第6章 仕事とエネルギー
01仕事
問い
重い
考えてみる
日常の
そこで,力の
荷物を支える力と変位.荷物を持って水平に歩く人と,階段を上がる人を並べて描く.それぞれ,荷物を支える力(上向き)と荷物の移動の向きを矢印で示し,二つの矢印のなす角を記入する.
疲れに
仕事の 定義
物体に
定義 仕事(一定の
単位は
: (力が動きを 後押しする) : (力が動きに 垂直) : (力が動きに ブレーキを かける)
力の変位方向への分解.斜め上向きの力 \(\vec{F}\) で水平面上の物体を距離 \(s\) だけ動かす.\(\vec{F}\) を動く向きの成分 \(F\cos\theta\) と,垂直な成分 \(F\sin\theta\) に分けて示す.
力が
定義 仕事(一般の
物体が
である.直線上の
力の積分と仕事.横軸 \(x\),縦軸 \(F\) のグラフに,右上がりの曲線 \(F(x)\) を示している.\(x_1\) から \(x_2\) の間を細い短冊に分け,面積が仕事に当たることを示す.
仕事率
単位時間
定義 仕事率
単位は
運動エネルギーと 仕事の 定理
力が
の
左辺は,
と
法則 仕事と
個々の
簡単な
ブレーキを
ポイント ここまでの
仕事は,力の
うち動く 向きの 成分×距離.一定の 力なら ,一般には .単位は .仕事率は
.単位は .運動エネルギー
は,仕事の合計だけ 変わる: .運動方程式に をかけて 積分して 得られる. 問いの
答え:水平に 歩く とき,荷物を 支える 力は 動きに 垂直で 仕事が .階段では変位に 力の 向きの 成分(高さの 増加)が あるので 仕事を する.疲れは 筋肉の 中の エネルギー消費で,荷物への 仕事とは 別の もの.
02仕事と内積・積分
内積と,仕事の
内積と 仕事の 積分
定理 数学の
第3章で
内積の
で
成分
である.
仕事の
練習 1.
, の内積と,なす角の 余弦を 求めよ. 直線上で
力 ( は の数値)を 受けて, から まで動く間の 仕事を 求めよ.
答え:(1)
練習 2. (1)
答え:(1)
例題
例題 1
傾き
斜面での力と変位.傾き \(30^\circ\) の斜面上の物体を,斜面に平行な力で押し上げる.重力・垂直抗力・摩擦力・押す力を矢印で示し,移動距離 \(4.0\,\mathrm{m}\) を記入する.
押す力
を求めよ. 押す力,重力,垂直抗力,摩擦力が
する 仕事を それぞれ求め,合計が 仕事と 運動エネルギーの 定理と 合う ことを 確かめよ.
解答を見る
考え方 一定の
垂直方向の
つり合いから ,動摩擦力は (斜面を下る 向き).平行方向の つり合いから .変位は
斜面を 上る 向きに .押す力は同じ 向きで .重力の斜面方向の 成分 は逆向きで .垂直抗力は変位に 垂直で .摩擦力は逆向きで .合計は で, と合う.同じ 高さまで 真上に 持ち上げる 仕事 より,摩擦の分 だけ多い.
例題 2
ばねが
ばねの自然長と伸び.水平な床の上で,一端を壁に固定したばねと物体.自然長の位置と伸ばした位置を並べて示す.
ばねを
自然長から ゆっくり 伸ばすとき,手が する 仕事を 求めよ. その
位置で,なめらかな 床の 上の 質量 の物体(ばねの 端に つながっている)を 静かに 放す.自然長を 通る ときの 速さを 求めよ.
解答を見る
考え方 力が
ゆっくり伸ばすので,手の
力は ばねの 力 とつり合う.
一般に,伸び
放した後は,ばねの
力だけが 仕事を する. から まで動く間に
仕事と
例題 3
2本の積分経路.\(xy\) 平面に,O,A\((1,0)\),B\((1,1)\) を示している.経路1(O から A を通って B へ)を実線,経路2(O から B へ直線)を破線で示す.力の矢印は描かない.
経路1:O から A
解答を見る
考え方 各区間で
経路1:O→A では
経路2:
始点と
ポイント ここまでの
内積は
.垂直なら .仕事は力と 変位の 内積. 曲がった
経路は で表し, を の積分として 計算する. ばねを
伸びゼロから まで伸ばす仕事は .力に
よっては,始点と 終点が 同じでも 仕事が 経路で 変わる(例題 3).
03仕事と運動エネルギーの演習
力と
演習 1
質量
引く
力,重力,垂直抗力の 仕事を それぞれ求めよ. 最後の
速さを 求めよ.
斜めの力で引く箱.水平な床上の箱と,水平から60°上向きの力F,水平変位sを示している.
解答を見る
考え方 変位に
引く
力の 仕事は .重力と垂直抗力は 鉛直で,水平変位との 内積が0なので である.鉛直方向では となり,箱が 床に 接触し続けると いう 前提も 満たされる. 合力の
仕事が 運動エネルギーの 増加なので .よって .引く力には 上向き成分も あるが,上 向きには 変位しないので,その 成分は 運動エネルギーを 増やさない.
演習 2
質量
手の
した 仕事と 重力の した 仕事を 求めよ.途中で 速さが 変わっても 答えは 同じか. 所要時間が
のとき,手の 平均仕事率を 求めよ.時間を 半分に すると,仕事と 平均仕事率は どう 変わるか.
解答を見る
考え方 仕事の
重力の
仕事は .始めも終わりも 静止しているので より,手の仕事は である.途中で加速して 運動エネルギーを 増やしても,最後には 減速して 元に 戻すため,結果は 変わらない.手の 力が 全行程で に等しいと 仮定する 必要は ない. .時間を半分に しても 同じ 高さで 静止させるなら 仕事は のままで,平均仕事率は に倍増する.平均の 値から 瞬間の 最大仕事率までは 決められない.
演習 3
滑らかな
および までの仕事と,それぞれの 速さを 求めよ. で速さが 最大に なる 位置を 説明せよ.
位置に応じて減少する力.横軸x,縦軸Fとして,F₀から傾き一定で減る直線を2Lまで描く.Lと2Lを軸に記す.
解答を見る
考え方 力の
任意の
位置までの 仕事は
である.したがって
では力が 右向きで 運動エネルギーが 増え, では左向きで 減る.よって 最大は .そこで力は0だが,速さは0ではない.グラフの 前半の 正の 三角形と 後半の 負の 三角形の 面積が 等しい ことも, で初速に 戻る ことを 示している.
演習 4
質量
停止距離
と停止までの 時間 を求めよ. 摩擦力の
瞬間仕事率を 速さ で表し,停止までの 平均仕事率を 求めよ. 初速を2倍に
した とき,停止距離,時間,平均仕事率の 大きさは 何倍か.
解答を見る
考え方 停止距離は
より動摩擦力の 大きさは で一定である. から .運動方程式では進行方向の 加速度が なので, より となる. 瞬間仕事率は
.初めは で,停止時には0になる.平均値は
である.速さが
距離は4倍,時間は2倍,平均仕事率の
大きさは2倍である.エネルギーの 減少は4倍でも,それに かかる 時間が2倍なので 平均の 減少率は2倍と なる.
演習 5
平面内で
各経路で
この 力が する 仕事を 求めよ. 質量
の物体を 初速 で,各経路を形作る 滑らかな 固定レールへ 送り 込む.終点の 速さを 比較せよ.レールの 垂直抗力は 仕事を しないと する.
折れ線と曲線の経路.O,B(L,L),折れ線経路Aと放物線経路Bをxy平面に描く.
解答を見る
考え方 曲線上では
経路Aの
水平部分では , なので仕事は0.鉛直部分では より .経路Bでは だから
と
から,どちらも .曲がり角は仕事を しない 理想的な 案内で 進行方向だけを 変えると する.移動時間は 経路で 異なり 得るが,終点の 速さは 等しい.
ポイント 教える
力ごとに
仕事の 符号を 答えさせてから,合計を 取らせるのが よい. 力が0である
ことと 速さが0である ことの 違いを,演習3の グラフで 確認する. 平均仕事率を
求める ときは,何秒間の 平均かを 明示させる. 曲線の
積分では,座標と 微小変位を 同時に 置き換えられるかが 理解の 目安である.
04保存力とポテンシャルエネルギー
問い
山の
考えてみる
質量
です.水平方向の
と
ところが,ほかの
同じ高さへ至る2本の道.山の斜面に,急で短い道Aとゆるやかで長い道Bの2本を示している.麓と頂上の高さの差 \(h\) を示し,各道の途中に重力 \(m\vec{g}\) の矢印を示している.
保存力
定義 保存力
点 A から
二つの
重力,ばねの
ここで,1つ
ポテンシャルエネルギー
保存力では,仕事が
定義 ポテンシャルエネルギー
基準点 O を
(保存力が
こう
と
仕事と
法則 力学的エネルギー保存則
物体には
力学的エネルギー保存則を
具体的な ポテンシャル
仕事の
力 | ポテンシャルエネルギー | 基準点 |
|---|---|---|
重力(一様) | ||
ばねの | 自然長 | |
万有引力 | 無限遠 |
重力は
代表的なポテンシャル.3つのグラフを並べる.重力 \(U=mgy\)(右上がりの直線),ばね \(U=\frac12kx^2\)(下に凸の放物線),万有引力 \(U=-GMm/r\)(負の値から \(0\) へ近づく曲線)を示している.
保存力でない力は,ポテンシャルエネルギーを
ポイント ここまでの
保存力は,仕事が
経路に よらず 始点と 終点で 決まる 力.同じことだが,一周の 仕事が .重力・ばね・万有引力は保存力,動摩擦・ 空 気抵抗は 保存力でない. 保存力には,基準点を
決めて ポテンシャルエネルギー を定義できる. .重力
,ばね ,万有引力 (導出は第10章). 保存力だけがは
たらけば,力学的エネルギー は一定. 問いの
答え:重力は 保存力なので,登る ときに 重力が する 仕事は 道に よらず (逆らってする仕事は )で等しい.下りでは 逆の の仕事を する.ただし動摩擦などの 仕事は 道のりで 変わる.
05力とポテンシャルの関係(微分と勾配)
ポテンシャルエネルギーから
力と ポテンシャルを つなぐ 微分
定理 数学の
1次元 保存力の
力は,ポテンシャルの
2次元:偏微分と
であり,保存力では
と
経路依存の
が
練習 1.
から を求めよ. は保存力か.
答え:(1)
練習 2. (1)
答え:(1)
例題
例題 1
質量
振り子の初期位置と最下点.長さ \(L\) の糸でつるした振り子.鉛直線から \(60^\circ\) の初めの位置の小球と,最下点の小球を示している.
最下点での
小球の 速さを 求めよ. 最下点での
糸の 張力を 求めよ.
解答を見る
考え方 張力は
最下点を
高さの 基準とする.初めの 高さは .力学的エネルギー保存則より
最下点では
円の 中心(上 向き)が 向心方向である.運動方程式 より
例題 2
なめらかな
ばねと滑らかな斜面.壁に固定したばねで縮めた小球から,水平面を経て,傾き \(30^\circ\) の斜面に続く装置の側面図.
ばねを
離れる ときの 小球の 速さを 求めよ. 斜面を
上る 最大の 高さと,斜面に 沿った 距離を 求めよ.
解答を見る
考え方 仕事を
ばねの
弾性エネルギーが 運動エネルギーに なる.
最高点で
速さは .水平面を高さの 基準にして .
斜面に
例題 3
保存力の線積分の経路.\(xy\) 平面に原点 O と点 B\((1,1)\),経路1(O から \((1,0)\) を通って B へ)を示している.
この
力が 保存力である ことを 確かめ,ポテンシャルエネルギー (原点を基準)を 求めよ. O から B
までの仕事を から求め,経路1の 線積分で 確かめよ.
解答を見る
考え方 偏微分の
なので保存力. より . と比べて .原点で なので . .経路1では,O→ は で なので仕事は . →B は で .合計 で一致する.
ポイント ここまでの
保存力と
ポテンシャルは (1次元), (2次元)で結ばれる. 2次元で
が成り立たなければ,保存力ではない. 力が
仕事を するか どうかは,力の 名前でなく で決まる.固定点からの 糸の 張力や 固定された 面の 垂直抗力は 動きに 垂直で 仕事を しない.仕事を するのが 保存力だけなら, は一定. 振り子の
最下点の 速さは ,ばねで打ち出す速さは .
