は2倍で約 ,質量4倍では変わらない.質量を 変えても 糸の 長さや 振幅を 保つことが 比較の 前提である. 円弧に
沿う 変位の 振幅は .速さの最大値は .厳密なエネルギー式 に を使っても 同じ値と なる.
演習 2
ばね定数が
それぞれの
実効ばね定数と 周期を 求めよ. 物体を
つり合いから だけ動かしたとき,直列配置の 各ばねの 伸びを 求めよ.並列配置で 力が どう 分担されるかも 述べよ.
ばね定数kと3kのばねを,同じ物体mと壁の間で並列または直列につなぐ.実効ばね定数は図には記さない.
解答を見る
考え方 直列では
直列は
より , .並列は , .周期の比は で,柔らかい直列の 方が 長い. 直列の
伸びを とすると , .したがって , である.並列はどちらも だけ伸びるので,復元力の 大きさは と .直列で伸びを 等分したり,並列で 力を 等分したりすると 接続条件を 満たさない.
演習 3
断面積
つり合いで
沈む長さ と,鉛直小振動の 周期を 求めよ. つり合いから
下へ 押して静かに 放す.振動中,円柱が 水面と 交わり続ける ための の条件を 求めよ.
高さhの円柱のつり合いと,aだけ下へ押した状態.つり合いの沈む長さをdとし,水面との位置関係を比較する.
解答を見る
考え方 浮力の
と から .下向き変位 に対して .したがって , となる.断面積は 慣性と 復元力の 両方に 比例して 現れるので 消える. 転回点での
沈む長さは と .両方が0と の間に あればよいので , .よって である.この条件内なら,採用した モデルでは 浮力は 変位に 厳密に 比例する.単に「振幅が 小さい」と する より,幾何学的な 限界を 明示できる.
演習 4
断面積
左液面の
下向き変位 の運動方程式と 周期を 求めよ. 液体の
最大流速と,つり合い 状態を 基準に した 初期の 位置エネルギーを 求めよ.
断面積Sが一定のU字管.左液面はつり合いの破線よりa低く,右液面はa高い.液柱全長をlとする.
解答を見る
考え方 動くのは
右液面は
上がり,高さの差は .圧力差に対応する 復元力は ,動く質量は である. より , .密度を変えても 同じ 長さなら 周期は 変わらない. より最大流速は .初期位置エネルギーは,準静的に押しずらす仕事 である.つり合い通過時の 運動エネルギー と一致する.液体が 管口から こぼれず,液面が 鉛直部分を 離れない 範囲が 必要である.
演習 5
質量
つり合い
位置 とその 安定性を 調べよ. のまわりの 小振動の 周期を 求めよ.変位の 振幅を としたときの 近似条件も 述べよ.
正のxに対するU=cx²+d/x²の形を示す.原点付近と遠方で高くなる谷の曲線で,極小位置や曲率の値は示さない.
解答を見る
考え方 力を
より . なので で安定である.また と で は大きくなる ため,正の 領域で この 谷は 唯一である. として . より . はつり合い 位置を 変えるが,この 小振動の 周期には 現れない. なので,3次の項と2次の 項の 比の 大きさは 程度である.したがって が1より十分 小さい ことが 近似条件と なり,有限の 大振幅に ついてまで この 周期を 保証したわけではない.
ポイント 教える
復元力を
求める 変位と,運動エネルギーを 書く 変位を 揃えさせる. 直列では
力,並列では 伸びが 共通である 理由を 説明させる. 液面差と
片側の 変位の 違いを 図で 確かめる. 近似の
条件を,捨てた項の 比や 液面との 位置関係で 述べさせる.
07減衰振動と強制振動
問い
公園の
考えてみる
押す力が
止まる
抵抗の ある 振動
おもりに,速度に
定義 固有角
解は
法則 減衰
弱減衰(
): , .振動しながら,振幅が で小さくなる. 臨界減衰(
):振動せず,つり合いの位置へ 戻る.つり合いから ずらして 静かに 放した ときは, を一定に して を変えた 場合に,振動しない 範囲で 最も 速く 戻る. 過減衰(
):振動せず,ゆっくりと戻る.
ω₀tを横軸に同じ初期位置と初速度0の厳密解を数値評価.弱減衰,臨界減衰,過減衰と弱減衰の包絡線を示す.
弱減衰では,振幅が
臨界減衰は,扉を
周期的な 外力を 加える
抵抗の
解は,初めの
定理 強制
定常
導出は
(ゆっくり押す. も必要): .ばねを静かに 引いた ときの 伸びと 同じで, ,つまり変位が 外力と 同位相に なる. (速く押す. も必要): で小さい.おもりが 追いつけず, ,つまり変位が 外力と 逆位相に なる. : で, .
同じ外力振幅で減衰比0.1と0.4の振幅および位相を厳密式から数値評価した曲線.
共鳴の 鋭さとQ値
共鳴での
です.この
共鳴は,楽器の
ポイント ここまでの
速度に
比例する 抵抗が あると . なら振幅が で減る 振動, は臨界減衰, は過減衰である. 周期的な
外力を 加えると,十分に 時間が たてば 外力と 同じ の定常 振動に なる.弱減衰では 振幅は で最大に なり,これが 共鳴である. 問いの
答え:動く 向きに 合わせて,ブランコ自身の 周期で 押すのが よい.その とき 外力は 常に 仕事を し,抵抗で 失う 分と つり合う 振幅で 落ち着く.弱い力でも,抵抗が 小さければ,ゆっくり押した ときの 倍の揺れに なる.
