第20章 電荷と電場
01クーロンの法則と電場
問い
プラスチックの
ここから
ポイント 電磁気の
閉じた
面から 出ていく 電場の 流束は,中に ある 電荷に 比例する(ガウスの 法則,第20章). 閉じた
面から 出ていく 磁場の 流束は,いつも0である(磁荷は 無い,第22章). 閉じた道を
一周する 電場の 線積分は,その 道を 縁と する 面を 貫く 磁場の 流束の 減る 速さに 等しい(電磁誘導の 法則,第23章). 閉じた道を
一周する 磁場の 線積分は,その 道を 貫く 電流と,電場の 流束の 変化の 速さで 決まる(第22章と 第24章).
電荷
ポイント 第20章で
記号 | 意味 |
|---|---|
電荷(単位 | |
電気素量 | |
真空の | |
電場(単位 | |
原点から | |
体積・面・線の | |
電気双極子モーメント | |
電場の | |
電位・電圧,静電エネルギー | |
電気容量 | |
比誘電率,分極,電束密度(第5題材) |
考えてみる
下じきの
2つ目の
電荷
こすった2枚の
原子の
法則 電荷の
外と
電荷の やりとりが 無い系では,電荷の 総和(正と 負を 符号つきで 足した もの)は 変わらない. 自由に
取り出せる 電荷は,電気素量 の整数倍である.陽子の 電荷は ,電子の電荷は .
電荷が
金属のように,自由に
クーロンの 法則
法則 クーロンの
真
の
向きまで
万有引力
電気の 力は どれほど 強いか
電子2個の
です.電気の
それでも
で,地球と
左では地球の重力が髪の毛を下へ引き,右では負の電荷がわずかに多い下じきが髪の毛を上へ引く.矢印の長さと粒の数は模式的に示している.
重ね合わせと 電場
電荷が
定義 電場
点
と
原点に
です.電荷が
電場は
電気力線
各点で
初期状態は q₂/q₁ = −1 で,力線は左の正電荷から右の負電荷へ向かう.スライダーで電荷比を −2 から +2 へ変えると,力線の形と同符号の場合の電場が0の点が変わる.
電気双極子
正負の
最後は
z 軸上の −q から +q へ双極子モーメント p が向く.軸上の外側の電場は p と同じ向きで,垂直二等分線上では逆向きである.
水の
中性の 物体が 引かれるわけ
一様な
です(
中性の
初期状態は負に帯電した下じきで,髪の毛の近い側に正,遠い側に負の電荷が偏る.正負の切替ボタンと接近のスライダーで,どちらの符号でも近づくほど引力が強まることを示す.
近似の
問いに 戻る
電気の
帯電していない
ポイント ここまでの
電荷には
正負が あり,保存し,電気素量 の整数倍の 値を とる. クーロンの
法則 , .力は重ね合わせられる. 電場
.点電荷なら .電気力線は正電荷から 出て 負電荷に 入る. 電気の
力は 重力より 倍も強く,物質は ほぼ正確に 中性を 保つ. 双極子
の遠方の 電場は で減り,非一様な 電場の 中で の力を 受ける. 中性の
物体は,電場で 電荷が 偏って 双極子に なり,強い 電場の 側,つまり帯電体へ 引き寄せられる.
02クーロン力と電場の例題
点電荷の
ポイント 点電荷の
力を
受ける 電荷を1つ 決め,それ以外の 電荷を 電場の 源と する. 各電荷が
作る 電場の 大きさ と向き(正電荷から 遠ざかる 向き,負電荷へ 近づく 向き)を 図に 描く. 対称性で
打ち消し合う 成分を 先に 消し,残りを 成分ごとに 足す. 受ける
力は .負電荷では電場と 逆向きに なる.
例題
例題 1
3つ目の
電荷を 置く 位置と, の値を 求めよ. 電荷
と を固定し,3つ目の 電荷だけを 軸に沿って 少し ずらした とき,つり合いの 位置に 戻るか.
原点に Q,x = d に 4Q,その間の未定の位置 x に電荷 q を置く.距離 x と d − x を示し,q の符号やつり合いの位置は示さない.
解答を見る
考え方 まず3つ目の
3つ目の
電荷を に置く. の符号に よらず,2つの 電荷から 受ける 力が 逆向きで 大きさが 等しければよいので
より
次に
よって
確かめに
で,確かに
と が作る 電場の 成分は, で
であり,
なので,
確かめ:負電荷
例題 2
1辺
3つの
頂点に 同じ電荷 ( )を置いた とき,G の 電場を 求めよ. A,B に
,C に を置いた とき,G の 電場の 大きさと 向きを 求めよ. の G に
電荷 を置いた とき,それが 受ける 力の 大きさと 向きを 求めよ.
1辺 a の正三角形 ABC の A と B に +q,C に −q を置き,重心 G を示す.G における電場の向きや解答で求める距離は示さない.
解答を見る
考え方 G から
重心から
頂点までの 距離は,中線の 長さ の で である.3つの電場は 大きさが 等しく,互いに ずつ違う向きを 向く.3つの ベクトルを 足すと,正三角形を 描いて 元に 戻るので,和は0である.よって G の 電場は0. C の
は,C の に を重ねた ものと 見られる.(1) から3つの の電場の 和は0なので,G の 電場は C に 置いた の電場だけに なる.大きさは
で,負電荷へ
なので,大きさ ,向きは G から C と反対向き(辺 AB の 中点へ 向かう 向き)である.
確かめ:成分で
例題 3
質量
糸が
鉛直となす角を として,つり合いの 式を 書け. が よりずっと 小さいと して を で表し, , , , , のときの 値を 求めよ. 一方の
球の 電荷だけを にした.2つの 糸の 角は 等しいままか. は何倍に なるか.
質量 m,電荷 q の2つの小球を長さ L の糸で同じ点から吊るす.糸と鉛直の角 θ と球の間隔 r を示し,解答で導入する力の矢印は描かない.
解答を見る
考え方 1つの
張力を
,斥力の大きさを とすると
よって
が よりずっと 小さいと も小さく, である.(1) に入れて
数値を
である.
2つの
球が 受ける 斥力は 作用反作用で 大きさが 等しく,質量も 等しいので,2つの 糸の 角は 等しいままである.斥力は になるので,(2) と 同じ 近似で , が2倍になる.よって は 倍になる.
確かめ:(2) で
ポイント ここまでの
点電荷の
電場は,大きさ と向きを 図に 描いてから,成分に 分けて 足す. 3つの
電荷の つり合いでは,1つの 電荷の 位置を 決め,残りの 電荷の つり合いで 電荷の 値を 決める.力の 和は いつも0なので,最後の1つは 確かめに なる. 静電気力だけに
よる つり合いは,どこかの 向きに 不安定に なる. 対称な
配置の 電場は0に なる.配置の 一部を 変えた ときは,「対称な 配置+差の 電荷」と 見ると 重ね合わせが 簡単に なる. 糸で
吊る した帯電球では,作用反作用から2つの 角は 電荷の 大小に よらず等しい.小角の 近似で 電荷を 測れる.
03電荷とクーロン力の演習
電場を
演習 1
真
における 電場の 成分 を求めよ. Pに
置いた 電荷 ( )が受ける 力の 成分と 向きを 求めよ.固定電荷は 動かない.
A,B,Pと座標軸,電荷Qと−2Q,長さaを示す.
解答を見る
考え方
各電場を
距離は
ともに .Aの電場の 成分は ともに ,Bの電場の 成分は だから
より , .力は左上 向きで,左向きの 軸との 角を とすれば である.負電荷では電場と 力の 向きが 反転する.
演習 2
質量が
電気力と
粒子間の 重力の 大きさの 比を 求めよ. 電気的な
反発が 重力の 引力を 上回る 最小の 整数 を求めよ.
解答を見る
考え方
力の
, より . より だから最小は2個.1個では 比が 約0.86,2個では 約3.5と なる.比は 無次元である.
演習 3
電子が
運動中の
電場中の
軌道 と,出るときの 速度成分を 求めよ. スクリーン上の
到達座標 を求めよ.
幅ℓの電場領域と上向きのE₀,原点での右向き入射速度u,出口から距離Dのスクリーンを描く.
解答を見る
考え方
電場中の
, .初期条件から , なので .出口までの時間は ,速度は , である.電場の
ない 領域の 通過時間は .したがって
演習 4
下向きの
油滴 | A | B | C | D |
|---|---|---|---|---|
6.40 | 9.60 | 12.80 | 16.00 |
電荷の
絶対値を 求めよ. 電荷の
絶対値は の整数倍で,4滴には 隣り合う 整数倍が 含まれると 仮定する. と各整数を 推定し,その 整数を 固定した とき全測定と 両立する の範囲を 求めよ.