06保存力とポテンシャルエネルギーの演習
ポテンシャルの
演習 1
質量
床を
基準とする ポテンシャルエネルギー と重力の 仕事を 求めよ. 高さ
を基準に 変えた 場合を 求めよ. 途中で
高さ を通ってからBへ 下ろすと,重力の 仕事は 変わるか.
解答を見る
考え方 基準の
, .重力の仕事は である.持ち上げる手の 仕事と 符号を 取り違えない. 新しい
ポテンシャルは .したがって , となる.差は で変わらない.負の ポテンシャルは 基準より 下に ある ことを 表し,それ自体に 矛盾は ない. 上る
部分の 仕事は ,下る部分は .合計はやはり .距離ではなく始点と 終点の 高さだけで 決まる.
演習 2
軽いばねの
と の弾性エネルギーを 求めよ. 前者から
後者へ 移る間の,ばねの 仕事を 求めよ. さらに
元の 位置まで 戻した とき,往復全体の ばねの 仕事は どうなるか.
圧縮と自然長と伸長.固定ばねの圧縮位置x<0,自然長位置x=0,伸長位置x>0を同じ水平軸に示す.
解答を見る
考え方 ばねの
自然長を
基準にして .したがって , である.圧縮だから負に なるわけではない. .自然長まではばねの力と 変位が 同じ 向きで ,自然長から圧縮される 部分では 逆向きで となり,足しても 同じ値である. 帰りの
仕事は なので全体では0.途中で手が どのように 力を 加えても,ばね その ものが する 仕事は 両端の 伸びだけで 決まる.手の 仕事とばねの 仕事を 分けて 考える 必要が ある.
演習 3
質量
往路,復路,往復全体の
摩擦の 仕事を 求めよ. 摩擦に
対して 位置だけで 決まる を定義し,常に と書けるだろうか. 折り返しを
含め,始めと 終わりを 同じ 速さに した とき,摩擦以外の 水平な 外力の 仕事の 合計を 求めよ.
往路と復路の摩擦.水平な台上にAとB,距離L,往路と復路を別の段に示し,各段で運動と逆向きの摩擦を示す.
解答を見る
考え方 帰りには
各片道で
力は 運動と 反対向きで, .往路も復路も ,合計は となる.変位の 合計は0だが,道のりは である.折り返しが瞬間的でも,そこでの 摩擦の 仕事は 移動距離が0の 極限で0である. もし
があれば,一周の 仕事は のはずである.実際には負なので 矛盾する.したがって この 摩擦を 位置だけの ポテンシャルで 表すことは できない. 始めと
終わりで より .よって .失われる力学的エネルギーを 外から 補っており,往復したから 投入エネルギーも0とはならない.
演習 4
1次元の
として ポテンシャルを 求めよ. 力が0に
なる 位置 を求め, を を用いて 書き直せ. から までの仕事を 求め,前半と 後半に 分けて 符号を 説明せよ.
直線的に変わる力.Fとxのグラフに直線F=A−Bxを示している.縦軸切片Aと横軸の0,2A/Bを表示する.
解答を見る
考え方
.微分して負号を つければ元の 力に 戻る. であり,平方完成すると
と
より全仕事は0.前半では が だけ減るため仕事は 正,後半では 同じ量だけ 増える ため仕事は 負である.合計が0でも,途中の 速さが 一定であるとは 限らない.
演習 5
平面全体で
力の2成分を
求めよ. O
から B への仕事を 求めよ. Oから
を経由する 経路の 線積分で 確かめよ.
ポテンシャルと積分経路.xy平面にO,(L,0),B(L,L)と,軸に平行な経路を示している.
解答を見る
考え方 片方の
, である.混合項 は両方の 成分に 寄与する.例えば で微分する とき, は定数と して 残る. , より . の値に よって 仕事の 符号は 変わり 得るが,保存力である こととは 矛盾しない. 最初の
区間は なので .次は なので
である.和は (2) に
ポイント 教える
基準を
変えた ときに 何が 変わらないかを,数値と 言葉の 両方で 答えさせる. ばねの
圧縮で エネルギーが 負に なると いう 誤解には,仕事を 自然長の 前後に 分ける 方法が 有効である. 摩擦の
復路では,変位だけでなく力の 向きも 変わる ことを 図で 確認する. ポテンシャルを
求めた 後,必ず 微分して 力へ戻す検算を 習慣に する.
07エネルギー保存の使い方
問い
ジェットコースターには,多くの
考えてみる
エネルギー保存則から
しかし,頂上で
エネルギー保存で 解く 手順
エネルギー保存則を
ポイント 手順
図:始点と
終点を 決める.物体には たらく 力を すべて 描き,高さの 基準を 決める. 原理:力を3種類に
分ける.保存力(位置エネルギー で表す),仕事を しない 力(動きに 垂直な 力.固定点からの 糸の 張力や 固定された 面の 垂直抗力など),仕事を する 非保存力(動摩擦力など). 式:始点と
終点で を書き,非保存力の 仕事 を含めて 立てる. 検算:単位,符号(
なら が減る),極端な 場合を 確かめる.
非保存力がは
法則 力学的エネルギーと
静止した面の
束縛と 組み合わせる:ループの 最小の 高さ
問いに
高さhからループへ入るコース.なめらかなコースが高さ \(h\) の出発点から下り,最下点で半径 \(R\) の円形のループに入る.出発点,ループの最下点,頂上の位置を示す.
ループの
です.
です.
ループ頂上での力.ループの頂上にある台車にはたらく力を示している.重力 \(m\vec{g}\) と垂直抗力 \(\vec{N}\) が下向き(円の中心向き)で,速度 \(\vec{v}\) が水平であることを示す.
次に,出発点から
これに
最小の
検算します.
エネルギー保存は,時間を
エネルギーと 運動量の 使い分け
運動量保存則と
運動量保存 | エネルギー保存 | |
|---|---|---|
成り | 外力の | 保存力だけ(または |
向き | ベクトル(成分ごと) | 数(スカラー) |
向く | 衝突,分裂,内力が | 高さと |
衝突では
ポイント ここまでの
手順は「図・原理・式・
検算」.力を 保存力,仕事を しない 力,非保存力に 分けて, を立てる. 非保存力の
仕事は,大きさ が一定の 動摩擦力なら ( は道のり). ループなど面に
束縛された 運動では,エネルギー保存に 運動方 程式の 条件(頂上で )を組み合わせる. 運動量保存は
衝突などの 短い 時間,エネルギー保存は 高さと 速さの 関係に 向く.組み合わせて 段階に 分ける. 問いの
答え:頂上で が必要なので,出発点の 高さは .頂上の高さ では足りない.
08エネルギー保存の例題
エネルギー保存則は,使う
ポイント 手順の
1. 始点と
2. 力を
保存力(重力・ばね)→
に入れる. 仕事を
しない 力(動きに 垂直な 力.固定点からの 糸の 張力や 固定された 面の 垂直抗力など)→ 無視してよい.力の 名前でなく かどうかで 判断する. 非保存力(動摩擦・
空 気抵抗・手が 押す力)→ 仕事 を計算して 足す.
3. 式を
4. 追加の
5. 検算する. 単位,符号,極端な
例題
例題 1
半径
高さhからループへ入るコース.高さ \(h\) の出発点から下る滑らかなコースと,その先の半径 \(R\) のループ.最下点と頂上の位置を示す.
出発点の
高さ を求めよ. ループの
最下点での,台車が 受ける 垂直抗力の 大きさは,重力の 何倍か.
解答を見る
考え方 頂上で
頂上で
のとき,運動方程式 より .出発点と頂上で エネルギー保存を 立てると, .よって .最下点の
速さの2乗は,出発点と 最下点の エネルギー保存から .最下点では垂直抗力が 上向き,重力が 下向きで,向心方向は 上向きなので
つまり
例題 2
傾き
粗い斜面から水平面へ.高さ \(h\) の斜面(傾き \(30^\circ\))と,それに続く水平面.斜面上の物体の初めの位置を示す.止まる位置は描かない.
解答を見る
考え方 始点(静止,高さ
物体が
質量は
例題 3
水平な
滑車でつながる2物体.机の上の物体と,机の端の滑車,糸でつるされたおもりを示している.おもりの下がる距離 \(0.50\,\mathrm{m}\) を記入する.
解答を見る
考え方 二つの
動き出す
ここで
ポイント ここまでの
手順:始点と
終点を 選ぶ,力を 仕分ける, を立てる,追加条件を 確かめる,検算する. 面から
離れない 条件は .ループの最小の 高さは .大きさが
一定の 動摩擦力の 仕事は 道のりに 比例.斜面と 水平面で 同じ なら,出発点から止まる 位置までの 水平距離(斜面部分の 水平投影を 含む)は .糸で
つながれた2物体では,張力の 仕事が 打ち消し合う.系全体で エネルギー保存を 使える.
09エネルギー保存の使い方の演習
始めと
演習 1
小物体を
高さ
での速さを 求めよ. 同じ
高さを 下りと 上りに 通過する とき,速さと 速度は 同じか. 質量を2倍に
した 場合,この 速さは 変わるか.
谷を通る滑らかなコース.高さhの出発点から谷を経て上る滑らかなコースと,高さh/4の水平な補助線を示している.
解答を見る
考え方 仕事を
高さ0を
基準に すると,初めは .高さ では だから である.途中に谷や山が あっても,非保存力の 仕事が なければ式は 変わらない. 同じ
高さなら が同じなので も同じで,速さは 等しい.速度は 向きを 含む量であり,接線の 向きや 進行方向が 異なれば 等しくない.エネルギーの 式だけから 速度ベクトルの 向きを 決める ことは できない. 質量を2倍に
すると と同じ 速さでの が共に2倍に なるので,質量は 保存式から 消える.よって 速さは 変わらない.ただし 空 気抵抗の ある 運動に まで この 結論を 広げてはいけない.
演習 2
質量
上って
止まるまでの 斜面に 沿った 距離 を求めよ. 下端へ
戻る ときの 速さを 求めよ. 往復で
失う 力学的エネルギーを 求めよ.
摩擦のある斜面を上る.傾きθの斜面の下端に物体と上向きの初速度v₀を示す.静止摩擦係数μと動摩擦係数μ′を記す.
解答を見る
考え方 上りも
なので
より
最高点では
なので静止し続ける ことは できない.下りで .(1) を代入すると
と
摩擦の
仕事の 大きさは .これは に一致する. の極限では 戻りの 速さが になり,損失も0に なる.
演習 3
粗い
最大圧縮量
を求めよ. , , , , の値を 求めよ. 最大圧縮で
静止したままに なる ための,静止摩擦係数 の条件を 求めよ.
粗い床上でばねに近づく物体.粗い水平面上の物体が,右側の壁に固定されたばねへ速さv₀で近づく配置を示している.
解答を見る
考え方 圧縮中にも
接触した
瞬間を 始点と すると .正の根は
である.もう
.摩擦なしの より小さく,損失の 符号とも合う. 止まった
ときのばねの 力 を静止摩擦が 支えられる 条件は .したがって であり,数値では約 以上である.等号なら限界の 静止が 可能である. の値だけから,再び動くと 断言する ことは できない.
演習 4
半径
接触中の
速さと 垂直抗力を で表せ. 一周を
通じて 接触が 保たれるか 確かめ,垂直抗力の 最大値と 最小値を 求めよ.
ループの一般位置.鉛直ループの最下点と一般位置を示し,下向き半径から測る角θ,半径R,最下点の速度v₀を示す.
解答を見る
考え方 高さを
高さは
.よって
である.中心向きの
より,速さの2乗は常に 正で, .頂点で最小値 ,最下点で最大値 となり,一周の 全ての 位置で を満たす.頂点だけでなく 一般の 角度で 式を 作った ため,途中でも 離れない ことが 確認できた.
演習 5
滑らかな
衝突直後の
速さを 求めよ. その後の
最大圧縮量を 求めよ. 衝突で
失われた 運動エネルギーを 求めよ.
台車への粘土の付着.右の壁につながる自然長のばねと台車M,左から速度uで来る粘土mを示している.