08減衰振動と強制振動の数学と例題
数学の 道具
定理 数学の
複素数.
オイラーの
を
である.
微分が
特性方程式.
定常解.
練習 1. (1)
答え:(1)
練習 2. (1)
答え:(1) 実部
例題
例題 1
質量
例題の係数で曲線を数値評価し,減衰周期と包絡線が十分の一となる位置を記号で示す.数値解答は記さない.
, ,減衰振動の 角振動数 を求めよ. 振幅が
最初の になるまでの 時間と,その間の 振動の 回数を 求めよ. おもりを
つり合いの 位置から ずらして 静かに 放すと き,振動させずに 最も 速く つり合いの 位置へ戻すには, をいくらに するか.
解答を見る
考え方
, .弱減衰で である. より .周期 なので,回数は 回である.静かに
放す場合,振動しない 運動の うち最も 速く つり合いの 位置へ 近づくのは 臨界減衰 のときである.よって である.
例題 2
例題 1 の
固有角振動数で駆動した定常振動.赤実線の外力と青破線の速度は同位相で重なり,緑の変位は四分の一周期遅れる.各量を自身の振幅で割って表示する.
のときの 振幅 と位相の 遅れ を求めよ. のときの 振幅は の何倍か. の
とき,外力の 仕事率の 平均と,抵抗で 失う エネルギーの 毎秒の 平均を 求めよ.
解答を見る
考え方
, なので , より である. . の5倍で, に等しい. , で, は外力と 同位相である. の平均は だから,外力の仕事率の 平均は ,抵抗の損失は で,両者は等しい.
ポイント ここまでの
オイラーの
式 で,振動の微分を の掛け算に 置き換え,実部を とって 実数の 解を 得る. 特性方程式
の根で,3つの 減衰の 形が 決まる. 定常解は
の絶対値が 振幅,偏角の 符号を 逆に した ものが 位相の 遅れ.共鳴では 外力の 仕事と 抵抗の 損失が つり合う.変位の 振幅が 最大に なるのは のとき で(それ以上の では が最大),位相の 遅れが (速度が外力と 同位相)に なるのは である. が小さければ 両者は 近い.
09減衰振動と強制振動の演習
固有角
演習 1
質量
の各場合を 弱減衰,臨界減衰,過減衰に 分類せよ. 弱減衰の
場合の 角振動数 と周期を 求めよ.
解答を見る
考え方 抵抗係数
.各 は だから順に 弱減衰,臨界減衰,過減衰である.臨界値は .抵抗が大きい ほど 速く 戻ると いう 予想は,過減衰の 範囲では 成り立たない. , .抵抗なしの周期 より長い.臨界減衰と 過減衰では 周期的な 往復が ないため,同じ 周期の 式を 実数値と して 当ては める ことは できない.
演習 2
自由な
, , を求めよ. 山の
高さが ある 山の 半分以下と なるのは,何周期後の 山からか.
同じ向きの二つの山の観測点.時間間隔は0.50 sで,高さを最初の山で規格化すると1と0.80になる.
解答を見る
考え方 同じ
より . . であり, .山の間隔から 直接 分かるのは であって ではない. より .したがって4周期後の山からである.3周期後は0.512倍,4周期後は0.4096倍と なる.包絡線 その ものが 半分に なる 時刻と,離散的に 記録された 山が 初めて 半分 以下に なる 時刻を 区別する 必要が ある.
演習 3
解が
と書ける ことを 使い, を決めよ. 有限の
時刻に 原点を 横切るか,途中で 向きを 変えるかを 調べよ.
解答を見る
考え方 重解を
で, の臨界減衰である.初期位置から . に初速度を 代入して .よって . で , で .したがって原点を 横切らず,向きも 変えずに0へ近づく. だけを解と すると 初速度が となり,静かに 放す条件に 合わない.な お,原点を 横切らないと いう 結論は ここで 指定した 初期条件に ついての ものであり,十分 大きい 初速度を 与えた 場合まで 含む主張ではない.
演習 4
での振幅と 位相の 遅れを 求めよ. 外力の
平均仕事率と 抵抗に よる 平均損失率を 求めよ. 変位振幅が
最大に なる 角振動数は 正確に10か.
水平ばねに結ばれた物体へ周期外力を加え,並列の抵抗装置が速度と逆向きの力を及ぼす.赤矢印は外力の正方向を示す.
解答を見る
考え方 固有角
, . , .したがって , である. の1周期平均は なので, . で等しい.定常状態とは エネルギーの 流入が ない 状態ではなく,周期平均の 流入と 損失が 釣り合う 状態である. 振幅の
分母の2乗を 微分すると .正の極小点は で,10よりわずかに 小さい.弱い 抵抗で 両者を 近似的に 同じとする 場合も,どの 応答を 最大に するかは 明示する.
演習 5
外力の
瞬間の
エネルギー変化率を 導け. として を求めよ.また がすべての 瞬間に 厳密に 成り 立つか 調べよ.