油滴1個に下向きの電場E₀と,下向きの力Fを示す.滴の電荷の符号だけを記す.
解答を見る
考え方
つり合いから
上
向きの 電気力は . より順に 倍の である.誤差限界は .差は
すべて なので をこの 値,整数を と推定する.電荷の 測定値を ,誤差限界を とすると,許される 範囲は の共通部分である.Dの 範囲が 最も 狭く, .隣り合う整数倍と いう 仮定が なければ,この データだけでは 推定値の 整数分の1も 排除できない.
演習 5
粒子を
摩擦の ない 案内で 軸上に拘束し,小振幅 で動かした ときの 角振動数を 求めよ. 案内を
外し,原点から 方向にわずかに ずらした ときの 力を1次まで 求め,3次元での 安定性を 判定せよ.
xy平面の4電荷Qと原点を通るz方向の案内を描く.座標aと負電荷−qを示す.
解答を見る
考え方
安定性は
4電荷の
成分を加えると . が十分 小さいなら . より . 軸上の2電荷の電場は . 軸上の2電荷からは .合計は ,従って で変位と 同じ 向きである.3次元では 不安定である.近似条件は または が十分 小さい ことであり,力が0でも 安定とは 限らない.
演習 6
軸上の
と,垂直二等分線上の での電場を 厳密に 求めよ. が十分 小さい とき,各電場の 先頭の 項と,両点での 電場の 大きさの 比を 求めよ.先頭の 項に 対する 相対補正も の項まで 求めよ.
x軸上の2電荷と点P,Sを描き,距離rと半間隔aを示す.
解答を見る
考え方
近似する
Pでは
, .Sでは上下の 成分が 消え, , . と置くと,Pの 成分は ,Sの成分は .先頭の項は ともに 逆3乗に 比例し,大きさの 比は2.相対補正は それぞれ で,比も と補正される.次の 項は の次数であり, が十分 小さい 範囲でだけこの 近似が 使える.
ポイント 教える
電場の
向きと,負電荷が 受ける 力の 向きを 別々に 説明させます. 電場領域の
出口で,位置と 速度の 両方を つなげているか 確かめさせます. 油滴の
整数の 割り 当てが,測定だけでなく 仮定にも 依存する ことを 説明させます. つり合いと
安定性,拘束下の 安定性と 自由な 運動の 安定性を 区別させます.
04ガウスの法則
問い
金属で
考えてみる
球の
そこで
電場の 流束
一様な
定義 電場の
面を
を,面を
電気力線を,電場に
左の平面の法線 n は一様な電場 E と角 θ をなす.電場に垂直な投影面積は S cosθ である.右では閉じた面を出る力線から入る力線を引いて流束を数える.
ガウスの 法則
原点に
で,
面が
電荷が
法則 ガウスの
任意の
面の
左では点電荷 q からの細い円錐が閉じた面を切り取る部分 dS と,法線 n,電場 E,角 θ を示す.右では外の点電荷の力線が面に入り,再び出る.
ガウスの
注意しておきたいのは,ガウスの
対称性から 電場を 求める
ポイント ガウスの
電荷の
分布の 対称性から,電場の 向きと,電場の 大きさが 何に 依存するかを 決める. 面上で
が一定か0に なるような 閉じた 面(ガウス面)を 選ぶ. 流束を「電場の
大きさ × 面積」の 掛け算で 書く. ガウス面の
中の 電荷 を数え, から電場の 大きさを 出す.
球対称.半径
と
円筒対称.無限に
です.点電荷の
平面対称.無限に
です.電場は
球殻 Q と同心球面,直線電荷 λ を囲む円筒,平面電荷 σ を貫く円筒を並べる.青の電場は球面,円筒の側面,両底面をそれぞれ外向きに通る.
ここでの「無限に
対称性が 無い とき
対称性が
と
各点で 成り 立つ形(発展)
ガウスの
が
問いに 戻る
静電気の
球形の
ただし,空洞に
ポイント ここまでの
電場の
流束 は,面を通る 電気力線の 本数. ガウスの
法則:閉じた 面から 出る 流束は .逆2乗則と同じ ことで,電気力線は 電荷の 無い所で 消えない. 流束だけでは
各点の 電場は 決まらない.対称性が ある ときに,ガウス面を 選んで 掛け算に する. 球殻の
外は ,中は0.直線電荷は ,平面電荷は .各点の
形は (発展).導体で
囲まれた,電荷の 無い 空洞には,導体の 電荷や 外の 電荷の 影響が 届かない.
05面積分と流束,発散とガウスの定理
本体の
定理 数学の
面を
を面積分と
平面(
平面): , .中心からの 距離 の輪に 分けるなら .半径
の円筒の 側面:軸を 軸とし,軸の まわりの 角を として , は軸から 外向き. 半径
の球面:極からの 角 で幅 の帯に 分けると,帯の 半径は なので .全体は .
面上で
練習1
練習2 点電荷
答え 練習1:半球面と
定理 数学の
電荷が
ここで
一様に
です.被積分関数が
半径 a の輪の向かい合う2つの部分 dq が軸上の点 P に作る電場を示す.軸に垂直な成分は逆向きで,z 方向の成分は同じ向きである.
練習3 (1)
答え 練習3:(1)
発散と ガウスの 定理(発展)
ここからは,流束を
小さな
です.
辺 Δx,Δy,Δz の直方体を通る熱流束 hₓ(x) と hₓ(x + Δx) を示す.両者の矢印は +x 向きで,右から出る量と左から入る量の差が正味の流出である.
定義 発散
ベクトル場
と
大きな
定理 数学の
閉じた
連続の
です.流れが
ガウスの
練習3 点電荷
答え
例題
例題 1
長さ
x 軸上の −L から L までに線密度 λ の電荷が分布する.点 P は線分の垂直二等分線上で,線分からの距離は d である.解答で導入する微小電荷や電場成分は描かない.
解答を見る
考え方 線分を
位置
である.
確かめ:次元は
例題 2
球対称な
半径
の球面に ガウスの 法則を 使って,中に 含まれる 電荷 を求め,さらに 電荷密度 を求めよ.
(2)(発展)電場を
半径 R の領域の内部で,Eᵣ = Ar²,A > 0 の外向きの電場が与えられている.中心からの距離 r と電場の増大を示し,解答で導入する薄い殻や電荷密度は示さない.
解答を見る
考え方 (1) 半径
半径
の球面では なので .薄い殻の電荷は
より
なので . を使うと
確かめ:
ポイント ここまでの
面積分
は,面を小さな 部分に 分けて 足した もの.球面は 帯 ,円板は輪 に分ける. 対称性が
無い ときは, の電場を 積分する.打ち消し合う 成分を 先に 消す.輪の 軸上は .(発展)発散
は,小さな体積から 出る 流束 ÷ 体積.ガウスの 定理 .(発展)保存する
量の 連続の 式 ,電荷では .ガウスの法則の 各点の 形は .
06対称な電荷分布とガウスの法則の演習
対称性を
演習 1
中心を
中
心からの 距離 における 電場の 外向き成分 を,3領域に分けて 求めよ.球面 そのものは 除く. の球面を 通る 外向きの 流束 は,外側の電荷を 取り除くと 変わるか.
半径a,bの同心球面と各電荷,その間の半径rのガウス面を描く.
解答を見る
考え方
球対称性で
半径
の球面で .囲む電荷は順に なので
流束は
で変わらない.ただし 一般には,面外の 電荷が 流束を 変えない ことから 各点の 電場が 変わらないとは 言えない.遠方では 総電荷 の点電荷と 同じ 場に なる.
演習 2
無限に
電場の
外向き成分 を全領域で 求めよ. 長さあたりの
電荷を とし,外部の 電場を で表せ. でのつながりも 確かめよ.
同軸の半径a,bの円筒境界と,一部を切り出した長さLのガウス面を描く.
解答を見る
考え方
円筒対称性から
半径
,長さ の面で .内部電荷は順に .従って で , で , で . より外部では .両側で となり,連続である. では一様な 円柱内部の 場 に戻る.
演習 3
−2.00 | −1.00 | 0 | 1.00 | 2.00 | 3.00 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
−200 | −100 | 0 | 100 | 200 | 200 |
ガウスの
法則で を導き,厚さ と を求めよ. 平板の
単位面積あたりの 総電荷を 求めよ.表から 一様性を 証明できるか 述べよ.