解答を見る
考え方 付着の
水平方向の
外力の 力積を 無視できるので .したがって である.衝突の前後に 運動エネルギー保存を 使ってはいけない. 衝突直後にはばねの
変形は 無視できる.その後は ばねだけが 仕事を するので .よって である.停止時に粘土と 台車の 相対 運動は なく,両方の 運動エネルギーが0に なる. 初めの
から直後の を引いて
と
ポイント 教える
高さと
道のりを 区別して 記号を 置かせる ことが 出発点である. 速さが0に
なる ことと,その 後も 静止する ことを 区別させる. 垂直抗力の
符号を 最下点と 頂点で 検算させると,向心方向の 誤りを 見つけやすい. 衝突前の
エネルギーを そのままばねに 渡していないか,段階ごとの 式を 確認する.
10ポテンシャル図
問い
水素原子を2つ,遠くから
考えてみる
遠く
力の
ポテンシャル図の 読み方
物体が1次元の
です.横軸に
ポイント ポテンシャル図の
運動エネルギー:
の線と の曲線の 間の 縦の 幅が,その 位置での 運動エネルギー である.幅が広いほど 速い. 許される
領域:運動エネルギーは 負に なれないので の範囲しか 動けない. 転回点:
となる 位置で 速さが になる. の通常の 転回点では,そこで 向きを 変える. の位置が つり合い 点( )でもある ときは 別で,物体は そこに 静止し続けるか,近づくのに 無限の 時間が かかる. 力:曲線の
傾きの 符号を 逆に した ものが 力の 向きで, である.曲線が右上がりなら力は 左向き,右下がりなら 右向きに 働く.
ポテンシャルと運動の範囲.横軸 \(x\),縦軸エネルギーのポテンシャル図.なだらかな谷をもつ \(U(x)\) の曲線と水平な破線 \(E\) を示している.\(E\) と曲線が交わる2点に「転回点」と書き,その間を「許される領域」として太線で示す.谷の底では \(E-U\) の幅が最大で,運動エネルギーが最大であることを矢印で示す.
読み方は,滑らかな
つり合いと 安定性
力が0の
つり合いの安定性.山と谷が1つずつある \(U(x)\) の曲線.谷の底を「安定」,山の頂を「不安定」,平らな部分を「中立」と書く.少しずれた位置に小さな矢印を示し,力の向きを示す(谷では戻る向き,山では遠ざかる向き,平らな部分では力が0).
谷の
底(極小):少し 右に ずれると の傾きは 正なので力は 左向き,左に ずれれば力は 右向きで,元の 位置へ 戻される.これが安定な つり合いである. 山の
頂(極大):少しずれると 傾きの 符号が 反転し,力は ずれを大きく する向きに 働く.これが不安定な つり合いである. 平らな
部分:ずれても 力が0の ままで,その 位置に と どまる.これが中立の つり合いである.
傾きが0か
定理 安定性の
:極小,安定 :極大,不安定 :これだけでは決まらない(グラフの 形を 調べる)
安定点の 近くは 放物線
安定な
と
です.
つまり,
原子間の ポテンシャル
最初の
原子間のポテンシャル.原子間距離 \(r\) を横軸にとった分子間ポテンシャル \(U(r)\).\(r\) が小さい側で急に立ち上がり,ある距離 \(r_0\) で最小値 \(-\varepsilon\) をとり,\(r\) が大きくなるとゆるやかに0へ近づく.\(E<0\) の破線(転回点2つ)と \(E>0\) の破線(転回点1つ)を示し,\(r_0\) と谷の深さ \(\varepsilon\) を寸法線で示す.
近距離:電子雲の
重なりに よる 強い 斥力で, が急に 大きくなる.曲線は 立ち 上がり,原子が 簡単には 近づけない ことを 表す. 遠距離:弱い
引力が 長く 続き, は負の 値から ゆっくり0に 近づく. 中間:
が最小に なる 距離 では で,力が0になる.ここが「ちょうどよい 距離」であり,安定な つり合いの 点である.
式で
定義 結合
2つの
全エネルギーの
(束縛):運動は の2つの転回点の 間に 閉じ込められ,原子は のまわりを 往復する.これが 分子である. (自由):遠くからきた原子は,近距離側の 転回点で 跳ね返され,そのまま 遠ざかる.結びつかずに 衝突して 離れる.
ここで
分子の
ポイント ここまでの
のグラフに 全エネルギー の線を 引くと,運動エネルギーは ,許される領域は ,転回点は (つり合い点と重なる 場合は 別扱い)と して 読み取れる.力は 曲線の 傾きの 符号を 逆に した もの( )である.つり合いは
の点. なら安定(谷), なら不安定(山)である. 安定点で
なら,近くは放物線で 近似でき,ばねと 同じ 復元力に なる.これが 小さな 振動が 単 振動に なる 理由である(第7章). 問いの
答えは,原子間の が近距離の 斥力と 遠距離の 引力の ために 中間に 谷を もち,その 谷の 底 が安定な つり合いの 距離に なる,である. なら谷に閉じ込められて 結合した 状態に なり(遠くから 近づく 原子が そうなるには,余った エネルギーを 外へ渡す過程が 要る), なら結びつかず 離れていく.
11ポテンシャル図と2次の近似
前の
数学の 道具
定理 数学の
関数
が
導出.
この
関数 | 近似 |
|---|---|
である.
練習 1.
答え:
練習 2.
答え:
練習 3.
答え:
練習 4.
答え:
例題
例題 1
質量
つり合いの
位置を 求め,それぞれ安定か 不安定かを 答えよ. 原点を
速さ で通過する 粒子の 動く 範囲を 求めよ. 右側の
谷の 底付近での 小さな 運動に ついて,復元力を と書く とき, を求めよ.ただし は谷の 底の 位置と する.
四次ポテンシャルU=ax⁴−bx²とエネルギー線を示す.谷底と転回点には未知の位置を表す記号だけを付ける.
解答を見る
考え方 (1) は
である.これが0になるのは
の3点.
: より不安定(山の頂). : より安定(谷の底).そこでの の値は である.
原点で
なので,全エネルギーは である.転回点は の解で, について2次方 程式を 解くと(正の 解を 採って)
である.
である.
な
例題 2
2つの
で
平衡の
距離 と結合 エネルギー を, で表せ. 平衡点付近の
復元力の 係数 を, と で表せ. アルゴン原子の
間では , 程度である. の値を 求めよ.
原子間ポテンシャルの谷底.\(U(r)=-A/r^6+B/r^{12}\) のグラフ.\(r=r_0\) で最小値 \(-\varepsilon\) をとる.平衡点付近の放物線による近似を破線で重ねて描く.
解答を見る
考え方 (1) は
より ,すなわち である.このとき
なので,結合
である.(1) より なので
また
である.
である.この値を 使う 単振動の 周期は,第7章で 求める.
ポイント ここまでの
関数は
小さな について と近似できる.安定点( )では なので ,復元力の係数は である.ポテンシャル図は,つり合い(
),安定性( の符号),転回点( )の順に 読む. 原子間ポテンシャル
では,平衡の距離は ,結合エネルギーは ,復元力の係数は となる.
12ポテンシャル図の演習
グラフの
演習 1
粒子の
動ける
範囲と 転回点を 求めよ. 速さが
最大に なる 位置と その 速さを 求めよ. における 力の 向きを 求めよ.
放物線とエネルギー線.放物線U=k(x−a)²/2と水平線Eを示している.交点をP,Q,谷底をCとするが,座標や答えは記していない.
解答を見る
考え方
より .したがって である.両端では となり,力は 領域の 内側を 向くので 転回する. が最小の で運動エネルギーは 最大の . である.つり合い位置を 通過する 粒子が 静止しているとは 限らない. なので では ,右向きである.粒子が左へ 進んでいる 場合は 減速し,右へ 進んでいる 場合は 加速する.力の 向きだけで 進行方 向までは 決まらない.
演習 2
各場合の
力を 求め,原点が つり合いの 位置である ことを 示せ. 原点の
つり合いの 安定性を,少し 左右に ずらした ときの 力から 判断せよ. だから中立である,と いう 判断は 正しいか.
原点付近の3つのポテンシャル.原点付近のax⁴,−ax⁴,bx³を3つの小グラフに描く.原点に点を打ち,安定性の答えは書いていない.
解答を見る
考え方 2階微分が0の
, , で,いずれも原点では0である. では右へずれると 左向き,左へずれると 右向きの 力が 働くので 安定である. では左右ともずれを 広げる 力が 働き,不安定である. では原点以外で 常に 左向きの 力が 働く.左へわずかに ずらして 静かに 置くと 原点から 遠ざかるので,不安定である.右側で 原点へ 向かう ことだけを 見て 安定と 呼んではいけない. どの
場合も であるのに,安定性は同じではない.中立とは 近く へずらして 静止させても 力が0で そのままとどまれる 場合であり,近くで ポテンシャルが 平らである 必要が ある.原点で 接線が 水平と いうだけでは 足りない.
演習 3
ある
のとき,左の 谷から 右の 谷へ 移れるか.転回点は 全体で 何個あるか. のときは どうか. 質量
の粒子が で動く とき,AとCでの 速さを 比較せよ.
左右で深さの異なる谷.左右で深さの異なる二重井戸に,谷底A=−4 J,山頂B=2 J,谷底C=−1 Jを記し,E=0とE=3 Jの線を示している.交点は小さな点だけで示す.
解答を見る
考え方 水平な
中央の
山頂では なので通過できない.左右の 谷には それぞれ2個ずつ,合計4個の 転回点が ある.左に いる 粒子が 往復するのは 左側の2点の 間だけである. 山頂でも
なので,左右の谷を 行き来できる.転回点は 両外側の2個と なる.中央の 山頂は つり合い点だが,この エネルギーでは 停止点ではない. Aでは
,Cでは .したがって , で,深い谷のAの方が 速い.
演習 4
粒子が
つり合い
位置 と最小値 を求めよ. のときの 転回点を 求めよ. 谷底に
静止した 粒子を 無限遠まで 運ぶのに 必要な 最小仕事を 求めよ.
逆数のポテンシャルと転回点.U=A/x²−B/xの曲線,谷底C,負のEの水平線と交点P,Qを示す.求める座標は書いていない.
解答を見る
考え方 まず
より .代入して .また で安定である. に指定の 値を 代入すると .よって
と
無限遠で
速さも0に なる 極限が 必要仕事の 下限である. .無限遠に有限の 速さを 残すなら,その 運動エネルギーの 分だけ余分な 仕事が 必要である.
演習 5
ポテンシャル
原点付近の
復元力の 係数を 求めよ. のとき,原点を 含む 運動範囲と 最大速さを 求めよ. 右隣の
山頂 を速さ0でなく 通過する ための 初速の 条件を 求めよ.
周期的なポテンシャルの形.U₀[1−cos(x/L)]を−πLから3πLまで示し,E=U₀の線を重ねる.極値と交点に点を打つが,転回点の座標は記していない.
解答を見る
考え方 近似を
力は
.原点近くでは なので であり,復元力の係数は . は を与え,最初の 左右の 転回点は .したがってこの 区間を 往復する. が最小の 原点で 速さが 最大と なり, .別の谷にも 許される 領域は あるが,山を 越えて そこへ 移る ことは できない. 山頂の
高さは なので,通過には ,すなわち が必要である.等号では 山頂で 運動エネルギーが0に なり,非零の 速さで 通過する 条件を 満たさない.
ポイント 教える
図の
縦軸は 実際の 高さではなく エネルギーであると 確認する. 速さは
縦の 差,力は 傾きから 読む ことを 対比させる. つり合い点と
転回点を 混同していないか,そこでの 力と 速さを 別々に 尋ねる. 2階微分が0の
ときは 結論を 急が ず,元の 曲線の 形へ 戻らせる.
13重心運動と相対運動のエネルギー
この
問い
質量が
考えてみる
質量を
運動エネルギーで
速度は
重心の 運動エネルギーと 相対 運動の エネルギー
第5章で
法則 運動エネルギーの
第1項は重心の
同じ重心速度Vに,重心系で反対向きの速度を足す.例としてm₁=2m₂を描く.
第1項は
相対 運動の エネルギー保存
相対
力
です.質量を
衝突で 失われる エネルギー
衝突の
法則 衝突で
弾性衝突(
これが
ポイント ここまでの
外力が
無い2体の 運動エネルギーは と,重心の分と 相対 運動の 分に 分かれる. 相互作用が
保存力 なら, が一定.ポテンシャル図は 相対 運動に 使える. 衝突や
分裂で 出入りできるのは 相対 運動の 分だけで,衝突で 失われるのは .問いの
答え:どちらの 衝突でも 失われる エネルギーは で同じである.