解答を見る
考え方 運動方
微分して
.外力がなければ エネルギーは 増えず,転回点では なので瞬間の 減少率も0に なる. 三角関数の
位相が 増えるため, , .両方を2乗して足すと が厳密に 成り 立つ.しかし 全時刻で 単純な 指数関数なら となり,転回点でも なら減少率が 負に なって(1)と 合わない.抵抗が 十分 小さい 場合には,周期中の 小さな 変動を ならした エネルギーの 近似と して 指数減衰を 使える.
ポイント 教える
, , の単位と 関係を 最初に 確かめさせる. 初期条件を
代入して 解を 検算する 習慣を つける. 変位の
共鳴と,外力と 速度が 同位相に なる 条件を 区別させる. エネルギーの
周期ごとの 比と 瞬間の 変化率を 混同させない.
10連成振動
問い
同じ
考えてみる
糸が
困るのは,一方の
2つの 質点と3つのばね
なめらかな
左右の壁から定数kのばねで支えた二つの質点mを,定数κのばねで結ぶ.x₁とx₂は各つり合い位置から右向きに測る.
2つの
定義 基準
すべての
上は同位相,下は逆位相の配置.下段の時間曲線では青をx₁,橙破線をx₂とし,同位相で重なり逆位相で符号が反対になることを示す.
法則 重ね合わせ
運動方
の
揺れが 移るわけ
はじめに
和積の
速く
ω₁=1,ω₂=1.1の厳密な重ね合わせを数値評価.包絡因子が0になる時刻を示すが,その時刻の速度が必ず0とは限らない.
揺れが
質点が3つ,4つ,
ポイント ここまでの
連成した
振動は 運動方 程式が 絡み合うが,同位相と 逆位相の基準 振動に 分けると,それぞれ単 振動に なる. この
系では , .一般の運動は 基準 振動の 重ね合わせである. 問いの
答え:片方だけ揺らすのは,2つの 基準 振動を 同じ 大きさで 足した 状態である.角 振動数が 少し 違うので 位相差が 進み,結合が 弱ければ,一方の 揺れが ほぼ消えて 他方が 最大に なる.これを 繰り返して エネルギーが ほぼ往復する.
11連成振動の数学と例題
数学の 道具
定理 数学の
2つの
で,辺々を
と
うなりの
加法定理
練習 1. (1)
答え:(1)
練習 2. (1)
答え:(1) 和
例題
例題 1
なめらかな
質量0.20 kgの二つの物体を外側の20 N/mのばねと中央の30 N/mのばねで結ぶ.基準振動数の数値は記さない.
基準角振動数を
求めよ. 質点1を
右に 引き,質点2をつり合いの 位置に 保って,同時に 静かに 放す.質点1の 振れの 振幅(包絡線)が 初めて0に なる 時刻と,その ときの 質点2の 振幅を 求めよ.
解答を見る
考え方 前の
, のとき, , である. , で, として
である.質点1の
例題 2
長さ
長さlの二つの振り子の小球を定数κのばねで結ぶ.鉛直からの小角をθ₁とθ₂とし,ばねは小角近似で水平とみなす.
基準角振動数を
求めよ. 振り子1だけを
小さく 振らせて 放した.振り子1の 振れが 初めて ほぼ0に なるまでの 時間を 求め, が小さいと して を近似した 値と 比べよ.
解答を見る
考え方 小球の
水平方向の
力は,重力の 成分 と,ばねの力 である.運動方程式は
で,前の
である.
振り子1の
振れの 包絡線が0に なるのは のときで, .近似 ( )では で, とほぼ 一致する.
例題 3
2原子分子を,質量
壁に固定されていない二つの質量mの原子模型.位置をx₁,x₂,結合ばねの自然長をl₀とする.
和と
差で 運動を 分け,基準 振動が 何を 表すか 述べよ. 分子の
振動の 周期を 求めよ.
解答を見る
考え方 前の
とすると,ばねの 伸びは で, , である.足すと で,重心が等速直線 運動を する(角 振動数0の 基準 振動).引くと, について となり,ばねの 長さが のまわりで 単振動する. 角
振動数 で,周期は である.
ポイント ここまでの
入れ替えて
同じ形の 連立方程式は,和と 差を 作ると 独立な 方程式に 分かれ,係数が 正なら 独立な 単 振動に なる. 弱い
結合では が小さく,エネルギーが ほぼ移りきる 時間 は長い. 壁の
無い系では,角振動数0の 基準 振動が 重心の 等速 運動を 表す.
12連成振動の演習
同じ
演習 1
左右の
と の各場合に,結合ばねの 伸びを 求めよ. 同位相と
逆位相の 基準角振動数を 求めよ.
同じ質量mの二つの物体と三本のばね.外側はk,中央はκ.変位x₁とx₂はともに右向きを正とする.
解答を見る
考え方 結合ばねの
伸びは
なので,同位相では0,逆位相では である.負の伸びは 圧縮を 意味する.結合ばねが 物体1に 及ぼす力は ,物体2への力は その 反対に なる. 同位相では
結合ばねの 力が0だから , .逆位相では を代入して , .逆位相では結合ばねも 変形するので,振動数は 大きくなる.
演習 2
演習1の
, の初期条件と 時間変化を 求めよ. 各物体の
位置と,初めて 両方が つり合い 位置を 通る 時刻を 求めよ.
三本ばねの系で,左の物体は基準位置から右へa,右の物体は左へaずらされている.初速度はともに0である.