平板の中央をx=0とし,未知の半厚さd,測定点の位置を描く.
解答を見る
考え方
対称な
の両底面の 面積を とすると,内部では ,外部では .従って内部は ,外部は .負側では符号が 反転する.傾きは なので .一定値から ,厚さは . .点間の変化は 排除できず,一様性は 模型の 仮定である.式に 戻すと 全測定点を 再現する.
演習 4
半径
運動方程式と
周期を 求めよ. を初めて 通る 時間と 速さを 求め,案内が 必要な 理由を 述べよ.
球の断面と中心から距離bのトンネル,座標x,初期位置A,電荷−qを示す.
解答を見る
考え方
球内の
半径
の球面で より .直線方向の成分は .よって , , .周期は に依存しない. 初期条件から
, .通過時間は ,速さは . なら中心へ 向かう 垂直成分 もあり,案内の 力が これを 支える.振幅の 条件に より 軌道は 球内に 収まる.近似には トンネル半径と の比が 十分 小さい ことも 必要である.
演習 5
(発展)ある
発散を
用いて 体積電荷密度 を求めよ. 直方体の
各面の 外向き流束を 直接数え,(1)を 体積積分した 電荷と ガウスの 法則が 一致する ことを 示せ.
座標軸に沿う辺a,b,cの直方体と,各面の外向き法線を示す.
解答を見る
考え方
発散に
.従って . の面は , の面は0. の面は , の面は0. の両面は0なので .一方
ポイント 教える
流束を
電場と 面積の 積に できる 根拠を,対称性と 法線の 向きから 説明させます. 内部電荷が0でも
一般に 電場は0とは 限らない ことを 説明させます. 密度を
仮定して 測定に 合う ことと,測定から 一意に 密度が 決まる ことを 区別させます. トンネルの
座標と 球の 半径座標,案内の 力と 復元力を 別々に 示させます.
07電位と静電エネルギー
問い
山の
考えてみる
重力には
困るのは,どんな
静電気力は 保存力
原点に
で,端の2点の
定理 静電場は
止まった
電位
定義 電位
基準の
と
2点の電位差(電圧)
点電荷
です(
電荷
基準は
等電位面と 勾配
電位の
定理 電場は
電場は
初期状態は q₂/q₁ = −1 で,等しい正負の点電荷を置く.灰色の等電位線と青の電気力線を重ね,スライダーで比を −1 から +1 へ変えると,電場が0でない所で両者が直交したまま形を変える.
一周の 線積分と回転(発展)
保存場である
と
前の
法則 ポアソン方程式と
電荷の
静電場の
電荷の 無い所に 山や谷は ない
電荷の
ここからアーンショーの
電荷の 系の 静電エネルギー
点電荷
です.
電気双極子
最初の
で,
定理 電場の
一様な
問いに 戻る
静電場では,どんな
ポイント ここまでの
静電場は
保存場:一周の 線積分は0,各点で (発展).電位
,点電荷では .電場のする 仕事は ,ゆっくり運ぶ外力の仕事は . .等電位面と電気力線は 直交する. 電荷の
無い所に 電位の 極大・極小は ない(アーンショーの 定理).各点の 形は ポアソン方程式 (発展).静電エネルギー
.双極子は ,トルク .
08勾配・回転とストークスの定理
本体の
定理 数学の
温度
と
定理 数学の
どんな
である.とくに
道を
練習
答え
回転と 循環(発展)
水の
定理 数学の
を
角速度
初期状態は一様な回転で,水車は流れに運ばれながら自転する.ボタンで横にずれる流れと栓のまわりの渦に切り替え,時刻スライダーや再生と停止で位置と橙の目印の向きを比べる.栓のまわりでは中心以外の水車は自転しない.
定理 数学の
閉じた
面
勾配の 回転は0(発展)
です.逆に,穴の
ラプラシアン(発展)
勾配の
1次元では
球対称な
練習1
練習2
練習3 半径
答え 練習1:
例題
例題 1
点
無限遠の
電位を0と し,原点からの 距離 が よりずっと 大きい点の 電位を, の1次まで求めよ. の
電位から 電場を 求め, 軸上と 平面上の電場を 答えよ.
z = d/2 に +q,z = −d/2 に −q を置く.原点から遠くの点 P への位置ベクトル r と電荷の間隔 d を示す.
解答を見る
考え方 距離を
なので,1次までで .
を偏微分して
まとめると
確かめ:
例題 2
(発展)
それぞれの
回転を 求め,止まった 電荷の 電場に なりうるのは どちらか 答えよ. なりうる
方に ついて,原点を 基準とする 電位と 電荷密度を 求め,等電位線の 形を 述べよ. もう
一方に ついて, , , , を頂点と する 正方形を 反時計回りに 一周する 線積分を 直接求め,ストークスの 定理と 合う ことを 確かめよ.
左に E₁ = (E₀/a)(x,−y,0),右に E₂ = (E₀/a)(−y,x,0) の青の矢印を示す.右の橙の正方形は原点から第1象限にある辺 a の道で,反時計回りに一周する.
解答を見る
考え方 静電場なら回転が0.一周の
成分だけを調べればよい. は , は .静電場になりうるのは . とすると , で に一致する. なので , である. 平面の等電位線は では直角双曲線 , では2直線 で,原点は鞍点である. 下の
辺( )では で0.右の辺( , を0から へ)では で .上の辺( , を から0へ)では で .左の辺( )では で0.合計 .回転の 成分 に面積 を掛けても で,一致する.
確かめ:
ポイント ここまでの
勾配
は が最も 急に 増える 向きの ベクトルで, .勾配の線積分は 端点の 値の 差で 決まる. (発展)回転
は,小さな道に 沿った 循環を 面積で 割った もの.ストークスの 定理 .(発展)
.穴のない 領域では,回転が0の 場は 勾配で 書ける(保存場). (発展)
はまわりの 平均との ずれ. ,電荷のない 所では .双極子の
電位は ,電場は .
09電位と静電エネルギーの演習
電場の
演習 1
電位が
0 | 1.0 | 3.0 | |
|---|---|---|---|
80 | 50 | 10 |
各区間で
電場の 成分 を求めよ. 電荷
を左端から 右端へ ゆっくり運ぶ外力の 仕事を 求めよ.電位の 全測定値に 同じ定数を 加えると,答えは 変わるか.
表の3測定点をVとxの平面に描き,点間を直線で結ぶ.電場の値は記さない.
解答を見る
考え方
電場は
.最初の区間は ,次は .ともに右向きである. .電場は正の 仕事を し,外力は エネルギーを 取り出す.基準を 変えても 差と 傾きは 変わらない.ただし点間の 直線性は 測定だけから 確定せず,模型の 仮定である.
演習 2
電子を
解答を見る
考え方
電子の
演習 3
正電荷
粒子の
原点からの
最接近距離 を求めよ. と の極限を 説明せよ.
原点の電荷Q,遠方の入射直線と速度u,原点から直線への垂線bを描く.軌道と最接近点は描かない.
解答を見る
考え方
中
無限遠の
エネルギーは ,角運動量は .最接近点の接線速度を とすると ,従って .電位 を使うと
正面から
近づく 極限は で,初期の運動エネルギーが すべて 位置エネルギーに なる. では となり,直進の 最短距離に 戻る. は長さの 次元を もつ.
演習 4
直角二等辺三角形の
無限遠からA,B,Cの
順に ゆっくり運んで 組み立てる とき,各段階の 外力の 仕事と 全静電エネルギーを 求めよ. A,Bを
固定してCの 電荷だけを 無限遠へ 運ぶ 外力の 仕事を 求めよ.各電荷は 一定と する.
三角形ABCと辺a,a,各電荷を示す.Cの電荷を取り去る操作を矢印で描く.
解答を見る
考え方
運び込む
最初の
仕事は0.Bを 運ぶ仕事は .Cでは なので .合計は である.Cが
無限遠に ある 終状態ではA,Bの 相互作用だけが 残り, .よって .固定されたA,Bの支持力は 変位が ないので 仕事を しない. で両方の エネルギーと 仕事は0に 近づく.
演習 5
線電荷密度
付近の小振動の 角振動数を 求めよ. の向きで 棒を 静止させ,中心の 固定を 外す瞬間の,棒全体への 半径方向の 力を 求めよ.両小問で が十分 小さい 近似を 使い,重力を 無視する.