14重心運動と相対運動のエネルギーの計算
前の
定理 数学の
分解の
換算質量の
練習 1. (1)
答え:(1)
練習 2. 質量
答え:
例題
例題 1
静止している
上段は静止した5.0 kgの物体.下段は2.0 kgと3.0 kgの破片と静止する重心G.矢印の長さは未知の速さを表すものではない.
解答を見る
考え方 静止していたので
運動エネルギーは
例題 2
質量
800 kgと2000 kgの車が同じ速さ15 m s⁻¹で近づく.合体後の方向と速さは図に示さない.
解答を見る
考え方 乗用車の
速度の
例題 3
滑らかな
初めの自然長のばねと台車A,Bを示す.下段は最大圧縮時の配置だけを示し,求める速度と縮みは空欄にする.
重心の
運動エネルギーと,相対 運動の エネルギーを 求めよ. ばねの
最大の 縮みを 求めよ.
解答を見る
考え方 水平方向の
, から . , から .和 は,初めの に一致する. 最も
縮んだ 瞬間は で,相対運動の エネルギーが すべてばねに 入る. より
この
ポイント ここまでの
分解の
交差項は, と の係数が 打ち消し合って 消える. 換算質量は
軽い ほうの 質量より 小さく,質量が 等しければ 半分である. 重心の
運動エネルギーは 外力が 無ければ 一定で,ばねや 爆発や 衝突で 入れ替わるのは 相対 運動の エネルギーである.各物体の 速度変化の 大きさは 質量の 逆比に なる.2体の 重心系での 運動エネルギーの 配分も 質量の 逆比に なるが,実験室系では 一般に そうならない.
15重心運動と相対運動のエネルギーの演習
重心の
演習 1
滑らかな
重心速度と
相対速度を 求めよ. 運動エネルギーを
重心 運動の 分と 相対 運動の 分に 分け,直接計算した和と 比べよ.
Aの質量は2.0 kg,Bは1.0 kg.速度はそれぞれ右へ3.0,上へ6.0 m s⁻¹である.
解答を見る
考え方 速度の
なので . で,速さの2乗はそれぞれ , である. より , .和は である.直接には となり 一致する.質量と 速さの2乗の 積なので,どちらも エネルギーの 次元を もつ.
演習 2
外力を
衝突前後の
全運動エネルギーと 損失を 求めよ. 右向きに
一定速度 で進む観測者が 測る 前後の エネルギーと 損失を 求め,(1)と 比較せよ.
3mとmが速さ2uずつで近づく.観測者は地面に対して右へ一定速度uで進む.
解答を見る
考え方 同じ
.初めは ,一体となった後は で,損失は .これは , として 求めた と等しい. 観測者から
見た 速度はAが ,Bが .初めのエネルギーは .合体後は静止するので0である.損失は やはり で,地面でのエネルギーとの 差 は重心 運動の 分に 当たる.全 運動エネルギー自体の 値は 変わっても,この 衝突での 減少量は 変わらない.
演習 3
直線上で
反発係数
と衝突後の 相対速さを 求めよ. この
測定だけで 各物体の 衝突後の 速度を 決められるか.
2.0 kgと6.0 kgの2物体の相対接近速さは4.0 m s⁻¹,測定されたエネルギー減少は9.0 Jである.
解答を見る
考え方 重心の
.初めの相対 運動の エネルギーは なので .よって ,離れる相対速さは である.残る相対 運動の エネルギーは で,初めの4分の1となる. 決められない.質量
の物体が 左に あり,初めの 相対速度を 正に 取ると,衝突後の 速度は , である.未知の が残る.損失が 相対 運動の エネルギー を超える 測定なら,この モデルとは 両立しない ことも 分かる.
演習 4
外力の
最接近距離を
求めよ. 最接近の
瞬間の 各速度と 全運動エネルギーを 求めよ. を保って だけを2倍にすると,最接近距離は 変わるか.
距離rだけ離れたmと3mの間に斥力が働く.U=C/r²の曲線だけを示し,最接近距離は示さない.
解答を見る
考え方 距離が
なので相対 運動の 全エネルギーは .最接近距離を として より
である.
相対速度が0で
重心速度が だから,両粒子とも速度 .全運動エネルギーは で,初めの相対 運動の 分だけが に移る. 変わらない.重心
運動の エネルギーは4倍に なるが,相対 運動の 保存式に は現れない.一方, を2倍にすれば は半分と なり,より 深く 斥力の 領域へ 入れる.
演習 5
外力の
重心系の
速さと エネルギーの 配分を 求めよ. 地面から
見てAが 左へ 飛ぶための の条件を 求めよ. 地面でのA,Bの
運動エネルギーも,常に 質量の 逆比に なるか.
上段は右へ速度Uで動く親物体4m,下段は重心系での分裂方向.Aは左,Bは右へ飛ぶ.速さは未知.
解答を見る
考え方 質量の
重心系でAの
速さを とするとBは .したがって より ,Bの速さは .エネルギーはAが ,Bが で,比は となる. 地面でのAの
速度は .これが負と なる 条件は .等号ならAは静止し,小さければ 重心系で 後方に 飛んでも 地面では 前へ 進む. 常に
逆比にはならない.例えば 等号の 場合,Aの エネルギーは0,Bの 速度は である.合計は ,初めの に を足した値に 一致する.
ポイント 教える
相対速さを,速さの
差ではなく 速度ベクトルの 差の 大きさと して 求めさせる. 「失われた
エネルギー」と「全エネルギーの 値」を,観測者を 変えて 比較させる. 最接近や
最大圧縮で0に なるのは 何の 速度かを 問い,重心の 運動と 分けさせる. 分裂の
逆比の 配分には「重心系で」と いう 条件が 必要である.Aが 地面で 静止する 境界を 説明できれば,速度の 足し戻しを 理解している.
16ニュートンダイアグラム
問い
ビリヤードで,止まっている
考えてみる
質量
です.上の
ただし,この
速度の 地図
各物体の
初期状態は質量比2,χ=100°,k=1,反対向きの入射速度の衝突後を示す.質量比,散乱角,相対速さの比,入射方向を変更できる.再生すると上の接近・衝突・分離と,下のGからの矢印の回転・縮小が同期する.
重心の
です.第5章の「重心の
定理 速度
G は
線分 を に内分する 点である(重い方の 点に 近い). G から
, へ向かう 矢印が,重心系の 速度 , である.逆向きで,長さは , である.
m₁=2m₂の例.A₁G:GA₂=1:2で,Gからの矢印は互いに逆向きになる.
衝突で G は 動かない
衝突の
弾性衝突は2つの 円の 上
前の
定理 弾性衝突の
は G を中心に を通る 円, は G を中心に を通る 円の 上に ある. G,
, は一直線上で,G は と の間に ある.
衝突後の
です.
m₁=2m₂の弾性衝突.Gを中心とする円上にB₁,B₂があり,両点とGは一直線上に並ぶ.
決まらないのは だけ
未知数4つに
非弾性衝突は 円が 縮む
非弾性衝突でも G は
破線は衝突前の円,実線はk=0.55倍の円.k=0ではB₁とB₂がGに重なる.
問いの 答え
静止した的は
Oを通る1つの円と,異なるχの2本の直径.どちらもOから両端への矢印は直角になる.
ポイント ニュートンダイアグラムの
原点 O から
, を描き,先端を , とする. 線分
を に内分する G を 打つ.OG が である.G を
中心に, を通る 円と を通る 円を 描く(非弾性なら 倍に縮める). を与え, を円周上に, を G の反対側に 打つ(G, , は一直線). O から
, への矢印が 衝突後の 速度である.長さが 速さ,向きが 進む 向きである.
速度とG,2つの円,衝突後の先端,Oからの速度矢印の順に描き加える.
ポイント ここまでの
速度
空間で,G は を に内分する.G から 見ると 重心系の 速度に なる. 運動量保存より G は
衝突で 動かず, も G で に内分される. 弾性衝突では
, は G を中心と する2つの 円の 上に あり,決まらないのは だけである.非弾性では円が 倍に縮み,完全非弾性では G に 集まる. 問いの
答え:等質量・ 静止した的への 弾性衝突では 円が1つで O が その上に あるので,タレスの 定理から 速度は 直角に なる.
17ニュートンダイアグラムの計算
この
定理 数学の
内分点 速度
である.重心
タレスの
余弦定理・正弦定理 三角形
である(B から
練習 1.
, , , のとき,G の 座標と を求めよ. , , のとき, と を求めよ.
答え:(1)
練習 2. (1) 2辺の
答え:(1) 余弦定理で
ABの内分点X,直径ABに対する円周角,三角形OGBの辺V,rと角γ,θを示す.
例題
例題 1
なめらかな
O=A₂とA₁=(6.0,0)のみを与え,Gと円は読者が描く.
解答を見る
考え方 進行方向を x 軸に
三角形
三角形
である.Aは
確かめ:成分は
G=(4.0,0),半径2.0と4.0の円.B₁=(4.0,2.0),B₂=(4.0,−4.0)をOから読む.
例題 2
なめらかな
Aは右へ4.0 m s⁻¹,Bは上へ3.0 m s⁻¹で衝突する直前.衝突後は描かない.
衝突で
くっついて 一体に なる とき,衝突後の 速度と,失われる 運動エネルギーを 求めよ. 衝突後の
相対速さが 衝突前の 倍で,散乱角が (相対速度を反時計回りに 回す向き)の とき,衝突後のAとBの 速さと 向き,失われる エネルギーを 求めよ.
解答を見る
考え方 速度
なので,速度は ,速さ ,x 軸から 上向きである.失われる エネルギーは
で,初めの
を反時計回りに 回すと , 倍して .等質量なので で
Aの
である(衝突後の
G=(2.0,1.5)を中心とする半径2.5の円が1.5へ縮み,B₁=(2.9,2.7),B₂=(1.1,0.3)となる.
例題 3
なめらかな
Aが右へ8.0 m s⁻¹で入射し,Bの反跳方向は下へ60°と観測された.Aの方向と両球の速さは未記入.
解答を見る
考え方 Bは
進行方向を x 軸に
Bの
Aの
Aは
散乱角:三角形
確かめ:三角形
的の小円の直径ODとタレスの直角を使う.χ=60°,反跳角φ=60°で,B₁=(5,3√3),B₂=(1,−√3)となる.
ポイント ここまでの
G は
も も に内分する.静止した的の 円は O を 通り,タレスの 定理から的の 速さが 反跳角で 決まる. 三角形
に余弦定理・正弦定理を 使えば,衝突後の 速さと 向きが 読める. 衝突後の
速度は , . は を 回して 倍したもので,失われる エネルギーは である.
18ニュートンダイアグラムの演習
定規と
演習 1
質量
速度
空間に , を描き,内分点Gを 作図せよ. 衝突後の
先端 , を記入し,速度と 速さを 読み取れ.
衝突前の速度の先端と指定された条件のみを示す.G,円,衝突後の先端は読者が作図する.
解答を見る
考え方 重いAの
を4等分し, から1区間だけ進んだ点をGと する.座標は である. , で比が 確かめられる. と記入する.OからGへの 矢印を 読むと ,速さは .運動量は初めの と,後の で等しい.速度図の 目盛は 距離ではなく 速さの 単位であることにも 注意する.
演習 2
質量
Gと
円を 作図し, , を打て. Oからの
矢印を 描き,各速度を 読み取れ.2つの 速度は 直角であるか.
衝突前の速度の先端と指定された条件のみを示す.G,円,衝突後の先端は読者が作図する.
解答を見る
考え方 等質量なら円は1つだが,直角の
の中点 を取り,半径 の円を 描く. は右向きなので,反時計回りに 回した は上向き.Gの 上 に ,下 に を置く. 読み取ると
, .内積は で0ではない.なす角は鈍角で, より約 .図でも でOは円の 内側に あり,タレスの 定理の 条件を 満たさない.エネルギーは 前後とも である.
演習 3
質量
Gと2つの
円を 描き,Gからの 距離を 半分に 縮めて 反対側に , を作図せよ. 各速度と
失われる 運動エネルギーを 求めよ.
衝突前の速度の先端と指定された条件のみを示す.G,円,衝突後の先端は読者が作図する.
解答を見る
考え方 正面衝突なので
より .初めの半径は , .縮めた半径は , である.A側の先端をGの 左に,B側の 先端をGの 右に 置くと, , となる. Oから
読む速度はAが ,Bが .エネルギー損失は として
である.前の
演習 4
質量
, ,Gと2つの円を 描き,半径を 半分に した円上に , を作図せよ. 各速度を
読み取り,エネルギー損失を 求めよ.