解答を見る
考え方 位置だけでなく
, .初期条件は , , , .したがって , となる. , .最初の同時通過は ,すなわち .このとき変位は ともに0だが,速度は と であり,静止したわけではない.全エネルギーが運動エネルギーに なっている.
演習 3
演習1の
の初速度を 求めよ. , を使って を求めよ.結合を0に した 極限も 調べよ.
三本ばねの系がつり合い位置にあるとき,左の物体だけに右向きの力積Jを加える.赤矢印は力積を表す.
解答を見る
考え方 初めに
運動量変化から
, .したがって で,初期位置は両方0である. , なので
である.
演習 4
演習1の
解を
積の 形に 直せ. の包絡因子が 初めて0に なる 時刻 と,その瞬間の を求めよ.この 時刻に 必ず物体1が 静止するか.
左の物体だけを右へaずらし,右の物体をつり合い位置に保つ.両物体を同時に静かに放す初期状態である.
解答を見る
考え方 変位の
, だから,和積の公式より , である. より . だが,微分すると で一般には0ではない.また で,瞬間の変位が 必ず になるわけでもない.弱結合で が小さいと,残る 速度は 通常の 速度尺度 に比べて 小さい.そこで「ほぼ静まる」と 表現できるが,包絡線と 実際の 軌道は 区別が 必要である.
演習 5
壁に
重心
と伸び の運動方 程式を 求めよ. 重心が
静止し,初めの 伸びが ,相対速度が0のとき, と各物体の 振幅を 求めよ.
質量mと2mの物体を自然長l₀のばねκで結ぶ.壁はなく,位置x₁とx₂は同じ右向きの座標で測る.
解答を見る
考え方 質量が
, .加えると .加速度の差を とると となる.重心は 等速で,伸びは 角振動数 の単振動である. . , だから,各つり合い位置からの 変位は と .振幅は と で,軽い方が大きく 動く.位置の 平均は 振動しても 重心は 固定され,両物体の 運動量は 常に 打ち消し合う.
ポイント 教える
結合ばねの
伸びの 符号を,両端の 変位から 決めさせる. 和と
差の 初期位置だけでなく 初速度も 書かせる. 包絡線が0に
なる ことと,瞬間の 速度が0に なる ことを 分ける. 質量が
異なる 場合は 重心と 相対座標を 使う 理由を 問う.
13第7章の章末問題
単
演習 1
傾斜角
つり合いの
伸び ,周期,最大の伸びを 求めよ. 運動中の
最大速さを 求め,斜面角を 変えると 周期と 最大速さが それぞれどう 変わるか 述べよ.
固定斜面の上端にばねkを固定し,物体mをつなぐ.傾斜角はαで,座標sは斜面下向きに測る.
解答を見る
考え方 斜面に
. とすれば は に従う. , .初期条件は なので ,最大の伸びは .最大速さは
.斜面角を増やすと 初期の つり合いからの 隔たりが 大きくなるので 最大速さは 増すが,周期は 変わらない.エネルギー式 からも, で速さ最大と 確認できる.
演習 2
距離
つり合い
位置と 周期を 求めよ. 物体を
中央 で静かに 放すときの 振幅を 求めよ.壁に 衝突しない 範囲の を考える.
距離Dの二つの壁と物体mを左のばねk,右のばね3kでつなぐ.各ばねの自然長はl,物体の位置xは左壁から測る.
解答を見る
考え方 両ばねの
.よって . なら で, となる. ,初速度0だから . では初めから つり合いで 振動しない. では初め右へ, では初め左へ 動く.両側の ばねが あるからと いって,中央が 必ずつり合い 位置に なるわけではない.
演習 3
長さ
切り
替え後の 角振動数と を求めよ. 箱から
見た 最下点での 速さを 求め,箱が 静止したままの 場合と 比べよ.
箱の天井につるした長さLの振り子が初期角aにある.箱の上向き加速度gを橙色で示す.
解答を見る
考え方 加速する
有効な
下向き加速度は .接線方向に なので . , より .周期は静止時の 倍である.最下点の
速さは .静止時の の 倍になる.切り替え後の 箱の 座標では 一定の 有効重力に 対応する エネルギーを 使えるが,実際の 重力だけで 作った エネルギーを 切り 替え前後に 保存させてはいけない.
演習 4
水平ばねの
切り
替え後の を求めよ. 初めて
原点を 通る 時刻を と逆正接で 表せ.ただし, , を満たす角を と書く(逆正接).
解答を見る
考え方 減衰因子も
とおく. から , より .
で,最初の零点は 第2象限に ある. . の極限で となり,抵抗なしの 四分の 一周期に 戻る.
演習 5
質量
必要な
外力振幅 を求めよ. 定常
振動の1周期で 抵抗が 失わせる エネルギーと, を使った を求めよ.
解答を見る
考え方 定常
固有角
振動数での 振幅は なので .速度は外力と 同位相である. より,損失は . , を使うと .この定常 振動では エネルギー は一定に 保たれるので,割合が1を 超えても 矛盾しない.1周期に 蓄積エネルギー以上の 量が 流入し,同量が 散逸する ことを 意味する.
演習 6
質量
を求めよ. での位置と 速度を 求め,全エネルギーを 初期値と 比較せよ.
外側のばねkと結合ばねκの連成系で,左の物体だけをずらす.観測された基準角振動数はΩと3Ωである.
解答を見る
考え方 基準
, より , . , .指定時刻で両方0,微分して , .エネルギーは .初めは外側の ばねと 結合ばねに が蓄えられ,同じである.