糸の断面と中心までの距離r₀,長さℓの棒,各端の電荷,外向き半径との角θを示す.
解答を見る
考え方
向きに
糸の
場は .中心付近で 一様と みなし, .トルクは .慣性モーメントは なので
を保つと .従って で糸へ 向かう.近い側の 負電荷への 内向きの 力が 強いこととも合う.近似条件は と角振幅が 十分 小さい ことである.
演習 6
(発展)ある
勾配で
電場を 求め,この 領域に 電荷が ないための の条件を ラプラス方 程式で 求めよ. その
条件で 等電位面 の形を 述べ,原点の 正電荷 のつり合いが3次元で 安定か 判定せよ.
原点Oとx,y,zの座標軸,原点の正電荷qを描く.等電位面と力は描かない.
解答を見る
考え方
各方向の
より , , . だから,電荷のない 条件は . となり,z軸を 軸と する 上下の 円すい 面である.原点の 場は0だが, は変位と 同じ 向きなので 不安定である. 方向には復元力が ある.微小な 立方体で 流束を 数えると,x,y方向の 寄与 とz方向の が相殺され,電荷の ない 条件とも 一致する.
ポイント 教える
電位の
基準を 変えても 電場と 仕事が 変わらない 理由を 説明させます. 負電荷の
位置エネルギーと 電位の 増減を 混同しない ことを 確かめさせます. 最接近点で
接線方向の 速度が 残る ことと,静電エネルギーで 組を 二重に 数えない ことを 説明させます. 双極子近似と
小角近似の 条件を 別々に 述べさせ,静電場の つり合いを 各方向で 確かめさせます.
10導体とコンデンサー
問い
雷が
考えてみる
「ゴムの
導体の 中に 電場は ない
導体を
定理 静電平衡の
導体の
内部では .導体全体が
等電位で,表面は 等電位面.電場は 表面に 垂直に 出入りする. 電荷は
表面にだけ分布する(内部では ).面電荷密度
の所の すぐ 外の 電場は .
4 は,表面を
表面の
初期状態では涙のしずく形の導体の先端に正の表面電荷と青の電気力線が集まる.スライダーで先端をとがらせると集中が強まる.外側の灰色の実線は等電位線で,力線に直交する.
静電遮蔽
導体の
空洞に
空洞に
左は外の正電荷による誘導で,空の空洞には電場が入らない.右はもともと中性の導体の空洞に正の q を置いた場合で,内表面に −q,外表面に +q が現れる.
解は1つに 決まる
導体の
これを
コンデンサー
2つの
面積
です.縁で
コンデンサーを並列に
ポイント 孤立した導体部分ごとに
導線で
つながった導体を まとめて1つの 部分と し,各部分の 電位を 未知数に する. 向かい合う
極板の 面の 電荷を,符号を つけて「容量 (自分の電位 相手の電位)」と 書く. 電源や
接地に つながっていない 部分では,面の 電荷の 和が 初めの 値の まま 保存される.電源や 接地に つながった 部分では,電荷の 代わりに 電位が 決まる.
極板の
蓄える エネルギーと 極板の 間の 力
電荷
です.平行板では
極板の
電荷一定(電源から
電圧一定(電源に
で,電荷
問いに 戻る
車体は
ポイント ここまでの
静電平衡の
導体:内部の 電場は0,全体が 等電位,電荷は 表面に,すぐ 外の 電場は .とがった所に 電荷が 集まる. 空の
空洞には 外の 電場が 入らない(静電遮蔽).空洞に を置くと 内表面に ,外表面に .境界の
電位と 電荷を 決めると 電位は1つに 決まる.鏡像法は これを 使う. 平行板
,球形 .孤立した部分ごとに 符号つきの 電荷の 和を 保存させる. ,場のエネルギー密度 .極板の間の 力 は,電圧一定でも電源の 仕事を 入れると 同じ.
11コンデンサーと鏡像法の例題
本体の
例題
例題 1
極板の
電池を
切り離してから 引き離す 場合,静電エネルギーの 変化と 外力の 仕事を 求めよ. 電池に
つないだまま 引き離す 場合,電池を 通って 移る 電荷,電池の する 仕事,静電エネルギーの 変化,外力の 仕事を 求めよ.
上段は電池を切り離してスイッチを開く場合,下段は電池 V₀ につないだままスイッチを閉じる場合を示す.各段の左は間隔 d,右は 2d で,赤の矢印は上の極板を引く外力の向きである.
解答を見る
考え方 (1) は
電荷は
のまま,容量は になる. より
外力の
電荷は
から に減るので, が電池へ押し戻される.電池の する 仕事は (電池は充電される).静電エネルギーは
で
確かめ:(1) では
例題 2
容量
十分
時間が たった 後の 電圧と,4枚の 極板の 電荷を 求めよ. つなぐ
前後の 静電エネルギーの 差を 求めよ.
容量 C の極板 A₁ と B₁,容量 2C の極板 A₂ と B₂ に初めの電荷の符号を記す.A₁ と B₂,B₁ と A₂ を結ぶ導線と,2つの孤立部分を破線で示す.
解答を見る
考え方 つないだ後の
初めの
電荷は が , が なので,P の電荷の 和は .N は である.P の N に対する 電位を とすると, の電荷は , の電荷は ( に向かい合う).P の 保存から
極板の
前は
,後は .差は で,これだけ減る.
確かめ:容量
例題 3
接地した
の電位を 鏡像法で 求め,それが 正しい 理由を 述べよ. 平面に
誘導される 電荷の 面密度を, の真下の 点からの 距離 の関数と して 求め,総量が であることを 示せ. が受ける 力を 求めよ.また, を無限遠まで ゆっくり運ぶ外力の 仕事を 求め,2つの 点電荷 , を距離 から引き離す仕事 と違う 理由を 説明せよ.
接地した導体平面 z = 0 の上,高さ a に正の点電荷 q を置く.平面上の位置までの距離 s を示し,解答で導入する鏡像や求める力は描かない.
解答を見る
考え方 平面上で
に を置いて
平面の
すぐ 上では, と鏡像の 電場の 成分はどちらも なので, .導体表面では なので
総量は
力は
鏡像からの 引力 で,平面へ向かう.高さ での力は なので,外力の仕事は
で,
確かめ:
ポイント ここまでの
電荷一定では
.電圧一定では で,電池の仕事 を忘れない. つなぎ替えでは,孤立した
部分ごとに 電荷の 和を 保存させ,極板の 電荷を 電位差で 書く.極板の 符号が 入れ替わる こともある. つなぎ替えで
失われる エネルギーは,導線の 抵抗の 値に よらない. 接地した
平面と 点電荷は 鏡像の で表せる.引く力は ,引き離す仕事は .
12導体とコンデンサーの演習
導体ごとの
演習 1
真
内壁と
外表面の 総電荷,導体の 電位を 求めよ.内壁の 電荷は 一様か. 球殻を
接地した後の 内壁と 外表面の 総電荷,地面から 球殻へ 移る 電荷を 求めよ.空洞の 電場も0に なるか.
球殻の断面に半径 \(a,b\),中心からずれた \(q\),接地用のスイッチを示す.
解答を見る
考え方
金属内の
金属内は
なので .球殻の総電荷が0だから , .外表面が等電位なので 外部は 球対称で, .したがって .内壁の電荷は 一様ではない. 接地で
.外部の電位は 境界と 無限遠で0だから 全域で0となり, .内壁は依然 なので,球殻へ移る 電荷は .空洞の場は 点電荷から 内壁へ 向かい,0ではない.
演習 2
面積
両隙間の
電場,挿入後の 容量と 電圧を 求めよ. 挿入前後の
静電エネルギーの 差を 求めよ.容量は に依存するか.
極板の電荷,面積 \(S\),間隔 \(d\),板の厚さ \(t\) と隙間 \(h\) を示す.
解答を見る
考え方
導体板内の
板の
両面に が誘導される.ガウスの 法則から 両隙間で .よって , . , だから, .容量は位置に よらず, で元に 戻る.近似には が十分小さく,挿入板の 縁の 影響を 無視できる ことが 必要である.
演習 3
面積
Mの
電位と 両面の 電荷を 求めよ. 電源を
切り離し,AとBを つなぐ.平衡後のMと 外側の 電位差,Mの 両面の 電荷,静電エネルギーの 減少を 求めよ.接続中の 損失で 静電平衡に 達する.
A,M,Bの隙間 \(d,2d\),Mの総電荷 \(q\),初めの電源と切り離し後にA,Bを結ぶスイッチを示す.