衝突前の速度の先端と指定された条件のみを示す.G,円,衝突後の先端は読者が作図する.
解答を見る
考え方 回すのはOからの
Gは
.初めの は , は で,半径は , .それぞれ半分にし,反時計回りに 直角だけ回すと , .これを図に 記入する. Oからの
矢印は , である. , より,初めの相対 運動の エネルギーは ,損失はその 倍の .前後の全エネルギー , の差とも 一致する.斜めの 衝突なので,ここで 指定した を法線方向の 反発係数と 同一視してはいけない.
演習 5
質量
ニュートンダイアグラムを
描き,Oから 傾き の半直線を 引け.Aの 先端の 候補は いくつあるか. 交点の
座標と,対応するBの 速度を すべて 求めよ.
衝突前の速度の先端と指定された条件のみを示す.G,円,衝突後の先端は読者が作図する.
解答を見る
考え方 観測した
,半径はA側が ,B側が .Oから引いた 半直線はAの 円と2点で 交わる.したがって 候補は2つである. とおくと,円と直線の 式は , .代入して より .2つの組は
である.Bの
ポイント 教える
解答を
式で 始める 前に,内分点Gと 円を 必ず描かせる.Gが 重い物体の 先端に 近いかを 確かめる. Oからの
矢印とGからの 矢印を 色分けし,どちらを 回しているか 説明させる. 等質量だから
直角,と いう 短絡には,演習2でOが 円の 内側に ある ことを 指摘させる. 観測方向と
円の 交点を 数えると,角度だけでは 速さが 一意に 定まらない ことが 分かる.計算結果を 元の 図の2点へ戻させる.
19衝突をニュートンダイアグラムで語り直す
問い
なめらかな
考えてみる
衝突後の2つの
ポイント 作図の
速度を
共通の 原点 から描く.衝突前の , の先端を , ,衝突後の , の先端を , とする. 重心速度の
先端 G は 線分 を に内分する 点で,衝突して も 動かない.重心系の 速度は G から 測る. 弾性衝突では,
, は G を中心と する, , を通る2つの 円の 上に,G を はさんで 正反対に 乗る.円周上の 回転角が 重心系の 散乱角 である.
1次元の 衝突
正面衝突は
です.第5章の
反発係数
失われる
m₁=2m₂,v₁=3,v₂=0の例.Gは2に固定され,e=1,0.5,0で先端までの距離が縮む.
静止した的への 弾性衝突
的が
質量が
初期状態はχ=100°の等質量弾性衝突.スライダーでχを変えると,上の軌跡と下の円上の先端が連動し,両球が動く限り直角を保つ.端点では一方が静止する.
質量が
です.的が
です.
重い球の 最大散乱角
問いに
です.問いの
m₁=2m₂で初期χ=120°,θ=30°.χを0から180°へ動かすと,θは接線の30°まで増えてから減る.2本の接線と半径の直角を示す.
と
ポイント ここまでの
正面衝突は
: は の G に関する 点対称. .円は 倍に縮む. 静止した的の
円は 原点を 通る.反跳角は ,渡せる割合は で正面衝突で 最大.等質量なら . . では原点が 入射球の 円の 外に あり,接線が 最大散乱角 を与える. 問いの
答え: と なら .原点から円へ 引いた 接線の 向きが 曲がれる 限界だから,どう 当てても を超えない.
20衝突の語り直し:例題
前の
ポイント 作図の
質量
実験室系の
例題
例題 1
霧箱の
質量4.0 uのα粒子が静止核に入射する.観測された最大角30°を示し,核の質量や速さは示さない.
的の
原子核の 質量は 何 か.最も
大きく 曲がった ときのα粒子の 速さと,原子核の 速さを で表せ. 的の
質量が だったら,曲がる角度に 上限は あるか.
解答を見る
考え方 的が
上限が
あるのは,原点が 入射球の 円の 外に ある と き,つまり α粒子が 的より 重い ときで, である. より (重水素の原子核). なので ,入射球の円の 半径は である.最大角のとき は円の 接線で, だから
である.この
確かめ:エネルギーは
的の
ほうが 重い( )ので, は円の 半径 より小さく,原点は 円の 内側に ある.よって 上限は 無く, では逆向きに 速さ ではね返る.
例題 2
速さ
炭素の場合はOが円の内部,水素の場合は円周上にある.左右の端点を示すが,求める速さやエネルギーの値は記さない.
1回の
衝突後の 中性子の 速さの 最大値と 最小値を 求めよ.1回で 失う エネルギーの 割合は,最大で どれだけか. 重心系での
散乱の 向きが 全方向に 等しい 確率で 起こる とき,衝突後の 運動エネルギーの 平均値は,衝突前の 何倍か.的が 水素の 原子核(質量 )ならどうか. 平均の
運動エネルギーが 衝突前の 以下になるまでに,炭素と 水素で それぞれ何回ほど 衝突が 必要か.
解答を見る
考え方 原点
なので ,円の半径は である.最大は ( ,変わらない),最小は ( ,はね返り)である.エネルギーの 最小は 倍なので,失う割合は 最大 で, と一致する. 三角形
の余弦定理から, である. が全方向に 一様なら の平均は 0 なので, の平均は である.炭素では だから,エネルギーの平均は 倍.水素では なので 倍である.1回ごとに
平均が (2) の 倍率に なるので, 回で倍率の 乗である.炭素: より ,つまり16回である(15回では約0.1005倍で,まだ より大きい).水素: より ,つまり4回である.
例題 3
質量
初期分裂方向は100°.Gを中心とする半径V₀/2とV₀/4の円上で,破片A,Bの先端は反対側に並ぶ.スライダーで上の軌跡と下の速度を同時に変更できる.
分裂で
解放された エネルギー を求めよ. 実験室系で,Aが
飛ぶ 向きは 粒子の 進行方 向から 最大で 何度か.その ときのAの 速さと,Aの 速さの 範囲も 求めよ. 実験室系で,Bが
飛ぶ 向きの 最大角を 求めよ. 解放された
エネルギーが4倍だったら,AとBの 最大角は どうなるか.
解答を見る
考え方 重心系では
なので .
粒子は
速度
空間で ,Aの円の 半径は で, は円の 外に ある.接線の とき なので .速さは接線の 長さ .速さの範囲は から円の 半径を 引いた 長さと 足した 長さの 間で, 以上 以下である.Bの
円の 半径は なので で,電卓で角を 求めると である. が4倍になると,重心系の 速さは 倍で, , .Aの円は 原点を 通るので ,角度の上限は である.ただし,原点に来る 破片の 速さは0で 方向が 定まらないため,動くAは 未満の前方へ 飛び,直角は 極限と してのみ 近づける.Bは で である.
ポイント ここまでの
的が
静止した 弾性衝突では,的の 円が 原点を 通る. の入射球には 最大散乱角 があり,これを 測れば的の 質量が 分かる( ).1回の
衝突後の 入射球の 速さは .重い的ほど最小値が に近く,減速が 遅い.等方散乱なら 平均エネルギーは 倍になる. 分裂した
破片は,速度 空間で G を 中心と する 円の 上に,G を はさんで 正反対に 乗る. での最大角は . なら全方 向に 飛び, なら前方へ 飛ぶ(直角は 速さ0へ 近づく 極限).
21衝突の語り直しの演習
散乱角,反跳角,渡される
演習 1
質量
的の
速度の 円を 描き,重心系の 散乱角 を求めよ. 的の
速さを で表せ.
質量mが速さuで静止した2mに当たる.的の観測方向は下へ30°で,速さは未知.
解答を見る
考え方 的の
なので,Gを中心に 半径 の円を 描く.Oから 下へ の半直線を 引き,O以外の 交点を とする.三角形 の底角は ,頂角は である.底辺の
長さより .方向と合わせると 速度は である.速さは に比例し, なら0になる.的の 最大速さ より小さい ことも 確かめられる.
演習 2
質量
速度の
円にOから 接線を 引き,入射球の 最大散乱角を 求めよ. その
ときの 入射球の 速さと,重心系の 散乱角 を求めよ. 正面衝突は
最大散乱角を 与えるか.
質量√2mの球が速さuで静止したmに入射する.求める最大角や衝突後の方向は描かない.
解答を見る
考え方 重い
,円の半径は .接点を として だから .よって .接線の
長さは .また なので .速さは正で,入射速さより 小さい. 与えない.正面衝突では
円の 左端を 読むので,入射球の 速度は .進行方向は変わらず である. を増やせば 実験室系の も必ず 増える,とは 限らない.
演習 3
質量
当て
方を 選べば 目標を 達成できる の範囲を 求めよ. の場合,目標を 達成する 反跳角 を求めよ. の場合は,どの 反跳角なら 目標を 達成するか.
質量mからqmの的へ入射する.入射エネルギーKの3/4以上を的へ渡すことが目標である.
解答を見る
考え方 的の
で,的の最大速さは .移行率の最大は である. を整理すると ,つまり .したがって . と で同じ 最大値に なる 対称性とも合う. では . で目標を 満たすのは だけであり,正面衝突が必要と なる. では なので .等質量でも,かすめる衝突では 多くを 渡せない.角度が 未指定なら 質量比だけで 実際の 移行率を 決めてはいけない.
演習 4
質量
速度の
円を 描いてから,衝突後の 入射粒子の 速度の 成分と,実験室系の 散乱角 を求めよ. 的の
反跳角と,的に 渡した エネルギーの 割合を 求めよ.必要なら を使ってよい.
O=A₂,A₁=(u,0)と質量比1:2,重心系の散乱角150°のみを与える.
解答を見る
考え方
,入射粒子の円の 半径は .Gから の方向に 半径を 引くと
である.
.エネルギー移行率は
である.入射粒子に
演習 5
質量
重心系での
速さを 求め,実験室系の 速度の 先端が 描く2つの 円を 作図せよ. それぞれの
飛べる 方向の 範囲と 速さの 範囲を 求めよ. Aが
実験室系で 真上へ 飛ぶとき,AとBの 速度を 求めよ.
親物体4mは右へ速度Uで進み,mと3mへ分かれる.Q=3mU²/2を与え,方向と速さは示さない.
解答を見る
考え方 重心系の
Aの
速さを とするとBは . より ,Bは . を中心に 半径 , の円を 描く.2つの 先端はGを はさんで 反対向きに 置く. Aの
円はOを 内部に 含むので,全方 向に 飛べる.速さの 範囲は .Bの円はOの 外側に あり,接線の 向きでは なので,最大角は .前方の上下 以内で,速さは となる. Aの
先端をOからの 上向き半直線と 円の 交点に 置く. なので . より .運動量の和は ,エネルギーの和は で,分裂前の運動に 解放エネルギーを 加えた値に なる.
ポイント 教える
反跳角はOで
測り,散乱角 はGで測る.同じ三角形の どの 角かを 指さして 説明させる. 最大散乱角と
最大エネルギー移行は,円上の 異なる 点で 起こりうる.接点と 直径の 端を 区別させる. 角度の
換算では, の数値より 先に 速度成分の 符号を 調べさせる. 崩壊の
円では,Oが 円上に 来る 境界にも 問いを 広げられる.その点の 速度は0なので 方向は 定まらず,直角方向は 動く 破片が 達する 最大値ではなく 極限である.
22エネルギーの諸形態
問い
質量
考えてみる
重力やばねの
では,エネルギーは
内部 エネルギー ― 分子の 運動
物質は
走っている
定義 熱と
相変化が
である.
この
エネルギーの いろいろ
運動エネルギーと
形 | 例 | 何が |
|---|---|---|
運動 | 走る | 物体の |
重力・弾性 | 高い | 力の |
内部(温度) | 湯,焼けた | 分子の |
化学 | ガソリン,食べ物,電池 | 分子の |
電気・光 | 帯電した物体,電流,太陽光 | 電場・磁場,電磁波 |
核 | ウラン,太陽の | 原子核の |
形の
蓄えられた | |
|---|---|
水を | 約 |
アルカリ乾電池 | 約 |
ガソリン | 約 |
ウラン235の | 約 |
エネルギーの 流れと 効率
エネルギーを
法則 エネルギーの
エネルギーは,形を
ブレーキでは,ディスクと
車の運動エネルギーはブレーキの摩擦でディスクとパッドの内部エネルギーへ変わり,その一部は周りの空気へ移る熱となる.回生ブレーキでは,一部が電池の化学エネルギーへ変わる.