演習 7
鉛直なばね(定数
小球2mを受け皿mに載せた初期状態.破線はばねが自然長のときの受け皿の高さ.
接触中の
と小球が 受ける 抗力 を求め,分離する 振幅の 条件を 述べよ. 分離時の
速さを ,分離後の時間を とする.両者の 位置を 求めよ.受け皿の 単独の 周期を とすると,再衝突が 後となる ために 必要な はいくらか.途中の 接触が ない ことは 位置の 差の グラフで 確認してよい ものとする. , , で を求めよ.位置の 記録から,接触中の 区間を 見分ける 基準も 述べよ.
解答を見る
考え方 接触中は
とおくと, .小球の式 に全体の 式 を代入して を得る.したがって を上向きに 通過する とき 分離し,条件は である.等号ではその点で 速度も ゼロで,有限時間の 分離は 起こらない.分離時には . , とおけば,受け皿と小球の 位置は
途中を
, , .接触区間は位置も 傾きも 一致する 有限の 区間であり,単に2曲線が 交わる 衝突の 瞬間とは 区別する.この 区間では も必要である. は長さ, は速さの 次元を もち,分離条件とも 整合する.
演習 8
滑らかな
上段は力Fで押す箱.下段は圧縮ばねで押す箱で,自然長の端が通過点に一致する.
一定の
力を 加え続ける 方法と,自然長の 位置が 通過点と なるばねを 圧縮して放す方 法に ついて,必要な 力または ばね定数,到着速度,仕事を 求めよ. 力の
上限のもとで 実行可能と なる 条件と,仕事を 最小に する 力の 時間変化を 求めよ.最小に なる 理由も 説明せよ. , , , で3方法の仕事を 比較せよ.
解答を見る
考え方 速度の
一定加速では
, , .ばねでは の最初の が だから, .したがって , , .それぞれ最大力 , が 以下である必要が ある. とすると,最大到達距離は .実行可能条件は である.終速度 を固定した 任意の 運動で だから,この上限どおりの グラフが 最大の 距離を 与える.従って 所定の 距離を 最小の で達成する 方法は,時間 まで ,以後ゼロと する 方法である.
一定加速の
仕事は ,ばねは ,最適法は , .各最大力は , , で実行可能である. を限りなく 大きく すると , となり,速度グラフの 面積からの 下限に 一致する.
演習 9
水平に
上から見た図.小片は糸の端を結ぶ線に垂直に動く.押付け力Nは紙面に垂直.
復元力を
と書き, と角振動数 を求めよ. 同行から
滑りに 移る 位置を とする. と振幅 ,次に同行が 始まる 位置を 求めよ. とおき,一周期の 時間を 求めよ.必要なら, , を満たす角を と書いてよい. を増すと 周期は どうなるか. , で, とその2倍の 場合を 比較せよ.
解答を見る
考え方 同行中は
左右の
糸に よる 力の 和は だから, , .同行に
必要な 摩擦は .限界 より .滑り開始を とすれば ,従って .次に となる 位置は であり,そこで必要な 静止摩擦 は限界内なので 同行に 移る. とすれば,滑りの 位相の 進みは .同行では から まで かかるので,
演習 10
滑らかな
左から壁,A,ばね,B,入射するCの順に並ぶ.
衝突直後のB,Cの
速度,ばねの 最大圧縮量,Aが 壁から 離れるまでの 時間を 求めよ. 離れた
後の 重心速度,相対 運動の 角振動数,最大伸びを 求めよ.壁に 接している 間と 離れた 後で,系A+Bの 保存量は どう 違うか. BがCに
追いつかない ことを,速度の 上限で 確かめよ. , , で最大圧縮量と 最大伸びを 評価せよ.
解答を見る
考え方 最初の
運動量保存と
相対速度の 反転から , .Aは圧縮ばねから 左向きに 押され,壁に 留まる. とおくと最大圧縮量は ,自然長に戻って 壁から 離れる 時刻は .このとき , .重心速度は
,換算質量は ,相対角振動数は .離脱後の時間を とすると 伸びは で,最大伸びは .壁に接している間は 外からの 力積が ある ため 運動量は 保存しないが,壁の 作用点は 動かず エネルギーは 保存する.離れた 後は 両方が 保存する. .壁から離れるまでにもCとの 間隔は 正となり,以後 縮まらない.また で壁への 再衝突も ない.最大圧縮量は ,最大伸びは .後者が小さいのは 重心 運動に 残る エネルギーが ある ためで,ばねの エネルギーへの 全変換は 起こらない.
演習 11
質量
台Mの最下点の位置Xと球の位置xを地上から測る.初期相対変位はb.
台を
固定した ときの 周期 を求めよ. 自由に
動く ときの 周期 と, の振動中心・振幅を 求めよ. , , で と測定された.台の 質量と 両周期を 求めよ.
解答を見る
考え方 小
復元力は
,従って . から, , .運動エネルギーの2次までの部分は , である.鉛直速度の2乗は4次の微小量なので 省ける.ポテンシャルは だから
より . , . では台の 振幅が ゼロ, となる.自由な 台では 相対 運動の 慣性が 小さくなる ため周期が 短い.
演習 12
傾斜角
斜面上方の固定点と小片をばねで結ぶ.ベルトは斜面下向きに動く.