解答を見る
考え方
Mの
Mの
左面は ,右面は .その和が なので , .両面の電荷は 順に である.外側の
電位を とすると .よって電位差は ,Mの電荷は 順に .外側の総電荷は 初めも 最後も である.初めのエネルギーは ,最後は .減少は で,接続中に失われる.
演習 4
幅
と の関係 式から を求めよ.各容量の 誤差が 最大 のとき,両端2点で 決める 傾きの 相対誤差の 上限も 求めよ.長さの 誤差は 無視する. 電圧
を一定に 保つ.電気力と, を から までゆっくり減らす外力の 仕事を 求めよ.
横に滑る極板の幅 \(w\),重なり \(x\),間隔 \(d\),一定電圧源を描く.
解答を見る
考え方
測定の
.傾きは .従って , .中央も一致する.傾きの 相対誤差は 最大 ,2.5 %である. ,電源の仕事は ,場の増分は .差が だから で重なりを 増す 向き.外力の 仕事は .端を無視する 条件 は測定範囲で 十分小さい.
演習 5
面積
両極板の
電荷を に固定した 場合の つり合い 位置と 微小 振動の 角振動数を 求めよ. 電圧
を一定に 保つ 場合の つり合い 条件,安定範囲,安定な つり合いの 限界電圧 を求めよ.安定位置 での小振動の 角振動数も 求めよ.
固定極板,可動極板 \(m\),ばね \(k\),隙間 \(d_0-x\),接近方向の座標 \(x\) を描く.
解答を見る
考え方
電気力の
より . だから . とおくと , .ただし が必要である. .電源の仕事 から場の 増分 を引くと, .つり合いは .その点で なので安定条件は ,すなわち .左辺の最大値は で だから
角
ポイント 教える
空洞の
遮蔽と 接地の 効果を,内壁と 外表面に 分けて 説明させます. 孤立した板の
両面に,符号つき電荷を 書かせます. 電源の
仕事と 場の 増分を 別々に 数えさせます. つり合いの
存在と 安定性を 区別させます.
13誘電体と分極
問い
食塩の
考えてみる
この
分極と 分極電荷
電流を
定義 分極
誘電体の
一様に
板の内部の双極子は − から + へ右向きにそろう.隣接する双極子の正負は打ち消し合い,左の面に負,右の面に正の分極電荷の薄い層が残る.
定理 分極電荷
誘電体の
分極電荷は
比誘電率
真空の
定義 線形な
代入すると
電束密度と 自由電荷の ガウスの 法則
電場の
法則 電束密度と
電束密度
(右辺は
これだけで
境界の 条件
比誘電率
上は誘電体1,下は誘電体2で,法線 n は下向きにとる.薄い箱の上下の底面を貫く D₁ₙ と D₂ₙ,細い長方形の道に沿う E₁ₜ と E₂ₜ を示す.
定理 誘電体の
電場の
自由電荷が
初期状態は εᵣ₂/εᵣ₁ = 2 で,境界に自由電荷はない.スライダーで比を変えると角 θ₂ が変わる.電場の接線成分は等しいままで,法線成分は誘電率の比に反比例する.
誘電体が 引き込まれる 力
幅
幅 w,長さ ℓ,間隔 d の極板の右端から誘電体が長さ x だけ入る.青の力線は極板の端で曲がり,赤の力 F は板を左へ引き込む向きに働く.w は紙面に垂直な幅である.
力の
定理 誘電体を
電荷一定でも
同じ
分極の 微視的な 模型
原子を,半径
水の
問いに 戻る
ポイント ここまでの
誘電体は
電場の 中で 分極し,分極 が表面に 分極電荷 を作る. 線形な
誘電体では .容量は 倍,自由電荷のまわりの 電場は 倍になる. の流束は 自由電荷だけを 数える.境界では がつながり, は自由電荷の 分だけ跳ぶ. 誘電体を
引き込む力は 電荷一定でも 電圧 一定でも .電圧一定では電源の 仕事を 入れる. 食塩が
水に 溶けるのは,向きを そろえた 水の 分子が イオンの 電場を 約 に弱め,引力の エネルギーが 熱運動の 程度まで 下がるから.
14誘電体の例題
自由電荷を
例題
例題 1
面積
電池 V につないだ面積 S,間隔 d の平行板コンデンサーを並べる.左では正の極板側の厚さ d/2 を,右では面積 S/2 の全厚さを,比誘電率 εᵣ の誘電体で満たす.
直列型:厚さ
の誘電体板を 正の 極板に 接して 全面に 入れた.誘電体中と 真空 部分の 電場,極板の 自由電荷,容量 を求めよ.また,誘電体の 真空側の 面に 現れる 分極電荷の 面密度を 求めよ. 並列型:隙間の
全厚さを 満たす誘電体を,面積の 半分にだけ入れた.各部分の 電場と,極板の 自由電荷の 面密度,容量 を求めよ. と の大小を 比べよ. のときの 値も 求めよ.
解答を見る
考え方 直列型では
両層の
電束密度を とすると,誘電体中は ,真空中は である.電圧は だから
極板の
分極は
で
どちらの
部分でも .電束密度は誘電体側で ,真空側で で,それぞれが極板の 自由電荷の 面密度に 等しい.自由電荷は 誘電体の 側に 倍集まる.全電荷は だから
(
差は
で,
例題 2
幅
長さ ℓ,幅 w の誘電体板が左から長さ x だけ入った配置を示す.極板の長さも ℓ,間隔は d である.上段は電池 V につながり,下段は充電後にスイッチを開く.求める速さや力の値は示さず,赤の矢印は板を右へ引き込む力 F の向きだけを表す.
電池に
つないで 電圧を に保つ. での板の 速さを 求めよ.その間に 電池が した 仕事は,静電エネルギーの 増加と 板の 運動エネルギーに どう 分かれるか. で電圧 に充電してから 電池を 切り離し,板を 放す. での板の 速さを 求め,(1)と 比べよ. (1)の
場合,板は その 後 どのように 動くか.周期を 求め,単 振動か どうか 答えよ.
解答を見る
考え方 入った
から までの容量の 増加は .電池は電荷 を送り込み,仕事 をする.静電エネルギーの 増加は だから,板の運動エネルギーは
で,
電荷
が一定である. だから
で,
では板は 一定の 力 で引き込まれ,等加速度 で動く. で板は 極板の 間を ちょうど 満たし,運動エネルギー をもって 反対側へ 出始める. では重なりの 長さが で, が減るので力は (引き戻す向き)に なる.対称性から 板は で止まり, と の間を 往復する. から までの時間は なので,周期は
力の
確かめ:力の
例題 3
水(比誘電率
比誘電率 εᵣ = 80 の水の中に電荷 e の Na⁺ と電荷 −e の Cl⁻ を置く.(1) で用いる Na⁺ からの距離 r と,(2) のイオン間隔 r₀ を示し,求める分極電荷は示さない.
だけを水の 中に 置く.イオンから 距離 の電場の 大きさを 求めよ.また,イオンの すぐ まわりの 水に 現れる 分極電荷の 和を 求めよ. 距離
の と の静電エネルギーの 大きさを,真空 中と 水中で 単位で求め, と比べよ. 静電エネルギーの
大きさが に等しくなる 距離を,真空 中と 水中で 求めよ.濃度 の完全に 電離した 食塩水で, と を合わせた 数密度から 見積もるイオンの 間隔は およそ何 か.アボガドロ定数を とする.これと 比べて 何が 言えるか.
解答を見る
考え方 イオンの
半径
の球面で だから
電場の
である.
真
空中では
水中では
より .真空中では
水中では
確かめ:水を
ポイント ここまでの
極板に
平行な 境界では が共通(自由電荷の 無い 境界で がつながる),極板に 垂直な 境界では が共通( がつながり電圧も 共通).前者は 直列,後者は 並列の 合成に なり,容量は 並列型の 方が 大きい. 電圧一定では
電池の 仕事 の半分が 静電エネルギーに,半分が 力学的な 仕事に なる.電荷一定では 静電エネルギーの 減少が 仕事に なり,力は 弱まっていく. 自由電荷の
まわりの 誘電体は,自由電荷に 接する 面に 倍の分極電荷を 集めて,外から 見た 電荷を 倍にする. 水中では
のため,イオンの 引力の エネルギーが と同じ 程度に なる 距離が 約 まで縮む.連続体の 近似は 分子の 大きさより 十分離れた 所で 使う.