エネルギーの
定義 効率
投入した
電気モーターは 90 % 以上と
ポイント ここまでの
ブレーキで
止まった 車の 運動エネルギーは,ブレーキの 分子の 乱雑な 運動の エネルギー,つまり内部 エネルギーの 増加に 変わり,その 一部は 温度差に よって 周りへ熱と して 移る.エネルギーは 消えず,目に 見えない 形に 移っている. 熱は,温度差に
よって物体の 間を 移る エネルギーで,仕事と 並ぶ エネルギーの 移り方である.相変化が なく 比熱 を一定と みなせる とき,温度を 上げるのに必要な 熱は .エネルギーには
運動・位置・熱・化学・電気・核などの 形が あるが,本質は 運動の エネルギーと 力に 結びついた ポテンシャルエネルギーである.変換されても,全体の 量は 変わらない. 周りと
同じ 温度まで 広がった エネルギーは 仕事に 戻せない.温度差が あれば 一部は 仕事に できるが,その 割合には 限りが ある.変換の 効率 は,有用なエネルギーを 投入した エネルギーで 割った ものである.
23エネルギーの諸形態の例題
エネルギーの
例題
例題 1
質量
失われた
運動エネルギーを 求めよ. ディスクの
温度上昇を 求めよ. 同じ車が2倍の
速さ(時速 )から止まる とき,温度上昇は 何倍に なるか.
ブレーキのディスクとパッド.走る車のブレーキ部分の模式図.車輪と一緒に回るディスクを2枚のパッドが両側から挟んでいる.パッドとディスクの接触面で熱が出て,ディスクの温度が上がることを矢印で示す.
解答を見る
考え方 (1) は
なので
より
である.実際は
運動エネルギーは
速さの2乗に 比例するので,速さが2倍に なると は4倍である. も 4倍,約 になる.高速からの 急ブレーキや 長い 下り坂で ブレーキが 過熱するのは,この ためである.
例題 2
成人が1日に
1日の
平均の 消費電力を 求め, の電球と 比べよ. ご飯1杯の
エネルギーを とする.体重 の人が この エネルギーを 使って 山を 登る とき,何 登れるか.筋肉が食べ物の エネルギーから 仕事に 変える 効率を 25 % と する.
解答を見る
考え方 (1) は1日の
,1日は なので
である.安静に
食べた
エネルギーは で,仕事に使えるのは その 25 % なので である.登る高さを とすると がこれに 等しいので
である.残りの 75 % は
ポイント ここまでの
質量
の物体の 運動エネルギー がすべて,質量 の別の 物体(ブレーキなど)の 温度上昇に 使われるなら, から温度上昇が 求まる.運動する 物体と 温められる 物体が 別なら と は異なる.速さが2倍だと,移る エネルギーも 温度上昇も4倍に なる. 人は
食べ物の 化学エネルギーを,1日平均で 約 の割合で 使っている.仕事に 変わるのは 効率の 分だけで,残りは 熱に なる.
24エネルギーの諸形態の演習
力学的エネルギーが
演習 1
質量
移った
エネルギーを 求めよ. ブレーキの
合計質量が ,比熱が のとき,温度上昇を 求めよ. 停止距離だけを2倍に
した 場合,温度上昇は どう 変わるか.
解答を見る
考え方 失われた
.車の運動エネルギーは 減るが,系全体の エネルギーが 消えるわけではない. ブレーキの
熱容量は なので, となる.温度の 差を 表すので,これは 摂氏で10度の 上昇にも 等しい. 始めと
終わりの 速さが 同じなら 移る エネルギーも 同じで,温度上昇は 変わらない.停止距離を 延ばせば 平均の 制動力は 小さく できるが,その 力が する 仕事の 大きさは 同じである.ただし,長い 時間の 間に 外へ熱が 逃げる 場合は,問題の 仮定が 成立しない.
演習 2
モーターに
荷物を
上げる 効率と,内部 エネルギーの 増加を 求めよ. この
運転が かかったとき,平均入力電力と 平均有用仕事率を 求めよ. 効率が100 %未満である
ことは,エネルギー保存に 反するか.
モーターのエネルギー収支.入力電気エネルギーからモーターを経て,荷物の位置エネルギーと装置・周囲の内部エネルギーへ分岐する図を示している.未知の量はQとする.
解答を見る
考え方 効率の
,すなわち75 %である.内部エネルギーの 増加は となる. 入力電力は
,有用仕事率は .同じ時間で 割っているので,この2つの 仕事率の 比も0.75に なる.瞬間の 入力と 出力が 一定でなくても,運転全体での 平均に ついては この 計算が できる. 反しない.荷物の
位置エネルギーと 内部 エネルギーの 増加を 加えると,入力に 等しい.効率が 小さいとは エネルギーの 一部が 消えた ことではなく,選んだ 目的に 使えなかった 割合が 大きいと いう ことである.
演習 3
蓄電池の
最初に
必要な 電気エネルギーを 求めよ. 回収する
電気エネルギーと 往復効率を 求めよ. 全過程で
それ以外の 形へ 移る 量を 求めよ.
揚水と発電の2段階変換.低い水槽,高さhのタンク,汲み上げるポンプと下ろして発電する経路を並べ,効率80 %と60 %を記す.
解答を見る
考え方 同じ
水に
蓄える 量は .入力 の80 %がこの 量なので .発電量は
.往復効率は ,すなわち48 %.これは に等しい. 差の
が内部エネルギーなどへ 移る.ポンプでの と発電機での の和にも 一致する.水が 元の 高さに 戻っても,蓄電池は 初めの エネルギーを 取り戻せない.
演習 4
質量
高さを
得る 仕事と 平均仕事率を 求めよ. 追加の
化学エネルギー消費を ジュールと キロカロリーで 求めよ. 同じ
時間に,生命維持などで 別に 平均 を消費する とき,化学エネルギー消費の 総量は いくらか.
解答を見る
考え方 効率の
,平均仕事率は .これは重力に 逆らう 有用仕事に ついての 値で,体内の 総消費率ではない. となる.このうち は高さの 増加には 使われず,内部 エネルギーなどへ 移る. 別の
消費は .したがって総量は .このモデルでは 平均の 総消費率は になる.運動時間を 変えると,(1) の 仕事は 同じでも この 別の 消費量は 変わるので,効率の 定義を 確認する 必要が ある.
演習 5
質量
回生装置への
入力 と蓄電量を 求めよ. , , , , , , で計算せよ. 計算で
になった 場合,この 運転の 説明は 成立するか.
坂道での回生と速度変化.坂の上の車v₀と下の車v₁,高低差hを示し,回生装置から電池へ向かう流れと抵抗による損失Dを示す.
解答を見る
考え方 坂を
車の
力学的エネルギーの 減少は .したがって
である.回生である
高さから
を得る 一方,運動エネルギーは 増える.よって ,蓄電量は .装置の内部 エネルギー増加は で,抵抗による 分と 合わせて が蓄電以外へ 移る. 成立しない.指定された
終速に するには,回生で 奪うのでなく 外部から エネルギーを 加える 必要が ある.負の 蓄電量と して そのまま 効率を 掛けると,駆動と 回生の 定義を 混同する.
ポイント 教える
温められる
物体の 質量と,動いていた物体の 質量を 区別させる. 効率の
分母と 分子を 毎回 言葉で 確認するのが よい. 多段階の
変換では,各段の 出力が 次の 入力に なる図を 描かせる. 損失とは
消滅ではない ことを,全ての 行き先の 和で 確認する.
25第6章の章末問題
仕事・
演習 1
荷物を
左は接触前,右は最大たわみの配置.高さの基準は無荷重のシートである.
と最大たわみを の関数と して 求めよ. シートからの
力を 重さの6倍以下に する ための の上限を 求めよ.その とき荷物の 最大の 上 向き加速度は いくらか.
解答を見る
考え方 荷物は
静的な
つり合いは なので, .最大たわみでは速度が0となり, .正の根を 選んで
を代入すると .このとき , で,合力は .最大加速度は上向き である. でも,静かに載せるのと 異なり手を 放して 沈ませるので 最大力は となる.平方根内は 長さの2乗であり,たわみの 次元も 合う.
演習 2
天井に
最初に
速さが0に なる正の 伸びを 求めよ. 速さが
最大に なる 伸びと,その 速さを 求めよ. と (2) の
位置での 加速度を 求めよ.
自然長から放す鉛直ばね.鉛直ばねの自然長の下端と,伸びxで下がった物体mを並べる.下向きをxの正方向にする.
解答を見る
考え方 重力とばねを
初期位置を
重力ポテンシャルの 基準に すると . の根は と で,後者が最初の 最大伸びである. を平方完成すると, で最大に なる.そこで より .下向きを
正と する 運動方 程式は .最大伸びでは ,すなわち上 向きに .最大速さの位置では である.速さが0でも加速度は0とは 限らず,力が つり合っても 速さは0とは 限らない ことが 同じ 運動で 確かめられる.
演習 3
質量
最大距離
を求めよ. の場合を 計算せよ. 無限遠まで
離れる ための 初速の 下限を 求めよ.
天体から半径方向へ打ち出す.天体の中心O,表面半径R,半径方向外向きの初速度v₀と任意の位置rを示している.
解答を見る
考え方 遠方では
最大距離で
半径方向の 速さは0であり, .よって
である.仮定に
分母が
なので ,表面からの高さは .無限遠では
なので,全エネルギーが非負であることが 必要であり,半径方向の この 運動では 十分でも ある. .等号では無限遠で 速さが0へ 近づき,有限の 距離で 転回しない.地表での 一定の 重力を 無限遠まで 外挿すると 仕事が 無限大に なるが,その 外挿は この 力の 法則に 合わない.
演習 4
質量
微小区間の
水平変位を ,高さの変化を として,引く 力の 仕事を 表せ. 全仕事を
求め,坂の 形への 依存を 論じよ.
ゆっくり引き上げる曲線の坂.右上がりの曲がった坂,高さh,水平全長L,途中の物体と接線方向の引く力Fを示している.
解答を見る
考え方 十分
接線方向の
力の つり合いより .微小道のりを とすると , だから
である.引く
全区間で
積分して .この条件の 下では 坂の 細かな 形に よらず,高さと 水平全長で 決まる.重力に 逆らう 仕事が ,摩擦に逆らう 仕事が である.ただし有限の 速さで 曲がった 坂を 進めば に向心加速度の 寄与が 入り,同じ 結論にはならない.坂が 途中で 左右に 折り返す 場合も,摩擦には 水平変位の 符号つき和で なく 水平道のりを 使う 必要が ある.
演習 5
滑らかな
ばねの
最大圧縮量を 求めよ. 戻りに
粗い 区間を 抜ける 条件と,抜けた 場合に 坂を 上る 高さを 求めよ. 抜けられない
場合,粗い 区間の 右端から どれだけ 入って 止まるか.
粗い区間とばねの往復.左の坂,高さh,中央の長さdの粗い区間,右の滑らかな床上の壁につながるばねを示している.
解答を見る
考え方 粗い
ばねへ
入る ときの エネルギーは なので .圧縮と復元の 間に 損失は なく,物体は 自然長でばねを 離れ,同じ エネルギーで 粗い 区間へ 戻る. 粗い
区間を 正の 速さで 抜ける 条件は .その後に上る 高さは である.等号の場合は ちょうど 左端に 速さ0で 達し,坂を 上る ことは ない. では,粗い区間内で より .これは を満たす.ばねから 既に 離れ,水平面上に 水平外力が ないので,止まった 後は その 場に 静止する.
演習 6
質量
全エネルギーが
のとき,実際に 動く 範囲を 求めよ. 左の
谷まで 非零の 速さで 通過する 初速の 条件を 求めよ. 全エネルギーが
のとき,転回点と 原点での 速さを 求めよ.
二重井戸の2つのエネルギー.二重井戸U=U₀[(x/a)²−1]²を示し,±aと山頂の高さU₀を示す.E=U₀/4とE=2U₀の線および交点を示し,交点の座標は記していない.
解答を見る
考え方 4次式でも
より .右の谷から 出発するので を往復する.左側にも 許される 区間が あるが,原点付近の 禁止領域を 横切れない. 山頂の
を越すには ,つまり .等号の扱いは 有限の 速さでの 通過から 除く. のうち負の 値は 採用できないため,転回点は .原点では なので .曲線の山頂を 越えて 左右を 行き来する.
演習 7
質量
衝突後の
速さと 最大圧縮量を 求めよ. 部品の
温度上昇を 求めよ. 最大圧縮時までの
エネルギーの 行き先を 全て 示せ.