小片が
地上に 対して 静止できる 伸び を求めよ. で小片に 下向きの 速度 を与える.ベルトと 同行した 後,伸び で滑り始めた. から を逆算する 式を 求め,その後の 最大伸びと, に初めて 戻る 速さを 求めよ. , , , , , , , で数値を 求めよ.
解答を見る
考え方 摩擦の
地上で
静止した 小片は ベルトより 遅いため,下向きに 動摩擦を 受ける.従って .同行には
の下向き摩擦が 必要で, .よって . , とおくと,滑り始めから .最大伸びは ,中心に戻る 速さは である.この区間では 速度が より小さいので 動摩擦の 向きは 変わらない. , , .最大伸びは ,中心通過の 速さは . なら振幅は ,通過速さは となる.摩擦に よる 一定力は 中心を 変えるが,角振動数は 変えない.
演習 13
軽い
左側mの下に床へつながるゴムを付ける.右側は2m.
つり合いの
位置 と,ゴムが張っている 区間の 角振動数 を求めよ. から静かに 放す.ゴムが 最初に たるむ時刻・速度,最も 低い 位置を 求めよ. 全周期と,そのうちゴムの
張力が ゼロと なる 時間の 割合を 求めよ. , , で評価せよ.
解答を見る
考え方 2つの
2つの
運動方 程式から 糸の 張力を 消すと .従って , .張っている間は
. , を満たす角を とおけば,たるみ始めは ,速度は .その後の時間を とすると, だから
張っている
区間の 往復は なので,全周期は ,たるむ時間の 割合は .数値は , ,たるみ始めの 速度は ,最下点は , ,割合は (約60 %).糸の張力は である.全区間で なので張力は 以上で正となり,糸の 拘束と 矛盾しない.時間の 式の 係数は 無次元である.
演習 14
滑らかな
AがBの左側のばねの端に初めて触れた状態.圧縮量δは自然長から短くなった量.
圧縮量
,最大圧縮量,接触時間を求めよ. 接触中の
各台車の 速度と,離れた 後の 速度を 求め,直接の 弾性衝突と 比較せよ. 最大圧縮時に
ばねへ 蓄えられる エネルギーは 入射エネルギーの 何倍か. , , で接触時間と 最大圧縮量を 求めよ.
解答を見る
考え方 接触中の
換算質量
を使うと . とおけば で, に適用する.最大圧縮量は ,接触時間は .重心速度は
, だから,
離れた
最大の
ばねエネルギーは ,入射エネルギー の である.残りは重心の 運動エネルギーである.数値は , ,最大圧縮量 . で接触時間と 圧縮量は ゼロに 近づくが,終速度は 変わらない.
演習 15
質量
下端を初期位置からbだけ下げる操作.初期には下のゴムは自然長である.
下端を
ゆっくり動かした 場合の おもりの 変位と 仕事 を求めよ. おもりが
動く 暇の ない ほど 短時間に 下端を 動かす極限で,仕事 を求めよ.その 後下端を 固定した ときの を求め, の行方を 説明せよ. , , で仕事の 差と 振動周期を 求めよ.
解答を見る
考え方 下端の
力の
つり合いは ,従って .手が引く 力は だから, .最終変位は .急操作中は
とみなせるので .固定後は より, , .範囲は で,下のゴムの 伸びは 少なくとも ,上も常に 伸びている.従って 区間途中で 式を 切り 替える 必要は ない.振動エネルギーは である. , ,差は ,周期は . で仕事も 振幅も ゼロと なる.急操作を しても,質量ゼロの ゴムに 有限の 伸びを 与える この 極限では,おもりの 速度に 瞬間的な 跳びは ない.
演習 16
粗い
初期位置4.2dから左へ動き,最初の速度ゼロは−3.0dで観測された.
静止・動摩擦係数
を求めよ. その後の
速度ゼロの 位置を 順に 求め,何回目で 止まり続けるかを 述べよ.初期時刻は 回数に 含めない. 停止までの
時間と 全行程を 求めよ. , , , で評価せよ.
解答を見る
考え方 滑っている間の
静止の
限界から .初めの半往復の エネルギー収支は だから, ,従って .左向きに
滑る 区間の 振動中心は ,右向きなら .中心に関して 出発点を 反転すると 次の 速度ゼロの 位置に なる.従って , , .最後は なので,3回目で止まり続ける.それ以前は 静止摩擦の 限界を 超える. 各区間は
かかるため,全時間は .全行程は である.数値は , ,時間 ,全行程 . でも同じ 行程と なる.静止後には のばねエネルギーが 残り,全てが 摩擦熱に なるわけではない.
14第7章の発展問題
★4・★5の
演習 1
長さ
エネルギー保存から
周期の 積分 表示を 導け. , と変数変換し, の2次までの補正 を導け. とする.2倍角の 公式 , が1より十分 小さい ときの , を使ってよい. 振れ角3°,10°での
周期増加率を 求めよ.角度は 計算時にradへ直す.
長さLの振り子について転回角θ₀と途中の角θを示す.高さの基準を最下点に置く.周期補正の結果は示さない.
解答を見る
考え方 転回点で
より
と
, .したがって
である.
3°は
で, ,約0.017 %.10°は で,約0.001904,すなわち0.19 %である.力の 小角近似の 誤差 と周期の 誤差は 係数が 異なる.