15誘電体と分極の演習
自由電荷と
演習 1
真空の
挿入後の
容量,極板の 自由電荷,電圧,電場を 求めよ. 分極の
大きさと,正の 極板に 向く 面の 分極電荷密度を 求めよ.静電エネルギーは 挿入前の 何倍か.
極板と誘電体,\(S,d,\varepsilon_r\),充電時の \(V_0\) を記す.
解答を見る
考え方
自由電荷を
, は一定.従って , . .正の極板に 向く 面の 外向き法線は 分極と 反対なので, . より . で となり,真空の 結果に 戻る.
演習 2
比誘電率
小さな
箱と 細い 長方形の 道で 境界条件を 導け. と を求めよ. が連続なら も連続か.
媒質1,2の境界と法線,\(E_{1n},E_{1t}\),測定角 \(\theta_2\) を示す.
解答を見る
考え方
ガウスの
境界を
またぐ 薄い箱で .細い長方形に 沿って 一周する 積分は0だから,厚さを0に すると .よって , . , , . は連続でも は異なる.
演習 3
原子を,固定電荷
と の関係から と, で定義する 分極率 を求めよ. 原子を
数密度 で並べ,局所の 場を 巨視的な 場で 近似し,比誘電率を 求めよ.原子半径 で,小変位の近似を 確かめよ.
電荷とばね,場に対するずれ \(u\) を示す.
解答を見る
考え方
つり合いを
より .表の傾きは .従って . だから . , より .最大でも で十分小さい.場の 近似では, が十分 小さい ことを 用いている.
演習 4
真空の
挿入前後の
電圧と 電荷を 求めよ.Aの 電場は 初めの 何倍か. 電源の
仕事,静電エネルギーの 増分,外力の 仕事を 求めよ.摩擦と 電気的損失を 無視し,挿入は 準静的と する.
A,Bの直列接続,電源 \(V\),Aへ入れる誘電体を示す.
解答を見る
考え方
中間部分の
, .各電圧は , .挿入後は , .従って ,Aの場の 比は . だから,電源の仕事は . .収支 から .外力は仕事を 受け取る.場の 比が3分の1ではないのは,電源から 電荷が 入る ためである.
演習 5
幅
容量
と,液体の重力位置エネルギーの 増分を 求めよ.電圧 一定の場合の 平衡高さを 求め,安定性を 調べよ. に固定して 電圧 まで充電し,電源を 切り離してから 液面を 解放する.平衡高さの 方程式と 安定性を 調べ,(1)と 比べよ.
液槽と鉛直極板,液面からの \(h,H\),\(w,d\) を示す.
解答を見る
考え方
液体部分と
.重力位置エネルギーは . ,電源の仕事から 場の 増分を 引くと だから,電気力は . より
合力の
が一定であり, .電気力は .重力による 抵抗と つり合わせると
左辺は
ポイント 教える
自由電荷と
分極電荷を 区別させます. 自由表面電荷が
ない 境界での の連続性を 説明させます. 測定の
傾きを 比誘電率へ 結び つけさせます. 電源の
仕事の 有無から 液面上昇を 比較させます.
16第20章の章末問題
電荷の
演習 1
真
各平面を
除く3領域の 電場の 成分 を求めよ. としたとき, はいくらか. 質量
,正電荷 の粒子を のすぐ 右から 静かに 放す. のすぐ 左での 速さを 求めよ.平面との 衝突と 重力は 考えない.
2枚の平面と面電荷密度,間隔d,右向きのx軸,粒子の出発点を示す.
解答を見る
考え方
各平面の
面積
の薄い箱を 平面に またが せると,対称性から .正電荷から離れ,負電荷へ 向かう 場を 重ねると
従って
電場の
仕事は . より .一定加速度 による とも一致する.有限の 平面で 近似するなら,間隔と 粒子の 軌道から 縁までの 距離の 比が 十分 小さい ことが 必要である.
演習 2
大きさを
粒子間距離が
になった とき,各粒子の 速さを 求めよ. 十分遠く
離れた ときの 運動エネルギーの 比と,各速さを 求めよ.
初めの粒子A,Bと質量,電荷,距離dを示す.外力のない直線上に配置する.
解答を見る
考え方
電気力は
互いに
反対向きに 動く.全 運動量0より ,すなわち .位置エネルギーの減少から
. とすると , .運動エネルギーの和は 初期の に戻る.粒子半径と の比が 十分 小さい 範囲で 点電荷の 近似を 使っている.
演習 3
半径
ガウスの
法則から 球外の 場と 電位の 模型を 導き,直線化に よって を求めよ.球表面の 電位と 面電荷密度も 求めよ. 各電位の
誤差限界を とする.両端の2点だけで 推定する の誤差限界を 求めよ.距離の 誤差は 無視する.3点の 一致だけで 背景の 場が 厳密に0と 証明できるか.
導体球の半径aと,半径方向の3測定点rを示す.球の電荷Qと遠方の物体の存在だけを記す.
解答を見る
考え方
球対称な
より .背景電位を定数と する 模型では .横軸 に対する 傾きは だから, .切片は .中央の値も となる.表面電位は ,面電荷密度は である.電位差の
誤差限界は だから, .従って ,相対誤差は約1.5 %である.点間や 他の 方向の 変化は 排除できず,背景の 一定性は 模型の 仮定である.この 近似には,背景の 電位変化が 測定領域内で 球に よる 電位変化より 十分 小さい ことが 必要である.
演習 4
端子A,Bの
挿入後のA,B間の
電圧と, を求めよ. Mの
両極板の 電荷を 符号つきで 求め,M,N間の 電位差も 求めよ.MとNは 接続しない.
2本の直列枝をA,B間に並べ,M,N,各容量,A,M間に入れる誘電体と切り離す電源を示す.
解答を見る
考え方
M,Nの
初めの
合成容量は なので,Aの総電荷は .挿入後はA,M間が となる. , と置くと,Mの 保存則は ,従って .同様に より .Aの保存則は
よって
MのA側とB側の
電荷は 順に , で,和は0である. .途中の導体が 中性でも,両面の 電荷は0に ならない.極板間隔と 極板の 横の 長さの 比を 十分小さくして,端の 効果を 無視している.
演習 5
半径
空
洞内の 電場を 求め,任意の2点P,S間の 電位差を 位置ベクトルで 表せ. 質量
,正電荷 の粒子を,Cを 通り に平行な 直線の, と逆側の 空洞端から 静かに 放す.反対側の 端に 達する 直前の 速さを 求めよ.重力と 空洞壁の 影響は 無視する.
球の断面にO,C,ベクトルb,半径R,a,粒子の出発点と直線を示す.空洞内の電場は描かない.
解答を見る
考え方
くり抜いた球を
一様な
球の 内部では,半径 のガウス面から ,従って .空洞内の 点では,大きい球と 密度 の小さい 球を 足すと
一様な
移動距離は
場の 向きに だから, .よって . では場も 得られる 速さも0と なり,同心の 空洞で 場が 消える ことと合う.
演習 6
面積
各層の
と膜の 電位を 求めよ.境界条件を 小さな 箱の 流束から 説明せよ. 両導体板の
向かい合う 面の 自由電荷密度と,膜の 位置で 重なる2つの 誘電体 表面の 分極電荷密度の 和を 求めよ.
接地された両極板と,厚さd,2dの誘電体層,比誘電率2,4,境界の自由電荷σ,x軸を示す.
解答を見る
考え方
自由電荷で
場は
各層で 一定である.境界を またぐ 底面積 の薄い箱では .従って .一方,両板の電位差0より .これらを解くと , .膜の電位は .右側から積分しても と一致する. 導体から
誘電体へ 向く 法線を とると,左板の 自由電荷密度は ,右板は .分極は , .境界の両面の 外向き法線は それぞれ だから,分極電荷の和は .自由電荷との和 は に等しく,電場の ガウスの 法則とも 一致する.近似条件は が十分 小さい ことである.
演習 7
半径
総電荷
と球内外の 電場,電位を 求めよ. 薄い
球殻を 内側から 加えて この 分布を 組み立てる 外力の 仕事を 求めよ.同じ の導体球と どちらが 大きいか. 電荷を
一定に 保ち,分布の 形を 相似に 保って 半径を から までゆっくり 広げる 外力の 仕事を 求めよ.材料の 弾性エネルギーは 考えない.
半径Rの球と薄い球殻r,厚さの記号を描き,密度ρ₀r/Rと相似に広げる操作を示す.密度に対応する答えの場は描かない.