付着衝突と内部へのエネルギー移動.小球mが速度uで台車Mへ向かい,台車は右の壁とばねkでつながる.台車内の加熱対象Mcを小さな枠で示す.
解答を見る
考え方 衝突の
.衝突後の運動エネルギーを ばねへ 移して .衝突損失は
.部品に入る 量が なので
である.比熱の
ばねに
,指定の部品に ,その他の 変形・内部 エネルギーなどに が移る.その和は に等しい.床が 滑らかでも 付着衝突の 損失は あり,力学的エネルギー保存を 全過程に 一括して 適用する ことは できない.
演習 8
質量
左から出発し,最下点でBに衝突する.右の斜面は高さRから粗い.
Bが
ない 場合,一体に なる 衝突の 場合,弾性衝突後にAを 取り除く 場合に ついて,ループを 一周できる の下限を 比較せよ.衝突後の 速度は ニュートンダイアグラムでも 求めよ. 弾性衝突の
場合, とする.Bの 最高到達高さと,その 後 動き出す 向きを 求めよ. として 高さを 数値で 評価せよ.
解答を見る
考え方 ループの
頂点で
より .最下点の速さ は である.Aの入射速度は .速度軸上にBの点O,Aの 点 ,重心の点G を打つ.一体化では 両点がGに 集まり, .弾性ではGに関して 点対称に 移し,Bは ,Aは となる.したがって 順に
弾性衝突では
Bの
最下点での エネルギーを で割った 高さは .高さ より上を だけ上ると,摩擦の仕事の 大きさは .よって ,最高高さは
丸める
演習 9
支点Oを
Bへの入射は左上向き,反発後の最高点は支点Oの真下にある.
衝突直前の
速さ ,反発係数 ,放した高さとBとの 高低差を 求めよ.壁の 法線方向の ニュートンダイアグラムも 説明せよ. 最高点に
至るまで 糸が たるんでいる ことを 確かめよ. 糸を
軽い剛体棒に 替え,同じ速さ でBに入射させる.壁との 衝突が 弾性の 場合,壁から 受ける 力積を 質量 を用いて 求めよ.
解答を見る
考え方 壁では
接線方
向から 入射速度は ,反発後は .無限に重い静止壁の 法線方向の 速度図ではGがOに 近づき,入射点をOの 反対側へ 倍して移す.接線成分にはこの 操作を しない.最高点の 条件より ,したがって .飛行時間は ,水平速度は で, .放した位置はBより 高い(約 ).支点より 下なので,静止から糸を 張って 出発できる. 秒を
単位と する 時刻の 数値を とすると,座標の メートル単位の 数値は , .したがって
棒では
反発後も 接線方向に 動き,弾性なので 速度は 完全に 逆転する.Bで 壁の 水平力積 を接線方向に 射影すると .よって である.棒の力積には 接線成分が なく,この 射影で 消せる.合力積の 大きさ とは異なり,単位は どちらも である.
演習 10
滑らかな
水平区間CDの長さLは台から測る.Dの壁も台と一緒に動く.
最初にCへ
来た ときの 小球と 台の 速度, ,反発係数 を求めよ. 衝突前後を
ニュートンダイアグラムで 表し,失われた エネルギーと,小球が 戻って 上る 最高高さを 求めよ. 小球の
最初と2度目のC通過の 間に,台は どれだけ変位するか.
解答を見る
考え方 CDの
右向きを
正と し,相対速度を とする.水平 運動量は なので , .換算質量は で, より .したがって , , .帰りの相対速さは なので , , である.速度軸上ではGはOに
一致し,入射点 をGの反対側へ0.60倍して移す.衝突後の 小球と 台の 速度は それぞれ .失うエネルギーは である.再び上る 最高点では 台に 対する 速度が0で,全水平 運動量も0なので 両者が 静止する.よって . なら元の高さに 戻る. 台の
変位は .小球が台に 対して 同じCに 戻る ため,水平重心が 動かない ことからも 分かる.エネルギーを 失っても,重心の 条件は 変わらない.
演習 11
乾燥質量
レールは機体を両側から拘束する.放出燃料の速さuは噴射直前の機体から測る.
噴射直前の
全質量を ,放出質量を ,速度を として,噴射後の 機体速度を 求めよ. AとBの
噴射終了後の 最下点での 速さを 求めよ. 到達できる
レール頂点の 高さの 上限を 比較せよ. , とする.上限ぴったりでは 頂点への 到達に 無限の 時間が かかる ことにも 注意せよ.
解答を見る
考え方 放出する
接線方向の
運動量保存より .したがって .外れないレールからの 力積は 法線方向なので,この 接線方向の 式を 妨げない. Aは
より .Bの1回目は なので速さ を得る.一周する 場合も 途中で 戻る 場合も,噴射しなければ 最下点で 同じ速さと なる.最初と 同じ 向きの 通過を 選ぶと,2回目の 直前も である.ここで だから増分は , .頂点の
高さを とすれば がエネルギー上の 条件で,抗力の 符号に 制限は ない.上限は
有限時間で
演習 12
滑らかな
CとEは同じ高さ.中央の円弧は上に凸で,両端の接線の傾斜角は30度.
円弧の
頂点から 測った 中 心角を として,高さ,速さ,垂直抗力を 表せ. CからEまで
浮かずに 通過できる の範囲を 求め, で評価せよ. 端の
傾斜角を 一般の に変えると,そのような 範囲が 存在する ためには どんな 条件が 必要か.
解答を見る
考え方 凸の
とし, とおく.高さ , .内向きの式は なので
頂点を
越えるには が必要で,等号では 頂点に 漸近して 通過しない. は両端で 最小だから .合わせて
数値は
とすると,下限が 上限より 小さい 条件は ,すなわち である. で障害の 高さは0へ 近づく.各上限・下限は 半径に 比例しており,長さの 次元も 正しい.
演習 13
質量
斜面はy方向に一様で,台はx方向だけ動く.入射角αは水平面内で測る.
保存される
粒子の 速度成分を 挙げ,最高高さを 求めよ. 床へ
戻った 粒子と 台の 速度を 求め, 成分の変化を 弾性衝突の ニュートンダイアグラムと 比較せよ. , , , のとき,最高高さと 粒子の 出射方向を 求めよ.出射方向は 正の 軸から測る.
解答を見る
考え方 斜面台が
粒子の
成分は のまま.最高点では 斜面を 上る 相対速度が0と なる ため,粒子と 台の 速度は共通の となる.保存する 方向のエネルギーを 差し引けば
同じ
高さへ 戻れば 方向の運動エネルギーも 元に 戻る.入射時の 相対速度 は帰りに 反転するので,速度軸上のG に関する 点対称の 作図と なる.よって
接触は
,粒子は ,台は .粒子の速さは ,方向は第2象限で .逆三角関数の正弦だけから 鋭角を 選んではならない. では 成分だけが反転して 粒子の 速さは 元に 戻り, では出射方向が 方向になる.
演習 14
無重力の
上段は固定装置による駆動,下段はB内の装置による押し出し.後半の力は作用反作用の対である.
最初の
段階のCへの 接触力,共通速度 ,経過時間 を求めよ. 次の
段階の 所要時間 ,終了時の速度 を求めよ. 2つの
装置がBとC全体に した 仕事を 求めよ.内部装置がCだけに する 仕事との 違いも 示し, , , で検算せよ.
解答を見る
考え方 内部装置はCを
2物体の
加速度は .Cへの接触力は , , である.後半は
, .相対加速度は なので , . とおけば , である.重心速度は のままで,相対 運動だけに エネルギーが 加わる. 固定装置の
仕事は .後半の変位は , だから
数値は
演習 15
滑らかな
球Aの入射方向をx軸,衝突後のAの方向をy軸にとる.Bの衝突後の速度は未知である.
ニュートンダイアグラムを
使い,この 散乱が 可能な 質量の 大小関係と, から求まる 質量比を 示せ. Bの
速度と 反跳角を 求めよ. , , のとき, ,Bの速さ,Bに 渡った エネルギーを 求めよ.
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考え方 入射方向と
Gは
,Aの円の 半径は .縦軸上の点 が円に 乗るので
Aが
運動量保存から
.速さは ,方向は 軸より下へ, を満たす角 である. , .Bの速度は ,速さは約 , .受け取るエネルギーは .Aの と合わせて 入射時の に等しい. では で,固定壁に近い的は エネルギーを ほとんど 受け取らない.
26第6章の発展問題
★4・★5の
演習 1
固定された
接触中の
速さと 垂直抗力を 求めよ. 面を
離れる 角度と 速さを 求めよ. と,初めから の場合を 説明せよ.
半球外面を滑る物体.半球の外面,頂上の初速度u,一般位置の物体,角θと半径Rを示している.離脱点やその角度は描かない.
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考え方 外面では
落ちた
高さは なので .中心向きに より
と
離脱の
境界は .よって , .接触開始時の から,角度が増すと 抗力が 減って 初めて0に なる 位置である.そこで 接線方向の 速さは 正で,その 先で 面に 沿うには 負の 抗力が 必要に なる ため離脱する. なら .ただし頂上に厳密に 静止させた 完全な 理想系は,きっかけが なければ 動かない.これは 微小な 初速を 与えた 極限である. なら初めから 接触を 保てず,等号でも 直後には 負の 抗力が 必要に なるので 頂上で 離れる.
演習 2
半径
最下点から
測る 角 で,接触中の と を求めよ. , , の運動を 分類せよ. 境界
を説明せよ.
ループの接触条件を調べる.ループ内面と最下点の速度v₀,一般位置の角θを示す.分類の境界角や離脱軌道は描かない.
解答を見る
考え方 速さが0に
, .速度0の
候補は . では で,そこで .よって接触を 保ったまま 引き返す. では抗力0の 位置が となり,そこで
だから
では側面の で が同時に 成立する.そこで 重力の 接線成分が 下向きに 残る ため,物体は 下へ 引き返す.直後には となって 抗力が 正に 戻る. だけを見て,必ず 飛び出すと 結論してはいけない.
演習 3
一様で
動き始める
ことを 確かめよ. 垂れた
長さが になるまでの 摩擦の 仕事を 求めよ. 最後の
端が 机を 離れる 直前の 速さを 求めよ.
机から滑り落ちる一様な鎖.机上から丸い縁を通って垂れる鎖を示している.全長L,初期の垂れ長y₀と一般の垂れ長y,机上の摩擦係数1/3を示す.
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考え方 同時に
線密度を
とする.垂れた 部分の 重力は ,最大静止摩擦力は なので動き出す.以後は 駆動する 重力が 増え,摩擦は 減るから 途中で 止まらない. 鎖が
動くと机上の 各部分も 同じ 道のりを 動くので
と
机の
高さを 基準にして .最後までの減少は .摩擦の仕事は だから ,よって .鎖全体が共通の 速さを もつため,運動エネルギーには 垂れた 部分だけでなく 全質量 を使う.
演習 4
滑らかな
最大圧縮の
瞬間の 両物体の 速度を 求めよ. 最大圧縮量を
求めよ. 初めて
自然長へ 戻った 瞬間の 各速度を 求めよ.
ばねでつながれた2物体.自然長のばねで結ばれた左の物体mと右の物体2m,左だけに初速度uを示す.
解答を見る
考え方 外力の
共通速度を
とすれば より .最大圧縮時にも
の運動エネルギーが 残る.よって
と
自然長では
再び弾性エネルギーが0だから , .これらを解くと,初期状態の 根 と, が得られる.初めて 戻る ときは ばねが 伸びる 向き,つまり なので後者を 選ぶ.左の 物体は 反転し,右の 物体は 右へ 進む.周期の 式を 使わず,運動量と エネルギーだけで 求まる.
演習 5
水平面で,質量
θはAの曲がる角,φはBの反跳角.これらは実験室系で測る.
重心速度と
各物体の 重心系の 速度を 求め,弾性衝突で ニュートンダイアグラムの 円の 半径が 変わらない 理由を 説明せよ. から衝突後の 速度成分, , を求めよ. でAの取り得る 方向を 比較せよ. Bに
渡る エネルギー を求めよ. の実験で と測定した とき, を逆算せよ. , として エネルギーも 評価せよ.
解答を見る
考え方 重心系では2つの
全質量を
と書く. ,衝突前の重心系の 速度は , .重心運動の エネルギー は運動量保存で 変化しない.したがって 弾性衝突では 相対 運動の エネルギー ,ただし ,も保存する.相対速さは のままで,Gを 中心と する 半径 , の2円が保たれる.速度先端はGを はさんで 反対側に ある.