演習 2
半径
トンネルの
中点から 測る 座標 の運動方 程式を 導け. 反対側の
地表へ達する 時間と 最大速さを 求めよ.直径を 通る 場合と 比べよ.
半径Rの球を弦に沿って貫くトンネル.中心Oとトンネル中点Hの距離がdで,中点から入口に向かって座標sを測る.
解答を見る
考え方 内部の
地球の
質量を とすると,半径 内の質量は .内部の重力加速度は .トンネル方向へ射影して を得る.垂直方向の 力は 案内の 抗力が 打ち消す. 半弦長は
. , と書けるから,反対側への 時間は 半周期 で によらない.最大速さは 中点で .直径の場合の より小さい. , なら所要時間は 約 ,約42分である.実際の地球の 密度 分布には この 一様密度モデルを そのまま 当てはめられない.
演習 3
自由な
対数減衰率
を求め, を で表せ. 転回点から
次の 同方 向転回点までの エネルギー損失割合を 求め,弱い 抵抗で になる ことを 示せ. で厳密値と 近似値を 比較せよ.
解答を見る
考え方 転回点では
だから .逆に .弱い抵抗なら である. より .損失割合は である. が十分 大きい 場合, , なので を得る.近似には1周期での 損失が 小さい ことが 必要と なる. ,厳密値は ,約27.0 %.近似値は ,約31.4 %である.周期の変化が 小さくても,指数関数を1次で 打ち切る 誤差は 無視できるとは 限らない.
演習 4
右
初め台車を
初めは小球が斜面上の高さAにあり,台車を固定している.ばねは常に鉛直.
斜面に
接している間の と抗力 を求め,離脱時刻を 求めよ. 離脱時の
水平・ 鉛直速度を 求め,離脱後の 位置を 表せ.ばねは 離脱後も 小球に つながっている. 再び斜面に
触れるかを 判定し,鉛直位置の 時間グラフの 接続の 特徴を 述べよ. , , , , で,離脱時刻・速度・離脱後の鉛直振幅を 求めよ.
解答を見る
考え方 重力とばね力の
斜面上
向きの 距離を とすれば .接線方向の式は である.従って とおくと ,初期条件から
法線方向には
で
接触中は
だから,離脱時の速度は , .位置は原点であり,離脱後の 時間を とすると,
水平方向には
小球の
鉛直位置と,同じ にある 斜面の 高さとの 差は
数値は
演習 5
水平な
搬送台の
枠Mの中の測定子mとばねを示す.下段は台に指定した加速度であり,測定結果ではない.
地上での
運動方 程式から の式を 導き, の記録 を求めよ.記録から 台の 加速度を 復元する 式も 示せ. 台の
速度を 全区間で 表し, までの移動距離を 求めよ. 最初の
区間で,台が 加速度計全体(枠・ 測定子・ばね)に した 仕事を 求めよ.枠を 固定せず摩擦だけで 載せる 場合,最初の 区間で 滑らない 静止摩擦係数の 条件を 求めよ. , , , , で, ,移動距離,仕事,摩擦係数の下限を 求めよ.
解答を見る
考え方 測定子の
測定子に
働く 水平力は だけなので .従って
慣性力と
速度は
順に , , である.各区間の距離は だから,全距離は .速度は常に 非負なので 変位と 道のりは 等しい. 台が
枠に 及ぼす力を とすると,枠の 式は ,従って .最初の区間では である.台の仕事は 作用点である 枠の 速度 を用いて
終点では
固定を
,全距離 ,仕事 , . なので記録の 振幅は 順に である.仕事の各項は 質量×速さの2乗の 次元を もち, なら振動・ 移動・ 仕事が 全て ゼロに なる.
演習 6
下り
まず
板のつり合い位置を描く.Aは右下へ進み,その後Bが左上へ進む.
各板にAが
与える エネルギーから,Bが 上り続けられる ための の必要条件を 予測せよ. Aの
入射速さ ,衝突間隔 ,水平速度,板の振動振幅を 求めよ. Bの
衝突間隔を とする.同じ位相で 当たる ための の条件,Bの 衝突前後の 鉛直速度,衝突直前に 板が 持つべき 速度 を求めよ.振動板が その 速度を とれる 条件も 述べよ. , , , , とする.板の 周期を とする を選び, で上る 運動が 可能かを 位相まで 含めて 確かめよ.
解答を見る
考え方 球が
Aは
毎回 同じ 速度で 入射するので,一段 下る 間に 減る 重力の エネルギー を,各板に渡している.Bは 一段に つき を得なければならない.各板に 蓄えられた 振動エネルギーを 全て 受け取っても なので,必要条件は である.これは十分条件とは 限らない. Aの
衝突直後の 鉛直速度は ,板は .次の衝突までに 高さが 下がるから ,従って
Aが
上の 板から 下の 板へ 進むのに ,Bが下の 板から 上の 板へ 進むのに かかる.したがってBが出会う板の「Aの 通過からの 経過時間」は 一段ごとに 増える.同じ位相の 条件は
同じ
弾性衝突の
, , , . にするには .板の振幅は . は の位相条件を 満たす. から で,必要な速度を 実現できる.例えば を満たす位相 に当たるよう,Bの 投射時刻と 位置を 選べばよい.全ての 板に 同じ位相で 当たる.