解答を見る
考え方
ガウス面の
半径
に含まれる 電荷は .総電荷は . より球内は ,外部は .外部の電位は .内部では
場も
組み立て
途中で 内側に ある 電荷は ,追加する電荷は .その球殻を 運ぶ仕事を 足すと
無限に
相似な
分布では は半径の 逆数に 比例する. であり,外力は電気力から 仕事を 受け取る.仕事の 単位は で,無限に広げる 極限では 初期の 静電エネルギーを すべて 取り出せる.
演習 8
原点に
軸方向の
つり合い 位置 と,その近くの 小振動の 角振動数を 求めよ. から静かに 放した 場合の 反対側の 転回点と,つり合い 位置での 速さを 求めよ.小 振動の 近似を この 運動へ 使えるか.
原点の電荷Q,負方向の一定電場E₀,正のx軸の案内と粒子qを示す.つり合い位置は描かない.
解答を見る
考え方
つり合いでは
力は
. より . とすると だから, .従って で,案内上では安定である. 一定電場の
電位は と選べるので, . とおけば .初め で全エネルギーは .転回点は ,すなわち だから,反対側は .つり合い位置では なので , .小振動には が十分 小さい ことが 必要だが,この 運動では 最大1に 達する ため適用できない.
演習 9
長さ
糸が
張っている 間,最下点からの 角度 における 速さと 張力 を求めよ.電気力は 仕事を するか. 有限の
時間で 一周し,途中で 糸が たるまないための の条件を, と に分けて 求めよ.最高点で 張力が0と なる 瞬間は 許す.
支点の電荷Q,長さLの糸,最下点の小球qと水平初速度u,鉛直下向きからの角θを示す.
解答を見る
考え方
一定半径の
は一定なので,糸が 張っている間は 電気力の 仕事は0.高さの 増加は だから, .内向きを正と する 運動方 程式は .従って
張力の
最小値は 最高点 で .従って が必要である.また 最高点で 正の 速さを 保つには が必要である. なら前者が 強く,条件は . なら条件は となり,下限に 等しい 速さでは 一周できない.実際, では が最高点付近で となり, は発散する. では通常の に戻る.小球半径と の比が 十分 小さい ことが 点電荷の 近似条件である.
17第20章の発展問題
対称性と
演習 1
半径
軸上の
電位と 電場を 積分または 重ね合わせで 求めよ. から静かに 放した 粒子が 中心を 通る ときの 速さを 求めよ. 中心に
ある 粒子へ 正方向の 速度を 瞬間的に 与える.無限遠へ 脱出できる 速さの 下限を 求めよ. (1)の
往復 運動の 周期を 積分で 表し, が十分 小さい ときの 周期を の補正まで 求めよ.振幅に よらない 周期を 使う ときの 相対誤差を 以下にする 条件を,先頭の 補正で 見積もれ.
帯電輪の半径R,軸z,電荷Q,案内上の粒子−qと初期位置Aを示す.軌道の速さや場は描かない.
解答を見る
考え方
輪上の
微小電荷
の電位を 輪に 沿って 足すと, .横成分は相殺し,軸成分は .粒子の位置エネルギーは .従って中心で
無限遠で
なので,中心での全エネルギーが0以上なら 脱出する. より,下限は .等号では無限遠の 速さが0へ 近づく. 往復の
対称性から
演習 2
半径
球を
接地した 場合を 考える.直線OB上でOから 距離 に置く 架空の 電荷 によって,球外の 電位を 表すための を求めよ.球面の 任意の 点Pで 電位が0と なる ことを 距離の 比から 示せ. 接地した
球,および孤立した 総電荷0の 球が 点電荷に 及ぼす半径方向の 力を それぞれ求めよ.後者では(1)の 架空の 電荷にOの 電荷を 追加してよい. 点電荷を
から無限遠へ ゆっくり運ぶ外力の 仕事を 両条件で 求めよ. が十分 小さい ときの 力の 先頭の 項を 比較し,孤立した 中性球で 弱くなる 理由を 説明せよ.各条件は 運ぶ間も 保つ.
半径aの導体球,中心O,点電荷qの位置Bと距離b,球面上の任意点Pを示す.架空の電荷の位置や値は描かない.
解答を見る
考え方
鏡像は
, と選ぶ. とし, とおけば
従って
接地球から
受ける 力は 鏡像に よる 力である.外向きを 正と すると
鏡像の
両方とも
外力の
仕事は .接地では
中性の
演習 3
半径
内球の
電荷を として,球間および球殻外の 電場と,各領域に 蓄える 静電エネルギーを 求めよ.球間の 容量 と外殻単独の 容量 を用いても よい. 内球の
接地を 保って 挿入する 場合,挿入後の ,外殻の電位,外力の 仕事を 求めよ.地面との 電荷の 出入りも 収支に 含めよ. 真空の
初期状態で 接地線を 切ってから 挿入する 場合,同じ量と 内球の 電位を 求めよ.両条件の 終状態の エネルギーを 比較し, の極限で 外部の 場が 消えるのは どちらか 説明せよ.
同心の内球a,外殻b,外殻の保存電荷Q,内球の接地線と切断箇所,球間に満たす誘電体の比誘電率 \(\varepsilon_r\) を示す.
解答を見る
考え方
内球の
外殻の
内面は ,外面は である.半径 の球面で 電束密度の 流束を 数えると,球間では ,外部では .電位差の積分から
エネルギー密度
より .従って .真空の初期値は , .終状態は
地面から
接地を
切ると が一定.従って は変わらず, .終状態のエネルギーは
接地を
演習 4
長さ
まず
隙間を 真空と する.ガウスの 法則と 電位差の 積分から を求めよ.円筒対称な 電位に ついて を使い,電荷の ない 隙間で ラプラス方 程式を 満たす ことを 確かめよ. を比誘電率4, を比誘電率1の 線形絶縁体で 満たす.境界に 自由電荷は なく,両材料の 耐えられる 電場の 大きさの 上限を,共通に とする. とする.容量と,各材料が 破壊しない 最大電圧 を求めよ. を最大に する 境界半径と 最大電圧を 求め,隙間全体を どちらか 一方の 材料で 満たした 場合と 比べよ.(1)の 真空の 場を, が十分 小さい 極限で 平行板の 場と 比較せよ.
同軸円筒の断面にa,c,b,2層の比誘電率4,1,両電極の電位を示す.長さLは別の側面図に記す.
解答を見る
考え方
電束密度の
内電極の
単位長さあたりの 電荷を とする.長さ ,半径 のガウス面で .従って , .よって
は境界で 連続である. とおくと,内層で ,外層で .両層の電位差を 足すと
最大の
では括弧を とすると, .これは単調に 減少するが, でも約0.41で 正である. では .よって最適値は で,両層が同時に 破壊限界へ達する.最大電圧は
一様な
演習 5
幅
板は
合成容量
と,板を引き込む電気力 を求めよ.電源の 仕事を 明示せよ. の場合の 平衡位置と 安定性を 求めよ. で板を 静かに 放す.初めに 内向きに 動く 場合,板が に達する ための 電圧の 条件を 求めよ.最後に,内部の 平衡位置での 小振動の 角振動数と 近似条件を 求めよ.
挿入長xの板,比誘電率,極板のw,ℓ,d,外向きの一定力f,固定容量C_sとの直列接続と電源Vを示す.
解答を見る
考え方
誘電体の
挿入側の
容量は . とおけば , .共通の電荷は ,場のエネルギーの 和は .電源の仕事は で, との差が .従って
直列の
, とおけば .つり合い から
指定の
までの運動エネルギーは 機械的仕事の 積分から
すな
線形化には
演習 6
同じ2個の
点双極子の
電位 を微分し,中心間距離 での相互作用エネルギーを 求めよ. 付近の2つの基準角振動数を 求めよ. 両棒を
方向にそろえたまま 中心の 固定を 外し,中心を 摩擦の ない 直線の 案内に 沿って 動かす.初速度は0と する. かつ が十分 小さい 範囲で,各中心の 速さを 求めよ.姿勢を 保つ拘束は 仕事を しない. 同じ
姿勢で4個の 点電荷の 相互作用を 直接足し,点双極子近似の エネルギーの 相対補正を 求めよ.さらに 姿勢を 保つ拘束だけを 外し,(2)の 中心 運動に 小さな 角振動を 重ねる 場合,距離変化を ゆっくりした 変化と みなせる 条件を で評価せよ. は小さい 方の 局所的な 基準角振動数である.