初期状態は散乱角0度.解答用の図で,χを変えるとGを固定した2円の上を速度先端が動く.原点からの矢印とGからの半径の違いを比較できる.
GからAの
先端へ 向かう 半径を 回し,最後に重心速度を 足すと
したがって
Bの
成分を2乗して 足すと .よって
最大値は
数値では
演習 6
無重力下で
左の板は初め静止.ドローンは右へ遠ざかり,球を左へ投げる.上はひも付き,下はひもなし.
投射直後の
ドローンと 球の 速度を 求めよ. 自然長
,ばね定数 の,伸びたときだけ張力を 生じる 軽い ひもで 球を ドローンに つなぐ.板には 届かない ほど 遠くで 実験する.最大の ひもの 長さと,再捕獲後の 速度を 求めよ. , , , とする. ひもを
外し,板との 反発係数を ( )とする.球を 再捕獲できる と の領域を,ニュートンダイアグラムを 用いて 求めよ.板は 投射時に ドローンより 左に あり,ドローンは 投射後に 推進しない. , では で回収できるか.捕獲して 一体に なった 後の 速度も 求めよ.
解答を見る
考え方 投射,弾性ひもの
ドローンを
,球を とすると , .したがって , .重心速度は
,換算質量は .ひもが自然長に なるまでは 相対速さ が一定で,伸び が最大の 瞬間には 相対速さが0と なる.よって ,最大長は
その後は
まず球が
板へ 向かうには ,すなわち が必要.球と 板の 速度図のGは にある.球の 点 をGの反対側へ 倍した点が 衝突後の 速度なので
再捕獲には
右辺が
で下限は ,実際は なので回収できる. , , で,球はドローンより だけ速い.捕獲後は (約 ).板の速度は で,全系では と運動量を 保つ.ひも 付きの 実験と 違い,板へ 運動量を 渡した ため,捕獲後の 速度は 元に 戻らない.
演習 7
無重力下で,ばね定数
両端の球は同じ割合ηを放出する.噴射方向はそれぞれの進行方向の後ろである.
放出前の
と,放出直後の残存球の 速さを 求めよ. ばね長を
変えず,放出直後から 等速円 運動を 続ける ための を求めよ. が十分 小さい 極限も 示せ. この
条件では 残存する2球の 運動エネルギーが 変わらない ことを 示し,放出片の エネルギーの 出所を 説明せよ. , , , , で数値を 確かめよ.
解答を見る
考え方 放出しただけでばね長が
半径は
なので .したがって
各球の
放出後も
同じ 張力,同じ 半径なら が必要十分である.初めに 径方向速度が なく,この 円運動が 運動方 程式を 満たすからである.正の 速さを 選び
残存球の
全運動エネルギーは で厳密に 不変.ばねの エネルギーも 長さ一定なので 不変である.しかし 各放出片は 実験室系で 速さ を持つ.2片の エネルギーは で,これは噴射装置の 内部 エネルギーから 供給される.局所的な2体分裂の エネルギー増分を 使っても,2球分で となり,臨界条件では と一致する.
数値は
演習 8
長さ
2球は共通の支点のまわりを左右対称に動く.角θは鉛直下向きから測る.
最下点衝突直後の
速さを として,角 での速さと 張力を 求めよ.衝突で 速度が どう 変わるかを ニュートンダイアグラムで 説明せよ. 最下点衝突直前の
速さの2乗を で割った 値を ,頂点衝突直後の同じ値を とする. から ,さらに次の 最下点衝突直前の 値へ 進む漸化式と,その 適用条件を 求めよ. , のとき,頂点で 何回衝突するか.その次に 糸が たる む位置と 速度を 示し,以後の 飛行を 表す式を 書け. 別の
試行では 最初の 最下点衝突の 直前に 支点を 上へ 動かし,再び固定する. の1次までを考え,この 操作で 両球の 高さは ともに 上がり,手が両球に する 全仕事は だったとする.この仕事の 式は 操作条件と して 与える.衝突直前の 新しい 速さを 求め,位置エネルギーの 増加だけで 全仕事を 数えられるか 説明せよ.
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考え方 頂点に
衝突直前は
速度軸上の に2点があり,等質量なのでGはO.衝突後はGを 中心に 反転し,各距離が 倍になるので 速さは .重心系の円が 縮む作図である.円 運動中の エネルギーと 半径方向の 運動方 程式から
張力が
最下点衝突の
直後は ,頂点直前は .到達条件は である.頂点衝突直後は .ここでも糸が 張って 降りるには が必要.満たす 場合,次の 最下点直前は
,漸化式は .直接計算すると次表に なる.
頂点へ | 最下点直前 | 頂点直前の | 頂点直後 |
|---|---|---|---|
1 | 20 | 12 | 9.6 |
2 | 13.6 | 6.88 | 5.504 |
3 | 9.504 | 3.6032 | 2.88256 |
4 | 6.88256 | 1.506048 | 1.2048384 |
5 | 5.2048384 | 0.16387072 | 適用できない |
4回目までは
左球は
2球分の
運動エネルギーは なので,仕事とエネルギーの 関係は .よって
指定した
演習 9
滑らかな
左右の半径Rの凹円弧と中央の半径rの凸円弧はCとEで接する.図はR=3rの場合の配置.
OCと
鉛直上 向きとの 角を , とする. とCの高さを 求め,離れずに 右の 谷まで 通過する の範囲を 求めよ. Cで
離れ,Dを 飛び越してEに 着地するように を選べ.途中で 中央の 円弧に ぶつからない ことも 確かめよ. , , として,(1)の 範囲,(2)の 高さ,Dの 上での すき間を 求めよ.
解答を見る
考え方 接点で
中
心間距離は ,高さの差は なので ,CとEの高さは .中央の円弧上で 鉛直からの 角を とすると , ,内向きの運動方 程式から
最小の
とおくと,CとEの座標は .Cでの接線速度は .同じ高さへの飛行時間 と水平距離 より .エネルギー保存から
この
飛行の
中央の
なので
.接触して通過する 範囲は ,つまり .飛び越す高さは .頂点Dの直上の すき間は
演習 10
質量
から静かに 放した 後,最初に 止まる 座標を 求めよ. そこで
再び動く ための の条件を 求めよ. ,初期変位 のとき,停止する 座標を 順に 列挙し,最終停止位置と 全道のりを 求めよ.
摩擦のある床と伸ばしたばね.粗い水平面上の固定ばねと物体m,自然長位置x=0と初期位置Aを示す.後の停止位置は描かない.
解答を見る
考え方 止まる
左へ
進む間,距離は である.初めと次の 停止を 比較して
と
静止できる
範囲は .したがって再始動には が必要である. の下では は不可能なので,条件は .この場合,次は 右向きに 動く.等号では 限界の 静止が 可能であり,自発的には 再始動しない ものとする. 各区間で
同じ 計算を 向きに 合わせて 繰り返すと,停止座標は
と
演習 11
質量
エネルギーの
不等式 から求まる 位置の 集合を 示せ. 原点に
近づく ときの 速さを 厳密に 表し,原点に 有限時間で 達するか 調べよ. 初期エネルギーを
わずかに 増やす場合と 減らす 場合で,左右の 谷の 行き来が どう 変わるか.
山頂と同じエネルギーの境界.二重井戸の曲線と山頂を通るE=U₀の水平線を示している.山頂O,両谷底±a,外側の交点P,Qを示し,原点を通る運動の矢印は描かない.
解答を見る
考え方
初期の
より . から .ただし,この集合が つながっている ことだけでは 有限時間で 全体を 横断できるとは 言えない. で
である.定数
なら原点で 速さが 正なので,有限時間で 左の 谷へ 抜ける. なら原点より 右に 力が0でない 転回点が でき,右の 谷に 閉じ込められる. は両者を 分ける 境界であり,位置の 不等式だけでは 失われる 時間の 情報が 重要に なる例である.
27第6章のまとめ
この
定義と 法則
定義 仕事・仕事率・
仕事:力
が物体を だけ動かすときの仕事は .一定の力では である.運動の向きに 垂直な 力は 仕事を しない. 仕事率:
.単位は である.運動エネルギー:
.
法則 仕事と
物体の
運動方程式
定義 保存力と
物体を
と
法則 力学的エネルギー保存則
保存力だけが
法則 相対
全質量
である.外力が
公式 衝突の
正面衝突:
.弾性ならGに関する 点対称である. 静止した的への
弾性衝突:的の 反跳角は ,エネルギー移行率は .正面衝突で最大と なる. では的が静止して 角度は 定まらない. 等質量なら,両球の
速度が0で ない とき直角に 分かれる. なら接線から .角度の換算は で,象限は速度成 分から 決める. 分裂の
円:中心はG,半径は 重心系の 速さ . なら . なら全方 向, なら前方に 飛び,直角は 速さ0へ 近づく 極限である.
主な 公式
量 | 式 |
|---|---|
重力の | |
ばねの | |
万有引力の | |
熱 | |
効率 |
手順
ポイント エネルギーで
状態を2つ
決める(始めと 終わり).図に 描き,基準の 高さを 決める. 働く
力を,保存力・非保存力・仕事を しない 力(運動に 垂直な 力.固定された 面の 垂直抗力や 固定点からの 糸の 張力など)に 分ける. 非保存力が
仕事を しないなら が一定.するなら とおく.ループの
頂点で など,条件があれば 加える.力 その もの や 時間を 知りたい ときは 運動方程式(または 速度と 時間を 結ぶ 追加の 計算),衝突では 運動量保存を 使う. 単位・符号・極端な
場合で 検算する.
ポイント ポテンシャル図の
ポイント ニュートンダイアグラムの
Oから
衝突前の 速度を 描き,先端を , とする. となるGを 打つ. で,運動量保存によりGは 動かない. Gを
中心に 各先端を 通る 円を 描く.相対速さが 倍なら半径も 倍にする(弾性では ,正面衝突では ). から角 の方向に ,Gをはさんだ 反対側に を置く.Oから 両点への 矢印が 衝突後の 速度である.
各節の 問いへの 答え
仕事と
運動エネルギー:荷物を 持って 水平な 道を 歩く とき,荷物を 支える 力は 運動の 向きに 垂直なので, で荷物への 仕事は0である.階段では 変位に 力の 向きの 成分(高さの 増加)が あるので 仕事を する.疲れるのは,荷物への 仕事とは 別に,筋肉が 力を 出し続けるだけで 体の 中の エネルギーを 使うからである. 保存力と
ポテンシャルエネルギー:重力に 逆らってする 仕事は,どちらの 道でも で等しい.重力が 保存力で,仕事が 高さの 差だけで 決まるからである.下りでは 重力が 逆の の仕事を する.動摩擦の 仕事は 道のりで 変わる. エネルギー保存の
使い方:半径 のループを 回り 切るには,頂点で ,つまり が必要である.エネルギー保存と 合わせると,最低でも ループの 最下点から の高さから 出発しなければならない. ポテンシャル図:原子間の
は,近距離の斥力と 遠距離の 引力の ために 中間に 谷を もつ.その 底 が安定な つり合いの 距離で, の原子は 谷に 閉じ込められて 結合した 状態に なる(遠くから 近づく 原子が そうなるには,余った エネルギーを 外へ渡す過程が 要る). 重心
運動と 相対 運動の エネルギー:等質量の 車が 速さ ずつで向かい合う 場合も,静止した車に 速さ で当たる 場合も,相対速さは .一体になると 失う エネルギーは で等しい. ニュートンダイアグラム:等質量で
的が 静止した 弾性衝突では,2つの 円が 一致してOを 通る.衝突後の 先端を 結ぶ 線は 直径なので,タレスの 定理に より,両球が 動く 場合の 速度のなす角は 直角である. 衝突を
ニュートンダイアグラムで 語り直す: ではOが入射球の 円の 外に ある.接線が 最大の 曲がりを 与え, より限界は となる. エネルギーの
諸形態:ブレーキで 止まった 車の 運動エネルギーは,ブレーキの 分子の 乱雑な 運動の エネルギー(内部 エネルギー)の 増加に 変わり,その 一部は 温度差に よって 周りへ熱と して 移った.エネルギーは 消えず,形を 変えただけで,周りと 同じ 温度まで 広がった ものは 仕事に 戻せない.
この 章で 使った 数学
内積,変数の