Bは
演習 7
質量
浮力の
変化と 運動方 程式を, の項まで 求めよ. 先頭の
小振動周期を 求めよ.さらに 振幅尺度 に対し が十分 小さい とき, の形を 代入し, を決めよ.基本 振動の 余弦・正弦の 追加項は と時刻原点へ 吸収する. 周期平均した
位置が つり合い 位置から ずれる 理由を 説明せよ.
水面近くで上ほど太くなる浮ひょう.つり合い水面の断面積S₀,物体に固定した上向き座標z,下向き変位yを示す.
解答を見る
考え方 押し下げると
水面が
物体座標で に移るので,排除体積の 増分は .つり合い時の浮力は だから
である.負の
, .式を とし,右辺には 先頭解だけを 入れる.右辺は .左辺の補正項は なので , となる.この 次数では 基本周波数の 補正は 必要ない. 平均は
. なら下へ 押した側で 復元力が 強くなる ため,運動は 上側に 偏る.平均の 運動方 程式からも , として 同じ 結果に なる.断面積の 式が 有効な 範囲を 往復し,常に であることが必要である.
演習 8
吸収される
平均仕事率 を求め,最大と なる 角振動数を 示せ. が最大値の 半分に なる2つの 正の 角振動数 を求め,幅 と の関係を 導け. 変位振幅の
最大点と 比べ,幅を「振幅が 半分に なる幅」と 呼べない 理由を 述べよ.
物体mをばねkと抵抗装置bにつなぎ,外力F₀ cos ωtの角振動数ωを変える.応答曲線や共鳴幅の解答は図示しない.
解答を見る
考え方 定常状態で
変位振幅
より
である.最後の
半値条件は
.低い方では ,高い方では なので
と
変位の
最大点は で,これは のときだけ正の 値を もつ.仕事率の 半値は 速度振幅の 倍に対応する.弱い 抵抗で 共鳴付近の をほぼ 一定と みなす 場合に 限り,変位振幅の 倍の幅にも 近似できる.変位振幅が 半分と なる 幅は 別の 量である.
15第7章のまとめ
この
定義と 法則
法則 フックの
復元力
のとき,運動方程式 の一般解は .角振動数 ,周期 .振幅 と初期位相 は初期条件で 決まる. 周期は
振幅に よらない(等時性).速度は ,加速度は .力学的エネルギー は一定である.
法則 いろいろな
単振り子は,小さい
振れ( )で単振動に なり, .ポテンシャルの極小 ( )のまわりの 小振動は,近似的に の単振動である. ばねの
並列は ,直列は .鉛直ばねや浮かぶ物体では,つり合いの 位置から 測った 変位が 単振動に なる(断面積 の円柱が 密度 の液体に 浮く とき ).
法則 減衰
抵抗
のとき ( , ). は弱減衰 , . は臨界減衰, は過減衰である. 外力
を加えると,定常 振動は 外力と 同じ で振幅 ( ).弱減衰では で共鳴し, で位相の 遅れが (速度が外力と 同位相)に なる.Q値は (共鳴での振幅と の比)である.
法則 連成
入れ替えて
同じ 形(対称)な2質点の 連立方程式は,和と 差で 独立な 方程式に 分かれ,係数が 正なら 単 振動に なる.すべての 質点が 同じ 角 振動数で 振動する 運動が基準 振動で,一般の 運動は その 重ね合わせである. 質量
の2質点を,ばね定数 のばね2本と 結合ばね でつなぐ と,同位相は ,逆位相は .結合が弱い とき,片方だけ動かすと,エネルギーは ほぼ かけて他方に 移る.
手順
ポイント 振動の
つり合いの
位置を 決め,そこからの 変位 をとる.復元力を の1次式で書き, の形( は実質の ばね定数)に して .振り子や
浮かぶ物体は,微小な 変位で1次近似する( , の極小での ポテンシャルの2次展開). 初期条件(位置と
速度)から と を決める.エネルギー保存が 使える 設問では,それで 最大速さを 求める. 抵抗が
あれば と を比べて 型を 決める.外力が あれば 定常解の と位相を 使う. 質点が
複数あれば,対称性を 見て和と 差(または 同位相と 逆位相)に 分ける.
主な 公式
単
振動: , , ,単振り子:
減衰:
, ,振幅が になる 時間 強制
振動: ,連成:
,
各題材の 問いへの 答え
フックの
法則と 単振動:振幅を2倍に すると,往復の 時間は 変わらない. に振幅は 入って おらず,大きく 引くと 復元力も 大きくなり,遠くまで 速く 動いて 周期が 保たれる. いろいろな
単 振動:振り子時計の 周期は で振れ幅に よらないので,振れ幅が 少し 変わっても 時刻は 狂わない.ただし 振れが 大きいと,周期は わずかに 長くなる(振れ角 でおよそ の割合). 減衰
振動と 強制 振動:ブランコは,動く 向きに 合わせて,自分の 周期で 押すと 最も 大きく 揺れる.その とき 外力は 常に 仕事を し,抵抗で 失う 分と つり合った 振幅で 落ち着く. 連成
振動:糸で つながれた 振り子は,同位相と 逆位相の2つの 基準 振動を もち,その 角振動数が 少し 違う.片方だけ揺らすと2つの 位相差が 進み,結合が 弱ければ 一方の 揺れが ほぼ消えて 他方が 最大に なる ことを 繰り返し,エネルギーが ほぼ往復する.
この 章で 使った 数学
2階線形微分方