中心間距離r₀の2本の棒に長さℓ,両端の電荷と質量,+x方向からの角θ₁,θ₂を示す.中心を動かす案内を破線で描く.
解答を見る
考え方
一方の
を各座標で 偏微分すると
例えば
両方とも
そろった
姿勢では .全運動量が0なので2中心の 速さは 同じ で,運動エネルギーの和は .保存則から
同符号の2組の
距離は ,異符号の組は なので, で
相対補正は
従って
18第20章のまとめ
この
定義と 法則
法則 電荷と
電荷には
正負が あり,外と やりとりの 無い系では 総和が 保存する.自由に 取り出せる 電荷は 電気素量 の整数倍である. 真
空中で 距離 だけ離れた点電荷 , の間には,2つを 結ぶ 直線に 沿って 大きさ
の
たくさんの
電荷からの 力は,1つずつの 力を ベクトルと して 足した ものに なる(重ね合わせの 原理). 電子どうしでは
電気の 力は 重力の 約 倍である.物質がほぼ正確に 中性を 保つのは,わずかな 偏りでも この 強い力が 偏りを 戻すからである.
定義 電場と
点
定義 電気双極子
法則 ガウスの
面を
が
定理 静電場と
止まった
電荷の 電場の 線積分 は道すじに よらず,閉じた道を 一周すると0に なる(保存場).各点の 形は (発展).電位を
と定める(単位 ).電荷 の位置エネルギーは である. が A から B へ動く間に 電場が する 仕事は ,ゆっくり運ぶ外力の仕事は . .電場は等電位面に 垂直で,電位の 下がる 向きを 向き,等電位面が 混んだ 所ほど 強い. 電荷の
無い所に 電位の 極大も 極小も ないので,止まった 電荷の 力だけで 電荷を 安定に つり合わせる ことは できない(アーンショーの 定理).各点の 形は ポアソン方程式 ,電荷の無い所では ラプラス方程式 (発展).
定理 静電平衡の
導体の
内部では .導体全体が
等電位で,表面は 等電位面.電場は 表面に 垂直に 出入りする. 電荷は
表面にだけ分布する. 面電荷密度
の所の すぐ 外の 電場は .曲がり方の急な,とがった 所に 電荷が 集まり,電場が 強くなる.
空洞に
定義 電気容量
2つの
定義 分極と
誘電体の
小さな 体積に 含まれる 双極子モーメントの 和を 体積で 割った を分極と いう(数密度 の分子が 平均 をもてば ).表面には面密度 の分極電荷が 現れ,閉じた面の 中の 分極電荷の 和は である.分極電荷は分子に 縛られて 運び出せない.極板にのせた 電荷のように 外から 決められる 電荷を 自由電荷と いう. と書ける 誘電体を 線形な 誘電体, を比誘電率, を誘電率と いう.比例は 電場が 原子の 中の 電場より 十分弱い ときの 近似である.
法則 電束密度と
電束密度
が
手順
ポイント 静電気の
点電荷の
配置では,力を 受ける 電荷を1つ 決め,ほかの 電荷の 電場の 大きさ と向きを 図に 描く.対称性で 打ち消し合う 成分を 先に 消し,残りを 成分ごとに 足す.対称な 配置の 一部を 変えた ときは「対称な 配置+差の 電荷」と 見る. 電位は
ただの 数の 和 なので,向きを考えずに 足せる. 対称性が
あれば,面上で が一定か0に なる ガウス面を 選び,流束を「電場の 大きさ × 面積」に して から電場を 出す.対称性が 無ければ,小さな 部分の 電荷 の電場を 積分する. コンデンサーでは,導線で
つながった導体を まとめた 孤立部分ごとに 電位を 未知数に し,向かい合う 面の 電荷を「容量 (自分の電位 相手の電位)」と 書く.電源や 接地に つながっていない 部分では 電荷の 和を 保存させる.極板の 電荷を 初めから , と決めつけない. エネルギーと
力は,電荷 一定なら ,電圧一定なら 電源の 仕事 を入れて で収支を とる. 誘電体では
自由電荷を の流束で 数える.極板に 平行な 境界では が共通(直列),極板に 垂直な 境界では が共通(並列)に なる.
主な 公式
点電荷の
電位: (無限遠が基準) 双極子の
遠方の 電場: (軸上 ,垂直二等分線上 )球殻(半径
,電荷 ):外 ,中 0.一様に帯電した 球(半径 ):中 ,外直線電荷
,電位 .平面電荷 . の2枚の間 ,外 0輪(半径
,電荷 )の軸上: 一様な
電場: .電子ボルト点電荷の
系の 静電エネルギー: 導体:すぐ
外の 電場 .導線でつない だ2つの 球では 鏡像法(接地した
平面から 高さ の ):引力 ,誘導電荷 (総量 ),無限遠まで運ぶ仕事 容量:平行板
( が よりずっと 小さい とき),球形 ,並列 ,直列 .隙間を誘電体で 満たすと 倍エネルギー:
,エネルギー密度 (誘電体の中では )極板の
間の 引力: (電荷一定でも電圧 一定でも 同じ) 逆向きの
つなぎ替えで 失われる エネルギー: (導線の抵抗に よらない) 誘電体を
引き込む力: (その瞬間の 電圧 で,電荷一定でも電圧 一定でも 同じ) 誘電体の
中の 点電荷: .境界での電気力線の 屈折 原子の
模型の 分極率 ( ),希薄な気体
各題材の 問いへの 答え
クーロンの
法則と 電場:電気の 力は 重力より 倍も強いので,下じきの 電荷が 全電荷の1兆分の1にも 足りない 偏りでも,髪の 毛の 重さに 勝てる.帯電していない 髪の 毛が 引かれるのは,下じきの 電場で 中の 電荷が 偏って 双極子に なり,近い側に 寄った 異符号の 電荷の ほうが 強い 電場の 所に あるからで,下じきの 電荷の 符号に よらず 引き寄せられる. ガウスの
法則:導体の 中だけを 通って 空洞を 囲む 閉じた面では 電場が0なので,中の 電荷の 和は0で,球に 与えた 電荷も 外の 帯電体が 呼び寄せる 電荷も すべて 外側の 表面に 集まる.電荷の 無い 空洞の 中の 電場は0で,空洞に 入れた 電荷は 球の 電荷からも 外の 帯電体からも 力を 受けない.ファラデーの 部屋の 検電器が 動かなかったのは この ためである. 電位と
静電エネルギー:静電場は どんな 閉じた 道でも 一周の 線積分が0なので,電位と いう1つの 数の 地図が 作れる.等電位面が 等高線で,電場は それに 垂直に 電位の 下がる 向きを 向き,等電位面が 混んだ 所ほど 強い( ).電荷の無い所では なので山頂も 谷底も なく,鞍の 形だけが 許される. 導体と
コンデンサー:金属の 車体の 中の 電場は0で,電荷の 無い 空洞には 外の 電場が 入らない(静電遮蔽).雷の 電荷は 外表面を 伝わって 地面へ 逃げ,中の 人には 電位差が かからない.速く 変わる 場でも 表面の 電流が 中を 守る ことは 第23章で 見る. 誘電体と
分極:水の 分子が のまわりで 向きを そろえ,イオンの 表面を 負の 分極電荷が 包むので,電場は に弱まる.距離 の と の引き合う エネルギーは 真空の 約 から約 になり, と同じ 程度まで 下がるので,熱 運動が イオンを 引き離せる.
この 章で 使った 数学
面積分(平面は
数学の 道具(発展)
定理 数学の
ベクトル場
の発散 は,小さな体積から 出ていく 流束を その 体積で 割った もの. ガウスの
定理:閉じた 面 と,それが囲む体積 について .隣り合う小さな 箱の 共通の 面の 流束が 打ち消し合い,外側の 面だけが 残る. 保存する
量の 連続の 式 .電荷では .ガウスの
法則に 使うと,各点で .点電荷の電場は 原点以外で .
定理 数学の
勾配
は が最も 急に 増える 向きを 向き, .勾配の線積分は 道すじに よらず .回転
の 方向の成分は, に垂直な 小さな 道を 一周する 循環を,道の 囲む面積で 割った もの. 成分は .ストークスの
定理:閉じた 道 と,それを縁と する 面 について . , .穴のない 領域では,回転が0の 場は 勾配で 書ける(保存場). ラプラシアン
は,まわりの平均との ずれを 表す. なら極大も 極小も ない.球対称では ,円筒対称では .
静電場の